14 / 38
1章
14話 魔物の危険度
しおりを挟む
「本日からエクス様と同様にアリアさんの指導に参加するわ。
名前は【付与師】ドリス・エーストン、よろしくね。
私の呼び方はなんでも良いけど、長く付き合う可能性のある相手に、様付けされるのは嫌いなの。
とりあえずは【付与師】さんかエーストンさんで良いよ」
「あ、は、はい。
よろしくお願いします、【付与師】さん」
私の目の前には、昨日の女の人が立っていた。
そんな女の人を、エクス様は嫌そうな顔で見ていて、エステールさんは私達に合流してからずっと空を見ていた。
そんなエクス様やエステールさんを見て、笑顔で言った。
「別に嫌がったりするのは構いませんけど、文句なら私の参加を決めた領主様か簡単にバレる様な表情を作ったエステールを責てくださいね、エクス様」
「はぁ~、責める気はない。
元々、即日知られてもおかしくは無いと思っていた。
1週間持っただけマシだ」
「いえ、1日目からエステールが参加していましたし、目は付けていましたよ。
ただ基礎が出来てない子に教えるのはつまらないので、参加しなかっただけで」
エーストン様がそう言うと、エクス様はエステールさんを見つめた。
エステールさんはエクス様の視線に気づいたのか、体をエクス様から逸らして、ずっと空を見ていた。
「エステール」
「う、す、すみません」
「はは、エステールが私に隠し事をするなんて無理ですよ、エクス様。
それは、それとしてアリアに魔物共の暴走について話してないとか、それは何故です?」
「アリアはあくまでも俺の弟子だ。
しかも魔法使いになる弟子だ。
そんな貴重な弟子が関わる可能性の少ない事に関して、わざわざ伝える必要もないという判断だ」
「なるほど、実にエクス様らしい回答ですね。
ですが、今回はアリアに伝えておいた方が良いと思いますよ?」
「何故だ?」
「先程騎士達が、危険度15と思われる国難想定の魔物を発見して、現在は騎士達が領主様に報告しているはずです。
であれば先に伝えておき、冷静に判断出来る土壌を作っておく必要があるでしょう?」
「ちょ、ちょっと待ってください。
しゅ、主任、危険度15の魔物ってほんとうですか!?」
「エステール、声が大きいよ?
それに、さっき騎士達の会話を【風】属性の魔法で拾った情報だから、間違いないと思うよ?」
【付与師】さんの言葉にエクス様は顔を顰め、エステールさんは顔を青くした。
私も魔物の事は学校で習ったので、おそらくエステールさんと同じような顔を、しているだろう。
魔物は危険度別に呼び方が変わる。
危険度が1~3で個人想定、4~6で町村想定、7~9で都市想定、10~12で領土想定、13~15で国難想定、16以上で埒外想定と呼ばれる。
こう呼ばれる理由は、その危険度の魔物がもたらす被害の度合いを想定した呼び方が、最も分かりやすいからだ。
例えば4~6は村や町全体に被害が出るような魔物の危険度であるという事で、領土想定の魔物でも、危険度が2桁になる魔物を相手にする時は国軍が動く事が多いと学校で習った。
この辺境を襲う魔物の多くは危険度が1~6までの魔物がほとんどで、7~9は極稀に混ざるくらいだとも習った。
ただし魔物の暴走と呼ばれるものが起こると、普段よりも多くの魔物が城壁に攻撃してくる。
その中には、危険度が2桁に達する魔物も居る事もあり、危険度が13を超えると城壁外で仕留めきれない事があるので、頑丈な建物の地下にある施設に避難しなければならない。
そして、この辺境は危険度15を超える魔物に襲われた時、辺境は全滅の危機に瀕した事があるらしい。
その時は騎士と兵士全員の命と引換えに、なんとか撃破したものの、人だけでなく城壁内の建物にも甚大な被害が出たのだとか。
そんな事を学校で習っていた為、私はこの町はどうなるのだろうと思った。
しかし私と同じ様な表情だったエステールさんの様子を気にせずに、エクス様とドリスさんは会話を続けた。
「危険度15の魔物か、だがお前が悠長にしていられるくらいには、速度が無いのだろう?」
「ええ、どうやらタートル系の魔物だそうですよ。
ですので、速度はありませんが防御は桁外れ、危険度15の魔物なら攻撃力も桁外れでしょうね。
加えて言えば、いくら速度が遅いとは言っても通常の馬車よりは早いでしょうから、今から住民の避難は厳しいと思いますよ」
「そもそも危険度15の魔物なら、ここから避難した所で、ここよりも防御に適した城壁は無いのだから、周辺の町では簡単に落とされるだろう」
「まあ、確かにそうですね。
今回もエクス様と私が鍵になりそうですね」
「はぁ、せめてお前の変態性さえなければ、純粋に頼れるんだが」
「変態性って、失礼ですね。
少しだけエクス様の髪の毛が欲しいと言っただけじゃないですか」
「お前、それを言ったのが赤子の頃の俺に向けてだと言う事を忘れたのか?」
「あの時は興奮していたんですよ。
それに2度目は5歳くらいになってからじゃないですか」
「そもそも髪の毛が欲しいと言うのが異常だと理解しろ」
「少しくらい良いと思うのですがね。
まあ、それは追々貰うとして、多分今回の暴走は1体だと思うのですよね」
「1体?
危険度15の魔物が移動しているのに、その魔物から逃げる魔物が居ないと?」
「ええ、多分ですね。
危険度15の魔物では、どう考えも近隣の魔物や植物に含まれる魔力の量だけで食事が足りるとは思えません。
そうなると雑魚は1体残らず喰っていると考えるのが妥当でしょう」
「ああ、そういう事か。
確かに強く大きい魔物ほど生命活動に必要な魔力量が多い。
それなのに足が遅いせいで、魔力の確保が難しい。
しかも、『魔物の森』の中心の方が魔力の濃度が濃いのに、魔力の濃度が薄くなる外側への移動となると、より魔力の確保が難しくなる。
そうなると、より多くの食料、つまり魔物が必要になる。
危険度15の魔物とはいえ取り巻きはもちろんのこと、その魔物から逃げで移動する魔物も逃がしては貰えず、こちらに来る事がない、という事か」
「ええ、今回は1体倒せば終わる、簡単な暴走ですね」
「はっ、その1体で国も危ういだろうに」
「あは、まあそうですけどね」
エクス様と【付与師】さんは、最後には苦い顔をしつつも、少しだけ笑っていた。
だから、つい質問してしまった。
「な、なんで、笑えるんですか?」
名前は【付与師】ドリス・エーストン、よろしくね。
私の呼び方はなんでも良いけど、長く付き合う可能性のある相手に、様付けされるのは嫌いなの。
とりあえずは【付与師】さんかエーストンさんで良いよ」
「あ、は、はい。
よろしくお願いします、【付与師】さん」
私の目の前には、昨日の女の人が立っていた。
そんな女の人を、エクス様は嫌そうな顔で見ていて、エステールさんは私達に合流してからずっと空を見ていた。
そんなエクス様やエステールさんを見て、笑顔で言った。
「別に嫌がったりするのは構いませんけど、文句なら私の参加を決めた領主様か簡単にバレる様な表情を作ったエステールを責てくださいね、エクス様」
「はぁ~、責める気はない。
元々、即日知られてもおかしくは無いと思っていた。
1週間持っただけマシだ」
「いえ、1日目からエステールが参加していましたし、目は付けていましたよ。
ただ基礎が出来てない子に教えるのはつまらないので、参加しなかっただけで」
エーストン様がそう言うと、エクス様はエステールさんを見つめた。
エステールさんはエクス様の視線に気づいたのか、体をエクス様から逸らして、ずっと空を見ていた。
「エステール」
「う、す、すみません」
「はは、エステールが私に隠し事をするなんて無理ですよ、エクス様。
それは、それとしてアリアに魔物共の暴走について話してないとか、それは何故です?」
「アリアはあくまでも俺の弟子だ。
しかも魔法使いになる弟子だ。
そんな貴重な弟子が関わる可能性の少ない事に関して、わざわざ伝える必要もないという判断だ」
「なるほど、実にエクス様らしい回答ですね。
ですが、今回はアリアに伝えておいた方が良いと思いますよ?」
「何故だ?」
「先程騎士達が、危険度15と思われる国難想定の魔物を発見して、現在は騎士達が領主様に報告しているはずです。
であれば先に伝えておき、冷静に判断出来る土壌を作っておく必要があるでしょう?」
「ちょ、ちょっと待ってください。
しゅ、主任、危険度15の魔物ってほんとうですか!?」
「エステール、声が大きいよ?
