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666は悪魔のナンバー
西園寺マリ
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ヤケにジョーは嬉しそうだ。
車は高級住宅街の一角、西園寺家へ到着した。
さすが天下の西園寺家だ。美浦市でもっとも瀟洒な街並みと言えるだろう。
しかしまだ早朝の五時前だ。
門の前で停車すると自動的に門が開いた。門からエントランスまでかなりの距離があった。
「どうだい。ナポレオンのお屋敷と比べて?」
『さァねえェ。ボクは地下の核シェルターから一歩も外に出ないんで比較のしようがないよ』
ナポレオンはあっけらかんと応えた。
「えェ、一歩も出たことがないの?」
驚いてマリリンが聞き返した。
「そうなんですよ。ナポレオンは直射日光に当たるとヤケドしたようになるので極力外出は控えているそうです」
ボクが代わりに応えた。
『だから、ぼっちにも慣れましたよ。最近はトモローっていうパートナーもできましたし』
ナポレオンも軽口を叩いた。
「おいおい、オレもいるだろう」
運転をしているジョーも話しに割り込んだ。
『ああァそうだね。最近はボクの仲間も無駄に賑やかだよ』
「なんだよ。無駄に賑やかって。オレが少年探偵団の面倒を見てるんだろう」
ジョーはふて腐れ気味だ。
『まァ唯一の成人だからね。ジョーは』
「ケッケケェッ、頼りになるだろう。オレがいて!」
自画自賛も甚だしい。
『そうだね。まァ居ないよりはマシかなァ』
「おいおいヒドいなァ」
ジョーは茶化すように肩をすくめた。
「フフッ」ボクも苦笑いを浮かべた。
ようやく車は豪華な屋敷の玄関前に着いた。
車は高級住宅街の一角、西園寺家へ到着した。
さすが天下の西園寺家だ。美浦市でもっとも瀟洒な街並みと言えるだろう。
しかしまだ早朝の五時前だ。
門の前で停車すると自動的に門が開いた。門からエントランスまでかなりの距離があった。
「どうだい。ナポレオンのお屋敷と比べて?」
『さァねえェ。ボクは地下の核シェルターから一歩も外に出ないんで比較のしようがないよ』
ナポレオンはあっけらかんと応えた。
「えェ、一歩も出たことがないの?」
驚いてマリリンが聞き返した。
「そうなんですよ。ナポレオンは直射日光に当たるとヤケドしたようになるので極力外出は控えているそうです」
ボクが代わりに応えた。
『だから、ぼっちにも慣れましたよ。最近はトモローっていうパートナーもできましたし』
ナポレオンも軽口を叩いた。
「おいおい、オレもいるだろう」
運転をしているジョーも話しに割り込んだ。
『ああァそうだね。最近はボクの仲間も無駄に賑やかだよ』
「なんだよ。無駄に賑やかって。オレが少年探偵団の面倒を見てるんだろう」
ジョーはふて腐れ気味だ。
『まァ唯一の成人だからね。ジョーは』
「ケッケケェッ、頼りになるだろう。オレがいて!」
自画自賛も甚だしい。
『そうだね。まァ居ないよりはマシかなァ』
「おいおいヒドいなァ」
ジョーは茶化すように肩をすくめた。
「フフッ」ボクも苦笑いを浮かべた。
ようやく車は豪華な屋敷の玄関前に着いた。
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