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第一章 オレン死(ジ)ジュースから転生
その40
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しもべに会うために、最初にいた街に向かったつもりだったんだけど、石橋がたくさんある街に着いたぞ。
石橋の幅は、ものによっては、5m、10mくらいと、バラバラで、どの橋にも、簡単に造られた西洋の建物風の出店がある。
お金がないから、この重たい剣でも売ろうかな。
「すいません、この剣、いくらで売れますか?」
俺がそう言った相手の、褐色肌のおっさんが顔に血管を何本も浮き出して真っ赤にし、俺を睨みつけてきた。
この剣をあげる代わりに、鬼の形相をおくれ、とは言っていない。茹でられたタコを、顔で表現してくれとも言っていない。しばらくマグロの刺身を食べれていないから、せめて色を顔で表現してくれとも言っていない。
「うちは、コームーを売っている店だ!そんな物騒な物の売買をしちゃいねぇんだよ!」
そう怒鳴りながら言う、短気タコオヤジ。
物騒なの?護身用として、剣くらい誰もが持っているものとして思っていたんだけど、違うのかな。そして、コームーって何だ?
「コームーって、何?」
そう言ったら、短気タコオヤジが力一杯食いしばった歯を見せ、角度のついた眉を見せ、破裂しそうなほど膨れ上がった目玉を向けてきた。驚き、そして怒っている?
「コームーは、苦味の利いた飲み物だよ!?知らないとは、想像を絶するほどの無知だな、お前!」
苦味の利いた飲み物…。
もっと違った表現がなかったものかね。コーヒーって事なのかな?コーヒー売る人が、苦い飲み物ですって言って、おススメしてこないと思うけどな。お前も、十分、無知だ。
「…いいだろう。どうせ、お前。ど田舎からこの最先端のテクノロジー満載のライアマイアンの街に憧れて、上京してきたんだろう?わかるよ、お前の気持ち…」
遠くの空を見つめ、ボソボソしゃべる短気タコオヤジ。俺はお前の気持ちが全くわからない。そもそも、この石橋だらけの街?のどこに、最先端のテクノロジーを発揮しているのか、教えてもらいたいね。まさか、コームーの苦みに詰まってあるとか言わないだろうな。
「…いいだろう。炎真大将グレンベールに感謝しな。お前に、一杯、コームーをただで飲ませてやるよ」
短気タコオヤジはそう言って、笑みを見せ、余計なウインクをして見せた。うげッ!
グレンベール…?ギルロの配下、高天魔四大将の一人、の。
度々、この名前が出てくるな。
このクェル・ダ・ベル第2大陸って場所じゃ、一目置かれている…か。
夢魔操を手に入れるためには、第7大陸へ行かないといけないし、そこに行く前に、この第2大陸を出ないといけない。その解放権を持ってるのが、そのグレンベールっていう話だからな。
夢魔操で願いを叶えるには、膨大な魔力を3人分必要だったかな。
この世界には、魔力を持った悪い奴がゴロゴロしてそうだし、悪事を働くなら、その魔力を奪っても、世のため、決して悪い事じゃないだろう。
だったら、夢魔操に必要な魔力を満たして、願いを叶えて地球に帰るのも、ありかな。
と、偉そうな事を考える俺に、膨大な魔力を持つこの世界の住人に真っ向勝負して、勝てる望みがどのくらいあるのか。
俺の手に燃える謎の炎が、タイミングよく出てくれるのなら、可能性は0じゃないけど、その力は、未知数だ。最初の街にいるしもべに聞くしかないよな。
ギルロの体と魂を見つけるのと、どっちが地球に戻れる可能性があるのか、わからないな。
まぁいい、取り敢えず、グレンベールの情報を調べてみるか。
目の前にティーカップ。
…ああ、飲めって事?本当に、コーヒーっぽい色してるな。
ゴクッ…。
「…」
「どうだ?うめぇか、小僧」
目を細め、微笑むこの短気タコオヤジの頭を1000回叩いても、叩き足りないだろう。
何だこれ、何て豆使ってんだ?いや、当ててやる。絶対、これ正露丸すり潰して飲み物にしただろう!?どう考えても、正露丸の味だぞ?苦みが半端ねぇ。いつ、俺が腹痛訴えたか、この野郎!
「うめぇ…、つったら、そうだなぁ。俺の英雄とも言うべき、グレンベールの事、教えてやっても、いいぞ?」
こいつ、殺したい。金払うどころか、俺の超越した不快感分の慰謝料を払ってほしいくらいだ…が、俺が欲してる情報を目の前にぶら下げてきてやがる。今飲んだコームーっていう飲み物の率直な感想の真逆を口に出して言えっていう事だな!腹立つ!腹立つけど、仕方ねえ、わかった、わかった、言ってやるよ、この無知不快感コームーオヤジにさ!
