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本家大邸宅✨✨✨
本家……✨✨✨
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ぼんやりとした廊下に恐ろしげな夜叉羅刹の顔だけが浮かんでいた。
「うッ、ううゥ……!!」
「な、なんだァァァ!!」
一同、息を飲んだ。
「キャァァァァァーーーー……!!」
すぐさま、お蘭が悲鳴を上げた。
「ぬうぅ……、何ヤツ」信乃介も刀の柄に手を差し伸べた。
俺たちも警戒を怠らない。
辺りは薄暗く夜叉羅刹の首だけが暗闇に浮かんでいるようだ。
なんとも不気味な光景と言えるだろう。
「お待ちください。彼らは夜叉羅刹の面をかぶったお舘様の見張りの番の者どもです」
すぐさま、お松が信乃介を制した。
「夜叉羅刹の面なのか……」まるで鬼の生首が浮かんでいるようで不気味だ。
「な、何よ。悪趣味だわ」
すでに闇へ溶け込むように夜叉羅刹の首は消えていた。
「ふぅ、消えやがったか……」ヒデも大きく息をつき、ひと安心だ。
「信さん」お蘭はよほど怖いのか、信乃介の背後に隠れて顔だけ覗かせている。
「おいおい、まだ幽霊の出る時間じゃないぜェ……」
ヒデが強がるように苦笑した。廊下は薄暗いので時間の感覚が麻痺してくる。
ようやく二人の見張り番がいる部屋に出た。こちらも屈強だが、取り敢えず人の顔をしていた。
「ケッケケ、ご苦労さん……」
ヒデは軽く挨拶をし奥へ入ろうとしたが見張り番は立ち塞いだ。
「こちらへはお通しできません」
見張りは脅すような低い声で云った。
「はァ……、お偉いさんか誰かいるのか」
「清貴様です。ご病気で伏せているのです」
お松が眉をひそめて説明した。
「ここに……」俺の双子の兄、清貴がいるのか。
「ケッケケ、さようか。病気じゃァしょうがねえェな……」
またヒデはおどけて肩をすくめた。
「さァこちらへ」なおも、お松は奥の部屋へと足を進めた。
「おいおい、途中に休憩所の茶屋が必要なんじゃないの」
ヒデは疲れた顔で嘆いた。
「フフゥン、そう文句を云うな」信乃介が苦笑し窘めた。
さらに歩くと豪壮な警備をした見張り番が待ち構えていた。
ようやく奥座敷へ着いたようだ。
「清雅様。こちらの部屋です。さァ、どうぞ……」
恭しくお松が招いた。
「ハイ……」
ようやくお舘様とお目通りが叶うようだ。緊張して汗が滲んできた。
「ケッケケ、さァ鬼が出るか。蛇が出るか?」
なおもヒデはおどけている。
「ヤダよ。鬼なんて出たら」お蘭は眉をひそめた。
「……」
俺を先頭に奥座敷へ通された。
これまでの薄暗く陰鬱な雰囲気はなく眩しいくらい明るく綺羅びやかで豪華な造りだ。
その奥で寛いでいる方がお舘様の当主、清国であろう。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
「うッ、ううゥ……!!」
「な、なんだァァァ!!」
一同、息を飲んだ。
「キャァァァァァーーーー……!!」
すぐさま、お蘭が悲鳴を上げた。
「ぬうぅ……、何ヤツ」信乃介も刀の柄に手を差し伸べた。
俺たちも警戒を怠らない。
辺りは薄暗く夜叉羅刹の首だけが暗闇に浮かんでいるようだ。
なんとも不気味な光景と言えるだろう。
「お待ちください。彼らは夜叉羅刹の面をかぶったお舘様の見張りの番の者どもです」
すぐさま、お松が信乃介を制した。
「夜叉羅刹の面なのか……」まるで鬼の生首が浮かんでいるようで不気味だ。
「な、何よ。悪趣味だわ」
すでに闇へ溶け込むように夜叉羅刹の首は消えていた。
「ふぅ、消えやがったか……」ヒデも大きく息をつき、ひと安心だ。
「信さん」お蘭はよほど怖いのか、信乃介の背後に隠れて顔だけ覗かせている。
「おいおい、まだ幽霊の出る時間じゃないぜェ……」
ヒデが強がるように苦笑した。廊下は薄暗いので時間の感覚が麻痺してくる。
ようやく二人の見張り番がいる部屋に出た。こちらも屈強だが、取り敢えず人の顔をしていた。
「ケッケケ、ご苦労さん……」
ヒデは軽く挨拶をし奥へ入ろうとしたが見張り番は立ち塞いだ。
「こちらへはお通しできません」
見張りは脅すような低い声で云った。
「はァ……、お偉いさんか誰かいるのか」
「清貴様です。ご病気で伏せているのです」
お松が眉をひそめて説明した。
「ここに……」俺の双子の兄、清貴がいるのか。
「ケッケケ、さようか。病気じゃァしょうがねえェな……」
またヒデはおどけて肩をすくめた。
「さァこちらへ」なおも、お松は奥の部屋へと足を進めた。
「おいおい、途中に休憩所の茶屋が必要なんじゃないの」
ヒデは疲れた顔で嘆いた。
「フフゥン、そう文句を云うな」信乃介が苦笑し窘めた。
さらに歩くと豪壮な警備をした見張り番が待ち構えていた。
ようやく奥座敷へ着いたようだ。
「清雅様。こちらの部屋です。さァ、どうぞ……」
恭しくお松が招いた。
「ハイ……」
ようやくお舘様とお目通りが叶うようだ。緊張して汗が滲んできた。
「ケッケケ、さァ鬼が出るか。蛇が出るか?」
なおもヒデはおどけている。
「ヤダよ。鬼なんて出たら」お蘭は眉をひそめた。
「……」
俺を先頭に奥座敷へ通された。
これまでの薄暗く陰鬱な雰囲気はなく眩しいくらい明るく綺羅びやかで豪華な造りだ。
その奥で寛いでいる方がお舘様の当主、清国であろう。
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