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ダイイングメッセージは『81』
ハジメ
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「ボクじゃありませんよ」
ハジメは立ち上がって否定した。
「あなたが第一発見者の八神一さんですか?」
鰐口警部補は目を輝かせて訊いた。
「ハイ、そうですが、ボクが来たのはついさっきですから。金倉金造を刺すなんてできませんよ」
どう考えても時間的に無理だろう。
「フフゥン、そいつはどうかな」
長男の金倉ほずみが口を挟んだ。
「えェ、何がですか」
「お恥ずかしい話しだが、屋敷の防犯カメラが壊れてまして」
ほずみが説明した。
「ほォ防犯カメラがですか?」
鰐口警部補も眉をひそめた。
「ええェ、何者かによって故意に壊されたらしくて」
「はァ」
「だとすれば家政婦の八田一子と八神ハジメが組んで、裏口から屋敷の中へ潜り込ませ、犯行に及んだとも考えられるでしょ。そのあと何食わぬ顔で玄関から入り直したじゃないのか!」
「な、何を言ってるんですか。そんなことするわけがない」
「そうですよ。私とハジメ様が組むなんてあり得ません!」
家政婦の八田一子も感情むき出しで否定した。
「ケッケケ、そうだな。オレもハジメは絶対に怪しいと思うぜ」
ヤンキーの金倉カズヤがバカにするように笑った。
「な、なんでですか?」
ハジメも少しむきになって怒った。
「まずお前は第一発見者だろう」
「それは」
「第一発見者は、最も有力な容疑者の一人なんだ」
「ううゥ……、だけど違うよ」
「停電だった時、お前らは用意しておいたスペアキーで書斎へ忍び込み、オヤジに凶器の刃物で刺したんじゃないのか?」
「あの停電の間じゃ、そんな凶行に及ぶ時間はなかったはずよ」
八田一子も言い返した。
「そうだよ」
ハジメもうなずいて同調した。
ハジメは立ち上がって否定した。
「あなたが第一発見者の八神一さんですか?」
鰐口警部補は目を輝かせて訊いた。
「ハイ、そうですが、ボクが来たのはついさっきですから。金倉金造を刺すなんてできませんよ」
どう考えても時間的に無理だろう。
「フフゥン、そいつはどうかな」
長男の金倉ほずみが口を挟んだ。
「えェ、何がですか」
「お恥ずかしい話しだが、屋敷の防犯カメラが壊れてまして」
ほずみが説明した。
「ほォ防犯カメラがですか?」
鰐口警部補も眉をひそめた。
「ええェ、何者かによって故意に壊されたらしくて」
「はァ」
「だとすれば家政婦の八田一子と八神ハジメが組んで、裏口から屋敷の中へ潜り込ませ、犯行に及んだとも考えられるでしょ。そのあと何食わぬ顔で玄関から入り直したじゃないのか!」
「な、何を言ってるんですか。そんなことするわけがない」
「そうですよ。私とハジメ様が組むなんてあり得ません!」
家政婦の八田一子も感情むき出しで否定した。
「ケッケケ、そうだな。オレもハジメは絶対に怪しいと思うぜ」
ヤンキーの金倉カズヤがバカにするように笑った。
「な、なんでですか?」
ハジメも少しむきになって怒った。
「まずお前は第一発見者だろう」
「それは」
「第一発見者は、最も有力な容疑者の一人なんだ」
「ううゥ……、だけど違うよ」
「停電だった時、お前らは用意しておいたスペアキーで書斎へ忍び込み、オヤジに凶器の刃物で刺したんじゃないのか?」
「あの停電の間じゃ、そんな凶行に及ぶ時間はなかったはずよ」
八田一子も言い返した。
「そうだよ」
ハジメもうなずいて同調した。
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