「う…まいっ…ですな」
石橋の幅は、ものによっては、5m、10mくらいと、バラバラで、どの橋にも、簡単に造られた西洋の建物風の出店がある。
お金がないから、この重たい剣でも売ろうかな。
「すいません、この剣、いくらで売れますか?」
俺がそう言った相手の、褐色肌のおっさんが顔に血管を何本も浮き出して真っ赤にし、俺を睨みつけてきた。
この剣をあげる代わりに、鬼の形相をおくれ、とは言っていない。茹でられたタコを、顔で表現してくれとも言っていない。しばらくマグロの刺身を食べれていないから、せめて色を顔で表現してくれとも言っていない。
「うちは、コームーを売っている店だ!そんな物騒な物の売買をしちゃいねぇんだよ!」
そう怒鳴りながら言う、短気タコオヤジ。
物騒なの?護身用として、剣くらい誰もが持っているものとして思っていたんだけど、違うのかな。そして、コームーって何だ?
「コームーって、何?」
そう言ったら、短気タコオヤジが力一杯食いしばった歯を見せ、角度のついた眉を見せ、破裂しそうなほど膨れ上がった目玉を向けてきた。驚き、そして怒っている?
「コームーは、苦味の利いた飲み物だよ!?知らないとは、想像を絶するほどの無知だな、お前!」
苦味の利いた飲み物…。
もっと違った表現がなかったものかね。コーヒーって事なのかな?コーヒー売る人が、苦い飲み物ですって言って、おススメしてこないと思うけどな。お前も、十分、無知だ。
「…いいだろう。どうせ、お前。ど田舎からこの最先端のテクノロジー満載のライアマイアンの街に憧れて、上京してきたんだろう?わかるよ、お前の気持ち…」
遠くの空を見つめ、ボソボソしゃべる短気タコオヤジ。俺はお前の気持ちが全くわからない。そもそも、この石橋だらけの街?のどこに、最先端のテクノロジーを発揮しているのか、教えてもらいたいね。まさか、コームーの苦みに詰まってあるとか言わないだろうな。
「…いいだろう。炎真大将グレンベールに感謝しな。お前に、一杯、コームーをただで飲ませてやるよ」
短気タコオヤジはそう言って、笑みを見せ、余計なウインクをして見せた。うげッ!
グレンベール…?ギルロの配下、高天魔四大将の一人、の。
度々、この名前が出てくるな。
このクェル・ダ・ベル第2大陸って場所じゃ、一目置かれている…か。
夢魔操を手に入れるためには、第7大陸へ行かないといけないし、そこに行く前に、この第2大陸を出ないといけない。その解放権を持ってるのが、そのグレンベールっていう話だからな。
夢魔操で願いを叶えるには、膨大な魔力を3人分必要だったかな。
この世界には、魔力を持った悪い奴がゴロゴロしてそうだし、悪事を働くなら、その魔力を奪っても、世のため、決して悪い事じゃないだろう。
だったら、夢魔操に必要な魔力を満たして、願いを叶えて地球に帰るのも、ありかな。
と、偉そうな事を考える俺に、膨大な魔力を持つこの世界の住人に真っ向勝負して、勝てる望みがどのくらいあるのか。
俺の手に燃える謎の炎が、タイミングよく出てくれるのなら、可能性は0じゃないけど、その力は、未知数だ。最初の街にいるしもべに聞くしかないよな。
ギルロの体と魂を見つけるのと、どっちが地球に戻れる可能性があるのか、わからないな。
まぁいい、取り敢えず、グレンベールの情報を調べてみるか。
目の前にティーカップ。
…ああ、飲めって事?本当に、コーヒーっぽい色してるな。
ゴクッ…。
「…」
「どうだ?うめぇか、小僧」
目を細め、微笑むこの短気タコオヤジの頭を1000回叩いても、叩き足りないだろう。
何だこれ、何て豆使ってんだ?いや、当ててやる。絶対、これ正露丸すり潰して飲み物にしただろう!?どう考えても、正露丸の味だぞ?苦みが半端ねぇ。いつ、俺が腹痛訴えたか、この野郎!
「うめぇ…、つったら、そうだなぁ。俺の英雄とも言うべき、グレンベールの事、教えてやっても、いいぞ?」
こいつ、殺したい。金払うどころか、俺の超越した不快感分の慰謝料を払ってほしいくらいだ…が、俺が欲してる情報を目の前にぶら下げてきてやがる。今飲んだコームーっていう飲み物の率直な感想の真逆を口に出して言えっていう事だな!腹立つ!腹立つけど、仕方ねえ、わかった、わかった、言ってやるよ、この無知不快感コームーオヤジにさ!
「う…まいっ…ですな」
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