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第2章 さて、こうして町に僕は向かい、彼女達と出会う

51、イケメンチートが欲しかった

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 僕の素材を見る能力にカレンが気づいてしまったようだ。
 示された素材の性質を見て、

「“鑑定スキル”に似ていますが、もう少し内容が詳しいですね。原産地や使用方法まで、なんてことでしょう、多分あっている……本、本はどこでしたっけ」

 慌てたようにカレンが本を探しに行ってしまう。
 そ、そんなに凄いものだったんだろうかと僕が思って僕はこの前のギルドカードにつての件を思い出す。
 何やら沢山属性がついていたような……。

「属性などを見ておこう。“ステータス・オープン”」

 僕はそう呟いて自身の能力を数値化したステータスを呼び出した。
 下の方に特殊能力等があったので、一応今のうちに全部もう一度確認しておこう、そう思って中身を見ていると戻ってきたカレンが、

「ま、また私が知らない技を……なんて羨ましい。これはもう羨ましさのあまり、アラタを連れて薬草採取に行きたくなるレベルです」
「え、えっと」
「なんという特殊能力(チート)、素晴らしい、今度お手伝い願えますか?」
「は、はい」

 その情熱に押されるように僕は頷いてしまった。
 ただ今の言葉を聞くと、

「でもどうせなら、イケメンチートが欲しかったな」
「但し、イケメンに限るというあれですね。私も美少女チートが欲しかったな……」
「でも、カレンは十分可愛いと思うよ」
「……ありがとうございます。そして、素で口説く所はイケメンチートの片鱗を感じさせられるわね」
「え、え?」
「というのは冗談だけれど、素直すぎると悪い人に騙されるから気を付けた方がいいよ」
「……僕だって相手がいい人か悪い人か見て話しているよ」

 カレンのその言葉に僕はむっとしながらそう答えたのだった。
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