ビジュアル系弁護士✨💕シンゴ✨✨💕『ラストソングは歌えない』✨💕 鳴かぬなら裁いてくれようホトトギス✨💕天に代わってお前の悪事を

秩父クリス✨💕

第１０話 秩父クリス✨✨

　さっそくオレたちはユウキの実家へ向かうことにした。



「まさか、シンゴ！！
　その派手なカッコでお葬式に行く気なの。
　着替えに帰ったら！！」
　後ろから着いてきたクリスが大きな目をさらに見開いて忠告した。


「いやァ……、これがオレたちの戦闘服で礼服さ。
　逆にオレが死んでユウキがビジュアル系ミュージシャンのカッコで来ても歓迎するよ……」
　オレは颯爽とポーズを取った。
　


「ウッソォォ……　アナタ、マジで弁護士なの。
　裁判所の法廷じゃ、ネクタイをしないだけで敗訴になるのよ！！」
　ポンポンとひと差し指でオレの胸板を叩いた。



「よく知ってるな」彼女の言う通りだ。

　裁判官の心象が悪いと言うだけで刑が重くも軽くもなる。
　


　見た目で判断してはいけないなどと言うのは､うわべだけのまやかしに過ぎない。


　人は､最初の第一印象で､８～９０％は決まってしまうと言う。



　オレたちは駐車場に停車しておいた真っ赤なポルシェに乗ろうとした。



「キャッキャッ、ポルシェじゃン……
　私、大好き✨💕
　乗っけて！！　乗っけて✨🤭✨💕」
　背後からハグするように抱きついてきた。


「あのねェ。ドライブに行くワケじゃないンだよ……」
　背中に柔らかな胸の膨らみが押しつけられた。
　妙にドキドキしてしまう。


「まさか、コレ！！　パン君のポルシェ？！」


「あのなァ、チンパンジーか！！　オレのじゃねぇよ。シンゴ君のだよ！！」




「へェ✨😍✨💕　そうなんだ。
　シンゴッて､見かけによらずセレブなのねェ」
　いきなりクリスの目がハートマークになった。
　


「ハッハハッ」笑顔が引きつった。



　クリスは抱きついて離れない。
　まったく現金なモノだ。







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