それに、さっき騎士達の会話を【風】属性の魔法で拾った情報だから、間違いないと思うよ?」
【付与師】さんの言葉にエクス様は顔を顰め、エステールさんは顔を青くした。
私も魔物の事は学校で習ったので、おそらくエステールさんと同じような顔を、しているだろう。
魔物は危険度別に呼び方が変わる。
危険度が1~3で個人想定、4~6で町村想定、7~9で都市想定、10~12で領土想定、13~15で国難想定、16以上で埒外想定と呼ばれる。
こう呼ばれる理由は、その危険度の魔物がもたらす被害の度合いを想定した呼び方が、最も分かりやすいからだ。
例えば4~6は村や町全体に被害が出るような魔物の危険度であるという事で、領土想定の魔物でも、危険度が2桁になる魔物を相手にする時は国軍が動く事が多いと学校で習った。
この辺境を襲う魔物の多くは危険度が1~6までの魔物がほとんどで、7~9は極稀に混ざるくらいだとも習った。
ただし魔物の暴走と呼ばれるものが起こると、普段よりも多くの魔物が城壁に攻撃してくる。
その中には、危険度が2桁に達する魔物も居る事もあり、危険度が13を超えると城壁外で仕留めきれない事があるので、頑丈な建物の地下にある施設に避難しなければならない。
そして、この辺境は危険度15を超える魔物に襲われた時、辺境は全滅の危機に瀕した事があるらしい。
その時は騎士と兵士全員の命と引換えに、なんとか撃破したものの、人だけでなく城壁内の建物にも甚大な被害が出たのだとか。
そんな事を学校で習っていた為、私はこの町はどうなるのだろうと思った。
しかし私と同じ様な表情だったエステールさんの様子を気にせずに、エクス様とドリスさんは会話を続けた。
「危険度15の魔物か、だがお前が悠長にしていられるくらいには、速度が無いのだろう?」
「ええ、どうやらタートル系の魔物だそうですよ。
ですので、速度はありませんが防御は桁外れ、危険度15の魔物なら攻撃力も桁外れでしょうね。
加えて言えば、いくら速度が遅いとは言っても通常の馬車よりは早いでしょうから、今から住民の避難は厳しいと思いますよ」
「そもそも危険度15の魔物なら、ここから避難した所で、ここよりも防御に適した城壁は無いのだから、周辺の町では簡単に落とされるだろう」
「まあ、確かにそうですね。
今回もエクス様と私が鍵になりそうですね」
「はぁ、せめてお前の変態性さえなければ、純粋に頼れるんだが」
「変態性って、失礼ですね。
少しだけエクス様の髪の毛が欲しいと言っただけじゃないですか」
「お前、それを言ったのが赤子の頃の俺に向けてだと言う事を忘れたのか?」
「あの時は興奮していたんですよ。
それに2度目は5歳くらいになってからじゃないですか」
「そもそも髪の毛が欲しいと言うのが異常だと理解しろ」
「少しくらい良いと思うのですがね。
まあ、それは追々貰うとして、多分今回の暴走は1体だと思うのですよね」
「1体?
危険度15の魔物が移動しているのに、その魔物から逃げる魔物が居ないと?」
「ええ、多分ですね。
危険度15の魔物では、どう考えも近隣の魔物や植物に含まれる魔力の量だけで食事が足りるとは思えません。
そうなると雑魚は1体残らず喰っていると考えるのが妥当でしょう」
「ああ、そういう事か。
確かに強く大きい魔物ほど生命活動に必要な魔力量が多い。
それなのに足が遅いせいで、魔力の確保が難しい。
しかも、『魔物の森』の中心の方が魔力の濃度が濃いのに、魔力の濃度が薄くなる外側への移動となると、より魔力の確保が難しくなる。
そうなると、より多くの食料、つまり魔物が必要になる。
危険度15の魔物とはいえ取り巻きはもちろんのこと、その魔物から逃げで移動する魔物も逃がしては貰えず、こちらに来る事がない、という事か」
「ええ、今回は1体倒せば終わる、簡単な暴走ですね」
「はっ、その1体で国も危ういだろうに」
「あは、まあそうですけどね」
エクス様と【付与師】さんは、最後には苦い顔をしつつも、少しだけ笑っていた。
だから、つい質問してしまった。
「な、なんで、笑えるんですか?」
38
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ)
安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると
めちゃめちゃ強かった!
気軽に読めるので、暇つぶしに是非!
涙あり、笑いあり
シリアスなおとぼけ冒険譚!
異世界ラブ冒険ファンタジー!
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
異世界に追放されました。二度目の人生は辺境貴族の長男です。
ファンタスティック小説家
ファンタジー
科学者・伊介天成(いかい てんせい)はある日、自分の勤める巨大企業『イセカイテック』が、転移装置開発プロジェクトの遅延を世間にたいして隠蔽していたことを知る。モルモットですら実験をしてないのに「有人転移成功!」とうそぶいていたのだ。急進的にすすむ異世界開発事業において、優位性を保つために、『イセカイテック』は計画を無理に進めようとしていた。たとえ、試験段階の転移装置にいきなり人間を乗せようとも──。
実験の無謀さを指摘した伊介天成は『イセカイテック』に邪魔者とみなされ、転移装置の実験という名目でこの世界から追放されてしまう。
無茶すぎる転移をさせられ死を覚悟する伊介天成。だが、次に目が覚めた時──彼は剣と魔法の異世界に転生していた。
辺境貴族アルドレア家の長男アーカムとして生まれかわった伊介天成は、異世界での二度目の人生をゼロからスタートさせる。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
実家が没落したので、こうなったら落ちるところまで落ちてやります。
黒蜜きな粉
ファンタジー
ある日を境にタニヤの生活は変わってしまった。
実家は爵位を剥奪され、領地を没収された。
父は刑死、それにショックを受けた母は自ら命を絶った。
まだ学生だったタニヤは学費が払えなくなり学校を退学。
そんなタニヤが生活費を稼ぐために始めたのは冒険者だった。
しかし、どこへ行っても元貴族とバレると嫌がらせを受けてしまう。
いい加減にこんな生活はうんざりだと思っていたときに出会ったのは、商人だと名乗る怪しい者たちだった。
騙されていたって構わない。
もう金に困ることなくお腹いっぱい食べられるなら、裏家業だろうがなんでもやってやる。
タニヤは商人の元へ転職することを決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる