新十秒探偵『ナポレオン＆トモロー』 ナポレオンの辞書に不可能と解けない謎はない！

天才探偵ナポレオン

ナポレオン

　ボクの名前は明日葉あしたば友朗トモロウ。

　みんなからは気軽にトモローと呼ばれている。




　今年の夏休み、自宅のベッドで寝転んでネットサーフィンをしていると不意に謎の青い髪の少年から連絡があった。



『やァ、トモロー、元気か？』
　まるで幼馴染みのように馴れ馴れしくボクに話し掛けてきた。
　


　それがボクとナポレオンの始めての遭遇ファーストコンタクトだった。

　その後、ナポレオンはボクと共に幾多の難事件を解決していった。


　まさに天才探偵と呼ぶにふさわしい少年だ。




　いつしかカレは、『十秒探偵ナポレオン』と呼ばれるようになった。



　ただしナポレオンと直接会う事はできない。

　彼はアルビノという皮膚病で、少しでも紫外線に当たるとヒドいヤケドになるらしい。


　アルビノの平均寿命は三十歳と呼ばれていた。

　できるだけ直射日光を避けた方が長生きできるだろう。



　そこで彼は屋敷にある地下シェルターで暮らしているのだそうだ。
　

　生涯で一度も外で遊んだことがないという。
　本当の意味で引きこもりだ。


　髪の毛も真っ白なので、青く染めているらしい。





　ナポレオンと頻繁に連絡を取るようになると顧問弁護士の神堂クリスとも会う機会が増えた。

　

　顔はアイドルのように愛くるしいが、それだけではない。グラビア女優みたいにスタイル抜群だ。

　
　神堂クリスはとても弁護士とは思えないほど巨乳で艶めかしい。


　背も高いのでボクの目の前にオッパイがあるようだ。



　その日も校門を出るとすぐに真っ赤なポルシェがボクの前に停車した。


「おおォッ！」
　下校途中の生徒たちも騒然だ。


　ポルシェから女優帽にサングラスをした美女が颯爽と降りてきて微笑んだ。


　彼女こそ美人弁護士の神堂クリスだ。


「ハァイ、トモロー！」
　クリスは陽気なラテン系のようにハグしてきた。




「え、え、えェッ？」