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第一章 マーベリックのベッド
第三話 寄り添う過去
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ジョシュアは首筋に寝息とは違う熱いものを感じ目を覚ました。吐息の主を気配で探ると今度は寝息を立てている。
(……今のはため息か?)
シーツを握りしめる。
文句一つ言わず後ろから抱きしめて寝てくれる幼馴染の本音が分からずにどんどん頭が冴えていく。
(本当はこの関係が嫌なんじゃないか)
ジョシュアの唯一心の読めない人間がオリバーだった。
クールな幼馴染は胸の内を見せてくれない。むしろそのように心がけているようにすら見える。その真意も勿論分からない。
(一緒にいると安心するのに、一緒にいるととてつもなく怖くなる……こうやって抱きしめられている間も……昔はどうってことなかったのに……)
安心感を与えてくれる幼馴染とこのような関係になったのははるか昔のことだった。
*
ジョシュアとオリバーが5歳の時、二人はジョシュアの部屋で絵本を捲っていた。
ベッドに頬杖をついて寝そべり、アメリカではあまり聞かない昔話の絵本に二人は夢中だった。
「これなんていみなの?」
オリバーが指さした単語、ジョシュアはそれを「きびだんご……日本のスイーツだよ」と説明した。得意げにベッドの上でジョシュアは足をバタバタさせる。
「ジョシュアはなんでも知ってるね! この絵本も初めて見たよ、桃から生まれた桃太郎」
「日本の絵本なんだぜ! 仲間を集めて悪い奴らをやっつけるんだ!」
この時は博識な少年だと、オリバーはジョシュアを尊敬した。しかしあとから思えば、家族と馴染めず一人ぼっちのジョシュアの主張がこの時からではじめていた。
「へぇかっこいいな! 勿論頭のいいジョシュアも!」
「父さんが家庭教師なんてつけてるからだよ! あっ、そうだ! この前の誕生日に辞書を貰ったんだ!」
このプレゼントのおかげで、ジョシュアはまだ家族の関心が自分に向いていると思い込んでいた。
しかし5歳児に辞書など、普通ではありえない。愛より教育が勝っている表れだった。
「知らない単語があったら調べてやるよ!」
「えー、じゃぁ……アイジン!!」
「アイジン?」
聞いたことの無い言葉。オリバーはメイドたちのいうこの単語がずっと気がかりだった。
意味も知らず、好奇心で辞書を捲る。前髪がふわりと浮き、二人の心もワクワクしていた。
「アイジン……アイジン……愛人! あったぞ! えーと……愛する人、いとしい人」
むず痒い言葉に、ジョシュアは父・マイケルが母を愛していることを知る。だが、その顔は一瞬で曇った。
「愛人の子がジョシュア? つまりいとしい人の子ってことだね!」
「でも、それならどうして父さんや母さんは俺に冷たいんだろ? カルロスだって全然遊んでくれない」
「カルロス坊ちゃんは身体が悪いから」
「そう……だな……きっとそうだ! 元気な俺はつきっきりじゃなくても大丈夫だもんな!」
頷くオリバーの横で、まだジョシュアの顔は晴れない。
(本当にそれだけなのか? カルロスの身体が悪いだけで、俺は食事の時も会話してもらえず、家族団欒にも入れてもらえない。それにメイドたちの様子だっておかしい……)
「あっ」
ジョシュアの小さな人差し指が何かを捉える。
「──ジョウフ」
同じ列に並ぶ「情婦」という単語。ページを捲り調べる。
情婦のページを開いた瞬間、プレゼントされた辞書は扉まで吹っ飛んだ。
「うあああ!!!」
ジョシュアの叫び声に、オリバーは固まる。膝立ちになり、蹲る彼をどうしていいか分からずオロオロする。
「ジョシュア坊っちゃま、いかがなさいましたか?!」
