異世界転移したら、チートがもらえて最強になりました～猫を助けたお礼で、ゲームのような異世界を楽しもう～

第2章 さて、こうして町に僕は向かい、彼女達と出会う

70、男性の声がしたのだった

　サナとカレンが悪い笑生を浮かべて僕の手を引っ張っている。
　可愛い女の子二人に両手を握られているという状況。
　両手に花というべきなのだろうか？

「でもこれってそんな幸せな状況じゃない気がする」
「アラタ、何か言いましたか？」

　サナが僕に言うけれど、なんとなく言い返せるような空気というか雰囲気ではなかったので諦めました。
　そしてそのまま僕は、エリザのいるギルドに向かって歩いて行く事に。
　朝からギルドに向かっているとはいえ、大通りではなく路地（この方が近道らしい）を移動しているので、人が少なく感じられるのかもしれない。

　途中、黒い猫耳の少女ともすれ違い、金色の瞳が僕を面白そうに見ていたが……やっぱり女の子二人にこうやって、左右掴まれて移動しているのは、

「どこかに連行されているようで目立つのかな」
「アラタ、何か言いましたか？」
　
　今度はカレンが問いかけてきたが、僕は首を振る。
　なんでもないですと返してから僕。
　こういった時は大人しくしているのが一番だと経験上僕は知っている。
　
　そんなこんなで僕達はギルドにやって来たのだった。







　ギルドには朝からあまり人はいなかった。
　そしてエリザはいないようだった。

「エリザ、いないみたいだから今日は戻らないかな」

　と僕はここに来てようやく恐る恐る提案してみたが、その言葉に振り返ったサナが、

「悔しいので嫌です。戦力外通告ですし」
「同じく。それにミミだってフィスだって同い年じゃないですか」

　そうカレンが言う。
　そして二人は兎族の里の依頼を探し始めてそこで、

「子供たちだけで依頼を目指しているのか？」

　そこで、僕の頭上から男性の声がしたのだった。