ネコ耳探偵 未亜＆犬のおまわりさん 真犯人はあなたに決定ニャン！！

犬のおまわりさん

ダイイングメッセージ

「カーペットにダイイングメッセージを記しるしておいたんですよ。ねえェ、犬のおまわりさん？」
　ネコ耳探偵未亜は楽しそうに微笑んだ。



「はァ、そこに書いてある通り『もも』ですねえェ」
　ボクはダイイングメッセージの書いてあるカーペットを指差した。


　断っておくが、被害者は亡くなっていないので正確にはダイイングメッセージではない。


　一斉に全員の視線がカーペットへ注がれた。



「ぬウゥ、私は関係ないわ。旧姓がたまたま桃井だっただけよ！」
　別居中の妻のレイカは喚き散らした。


「そうだ。そいつだって百田じゃないか」
　菱沼は百田を指差した。


「オレは関係ない。確かに、借金の事で揉めていたけど。一番、怪しいのはキャバ嬢のモモってヒトだろう！」
　百田も感情的に喚き散らした。



「なんで私なのよ。第一発見者のおまわりさんだって怪しいでしょ！」


「いやァボクが金有さんを殴るわけないでしょ！」
　みんな言い訳ばかりで責任転嫁だ。



　その時、豆柴がリビングへ駆け込んできた。


　ラッキーだ。



「キャンキャンキャン」
　一目散にネコ耳探偵の未亜に飛びついた。　

「ハイハイ」
　どうやらラッキーのお目当ては未亜が手に持っていたビーフジャーキーのようだ。



「ゴメンねえェ。ご主人様は意識不明で入院中なのよ」
　未亜はラッキーを抱きしめながら嘆いた。