年配の執事が飛んでくる。
ジョシュアに駆け寄り、隣のオリバーにきつい視線を浴びせた。
「君がまさか……」
「ぼ、僕じゃ」
「違う! オリバーは何もしてない! 悪いのは……くそっ!」
上げられた顔は涙で濡れ、歪んでいた。執事を突き飛ばし、ジョシュアは部屋を出ていく。オリバーもあとを追いかけたが、別のメイドに阻まれ、部屋に押し戻された。
こっそり扉を開き耳をすませる。遠くからジョシュアの叫び声が聞こえる。この部屋の近く、父親マイケルの自室の方からだ。メイドや執事も集まってきている。
少年の金切り声、女の悲鳴、男の罵声、そして皮膚の弾ける音が響いた。ガラスの割れる音まで聞こえ、小さなオリバーは扉を閉めてしゃがみ込んだ。豹変した友人の姿にガタガタと震え、忙しなく動く眼球が床に横たわる辞書を捉える。
手を伸ばし、例の単語を調べた。
「ジョウフ……ジョウ……あった! 情婦……淫らな関係? 淫ら……淫ら……?!」
オリバーの中でも全てが繋がってしまう。恐怖で震える身体にジョシュアの悲しみがのしかかる、そしてアイジンという単語を調べさせた自分の責まで重なり、瞳から涙が溢れた。
「ひう……えぐっ……ご、ごめん」
好奇心がジョシュアの心を壊した。なのに、ジョシュアは執事からオリバーを守った。
自分の浅はかさと彼の強さに、泣きじゃくることしかできなかった。
その後、ジョシュアはあの物置に閉じこもった。「入ってくるな!」と言われ誰も入ることができなかった。様子を伺いにいったオリバーには扉越しに「いつかアイツらを見返してやる!」という憤りだけが聞こえていた。
夜、オリバーは母親・ナデルに全てを教えて貰った。
ナデルがジョシュアの母親の代わりに雇われたメイドであることを。ジョシュアが母親だと思っていたリュシカ・ヴェネットはカルロスの母親で、ジョシュアの母親ではないことを。
そしてもう1つ──
「一人で寝てるのよ」
ジョシュアが母親と寝ず、小さい頃から1人部屋で寝る事を強制されているのも知った。
メイドが何人か名乗り出たがそれも断ったそうだ。
オリバーはそれを聞いてある決心をした。謝罪もしなければならない。与えられた母子の部屋を抜け出し、真っ暗な屋敷の中をうろつく。見張りの執事やメイドをかいくぐり、ジョシュアの部屋の扉をこっこり開けた。
まだナイトテーブルのライトが光を放っている。ベッドは膨らみ、震えていた。
「ジョシュア?」
膨らみが動く。
「……オリバーか?」
「うん。そっちにいってもいい?」
「他人行儀だな。いつもならすぐ来るくせに」
5歳児の精一杯の平常心は文字なら保てているが、声は小刻みに揺れている。
「それとも俺が嫌になったか? 愛人の子だもんな」
直ぐに顔を出した本音。オリバーはベッドに飛び込んだ。
「うわっ!」
「ごめん! 僕のせいで本当に、ごめんなさい!!」
シーツがオリバーの涙で濡れていく。
「馬鹿……泣くなよ……俺まで……」
脆い年齢は、あっという間に崩れ、二人はシーツを被り一緒に泣いた。
「僕のせいで……僕のせいで……」
「違う! 悪いのは父さんだ! それにお前だって……」
「ぼく?」
「俺の母さんの代わりにここに住み込みで雇われたんだろ? 外の世界もあまり知ることが出来なくて悪いな」
ジョシュアは自身の母が追い出され、代わりに来たダグラス親子を心配していた。外で暮らせば、もっと広い世界を見られるのに、自分が閉じ込めているなど、大人では思いつかない事を考えていた。
オリバーは更に雫を零し、ジョシュアに抱きついた。
「優しすぎるよ、どうして僕の心配なんてするんだよ!」
「だって俺の友達だろ?」
声が照れている。
オリバーは自分から言い出したことを、ジョシュアがとても喜んでいると知り、目元を擦った。
そして、ジョシュアに自身の決心を伝える。
「そう、僕はジョシュアと友達だ。だからできることはしてあげたいんだ。ねぇ、一緒に寝ない?」
「俺と? お前が?」
「うん」
理由は言わない。それは相手を傷つけてしまうから。
「……わかった」
ジョシュアも深くは尋ねなかった。本当は誰かと夜を共にしたい、一人の寂しい時間を無くしたいと思っていたからだった。
──こうして二人の添い寝が始まった。
最初、オリバーは「本当にごめんね」と言いながらベッドに潜りこむ癖があった。いつしかそれは無くなったが、ジョシュアの中ではあの日を含めて印象深い言葉であった。
だから──
30歳のジョシュアは包み込む腕に頬を擦り付けた。
(──オリバーはずっとあの日を悔やんでいる。どうせいつかバレる事だったのに。優しすぎるんだよ)
あの日の贖罪をオリバーは未だに償い続けているとジョシュアは勘違いしていた。
(学校は違ったが、最終的には同じ会社に就職……お前はいつまで俺に構う気なんだ。でも……)
ジョシュアは受け入れた。
唯一、素の姿を見せられるオリバーに甘えているのだ。
(俺は5歳の時のままだ)
目を痛いくらい瞑る。
親にも見せたことのない精神年齢の低い自分に嫌気がさし、18歳の時家を出た。オリバーはついて行くと言ったが、無理矢理置いてっいったのだ。
そのうちオリバーは大学で出会ったリリアンと同棲を始める。
しかし、今また二人は同じベッドで寝る事となった。
(やはりオリバーの腕の中は安心する)
ジョシュアは再び落ち着ける場所を手に入れた。最初からベッドは一つという逃げ道を失くすおまけ付き。全ては計画のうちで、自身の甘さと弱さを浮き彫りにしてしまった。
(……今日はナイフを投げた。きっと幻滅しただろな)
やはりあの頃と何も変わらぬジョシュアがここにいる。
それでもオリバーの前だけでは止めることができないのだ。
(──オリバーの罪滅ぼしに甘えているんだ)
卑怯なこと。それを胸にしまい、ジョシュアは今日もオリバーに甘える。
(……今のはため息か?)
シーツを握りしめる。
文句一つ言わず後ろから抱きしめて寝てくれる幼馴染の本音が分からずにどんどん頭が冴えていく。
(本当はこの関係が嫌なんじゃないか)
ジョシュアの唯一心の読めない人間がオリバーだった。
クールな幼馴染は胸の内を見せてくれない。むしろそのように心がけているようにすら見える。その真意も勿論分からない。
(一緒にいると安心するのに、一緒にいるととてつもなく怖くなる……こうやって抱きしめられている間も……昔はどうってことなかったのに……)
安心感を与えてくれる幼馴染とこのような関係になったのははるか昔のことだった。
*
ジョシュアとオリバーが5歳の時、二人はジョシュアの部屋で絵本を捲っていた。
ベッドに頬杖をついて寝そべり、アメリカではあまり聞かない昔話の絵本に二人は夢中だった。
「これなんていみなの?」
オリバーが指さした単語、ジョシュアはそれを「きびだんご……日本のスイーツだよ」と説明した。得意げにベッドの上でジョシュアは足をバタバタさせる。
「ジョシュアはなんでも知ってるね! この絵本も初めて見たよ、桃から生まれた桃太郎」
「日本の絵本なんだぜ! 仲間を集めて悪い奴らをやっつけるんだ!」
この時は博識な少年だと、オリバーはジョシュアを尊敬した。しかしあとから思えば、家族と馴染めず一人ぼっちのジョシュアの主張がこの時からではじめていた。
「へぇかっこいいな! 勿論頭のいいジョシュアも!」
「父さんが家庭教師なんてつけてるからだよ! あっ、そうだ! この前の誕生日に辞書を貰ったんだ!」
このプレゼントのおかげで、ジョシュアはまだ家族の関心が自分に向いていると思い込んでいた。
