3 / 14
アフターストーリー お茶会編
過去話 第一王子誘拐②
しおりを挟む
人払いがされた後の謁見の間では、両親が土下座から頭を上げた状態のまま話を始めたそうです。
「陛下、この度はこの様な無理を聞いてくださり有り難く存じます。娘の件ですが、この年で7歳になるのですが、5歳の際に娘が授かった『加護』が問題なのです」
父がそう言うと、陛下は首を傾げたそうです。
「『加護』が問題?と言うかセーメマ男爵家には『加護』を授かった娘が居るのか?」
陛下はそう言いながら宰相様を見たそうです。
「いえ、セーメマ男爵家には『加護』を授かった娘はおりません」
宰相様がそう言うと、陛下は鋭く両親を睨んだそうです。
「どういう事だ、セーメマ男爵。『加護』を授かった者は、その者が5歳の年までに国に申告する事を法律にする形で義務化している。
これは平民だろうと、貴族だろうと変わらぬ。つまり貴様はこの国の法律を無視すると?」
陛下がそう言うと、私の両親は顔を青くしたそうですが、父がこう言ったそうです。
「陛下、法律を無視した私達の行為は褒められる物ではありせん。罰を受ける覚悟はしております。
ですが、陛下の耳に娘の『加護』の話が届く前に上位貴族の方に婚約を結ばされては不味いのです」
母は父の言葉を聞きながら頷いていたそうです。
陛下は私の両親のあり得ないほど覚悟した目を不思議に思ったそうです。
不思議に思った陛下は私の両親に聞いたそうです。
「貴族とはいえ『加護』の申告をしなかった場合は相当な罰が下るのは必須だ。それなのに、それを覚悟した上で、私に直接話さなければならない程の『加護』だったと言う事か?」
陛下がそう言うと、私の両親は頷いたそうです。
陛下はそんな両親を見て言ったそうです。
「それならば、一体なんの『加護』か申してみよ」
その言葉を聞いた私の両親は陛下やその場に居た近衛騎士団長、宰相様、王妃様の様子を確認しながら言ったそうです。
「私共の娘、デナータは『龍神の加護』を、神クラスの『加護』を授かりました」
私の父がそう言った瞬間、謁見の間が凍り付いたそうです。
暫く凍り付いていた謁見の間ですが、王妃様がいち早く復活し、父に問い質しました。
「か、神クラスの『加護』を授かったとは本当ですか!?それならば300年近く現れなかった、新たな神クラスの『加護』を授かった人間という事になりますよ!?」
その王妃様の問に父は頷いたそうです。
父が頷いたのを見て、陛下は父が話している事が本当だと理解したのか、急いで父に質問したそうです。
「そ、そなたの娘は王都に連れて来ているのか!?いや、連れて来ているのだよな!?」
陛下がそう質問すると、父は頷きながら言ったそうです。
「もちろんです、陛下。私の領地は王都からは遠いので、陛下の耳に娘の『加護』の話が届く前に他の貴族に狙われては、私共では娘を守れないと判断しました。
娘の『加護』を申告しなかった事、誠に申し訳ありませんでした」
父はそう言いながら再び土下座したそうです。
そして、母も父に合わせて土下座したそうです。
陛下はそんな2人に声をかけたそうです。
「確かに『加護』の申告をしないのは、重罪になるが、神クラスの『加護』を授かったならば、それも仕方あるまい。
この件はこの場にいる者と、司法長にのみ伝え、この件は収める。セーメマ男爵はこの件についてはお咎め無しとする。セーマメ男爵は娘のデナータを明日の朝一で連れて来るのだ。時間は開けておく。
また、その席には司法長も同席させる。その席で司法長には私から説明する。それまでは司法長にも伝えない様に」
陛下がそう言うと、その場に居た皆様は「ハッ」と返事をしたそうです。
そして、その翌日に私は陛下と会う事になりました。
因みに私はまだまだ幼かったので、その場には居ませんでしたが後から陛下と王妃様にこの話を聞いて本当に驚きました。
「陛下、この度はこの様な無理を聞いてくださり有り難く存じます。娘の件ですが、この年で7歳になるのですが、5歳の際に娘が授かった『加護』が問題なのです」
父がそう言うと、陛下は首を傾げたそうです。
「『加護』が問題?と言うかセーメマ男爵家には『加護』を授かった娘が居るのか?」
陛下はそう言いながら宰相様を見たそうです。
「いえ、セーメマ男爵家には『加護』を授かった娘はおりません」
宰相様がそう言うと、陛下は鋭く両親を睨んだそうです。
「どういう事だ、セーメマ男爵。『加護』を授かった者は、その者が5歳の年までに国に申告する事を法律にする形で義務化している。
これは平民だろうと、貴族だろうと変わらぬ。つまり貴様はこの国の法律を無視すると?」
陛下がそう言うと、私の両親は顔を青くしたそうですが、父がこう言ったそうです。
「陛下、法律を無視した私達の行為は褒められる物ではありせん。罰を受ける覚悟はしております。
ですが、陛下の耳に娘の『加護』の話が届く前に上位貴族の方に婚約を結ばされては不味いのです」
母は父の言葉を聞きながら頷いていたそうです。
陛下は私の両親のあり得ないほど覚悟した目を不思議に思ったそうです。
不思議に思った陛下は私の両親に聞いたそうです。
