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3章前半 『エンドシート学園』編

92話

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私はそんな『模擬戦申請書』を見てから、ペアの子を見た。
すると、ペアの子はビクリと体を震わせてから、オドオドしつつ話し始めた。

「えっと、部屋に戻る前にスケルアーティ様にこれを押し付けられまして。そ、それで、『序列部屋争奪戦』で20番よりも上の番号のペアと模擬戦をするには21番から25番のペアに2勝しなければならない決まりなので、丁度良いかと思いまして。

ひ、日付も明日以降なら、こちらで決めて良いと言われましたし、そ、その模擬戦をしないかな、と」

私はペアの子の話を聞きつつ、確かにそこまでのデメリットは無いように感じた。
そもそも20番よりも上の番号のペアと模擬戦をするには21番~25番までのペアに2勝しなければならないという本当だったし、今回の『序列部屋争奪戦』で20番以内、正確に言えば5番以内のペアを1つ潰すつもりだったから、早めに1勝しておくのも悪くはない。

そう考えた私はペアの子に言った。

「明日だと少し遅いわ。模擬戦の最終時間は?」

「え、えっと、学園側の受付が終わる17時の1時間後です」

「それなら18時に決闘開始と、その紙に書いてある相手にそう伝えておいて。もしゴネられたら、17時以降なら何時でもいいと言っていいから。時間が決まったら、私に伝えに来てくれる?」

私がペアの子を見ないでそう言うと、ペアの子はやはりオドオドしながら答えた。

「あ、えっと、はい、分かりました!!失礼します!!」

ペアの子が部屋を出てから、私はため息をついた。

「はぁ~。さて、どう勝つかな」




◇決闘開始時刻(18時)

あれからは特に何も無かった。
通常ならば、朝の9時から午後3時までは授業があるのだが、『序列部屋争奪戦』期間中の1週間は授業が無くなる。
これは授業があった場合には、『序列部屋争奪戦』が終わらないからだ。
そもそもの話し、『戦闘クラス』は10戦も模擬戦をしなければならないので、授業がなくても模擬戦が終わらない可能性もあるので当然だろう。

なので、授業がない時間を使い、今日行われる決闘を見たり、人から聞き出してたりして、模擬戦であたるだろうペアの情報を集めていた。
ただ、それ以外は本当に何もなかった。
そんな何も無かった学園1日目は、この模擬戦を終えてようやく終わる。

私がそんな事を考えていると、模擬戦の対戦相手が私に話しかけてきた。

「やあレディー。模擬戦を受けてくれて、感謝するよ。前回の『序列部屋争奪戦』では20番以内に入れなくて、少しやきもきしていたんだ」
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