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第2章 さて、こうして町に僕は向かい、彼女達と出会う

45、彼女が現れました

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 それは大きな風の塊のように僕には見えた。
 一度ではなく、2度、3度と打ち込まれて、僕は慌てて再度結界を張ろうとしたけれど、甲高い音を立てて崩れていく。
 結構強い力だったようだったのに数発で僕の結界は壊されてしまった。

 僕はすぐにその魔法が撃ち込まれた方向を見ると、そこで宙に浮く黒いローブの人物がいる。
 以前の洞くつにいた“魔物使い”に似た装いの人物。
 別人かもしれない、そう僕は思いながらもそこでその人物は、

「またお前達か」

 小さな声で呟く。
 やはりその人物は、以前僕達が洞窟で会った人物であるようだ。
 まさかこんな所でも遭遇するなんて、そう僕が思っているとそこでその人物が、

「だが、見ている限り、“強力な魔法”は使えるようだが、“魔法”自体の扱いには慣れていないようだな」

 それを言われて僕はぎくりとする。
 そこで別の方から爆音が聞こえた。
 見るとサナたちが魔物相手に苦戦しているようだ。

 一体一体が弱くとも数が多い。
 しかも、その中にはあの大きな体躯の魔物までいる。
 手助けをしないと、僕がそう頭にすぐに浮かぶ。
 
 だから、すぐさま選択画面で魔法を選ぶ。
 今回は風系の魔法である、“葉の舞”を選択。
 その名の通り切れ味の良い葉っぱが何処からともなくやってきて斬りつけられるらしい。

 後で知ったがその葉っぱは魔力が強く、切れ味の鋭い“刃草”という草の葉であるらしい。
 珍しいものであるが、ある場所には大量に生えているそうだ。
 そしてその魔法を使っている僕はそのすきを狙われてしまう。

 その黒ローブの人物が風の魔法を僕に打ち付けた。
 一応は不可能力でそこまで大怪我にはならなそうではあったけれど、そこで誰かに僕は体当たりされる。
 そのおかげで魔法からは回避できてそして、

「よし、御恩を少し返せました!」

 猫耳のあの少女、ミミが現れたのだった。
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