「貴族とはいえ『加護』の申告をしなかった場合は相当な罰が下るのは必須だ。それなのに、それを覚悟した上で、私に直接話さなければならない程の『加護』だったと言う事か?」
陛下がそう言うと、私の両親は頷いたそうです。
陛下はそんな両親を見て言ったそうです。
「それならば、一体なんの『加護』か申してみよ」
その言葉を聞いた私の両親は陛下やその場に居た近衛騎士団長、宰相様、王妃様の様子を確認しながら言ったそうです。
「私共の娘、デナータは『龍神の加護』を、神クラスの『加護』を授かりました」
私の父がそう言った瞬間、謁見の間が凍り付いたそうです。
暫く凍り付いていた謁見の間ですが、王妃様がいち早く復活し、父に問い質しました。
「か、神クラスの『加護』を授かったとは本当ですか!?それならば300年近く現れなかった、新たな神クラスの『加護』を授かった人間という事になりますよ!?」
その王妃様の問に父は頷いたそうです。
父が頷いたのを見て、陛下は父が話している事が本当だと理解したのか、急いで父に質問したそうです。
「そ、そなたの娘は王都に連れて来ているのか!?いや、連れて来ているのだよな!?」
陛下がそう質問すると、父は頷きながら言ったそうです。
「もちろんです、陛下。私の領地は王都からは遠いので、陛下の耳に娘の『加護』の話が届く前に他の貴族に狙われては、私共では娘を守れないと判断しました。
娘の『加護』を申告しなかった事、誠に申し訳ありませんでした」
父はそう言いながら再び土下座したそうです。
そして、母も父に合わせて土下座したそうです。
陛下はそんな2人に声をかけたそうです。
「確かに『加護』の申告をしないのは、重罪になるが、神クラスの『加護』を授かったならば、それも仕方あるまい。
この件はこの場にいる者と、司法長にのみ伝え、この件は収める。セーメマ男爵はこの件についてはお咎め無しとする。セーマメ男爵は娘のデナータを明日の朝一で連れて来るのだ。時間は開けておく。
また、その席には司法長も同席させる。その席で司法長には私から説明する。それまでは司法長にも伝えない様に」
陛下がそう言うと、その場に居た皆様は「ハッ」と返事をしたそうです。
そして、その翌日に私は陛下と会う事になりました。
因みに私はまだまだ幼かったので、その場には居ませんでしたが後から陛下と王妃様にこの話を聞いて本当に驚きました。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
やさぐれ令嬢
龍槍 椀
ファンタジー
ベルダンディー=ファーリエ=クリストバーグは、グスターボ国の侯爵令嬢 五歳の時から、聖王太子の婚約者と遇され、御妃教育に頑張っていた。 18歳になり、マリューシュ帝国学院の最終学年。そして、最後の舞踏会。 舞踏会の後は、後宮に入り聖王太子の妻としての教育をさらに重ねる事に成っていた。
しかし、彼女は極めて冷めている。 実母が亡くなってから、この国に不満しかなく、やさぐれお嬢様になってしまった。 モチロン表面上(ねこかぶり)は大変お上手。 夢はこの国から出て行くこと。 何もかも投げ捨てて。
ベルダンディーに、望みの明日は来るのでしょうか?
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星河由乃(旧名:星里有乃)
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
聖女追放。
友坂 悠
ファンタジー
「わたくしはここに宣言いたします。神の名の下に、このマリアンヌ・フェルミナスに与えられていた聖女の称号を剥奪することを」
この世界には昔から聖女というものが在った。
それはただ聖人の女性版というわけでもなく、魔女と対を成すものでも、ましてやただの聖なる人の母でもなければ癒しを与えるだけの治癒師でもない。
世界の危機に現れるという救世主。
過去、何度も世界を救ったと言われる伝説の少女。
彼女こそ女神の生まれ変わりに違いないと、そう人々から目されたそんな女性。
それが、「聖女」と呼ばれていた存在だった。
皇太子の婚約者でありながら、姉クラウディアにもジーク皇太子にも疎まれた結果、聖女マリアンヌは正教会より聖女位を剥奪され追放された。
喉を潰され魔力を封じられ断罪の場に晒されたマリアンヌ。
そのまま野獣の森に捨てられますが……
野獣に襲われてすんでのところでその魔力を解放した聖女マリアンヌ。
そこで出会ったマキナという少年が実は魔王の生まれ変わりである事を知ります。
神は、欲に塗れた人には恐怖を持って相対す、そういう考えから魔王の復活を目論んでいました。
それに対して異議を唱える聖女マリアンヌ。
なんとかマキナが魔王として覚醒してしまう事を阻止しようとします。
聖都を離れ生活する2人でしたが、マキナが彼女に依存しすぎている事を問題視するマリアンヌ。
それをなんとかする為に、魔物退治のパーティーに参加することに。
自分が人の役にたてば、周りの人から認めてもらえる。
マキナにはそういった経験が必要だとの思いから無理矢理彼を参加させますが。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる