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魔物討伐戦線

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【魔銃士】村本早希
バックステップを踏んで横からの攻撃を躱し、そのまましゃがんで飛び込んで来た魔物を背に乗せて投げとばす。
空中で死に体となった魔物にユウ特製の炸裂弾を撃ち込む。
三度に渡る衝撃が魔物を肉片へと変貌させる。
それを見届けるより前に鳥型の魔物の奇襲をバク宙で躱し、体が地面と垂直になった所で蹴りを入れる。
着地と同時に回転しながら炸裂弾をばら撒き、周囲と距離を取りながら戦う。
全てユウとの訓練で教えてもらったもの、盗んだもの。
それを全て使って今ここで魔物を殲滅する。
それが私の初仕事だから。
さらに、訓練で拙いながらも習得した「瞬光」を発動して空中でリロード。
効果時間が切れると同時に前と後ろで挟撃を仕掛けてきた魔物に対応する。
踏み込みで斜めに抜け、慌てて横へ手を伸ばす目の前の魔物を背後から蹴飛ばして二匹まとめて火の魔弾で火葬する。
と、横から襲いかかってきた魔物への対応が遅れた。
頬を浅く切り裂かれ、その場に赤い閃光を残しながら離脱、風の魔弾で宙に飛び上がる。
風が体を押し出し、十数メートルも飛び上がる。
浮遊感。
色々なところがヒヤヒヤする感覚を覚えながら落下していく。
当然落下点には魔物達。
その魔物を「瞬光」を発動しながら電磁加速された弾丸で撃ち抜いていく。
知覚能力は倍ほどにも強化されたはずなのに弾丸の軌跡すら見えないことに戦慄を覚えながら着地。
両手の銃が空っぽになるまで 十二方向に弾を放ち、リロードして一番魔物が薄い所へ全弾発射する。
衝撃波に吹き飛ばされる魔物の間を身体強化を施した脚力で残像を残しながら駆け抜ける。
そして、到達点で鳥型の魔物に襲われて…そして…
--------
【闘神】大路宗谷
俺は美奈代と別れて魔物の殲滅へ来ていた。
美奈代には悠一郎の周りの魔物を殲滅してもらってから合流する予定だ。
そして俺はここで悠一郎の連れていた嬢ちゃんを見つけた。
名前は確か、早希と言ったか。
一応見ていたのに目の前で怪我をされちゃたまらんから密かに周りの魔物を駆除しながら視界に捕捉しておく。
それにしてもあの嬢ちゃん、戦い方がプロだな。
ありゃあ何年も積んでなきゃ出来ない奴の動きだ。
だがまぁ悠一郎なら数ヶ月で叩き込むことも可能か。
優男の体を装ったかなりのスパルタだからな。
泣き泣きやらされたことも有り得る。
流石にないか。
そこで嬢ちゃんが魔物に掴まれる。
ここでカバーに入るか。
魔物の足を掴んで地面へ叩きつける。
放射状に割れた地面から瓦礫が吹き飛び、血飛沫が吹き荒れる。
何かも分からない赤色のものが飛び散る。
ちょっとやり過ぎたか。
---------
【魔銃士】村本早希
私の肩を掴んで飛び上がりそうになった鳥型の魔物が目の前で砕け散った。
直後に見えたのは黒いローブと手甲。
淡い紅に包まれた全身。
それを見てすぐに宗谷さんだとわかった。
またお世話になっちゃった。
「あ、ありがとう…」
「まぁまぁ、良いってことよ。」
そう言って笑う宗谷さんの背後に迫った魔物を撃ち抜こうとして
いつの間にか魔物の前に置かれていた・・・・・・拳によって粉砕された。
私ももっと頑張らなくちゃ。
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