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犬のおまわりさん
犬のおまわりさん
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リビングの中央にはユニフォーム姿の男性が倒れていた。
頭から血を流している。
錆びた鉄のような臭いが漂っていた。
『キャンキャンキャン』
またラッキーが吠えながら屋敷のどこかへ駆けていった。
「か、金有さん」
ボクは慌てて金有氏の元へ駆けつけた。
「ううゥ……!」良かった。
失神しているだけで息はしているようだ。
出血は激しいが、どうやら致命傷ではないみたいだ。
「大丈夫ですか。金有さん?」
ボクは容態を確かめ、急いで救急車を呼んだ。
その時、倒れている金有氏の手元に何かが記されてあるのを見つけた。
「ン、これは?」
まさか、ダイイングメッセージだろうか。
カーペットに血文字で、ひらがなの『もも』と記されてあった。
いったい『もも』とはどういう意味なのだろうか。
桃田とか、桃子とか殴った相手の名前を書いたのだろうか。
それにしてもダイイングメッセージなんてミステリードラマの中にしか出てこないと思っていた。
まだ被害者は亡くなっていないのでダイイングメッセージと言うのはおかしいが。
そこへ女性が屋敷へ入ってきて悲鳴を上げた。
「キャァーーーーッ、人殺しィ!」
女性はボクを見て指差した。
金髪でキャバ嬢みたいに派手なカッコウの美女だ。
オッパイが半分出そうなドレスを着ていた。
「えッ、ボクは決して怪しいものではありません。見ての通りボクは警察官です」
ボクは警察官だとアピールした。
「な、なんで警察官がここにいるんですか?」
金髪のキャバ嬢は疑いの眼差しでボクを睨んだ。
完全に犯人扱いだ。
「はァあのですね。ワンちゃんを探していたら金有さんの屋敷の中へ迷い込んでしまったんです!」
「ワンちゃん。だいたいあなたはどこから入ってきたんですか?」
「はァ、ついさっき金有さんがラッキーが居なくなったと交番へ来て、パトロールのついでにラッキーを探していたんですよ」
「ふぅん、それはご苦労ねえェ」
「ハイ、そうしたらドアの隙間からラッキーが屋敷へ侵入したので追いかけて来たらリビングで金有さんが倒れていたんです」
「ラッキーを追いかけて来たァ?」
派手なキャバ嬢はボクを睨んだ。
頭から血を流している。
錆びた鉄のような臭いが漂っていた。
『キャンキャンキャン』
またラッキーが吠えながら屋敷のどこかへ駆けていった。
「か、金有さん」
ボクは慌てて金有氏の元へ駆けつけた。
「ううゥ……!」良かった。
失神しているだけで息はしているようだ。
出血は激しいが、どうやら致命傷ではないみたいだ。
「大丈夫ですか。金有さん?」
ボクは容態を確かめ、急いで救急車を呼んだ。
その時、倒れている金有氏の手元に何かが記されてあるのを見つけた。
「ン、これは?」
まさか、ダイイングメッセージだろうか。
カーペットに血文字で、ひらがなの『もも』と記されてあった。
いったい『もも』とはどういう意味なのだろうか。
桃田とか、桃子とか殴った相手の名前を書いたのだろうか。
それにしてもダイイングメッセージなんてミステリードラマの中にしか出てこないと思っていた。
まだ被害者は亡くなっていないのでダイイングメッセージと言うのはおかしいが。
そこへ女性が屋敷へ入ってきて悲鳴を上げた。
「キャァーーーーッ、人殺しィ!」
女性はボクを見て指差した。
金髪でキャバ嬢みたいに派手なカッコウの美女だ。
オッパイが半分出そうなドレスを着ていた。
「えッ、ボクは決して怪しいものではありません。見ての通りボクは警察官です」
ボクは警察官だとアピールした。
「な、なんで警察官がここにいるんですか?」
金髪のキャバ嬢は疑いの眼差しでボクを睨んだ。
完全に犯人扱いだ。
「はァあのですね。ワンちゃんを探していたら金有さんの屋敷の中へ迷い込んでしまったんです!」
「ワンちゃん。だいたいあなたはどこから入ってきたんですか?」
「はァ、ついさっき金有さんがラッキーが居なくなったと交番へ来て、パトロールのついでにラッキーを探していたんですよ」
「ふぅん、それはご苦労ねえェ」
「ハイ、そうしたらドアの隙間からラッキーが屋敷へ侵入したので追いかけて来たらリビングで金有さんが倒れていたんです」
「ラッキーを追いかけて来たァ?」
派手なキャバ嬢はボクを睨んだ。
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