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54話
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国王との話しは、あの後も少し続いた。
主にフィーナの辞任の時期や辞任後の身柄、アリアの身柄を私が預かる為の口裏合わせや私が就任した魔眼所持者保護大臣の就任に関しての事や仕事内容に関してだ。
始めにフィーナの辞任の時期は次の『お披露目会』の際と決まったものの、手続きは何時でも出来るとの事。
身柄に関しても、『お披露目会』まで私の護衛として付けておき、『お披露目会』後は私が雇う事になった。
辞任の時期が『お披露目会』の際になった理由は、アリアの貴族へのお披露目と同時にした方が説明しやすく、納得もさせやすいからだ。
因みに、王国所属の黒色の魔眼所持者達には貴族の『お披露目会』に参加する為の招待状が送られる。
その為に、黒色の魔眼所持者が平民から見つかった場合の、貴族への正式な通達は『お披露目会』となっている。
とはいえ、黒色の魔眼所持者はどうしても目立つ為に、王都に居る貴族や諜報能力の高い貴族は、通達前に当然知っている。
では、何故通達するのかというと、諜報能力の乏しい貴族や普段は王都に居ない貴族は黒色の魔眼所持者が何か活躍しないと耳に入らない事もある。
この時に耳に入らなかった貴族が、『何故、そんな者の情報が私の耳に入っていない!!』と騒がないように、公式の場で通達する事になっている。
そして、残りの魔眼保護大臣に関してが、話していた時間が長かった。
まず、大臣就任の時期は明確には無い上に、私は既に大臣らしい。
もちろん、公に認知されるのは次の王城でのパーティーの際にはなるものの、既に王命で魔眼保護大臣に任命されている以上は大臣と名乗っても問題はないとの事。
通常の大臣就任は就任式典(謁見の間にて行われるもの)の後からしか、大臣とは名乗れ無いので、私の大臣就任も同じだと考えていた。
しかし、既に魔眼保護大臣となっているなら、堂々とアリアを伯爵邸に止め置けるよるになる。
では、以前の状態は堂々と留め置けなかったのかというと、その通りで留め置け無い状態だった。
もちろん、留め置けなかったのはアリアが黒色の魔眼所持者だったからで、紫色の魔眼所持者までなら魔眼を発現させて直接囲い込むのに問題はない。
それ以上の魔眼、つまり虹と黒色の魔眼所持者を直接囲い込む事は許可されておらず、国軍か騎士団がその魔眼所持者を王城で保護と育成を行い、その後に所属を本人に決めさせる事が慣例となっている。
今回の場合はアリアが教会に処刑されそうになり、それを私が止めると同時に預かると宣言していたから、一時的に許されていただけ。
しかし、私が任命された魔眼保護大臣の基本的な仕事は、1人で一部隊にも匹敵する可能性を秘めている魔眼所持者の保護と育成、更に既に第一線で活躍している魔眼所持者達に何か不満があれば、その不満を解消するというもの。
この仕事内容により、私がアリアを保護する事に問題はなくなり、更に育成も任されるので、育てている間に好印象を与えておけば、アリアをこちらに引き込む事が出来るかもしれない。
まあ、魔眼所持者が国軍に所属する事が多いのは、保護と育成が国軍主導で行われる事が多いからなので、国軍からしたら面白くないだろうけど。
逆に今後の魔眼所持者達にしてみたら、国軍の勧誘行為は保護兼教育時から始まってるから、それが無くなるなら喜ばれるだろう。
とは言っても、私は時間系統の魔眼のせいで長く生きる事は出来ない上に、これまでの無茶も考慮すると、後何年生きれるかも分からないから、私が保護兼育成する魔眼所持者は多くないだろうと思っている。
そのような国王との話が終わってからは、すぐにアリアと合流するように言われたので、部屋から退出した後は第一訓練場に向かった。
主にフィーナの辞任の時期や辞任後の身柄、アリアの身柄を私が預かる為の口裏合わせや私が就任した魔眼所持者保護大臣の就任に関しての事や仕事内容に関してだ。
始めにフィーナの辞任の時期は次の『お披露目会』の際と決まったものの、手続きは何時でも出来るとの事。
身柄に関しても、『お披露目会』まで私の護衛として付けておき、『お披露目会』後は私が雇う事になった。
辞任の時期が『お披露目会』の際になった理由は、アリアの貴族へのお披露目と同時にした方が説明しやすく、納得もさせやすいからだ。
因みに、王国所属の黒色の魔眼所持者達には貴族の『お披露目会』に参加する為の招待状が送られる。
その為に、黒色の魔眼所持者が平民から見つかった場合の、貴族への正式な通達は『お披露目会』となっている。
とはいえ、黒色の魔眼所持者はどうしても目立つ為に、王都に居る貴族や諜報能力の高い貴族は、通達前に当然知っている。
では、何故通達するのかというと、諜報能力の乏しい貴族や普段は王都に居ない貴族は黒色の魔眼所持者が何か活躍しないと耳に入らない事もある。
この時に耳に入らなかった貴族が、『何故、そんな者の情報が私の耳に入っていない!!』と騒がないように、公式の場で通達する事になっている。
そして、残りの魔眼保護大臣に関してが、話していた時間が長かった。
まず、大臣就任の時期は明確には無い上に、私は既に大臣らしい。
もちろん、公に認知されるのは次の王城でのパーティーの際にはなるものの、既に王命で魔眼保護大臣に任命されている以上は大臣と名乗っても問題はないとの事。
通常の大臣就任は就任式典(謁見の間にて行われるもの)の後からしか、大臣とは名乗れ無いので、私の大臣就任も同じだと考えていた。
しかし、既に魔眼保護大臣となっているなら、堂々とアリアを伯爵邸に止め置けるよるになる。
では、以前の状態は堂々と留め置けなかったのかというと、その通りで留め置け無い状態だった。
もちろん、留め置けなかったのはアリアが黒色の魔眼所持者だったからで、紫色の魔眼所持者までなら魔眼を発現させて直接囲い込むのに問題はない。
それ以上の魔眼、つまり虹と黒色の魔眼所持者を直接囲い込む事は許可されておらず、国軍か騎士団がその魔眼所持者を王城で保護と育成を行い、その後に所属を本人に決めさせる事が慣例となっている。
今回の場合はアリアが教会に処刑されそうになり、それを私が止めると同時に預かると宣言していたから、一時的に許されていただけ。
しかし、私が任命された魔眼保護大臣の基本的な仕事は、1人で一部隊にも匹敵する可能性を秘めている魔眼所持者の保護と育成、更に既に第一線で活躍している魔眼所持者達に何か不満があれば、その不満を解消するというもの。
この仕事内容により、私がアリアを保護する事に問題はなくなり、更に育成も任されるので、育てている間に好印象を与えておけば、アリアをこちらに引き込む事が出来るかもしれない。
まあ、魔眼所持者が国軍に所属する事が多いのは、保護と育成が国軍主導で行われる事が多いからなので、国軍からしたら面白くないだろうけど。
逆に今後の魔眼所持者達にしてみたら、国軍の勧誘行為は保護兼教育時から始まってるから、それが無くなるなら喜ばれるだろう。
とは言っても、私は時間系統の魔眼のせいで長く生きる事は出来ない上に、これまでの無茶も考慮すると、後何年生きれるかも分からないから、私が保護兼育成する魔眼所持者は多くないだろうと思っている。
そのような国王との話が終わってからは、すぐにアリアと合流するように言われたので、部屋から退出した後は第一訓練場に向かった。
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