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第6択
復讐の選択
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俺はウーバーの家に訪れて彼のために線香をあげていた。家族葬で済ませていたこともあって、彼の家族に挨拶するのは、今日は初めてである。
「ありがとね。こんな辺鄙な場所まで来てもらって」
「いえ。静岡県に来たことがなかったので、ついでに観光でもして帰りますよ」
和やかに会話できるのは、憲司が一緒にいたからだろう。
数日前、彼が線香を焚きに行こうと提案してきたのがキッカケとなった。気乗りはしなかったが、≪悪魔の脳≫には逆らえない。1分後に解放された後、断るのも手であったが、薄情な人間だと思われるのも癪なので付き合うことにする。
驚いたのは、待ち合わせの場所に到着すると、憲司の他に優衣の姿があったことだ。相変わらず、俺と視線を合わせた彼女は笑みもなく顔を逸らすのだった。
その反応にどれだけ胸を苦しくさせられているのか――。
だから、余計に憲司に対して笑顔で喋っている彼女に苛立ちを覚える。
「ムラッセも来たら良かったのにな」と、憲司。
ムラッセは再びバイトの忙しい日々に戻った。金稼ぎのためというよりも、緒方のことを少しでも考えまいとしてわざわざ身を粉にしている印象である。なので、どれだけ誘っても、線香を焚きにくるという決断はしてこなかった。
「よかったら泊っていくかい? 家の中が賑やかだと、亮平も喜びよる」
その提案は俺にとっては最悪のものである。優衣と同じ空気にいることさえ辛いというのに、自ら手に掛けたウーバーの家族の前で、どう楽しく過ごせというのか。
「えっと、どうする?」
憲司が俺に選択肢を委ねる。
分かりやすいフリをしてくれて、どうも有難うよ。
【せっかくだし、泊まろう】
【ホテルの予約を取っているから……】
実際にホテルの予約は取っていなかった。≪悪魔の脳≫の判断がなくとも、泊まるという選択肢を取っていただろうと思う。問題は、選択肢が出現する=悪い発展に繋がるという法則があること。
そこで試したいことがある。≪悪魔の脳≫によって選択されたものに対し、1分後の俺が全力的にキャンセルすれば、今後の展開にどう繋がるのかということを。
「せっかくだし、泊まろう」
憲司はほくそ笑んで頷きながらも、優衣の顔を見て確認した。彼女もまた承認して首を縦に振る。
「そうかい、そうかい。それじゃ、今晩はおばさんが盛大にご飯を振る舞ってあげるわね」
彼女の腰を折って申し訳ないが、此処で何にも縛られない俺は先程の言葉を撤回する。
「あっ! ごめんなさい。やっぱり俺、別の用事があって帰らないといけないんです」
3人の顔が少し曇ったように感じた。
「そう……。それは残念ね」
「それでしたら、私たち2人は残ります」
その言葉を優衣に出されると、どうしても未練を断ち切れない俺の心臓は音を立てて破裂しそうになる。
――だけど、ここで再度撤回するだなんて格好の悪いことはできない。
「憲司はどう?」
「えっと、俺は……」
俺のほうをチラリと見た憲司。根の優しい彼は俺に遠慮しているが、本心は優衣と一緒にいたいと強く願っているに違いない。
「優衣が泊まるって言うのなら、残れるけど」
「それならウーバーのお母さんもこう言っていることだし、泊まらせてもらお」
はっきり濃く感じ始めているのは、優衣が憲司との距離を縮める度、俺に疎外感を与えきているのが嫌でも分かってしまうこと。
もう、2人が恋人として付き合っていても、なんら違和感などない。そんなことは俺の視線からでも十分に分かっているが……認めたくない、認めたくない、認めたくない!
「そ、それじゃあ、俺は先に帰るから」
「おう。ちゃんと帰ったら連絡しろよな」
憲司は心配してそう言ってくれるが、優衣ときたら目も合わせようとせずに、そっぽを向く。
(お前にとって俺は、見る価値もない存在に成り下がったのか!)
