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那奈……✨✨✨

那奈……✨✨✨

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「まァ、極端なコトだけは考えないでえェ……。
 ヒデさんみたいに」
 ショーリはテレビに映るビジュアル系バンドを見つめてつぶやいた。




「えェ……?」
 そういえばヒデさんが亡くなったのは私たちが生まれる前のことだ。


 1998年5月に33歳の若さで亡くなった。
 当時は熱狂的ファンが五万人以上、参列したらしい。
 今でも命日には横須賀にある実家へファンの女性が多く集まる。



「辛いことも嫌なことも、いつかは笑いながら話せる日が来るさ」  
 ショーリは、また肩をすくめて苦笑した。


「うン」


「ぶっちゃけ、オレのオヤジとイチゴのお母さんが結婚するとは思わなかったもんな」
 ショーリは秘密を暴露した。


「おッ、おいおい、なにをぶっちゃけてるんだよ」
 せっかく親戚だと言うことにしておいたのに。




「ええェ……?」サンタと那奈は驚いたようだ。


「マジで。なんだよ。親戚か、何かじゃなかったの」
 サンタは文句を言った。

「ちょっとねえェ……」



「今日だってイチゴは、お母さんの再婚話しを聴くとヤケになって走水海岸の海へ繰り出すから、もう少しで溺れて事故になる寸前だったんだよ」


「いや、それは……」こんなトコロで暴露するな。
 なにを考えているんだ。



「ええェ……、そうなの」


「別に、溺れてなんかいないよ。ちょっと波に飲まれただけで」
 慌てて言い繕った。



「取り敢えず、病院へ行く前に本当に妊娠したのか、検査薬で調べて、それからあとのことは、ちゃんと家族会議をした方が良いよ」


「えェ……、家族」


「もし相手を呼べッて言われたらオレが親御さんに頭を下げるし」



「ううゥン……」
 那奈も困惑気味に頷いた。



 このあと、サンタと私が付き添ってコンビニで妊娠検査薬を買って那奈へ渡した。



 私は、そこで別れサンタは那奈を送っていった。



 なんとも波乱万丈な一日だ。
 家へ帰るとショーリは風呂へ入っていた。



「サンタは、那奈を送って行ったわ」
 バスルームのドア越しに私は報告した。



「うン、本城の方はどうするの」

「そうねェ……。ンうゥ」本城譲か。
 どうするかは彼次第だ。



 その夜は疲れたのだろうか。




 リビングへ入るとソファに横になって身体を休憩やすめた。

 今日は目の回るような忙しさだった。



 スマホでLINEのやり取りをしていると、いつの間にか睡魔が襲ってきた。
 




 




☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚

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