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走水海岸へ✨✨💕
走水海岸✨✨💕
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ショーリは慌てて砂浜でストレッチをしている。
「フフゥン、イイのォ!」
私はワザと反抗して大きく息を吸い頭からダイブした。
ザッバァァァーーン
勢いよく波しぶきを立てて、一気に沖まで潜水して泳ぎ出した。
多少、海水が目に沁みる。
「おおォい。イチゴォォ!」
見かねてショーリも仕方なく海へ駆け込みで頭からダイブし追いかけてきた。
「フフゥン……、追いつけるか」
私は小学生の頃、水泳教室へ通っていたので泳ぎには多少、自信があった。
「待ってよォーー! イチゴォォォ」
ショーリも必死に泳いで追いかけて来たが、なかなか距離は縮まらない。
「こっちこっちィィ」
海水は浮力があるのでプールよりもずっと楽だ。
泳ぎやすいので知らぬ間に、かなり沖まで泳いできた。
海水浴場なので遠浅だが、さすがにここまで来ると足はつかない。
一気に潜水して潜ったまま絶叫した。
『うッわァァァァァァァーー……!
お母さんのバカァァァァァァーー……!!』
声が嗄れるくらい叫んだ。無数の泡が口から放たれた。
肺から酸素が尽きるほど絶叫すると徐々に息が苦しくなってきた。
もうダメだ。
息継ぎをしようと海面へ顔を出した。
「イチゴォォォ!」すぐに背後で勝利の声が響いてくる。
「はァァァーー……」
思いっきり息を吸おうとした刹那、予想以上に大きな波が押し寄せて、私を飲み込んでいった。
「キャァァァーー……」波に飲まれ、一時的にパニックになった。
その瞬間、ガボッと海水を飲み込んだ。
ヤバい。溺れる。
『ゲッホ……、ゲッホ……』
なまじ泳ぎには自信があったので、こんなアクシデントは想定外の出来ごとだ。
『ぐッがァァァァ……』もがけばもがくほど溺れてしまう。
まさか、私、こんな浅瀬で溺れるの。
ウソでしょう。一瞬、脳裏に死がよぎった。
《たッ、助けてええェ……》
その時、薄れゆく私の視界にショーリの姿が映った。
《わァァァァーー! ショーリ……》必死に手を伸ばし、もがき続けながら助けを求めた。
《ショーリ……》
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
「フフゥン、イイのォ!」
私はワザと反抗して大きく息を吸い頭からダイブした。
ザッバァァァーーン
勢いよく波しぶきを立てて、一気に沖まで潜水して泳ぎ出した。
多少、海水が目に沁みる。
「おおォい。イチゴォォ!」
見かねてショーリも仕方なく海へ駆け込みで頭からダイブし追いかけてきた。
「フフゥン……、追いつけるか」
私は小学生の頃、水泳教室へ通っていたので泳ぎには多少、自信があった。
「待ってよォーー! イチゴォォォ」
ショーリも必死に泳いで追いかけて来たが、なかなか距離は縮まらない。
「こっちこっちィィ」
海水は浮力があるのでプールよりもずっと楽だ。
泳ぎやすいので知らぬ間に、かなり沖まで泳いできた。
海水浴場なので遠浅だが、さすがにここまで来ると足はつかない。
一気に潜水して潜ったまま絶叫した。
『うッわァァァァァァァーー……!
お母さんのバカァァァァァァーー……!!』
声が嗄れるくらい叫んだ。無数の泡が口から放たれた。
肺から酸素が尽きるほど絶叫すると徐々に息が苦しくなってきた。
もうダメだ。
息継ぎをしようと海面へ顔を出した。
「イチゴォォォ!」すぐに背後で勝利の声が響いてくる。
「はァァァーー……」
思いっきり息を吸おうとした刹那、予想以上に大きな波が押し寄せて、私を飲み込んでいった。
「キャァァァーー……」波に飲まれ、一時的にパニックになった。
その瞬間、ガボッと海水を飲み込んだ。
ヤバい。溺れる。
『ゲッホ……、ゲッホ……』
なまじ泳ぎには自信があったので、こんなアクシデントは想定外の出来ごとだ。
『ぐッがァァァァ……』もがけばもがくほど溺れてしまう。
まさか、私、こんな浅瀬で溺れるの。
ウソでしょう。一瞬、脳裏に死がよぎった。
《たッ、助けてええェ……》
その時、薄れゆく私の視界にショーリの姿が映った。
《わァァァァーー! ショーリ……》必死に手を伸ばし、もがき続けながら助けを求めた。
《ショーリ……》
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