264 / 440
第二章 熱き炎よギルロに届け、切なる思い
その180
しおりを挟む
黒い家の中、呆然と天井を見上げたオーロフ族をよそに、黒眼五人衆の1人、シブが板床をギシギシと踏み鳴らして、右に左にと飛び回る。部屋の左右にある行灯の明かりで、シブの影が伸び縮みしたり、本体と違う動きをする様にも見える。
何をそんなにうれしそうに笑ってやがるんだ。俺をあざ笑ってるつもりなのか。動きで撹乱されて、俺の目が泳いででもいて、それが見苦しくておもしろいのか?
「キャハハッ!もっとよく目を見開いて私を追ってみなよ?まだ余興程度の動きなんだからさぁ!」
余裕を持って、ヘタに感情を高ぶらせずに刀を振れば、赤い空に感情を取られない?だからわざとヘラヘラ笑って戦おうとしてんのか?
「その剣の構え方で合ってるんかなぁ?それで、私の攻撃を防ぐ事ができるんかなあ?試してみようじゃないか?ねえ、試してみようよぉ…?」
タンッ!タタンッ!
タンッ!
「もっと必死になりなよぉ。ほら、私はここだよぉ?」
何だ、こいつは。冷静になって考えると、俺はそこまでお前の動きに惑わされてはいない。そうだよな?何とか目はついていってるはずだ。
「じゃあ、いくよ?お前の体を刻み込んでいくからねぇ…!」
タンッ!
タタンッ!
左右に飛び跳ねて、たまに宙返り、よくもクルクルと回れるもんだな。そんなんで、まともに刀が振れるものかよ。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「っとお!」
危ねえ!?こいつ、左から右に飛び跳ねながら刀を器用に振ってきやがった。ただ、気持ちがそこまで入っていないのか、振り自体はムダがなく、速かったけど、何とか防げないほどじゃない。
俺が今日、グラッチェリと接近戦で力試しをしたおかげもあるのかな。思った以上にうまく対応できた様な気がする。
「キャハハッ!よく防いだよねぇ?でも、そういうところから、徐々に自信を喪失していくんよ?私と戦う相手はいつもそう。まだ、これからだからねえ?油断はしないでいきましょうよぉ?」
カタッ!
タタンッ!
カタッ!
「!?」
こいつ、行灯を揺らした?不安定にぐらつかせて、その揺れた明かりでシブの影が異常に笑って壁に投影されてやがる!こいつの動きがわかりづらくなったぞ!?
「ほらほらぁ、どうしたの?私の姿を追うお前の視線は、致命的なほどずれ始めているんよぉ?死ぬよ、そのままだと。死んじゃうんよぉ!?」
戸惑うな。よく見るんだ、シブの影に騙されるな。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
くそっ。今、シブの攻撃を防げたのはまぐれに近い。大剣の構えを少し変えたところにたまたま当たっただけだ。
このままだと、やられる。
「キャハハッ!よく防げたねえ?いいよぉ、お前はお利口さんよなぁ。でも、お前の絶望はこれから始まるんよ?」
ダメだ、このまま受け身のままだと、圧されるだけだ。
スッ。
「キャハハッ!少し後ろを窺ったよなぁ?この部屋から、この家から逃げようとしてるんかなぁ?そんな隙はもう、あげないからねぇ?私はそこまでお人好しじゃないんよなぁ。じゃあ、いくよぉ?」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
行灯がしっかりと地についている。よく目を見開いてシブの動きを見れば、今のままの攻撃なら、防げないほどじゃない。また、行灯を揺らされたら、わからなくなるけど。
そうなる前に、俺も攻撃に出るしかない。相手は非情な殺人集団、黒眼五人衆だ。垣間見える無邪気な様子に騙されない様にしないと。実力は、明らかに俺よりは上なんだ。甘く見ると、痛い目に合う。
「シブ、その攻撃を止めるつもりはないんだな?」
「そうよ?ねぇ、今さら気づいても遅いんよ?ずっとそう。ようやくわかったんかなぁ?」
ヒュンッ!
タタッ!