しかし5歳児に辞書など、普通ではありえない。愛より教育が勝っている表れだった。
「知らない単語があったら調べてやるよ!」
「えー、じゃぁ……アイジン!!」
「アイジン?」
聞いたことの無い言葉。オリバーはメイドたちのいうこの単語がずっと気がかりだった。
意味も知らず、好奇心で辞書を捲る。前髪がふわりと浮き、二人の心もワクワクしていた。
「アイジン……アイジン……愛人! あったぞ! えーと……愛する人、いとしい人」
むず痒い言葉に、ジョシュアは父・マイケルが母を愛していることを知る。だが、その顔は一瞬で曇った。
「愛人の子がジョシュア? つまりいとしい人の子ってことだね!」
「でも、それならどうして父さんや母さんは俺に冷たいんだろ? カルロスだって全然遊んでくれない」
「カルロス坊ちゃんは身体が悪いから」
「そう……だな……きっとそうだ! 元気な俺はつきっきりじゃなくても大丈夫だもんな!」
頷くオリバーの横で、まだジョシュアの顔は晴れない。
(本当にそれだけなのか? カルロスの身体が悪いだけで、俺は食事の時も会話してもらえず、家族団欒にも入れてもらえない。それにメイドたちの様子だっておかしい……)
「あっ」
ジョシュアの小さな人差し指が何かを捉える。
「──ジョウフ」
同じ列に並ぶ「情婦」という単語。ページを捲り調べる。
情婦のページを開いた瞬間、プレゼントされた辞書は扉まで吹っ飛んだ。
「うあああ!!!」
ジョシュアの叫び声に、オリバーは固まる。膝立ちになり、蹲る彼をどうしていいか分からずオロオロする。
「ジョシュア坊っちゃま、いかがなさいましたか?!」
年配の執事が飛んでくる。
ジョシュアに駆け寄り、隣のオリバーにきつい視線を浴びせた。
「君がまさか……」
「ぼ、僕じゃ」
「違う! オリバーは何もしてない! 悪いのは……くそっ!」
上げられた顔は涙で濡れ、歪んでいた。執事を突き飛ばし、ジョシュアは部屋を出ていく。オリバーもあとを追いかけたが、別のメイドに阻まれ、部屋に押し戻された。
こっそり扉を開き耳をすませる。遠くからジョシュアの叫び声が聞こえる。この部屋の近く、父親マイケルの自室の方からだ。メイドや執事も集まってきている。
少年の金切り声、女の悲鳴、男の罵声、そして皮膚の弾ける音が響いた。ガラスの割れる音まで聞こえ、小さなオリバーは扉を閉めてしゃがみ込んだ。豹変した友人の姿にガタガタと震え、忙しなく動く眼球が床に横たわる辞書を捉える。
手を伸ばし、例の単語を調べた。
「ジョウフ……ジョウ……あった! 情婦……淫らな関係? 淫ら……淫ら……?!」
オリバーの中でも全てが繋がってしまう。恐怖で震える身体にジョシュアの悲しみがのしかかる、そしてアイジンという単語を調べさせた自分の責まで重なり、瞳から涙が溢れた。
「ひう……えぐっ……ご、ごめん」
好奇心がジョシュアの心を壊した。なのに、ジョシュアは執事からオリバーを守った。
自分の浅はかさと彼の強さに、泣きじゃくることしかできなかった。
その後、ジョシュアはあの物置に閉じこもった。「入ってくるな!」と言われ誰も入ることができなかった。様子を伺いにいったオリバーには扉越しに「いつかアイツらを見返してやる!」という憤りだけが聞こえていた。
夜、オリバーは母親・ナデルに全てを教えて貰った。
ナデルがジョシュアの母親の代わりに雇われたメイドであることを。ジョシュアが母親だと思っていたリュシカ・ヴェネットはカルロスの母親で、ジョシュアの母親ではないことを。
そしてもう1つ──
「一人で寝てるのよ」
ジョシュアが母親と寝ず、小さい頃から1人部屋で寝る事を強制されているのも知った。
メイドが何人か名乗り出たがそれも断ったそうだ。
オリバーはそれを聞いてある決心をした。謝罪もしなければならない。与えられた母子の部屋を抜け出し、真っ暗な屋敷の中をうろつく。見張りの執事やメイドをかいくぐり、ジョシュアの部屋の扉をこっこり開けた。
まだナイトテーブルのライトが光を放っている。ベッドは膨らみ、震えていた。
「ジョシュア?」
膨らみが動く。
「……オリバーか?」
「うん。そっちにいってもいい?」
「他人行儀だな。いつもならすぐ来るくせに」
5歳児の精一杯の平常心は文字なら保てているが、声は小刻みに揺れている。
「それとも俺が嫌になったか? 愛人の子だもんな」
直ぐに顔を出した本音。オリバーはベッドに飛び込んだ。
「うわっ!」
「ごめん! 僕のせいで本当に、ごめんなさい!!」
シーツがオリバーの涙で濡れていく。
「馬鹿……泣くなよ……俺まで……」
脆い年齢は、あっという間に崩れ、二人はシーツを被り一緒に泣いた。
「僕のせいで……僕のせいで……」
「違う! 悪いのは父さんだ! それにお前だって……」
「ぼく?」
「俺の母さんの代わりにここに住み込みで雇われたんだろ? 外の世界もあまり知ることが出来なくて悪いな」
ジョシュアは自身の母が追い出され、代わりに来たダグラス親子を心配していた。外で暮らせば、もっと広い世界を見られるのに、自分が閉じ込めているなど、大人では思いつかない事を考えていた。
オリバーは更に雫を零し、ジョシュアに抱きついた。
「優しすぎるよ、どうして僕の心配なんてするんだよ!」
「だって俺の友達だろ?」
声が照れている。
オリバーは自分から言い出したことを、ジョシュアがとても喜んでいると知り、目元を擦った。
そして、ジョシュアに自身の決心を伝える。
「そう、僕はジョシュアと友達だ。だからできることはしてあげたいんだ。ねぇ、一緒に寝ない?」
「俺と? お前が?」
「うん」
理由は言わない。それは相手を傷つけてしまうから。
「……わかった」
ジョシュアも深くは尋ねなかった。本当は誰かと夜を共にしたい、一人の寂しい時間を無くしたいと思っていたからだった。
──こうして二人の添い寝が始まった。
最初、オリバーは「本当にごめんね」と言いながらベッドに潜りこむ癖があった。いつしかそれは無くなったが、ジョシュアの中ではあの日を含めて印象深い言葉であった。
だから──
30歳のジョシュアは包み込む腕に頬を擦り付けた。
(──オリバーはずっとあの日を悔やんでいる。どうせいつかバレる事だったのに。優しすぎるんだよ)
あの日の贖罪をオリバーは未だに償い続けているとジョシュアは勘違いしていた。
(学校は違ったが、最終的には同じ会社に就職……お前はいつまで俺に構う気なんだ。でも……)
ジョシュアは受け入れた。
唯一、素の姿を見せられるオリバーに甘えているのだ。
(俺は5歳の時のままだ)
目を痛いくらい瞑る。
親にも見せたことのない精神年齢の低い自分に嫌気がさし、18歳の時家を出た。オリバーはついて行くと言ったが、無理矢理置いてっいったのだ。
そのうちオリバーは大学で出会ったリリアンと同棲を始める。
しかし、今また二人は同じベッドで寝る事となった。
(やはりオリバーの腕の中は安心する)
ジョシュアは再び落ち着ける場所を手に入れた。最初からベッドは一つという逃げ道を失くすおまけ付き。全ては計画のうちで、自身の甘さと弱さを浮き彫りにしてしまった。
(……今日はナイフを投げた。きっと幻滅しただろな)
やはりあの頃と何も変わらぬジョシュアがここにいる。
それでもオリバーの前だけでは止めることができないのだ。
(──オリバーの罪滅ぼしに甘えているんだ)
卑怯なこと。それを胸にしまい、ジョシュアは今日もオリバーに甘える。
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