むかつく! 俺だってお前にあんなことをしたくなかった! いや、そもそも俺がそんなことをしない男だと何故思ってくれなかったんだ! 恋人としてもっと信じてくれたってよかったじゃないか! 自分だけが被害者面しやがって! 顔が良いから、誰とでもとっかえひっかえできるんだろ! どうせ、憲司だってすぐに捨てるんだ!
詩奈の優衣に対する憎悪が今なら理解してやれる。優衣に悪意はなく、自然と人を不愉快にさせることに長けた能力を持っているようだ。この時ばかりは、詩奈が生きていれば意気投合できただろうにとさえ思う。
(彼女の望みか)
優衣にした行為をネタに脅された俺は、優衣に復讐を目論む詩奈を殺害してしまった。それがそもそもの間違いであったことに気が付く。なんせ俺は、詩奈がしたかったことを今この時、自らがしたいと思うのだから。
どうせなら彼女の協力があったに越したことはない。そうすれば、俺への脅迫ネタを放棄してくれた可能性だってあるし、俺も詩奈やウーバー、それに緒方を殺さずに済んだかもしれない。
――結局、全部悪いのは優衣なんだ。
静岡駅のホーム。時刻はまだ13時を過ぎたばかり。
地元へと向かう電車の発車を見送り、俺は留まることに決める。今頃、憲司と楽し気に宜しくやっている優衣を思うと、憎悪と怒りが沸々と良い感じに込み上げてくる。これが増幅すればするほど、彼女が苦しんだときの快楽は膨れ上がる。
ああ、そうか。詩奈はこんな気持ちだったんだ。
彼女の周囲の人間を消したところで、罪悪感が上回っては快楽を得ることはできない。だから彼女は、本人だけが被害を被ることを強く望んでいたのか。
生まれ持った美貌を奪う。優衣を対照に見た目を比較され続けた詩奈は、コンプレックスを次第に持つようになり、そのことから優衣への復讐は端から彼女の美を奪うことと心に決していたのではないだろうか。
ピロン。
憲司からのチャットが送られてくる。
『ちゃんと帰れているか?」
俺は無表情のまま、返信をする。
『今、ちょうど東京行きの電車に乗ったよ』
もはや嘘を吐くことなど、平然と息するようなものだ。
だんだん、俺は悪事を働くことへの意識が鈍感になってきている。そういった自覚はある。だけど、時々抑えられない衝動に駆られてしまう。
≪悪魔の脳≫による副作用か。あるいはそれに浸食されてしまっているのだろうか。
俺は駅を出ると、まだ太陽が真上にあることを確認する。
詩奈の望み通りにしようものなら、この地で優衣に何かをした時点で俺や憲司が疑われるのは明らかだ。特に優衣と劣悪な関係になろうとしている俺への疑いは深まるだろう。さらに、あの美貌を溶かすほどの薬品を買うにしても、すぐに足を掴まれるのは目に見えている。
入念な計画を立てて――。
【今すぐ実行】
ははっ。1択しか出てこないとか、もはや選択肢でもなんでもねえよ。
でも、背中は押された。やはり、今日という日に彼女を壊そう。
本当にいいのか? これ以上、犯罪を重ねて。あの女刑事に睨まれているんだぞ? ここで捕まれば、白馬ペンションのことだって蒸し返されるかもしれないんだ。
(ああ、大丈夫だ。俺は冷静だ。そうだ、一時の怒りで人生を台無しにするな。これじゃあ、なんのために詩奈を殺したんだ。自分の人生を壊させないためだろ?)
そうだ。自分自身で人生を壊しに行ってどうする。
ウーバーの実家の方向へと足が進んでいたが、1分という目処に、俺は踵を返すことにする。瞬間、人々の流れの中から見たことのある人物が視界に映った。
彼は咄嗟に身を縮めて人混みの中に群れようとしていたが、俺ははっきりと捉えていた。――山田という須藤の下で動いている若手刑事だ。
彼はバレたと思っていないらしく、不自然なりに自然を装うとしていた。俺は俺で気付かないフリをしてやり過ごすことにした。
本当に良かった。何も知らずに優衣への報復をしようものなら、現行犯逮捕は免れなかっただろう。
それにしても、俺の疑いは消えていないようだ。むしろ、完全に俺を犯人だと確信を持って動いている節がある。
須藤 杏子と山田。この2人もまた邪魔な存在である。
(消えてくんねえかな)
俺は背後で付いてくる山田を感じながら、何か良い方法がないかと模索し始めるのだった。
「ありがとね。こんな辺鄙な場所まで来てもらって」
「いえ。静岡県に来たことがなかったので、ついでに観光でもして帰りますよ」
和やかに会話できるのは、憲司が一緒にいたからだろう。
数日前、彼が線香を焚きに行こうと提案してきたのがキッカケとなった。気乗りはしなかったが、≪悪魔の脳≫には逆らえない。1分後に解放された後、断るのも手であったが、薄情な人間だと思われるのも癪なので付き合うことにする。
驚いたのは、待ち合わせの場所に到着すると、憲司の他に優衣の姿があったことだ。相変わらず、俺と視線を合わせた彼女は笑みもなく顔を逸らすのだった。
その反応にどれだけ胸を苦しくさせられているのか――。
だから、余計に憲司に対して笑顔で喋っている彼女に苛立ちを覚える。
「ムラッセも来たら良かったのにな」と、憲司。
ムラッセは再びバイトの忙しい日々に戻った。金稼ぎのためというよりも、緒方のことを少しでも考えまいとしてわざわざ身を粉にしている印象である。なので、どれだけ誘っても、線香を焚きにくるという決断はしてこなかった。
「よかったら泊っていくかい? 家の中が賑やかだと、亮平も喜びよる」
その提案は俺にとっては最悪のものである。優衣と同じ空気にいることさえ辛いというのに、自ら手に掛けたウーバーの家族の前で、どう楽しく過ごせというのか。
「えっと、どうする?」
憲司が俺に選択肢を委ねる。
分かりやすいフリをしてくれて、どうも有難うよ。
【せっかくだし、泊まろう】
【ホテルの予約を取っているから……】
実際にホテルの予約は取っていなかった。≪悪魔の脳≫の判断がなくとも、泊まるという選択肢を取っていただろうと思う。問題は、選択肢が出現する=悪い発展に繋がるという法則があること。
そこで試したいことがある。≪悪魔の脳≫によって選択されたものに対し、1分後の俺が全力的にキャンセルすれば、今後の展開にどう繋がるのかということを。
「せっかくだし、泊まろう」
憲司はほくそ笑んで頷きながらも、優衣の顔を見て確認した。彼女もまた承認して首を縦に振る。
「そうかい、そうかい。それじゃ、今晩はおばさんが盛大にご飯を振る舞ってあげるわね」
彼女の腰を折って申し訳ないが、此処で何にも縛られない俺は先程の言葉を撤回する。
「あっ! ごめんなさい。やっぱり俺、別の用事があって帰らないといけないんです」
3人の顔が少し曇ったように感じた。
「そう……。それは残念ね」
「それでしたら、私たち2人は残ります」
その言葉を優衣に出されると、どうしても未練を断ち切れない俺の心臓は音を立てて破裂しそうになる。
――だけど、ここで再度撤回するだなんて格好の悪いことはできない。
「憲司はどう?」
「えっと、俺は……」
俺のほうをチラリと見た憲司。根の優しい彼は俺に遠慮しているが、本心は優衣と一緒にいたいと強く願っているに違いない。
「優衣が泊まるって言うのなら、残れるけど」
「それならウーバーのお母さんもこう言っていることだし、泊まらせてもらお」
はっきり濃く感じ始めているのは、優衣が憲司との距離を縮める度、俺に疎外感を与えきているのが嫌でも分かってしまうこと。
もう、2人が恋人として付き合っていても、なんら違和感などない。そんなことは俺の視線からでも十分に分かっているが……認めたくない、認めたくない、認めたくない!
「そ、それじゃあ、俺は先に帰るから」
「おう。ちゃんと帰ったら連絡しろよな」
憲司は心配してそう言ってくれるが、優衣ときたら目も合わせようとせずに、そっぽを向く。
(お前にとって俺は、見る価値もない存在に成り下がったのか!)
むかつく! 俺だってお前にあんなことをしたくなかった! いや、そもそも俺がそんなことをしない男だと何故思ってくれなかったんだ! 恋人としてもっと信じてくれたってよかったじゃないか! 自分だけが被害者面しやがって! 顔が良いから、誰とでもとっかえひっかえできるんだろ! どうせ、憲司だってすぐに捨てるんだ!
