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第2章 さて、こうして町に僕は向かい、彼女達と出会う

76、約束は約束だ

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 沢山買っても、僕の魔法のポシェットには幾らでも入る。
 四次元空間にでも繋がっているかのようになんでも入るものである。
 つまり、荷物持ちのごとく使われてしまう可能性が……。

 そんな恐怖に怯えているとそこでエリザが、

「ジャムを私達も沢山購入していくことになるが、そちらも結構な量を購入しそうだ。今日中にそこそこの量を作るから、それを購入して今日は帰ることになっている。だからしばらくここに滞在だ」
「! よし」

 サナが何かを思いついたらしく、そう呟くもエリザに気付かれたらしく、

「ただし約束通り戦闘は禁止だ。普通にこの兎族の里を見て時間をつぶそう」
「そんな……」
「約束は約束だ。クロウも、この子たちが勝手にどこかに行かないように見張っていてくれ。どこかにいきそうになったら襟首をつかめばいい」
「分かった」

 とクロウにエリザは助力を頼んでいる。
 この子供の扱いに慣れている感じが、妹などがいると言っているだけのことはあるなと僕は思いました。
 そして大人しく(させられて)移動していく僕達。
 そこで僕にクロウが、

「女の子ばかりが周りにいるのか」
「はい、そうです」
「なるほど……大変だな」
「いえ、そこまでは」

 なんでそんな事を言うのかなと僕が思っていると苦労は僕をまじまじと見てから、

「なかなかの大物かもしれないな」
「え、いえ」
「俺には上に姉が四人ほどいて、確かに優しくはあったが……まあ、女性にあまり幻想は抱かなくなった。……やはりアラタだったか。君は大物かもしれない」

 そう一人納得しているクロウ。  
 もしかしてこの人は、強いけれどちょっと変わったお兄さんなのかなと僕は思ったのだった。
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