「え?」
そう何度も同じ軌道の振り方して、俺に当てられると思ったのかよ。めでたい頭してるな。今度は完全にかわせたぞ。
ブォンッ!
カキンッ!
「キャハハッ!その感情のままで攻撃するんは、危険な事じゃないんかなぁ?空に感情を取られて廃人にならなきゃいいけどねぇ。ほら、そこにいるオーロフ族みたいにさぁ?」
不安をあおる事を言いながら戦うのが、こいつの手なんだな。
「それはお前もそうなんじゃないのか?笑っていられなくなったら、お前もそのオーロフ族と同じ表情になるんだよ。よく見ておけよな」
本腰入れて攻撃できないのはお互い様って事だ。いや、実力が上なのに、ごまかして戦うシブの方が不利なんじゃないのか?相手を苛立たせるのは、俺も不得意じゃないからな。せいぜい冷静さを保ってみてくれよ。
「私を手玉に取ろうとしてるんかなぁ?やれるものなら、やって見せてよぉ」
「手玉に取ろうとしてねえよ。もう、とっくに手玉に取ってるんだよ、包帯!わかったか?」
おっと、額の包帯がピクンと動いたな?癇に障った様だな。そんなもんだよ。お前は怒りやすそうだもんな?
「そろそろ、決着をつけようねぇ?私の事、二度とバカにできない様にしてあげるからねぇ…」
「何か言ったか?」
口元はまだ笑ってるけど、目が殺気立ってるのがわかる。やっぱり単純な奴なんだよ、このシブは。
飛んだり跳ねたりは、止めたみたいだな。だけど、そこが少し不気味な気もするけど。
気配が少し変わった。相変わらずヘラヘラ笑っているけど、目に見えない圧力が増した様にも思える。これは気のせいか?
今、シブが刀の握る力を少し緩めた。何かさっきと様子が違うな。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、次が来るよぉ?」
ヒュンッ!
カキッ!
「く…!?」
「危なかったねぇ?でも、よく防いだ。でも、次はどうなんかなぁ?もっと、神経注いだ方がいいのかも知れないねぇ」
何だ、こいつの攻撃は。攻撃を防いでから次の攻撃が以上に早過ぎる。何かを変えた?どう変えたんだ?
「ほら、ちゃんと剣を構えなよぉ?お前に余裕なんてないって事を教えてあげるからねぇ?」
「…」
「キャハハッ!私に大口叩いてみせたんだから、今頃後悔なんてしても遅いんよなぁ。それでも、して見せる?」
「何をだよ…?」
「お前みたいな口だけ男が得意なものだよ…」
「あ?」
「…命乞いさ」
「!!?」
「得意だろう?」
俺がそれをしたおかげで、どれだけ自分を見失ったか、わかりもしないで。
いっその事、死んだ方がマシだと思うくらいに。
それをヘラヘラと笑いながら。
よくも言いやがったな…。
「目の色が変わったねぇ?図星なんかなぁ。お前相応の行為なんよ、それ。似合ってるって…」
くそ…。だけど、ここで奴のペースには乗るな。それこそ、奴の思うツボだ。
悔しいけど、ここは生き残るのを優先にする。
「じゃあ、お前もその包帯が似合ってるって事でいいよな?顔が隠れて便利そうだ…」
どうだ?イラついた顔してんな。それはお互い様だけどな。癇に障っただろう?それは俺もだよ。何でも言えばいいってもんじゃねえんだよ。
お前が先に、感情を取られちまえよ。
「キャハハッ!口だけは互角か?」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「次ッ!」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、すぐに構え直さないと間に合わないんよ?」
カキンッ!
「遅いってばぁ!」
カキッ!
「くっ!」
まずい、シブの反撃の早さが増して、対応が間に合わない。
ヒュンッ!
ヒュンッ!
ヒュンッ!
ガキッ!
くそっ!肩を斬られたッ!鎧の下まではやられていないか?
こいつ、刀を剣で打ち返してるのに、反撃が以上に早過ぎる。
「ほらっ、次だよ!」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、構えが遅いんよ!」
そうか!