詩奈の優衣に対する憎悪が今なら理解してやれる。優衣に悪意はなく、自然と人を不愉快にさせることに長けた能力を持っているようだ。この時ばかりは、詩奈が生きていれば意気投合できただろうにとさえ思う。
(彼女の望みか)
優衣にした行為をネタに脅された俺は、優衣に復讐を目論む詩奈を殺害してしまった。それがそもそもの間違いであったことに気が付く。なんせ俺は、詩奈がしたかったことを今この時、自らがしたいと思うのだから。
どうせなら彼女の協力があったに越したことはない。そうすれば、俺への脅迫ネタを放棄してくれた可能性だってあるし、俺も詩奈やウーバー、それに緒方を殺さずに済んだかもしれない。
――結局、全部悪いのは優衣なんだ。
静岡駅のホーム。時刻はまだ13時を過ぎたばかり。
地元へと向かう電車の発車を見送り、俺は留まることに決める。今頃、憲司と楽し気に宜しくやっている優衣を思うと、憎悪と怒りが沸々と良い感じに込み上げてくる。これが増幅すればするほど、彼女が苦しんだときの快楽は膨れ上がる。
ああ、そうか。詩奈はこんな気持ちだったんだ。
彼女の周囲の人間を消したところで、罪悪感が上回っては快楽を得ることはできない。だから彼女は、本人だけが被害を被ることを強く望んでいたのか。
生まれ持った美貌を奪う。優衣を対照に見た目を比較され続けた詩奈は、コンプレックスを次第に持つようになり、そのことから優衣への復讐は端から彼女の美を奪うことと心に決していたのではないだろうか。
ピロン。
憲司からのチャットが送られてくる。
『ちゃんと帰れているか?」
俺は無表情のまま、返信をする。
『今、ちょうど東京行きの電車に乗ったよ』
もはや嘘を吐くことなど、平然と息するようなものだ。
だんだん、俺は悪事を働くことへの意識が鈍感になってきている。そういった自覚はある。だけど、時々抑えられない衝動に駆られてしまう。
≪悪魔の脳≫による副作用か。あるいはそれに浸食されてしまっているのだろうか。
俺は駅を出ると、まだ太陽が真上にあることを確認する。
詩奈の望み通りにしようものなら、この地で優衣に何かをした時点で俺や憲司が疑われるのは明らかだ。特に優衣と劣悪な関係になろうとしている俺への疑いは深まるだろう。さらに、あの美貌を溶かすほどの薬品を買うにしても、すぐに足を掴まれるのは目に見えている。
入念な計画を立てて――。
【今すぐ実行】
ははっ。1択しか出てこないとか、もはや選択肢でもなんでもねえよ。
でも、背中は押された。やはり、今日という日に彼女を壊そう。
本当にいいのか? これ以上、犯罪を重ねて。あの女刑事に睨まれているんだぞ? ここで捕まれば、白馬ペンションのことだって蒸し返されるかもしれないんだ。
(ああ、大丈夫だ。俺は冷静だ。そうだ、一時の怒りで人生を台無しにするな。これじゃあ、なんのために詩奈を殺したんだ。自分の人生を壊させないためだろ?)
そうだ。自分自身で人生を壊しに行ってどうする。
ウーバーの実家の方向へと足が進んでいたが、1分という目処に、俺は踵を返すことにする。瞬間、人々の流れの中から見たことのある人物が視界に映った。
彼は咄嗟に身を縮めて人混みの中に群れようとしていたが、俺ははっきりと捉えていた。――山田という須藤の下で動いている若手刑事だ。
彼はバレたと思っていないらしく、不自然なりに自然を装うとしていた。俺は俺で気付かないフリをしてやり過ごすことにした。
本当に良かった。何も知らずに優衣への報復をしようものなら、現行犯逮捕は免れなかっただろう。
それにしても、俺の疑いは消えていないようだ。むしろ、完全に俺を犯人だと確信を持って動いている節がある。
須藤 杏子と山田。この2人もまた邪魔な存在である。
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