こいつ、剣で弾かれた時に、刀の握り方を瞬時に変えてやがる!
反撃を少しでも早くするために、弾かれた刀の衝撃を受け流しながら、そしてその勢いを利用する様にして刀を振ってきている。
まるで、壁に思いっきり投げつけたボールがそのままはね返ってくる様に。
ガキュッ!
「ぐっあッ!」
「キャハハッ!鎧の胸元をやられた様だねぇ?でも、まだ傷は浅い。ねえ、これからなんよ?絶望を味わうのは」
ヒュンッ!
「ま、待て…よッ!」
ガキッ!
「!?」
ヒュンッ!
「ぐっ!」
ガキッ!
「剣で防いでも、息を吐く間に電光石火の攻撃が幾度もその身を襲う…」
ヒュンッ!
「くおっ!」
ダメだ、このままじゃ…殺される!
ガッ!
「これこそ、我が秘技、変幻稲妻斬りなのさッ!」
ヒュンッ!
「ま、待て…!」
バキュッ!
「ぐはぁッ!」
何をそんなにうれしそうに笑ってやがるんだ。俺をあざ笑ってるつもりなのか。動きで撹乱されて、俺の目が泳いででもいて、それが見苦しくておもしろいのか?
「キャハハッ!もっとよく目を見開いて私を追ってみなよ?まだ余興程度の動きなんだからさぁ!」
余裕を持って、ヘタに感情を高ぶらせずに刀を振れば、赤い空に感情を取られない?だからわざとヘラヘラ笑って戦おうとしてんのか?
「その剣の構え方で合ってるんかなぁ?それで、私の攻撃を防ぐ事ができるんかなあ?試してみようじゃないか?ねえ、試してみようよぉ…?」
タンッ!タタンッ!
タンッ!
「もっと必死になりなよぉ。ほら、私はここだよぉ?」
何だ、こいつは。冷静になって考えると、俺はそこまでお前の動きに惑わされてはいない。そうだよな?何とか目はついていってるはずだ。
「じゃあ、いくよ?お前の体を刻み込んでいくからねぇ…!」
タンッ!
タタンッ!
左右に飛び跳ねて、たまに宙返り、よくもクルクルと回れるもんだな。そんなんで、まともに刀が振れるものかよ。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「っとお!」
危ねえ!?こいつ、左から右に飛び跳ねながら刀を器用に振ってきやがった。ただ、気持ちがそこまで入っていないのか、振り自体はムダがなく、速かったけど、何とか防げないほどじゃない。
俺が今日、グラッチェリと接近戦で力試しをしたおかげもあるのかな。思った以上にうまく対応できた様な気がする。
「キャハハッ!よく防いだよねぇ?でも、そういうところから、徐々に自信を喪失していくんよ?私と戦う相手はいつもそう。まだ、これからだからねえ?油断はしないでいきましょうよぉ?」
カタッ!
タタンッ!
カタッ!
「!?」
こいつ、行灯を揺らした?不安定にぐらつかせて、その揺れた明かりでシブの影が異常に笑って壁に投影されてやがる!こいつの動きがわかりづらくなったぞ!?
「ほらほらぁ、どうしたの?私の姿を追うお前の視線は、致命的なほどずれ始めているんよぉ?死ぬよ、そのままだと。死んじゃうんよぉ!?」
戸惑うな。よく見るんだ、シブの影に騙されるな。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
くそっ。今、シブの攻撃を防げたのはまぐれに近い。大剣の構えを少し変えたところにたまたま当たっただけだ。
このままだと、やられる。
「キャハハッ!よく防げたねえ?いいよぉ、お前はお利口さんよなぁ。でも、お前の絶望はこれから始まるんよ?」
ダメだ、このまま受け身のままだと、圧されるだけだ。
スッ。
「キャハハッ!少し後ろを窺ったよなぁ?この部屋から、この家から逃げようとしてるんかなぁ?そんな隙はもう、あげないからねぇ?私はそこまでお人好しじゃないんよなぁ。じゃあ、いくよぉ?」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
行灯がしっかりと地についている。よく目を見開いてシブの動きを見れば、今のままの攻撃なら、防げないほどじゃない。また、行灯を揺らされたら、わからなくなるけど。
そうなる前に、俺も攻撃に出るしかない。相手は非情な殺人集団、黒眼五人衆だ。垣間見える無邪気な様子に騙されない様にしないと。実力は、明らかに俺よりは上なんだ。甘く見ると、痛い目に合う。
「シブ、その攻撃を止めるつもりはないんだな?」
「そうよ?ねぇ、今さら気づいても遅いんよ?ずっとそう。ようやくわかったんかなぁ?」
ヒュンッ!
タタッ!
「え?」
そう何度も同じ軌道の振り方して、俺に当てられると思ったのかよ。めでたい頭してるな。今度は完全にかわせたぞ。
ブォンッ!
カキンッ!
「キャハハッ!その感情のままで攻撃するんは、危険な事じゃないんかなぁ?空に感情を取られて廃人にならなきゃいいけどねぇ。ほら、そこにいるオーロフ族みたいにさぁ?」
不安をあおる事を言いながら戦うのが、こいつの手なんだな。
「それはお前もそうなんじゃないのか?笑っていられなくなったら、お前もそのオーロフ族と同じ表情になるんだよ。よく見ておけよな」
本腰入れて攻撃できないのはお互い様って事だ。いや、実力が上なのに、ごまかして戦うシブの方が不利なんじゃないのか?相手を苛立たせるのは、俺も不得意じゃないからな。せいぜい冷静さを保ってみてくれよ。
「私を手玉に取ろうとしてるんかなぁ?やれるものなら、やって見せてよぉ」
「手玉に取ろうとしてねえよ。もう、とっくに手玉に取ってるんだよ、包帯!わかったか?」
おっと、額の包帯がピクンと動いたな?癇に障った様だな。そんなもんだよ。お前は怒りやすそうだもんな?
「そろそろ、決着をつけようねぇ?私の事、二度とバカにできない様にしてあげるからねぇ…」
「何か言ったか?」
口元はまだ笑ってるけど、目が殺気立ってるのがわかる。やっぱり単純な奴なんだよ、このシブは。
飛んだり跳ねたりは、止めたみたいだな。だけど、そこが少し不気味な気もするけど。
気配が少し変わった。相変わらずヘラヘラ笑っているけど、目に見えない圧力が増した様にも思える。これは気のせいか?
今、シブが刀の握る力を少し緩めた。何かさっきと様子が違うな。
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、次が来るよぉ?」
ヒュンッ!
カキッ!
「く…!?」
「危なかったねぇ?でも、よく防いだ。でも、次はどうなんかなぁ?もっと、神経注いだ方がいいのかも知れないねぇ」
何だ、こいつの攻撃は。攻撃を防いでから次の攻撃が以上に早過ぎる。何かを変えた?どう変えたんだ?
「ほら、ちゃんと剣を構えなよぉ?お前に余裕なんてないって事を教えてあげるからねぇ?」
「…」
「キャハハッ!私に大口叩いてみせたんだから、今頃後悔なんてしても遅いんよなぁ。それでも、して見せる?」
「何をだよ…?」
「お前みたいな口だけ男が得意なものだよ…」
「あ?」
「…命乞いさ」
「!!?」
「得意だろう?」
俺がそれをしたおかげで、どれだけ自分を見失ったか、わかりもしないで。
いっその事、死んだ方がマシだと思うくらいに。
それをヘラヘラと笑いながら。
よくも言いやがったな…。
「目の色が変わったねぇ?図星なんかなぁ。お前相応の行為なんよ、それ。似合ってるって…」
くそ…。だけど、ここで奴のペースには乗るな。それこそ、奴の思うツボだ。
悔しいけど、ここは生き残るのを優先にする。
「じゃあ、お前もその包帯が似合ってるって事でいいよな?顔が隠れて便利そうだ…」
どうだ?イラついた顔してんな。それはお互い様だけどな。癇に障っただろう?それは俺もだよ。何でも言えばいいってもんじゃねえんだよ。
お前が先に、感情を取られちまえよ。
「キャハハッ!口だけは互角か?」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「次ッ!」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、すぐに構え直さないと間に合わないんよ?」
カキンッ!
「遅いってばぁ!」
カキッ!
「くっ!」
まずい、シブの反撃の早さが増して、対応が間に合わない。
ヒュンッ!
ヒュンッ!
ヒュンッ!
ガキッ!
くそっ!肩を斬られたッ!鎧の下まではやられていないか?
こいつ、刀を剣で打ち返してるのに、反撃が以上に早過ぎる。
「ほらっ、次だよ!」
ヒュンッ!
「!?」
カキンッ!
「ほら、構えが遅いんよ!」
そうか!
こいつ、剣で弾かれた時に、刀の握り方を瞬時に変えてやがる!
反撃を少しでも早くするために、弾かれた刀の衝撃を受け流しながら、そしてその勢いを利用する様にして刀を振ってきている。
まるで、壁に思いっきり投げつけたボールがそのままはね返ってくる様に。
ガキュッ!
「ぐっあッ!」
「キャハハッ!鎧の胸元をやられた様だねぇ?でも、まだ傷は浅い。ねえ、これからなんよ?絶望を味わうのは」
ヒュンッ!
「ま、待て…よッ!」
ガキッ!
「!?」
ヒュンッ!
「ぐっ!」
ガキッ!
「剣で防いでも、息を吐く間に電光石火の攻撃が幾度もその身を襲う…」
ヒュンッ!
「くおっ!」
ダメだ、このままじゃ…殺される!
ガッ!
「これこそ、我が秘技、変幻稲妻斬りなのさッ!」
ヒュンッ!
「ま、待て…!」
バキュッ!
「ぐはぁッ!」
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
上司に「これだから若い女は」「無能は辞めちまえ!」と言われた私ですが、睡眠時間をちゃんと取れば有能だったみたいですよ?
kieiku
ファンタジー
「君にもわかるように言ってやろう、無能は辞めちまえってことだよ!」そう言われても怒れないくらい、私はギリギリだった。まともになったのは帰ってぐっすり寝てから。
すっきりした頭で働いたら、あれ、なんだか良く褒められて、えっ、昇進!?
元上司は大変そうですねえ。ちゃんと睡眠は取った方がいいですよ?
冒険者をやめて田舎で隠居します
チャチャ
ファンタジー
世界には4つの大陸に国がある。
東の大陸に魔神族、西の大陸に人族、北の大陸に獣人族やドワーフ、南の大陸にエルフ、妖精族が住んでいる。
唯一のSSランクで英雄と言われているジークは、ある日を境に冒険者を引退して田舎で隠居するといい姿を消した。
ジークは、田舎でのんびりするはずが、知らず知らずに最強の村が出来上がっていた。
えっ?この街は何なんだ?
ドラゴン、リザードマン、フェンリル、魔神族、エルフ、獣人族、ドワーフ、妖精?
ただの村ですよ?
ジークの周りには、たくさんの種族が集まり最強の村?へとなっていく。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
おっさん聖女!目指せ夢のスローライフ〜聖女召喚のミスで一緒に来たおっさんが更なるミスで本当の聖女になってしまった
ありあんと
ファンタジー
アラサー社会人、時田時夫は会社からアパートに帰る途中、女子高生が聖女として召喚されるのに巻き込まれて異世界に来てしまった。
そして、女神の更なるミスで、聖女の力は時夫の方に付与された。
そんな事とは知らずに時夫を不要なものと追い出す王室と神殿。
そんな時夫を匿ってくれたのは女神の依代となる美人女神官ルミィであった。
帰りたいと願う時夫に女神がチート能力を授けてくれるというので、色々有耶無耶になりつつ時夫は異世界に残留することに。
活躍したいけど、目立ち過ぎるのは危険だし、でもカリスマとして持て囃されたいし、のんびりと過ごしたいけど、ゆくゆくは日本に帰らないといけない。でも、この世界の人たちと別れたく無い。そんな時夫の冒険譚。
ハッピーエンドの予定。
なろう、カクヨムでも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる