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Ⅲ
2:帰還
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辺境伯領から戻り、皇宮騎士団に配属された。
祖父の家があった側とは反対側の城郭内にある騎士団の寮で生活することになった。家庭を持っていたり、自分の部屋をタウンハウスに持っている人も多いので、寮に住んでいる人は少なく、寮に住む女性騎士は三人だけなので、すぐに仲良くなれた。
若い頃はホールセンで騎士をしていたというコーデットは、結婚を機に王都へ来たが、離婚して再び皇宮で騎士をしている。彼女の叔母が皇后の侍女をしているらしい。
「とにかく、頭の悪い男だったのよ。男爵家の次男で、初めて会ったときは優しくていい人だと思ったけど、まあ、働かないし、遊んでばかりだし。手をあげられることはなかったけど、向こうの家族全員からずいぶん冷たくあしらわれたわ。思い出すと気分が悪くなっちゃう 」
来年で四十になるというコーデットは、年齢よりも若く見える顔を不愉快そうに歪めた。
「もう、結婚する気はないの?」
もう一人の同僚であるメリッサは、昨年、王宮学院を卒業してここに入ったばかりだ。
「結婚はもういいかな。子どもがいないのは残念だけど、素敵な恋人もいるし、今はこれで十分。どうやら私は男の世話をして生きるのは向いてないみたい 」
コーデットはあっけらかんと言い放つ。恋人は、現在の皇宮騎士団団長であるドノバンだ。数年前に妻を亡くし、独り身になっている。
「ドノバンさんは結婚しようとは言わないの?」
レオノーラがそう聞くと、コーデットは「うーん」と考え込んだ。
「いずれタウンハウスを借りて一緒に住めたらと思っているけど、それは息子さんが家督を継いだ後かな。今、結婚したら向こうの親戚と揉めそうだし、それもちょっと嫌じゃない?」
ドノバンは、コーデットがしたいようにと言ってくれているらしい。
「必ずしも結婚じゃなくても幸せになれると思うのよね。特に結婚で辛酸を舐めた者としてはそう思う 」
幸せの形はいろいろある。レオノーラもコーデットの考えには共感するところがあった。
「え~私は、結婚して子どもも欲しい。でも、その後も働きたい!この仕事が好きだし。だから、そういうことに理解のある人がいいな 」
メリッサが叫ぶように言う。
「そして今は、とりあえず彼氏が欲しい!」
メリッサのその叫びに、レオノーラもコーデットも思わず笑ってしまう。
「レオはどうなの?言い寄られることがたくさんありそうじゃない。訓練場にしょっちゅう来られる皇太子殿下もレオのことをお気に入りだし、殿下といろいろあるんじゃないかって噂にもなってたよね 」
コーデットが意味深な言い方で聞いてくる。
「残念ながら、そんな事実はないの。小さい頃からご一緒させていただいて、気安くしてくださってるだけ。でも、その噂のおかげで、まったく他からそういう話もないね。ふふふ、殿下のことは心から尊敬しているし、ずっとお仕えしたいと思ってるから、一生このままでもいいかな 」
苦笑いで応える。
「それって皇太子殿下のことを好きってこと? 叶わぬ恋とか?」
メリッサが「どうなの、どうなの?」と興味津々の顔で聞く。
「好き・・・・ねぇ。あんなに自分を顧みずに国民のために働ける人はいないでしょう?本当にすごい人だと思ってるよ 」
メリッサが信じられないという顔をする。
「あんなにかっこよくて、強くて優しくて、しかも帝国史上最も有能な皇帝になられるだろうと噂の方よ?あんなに近くにいて恋に落ちないの?レオみたいに親しかったら、私だったらすぐに身も心も捧げちゃうわ 」
メリッサが手を胸元で組んで宙を仰ぐ。はい、そうです。とっくに身も心も捧げてしまいました、と心の中で笑いを返す。
「レオはその綺麗な顔で皇太子殿下を誑かしたって噂になって、なんだっけ…傾国の美女?あ、傾国の魔女だ。そんな変な二つ名つけられて大変だよ。美人もほどほどがいいのかもね 」
コーデットが笑いながら言う。メリッサが不満げな顔をして、その言葉に反論する。
「そんなの、二つでも三つでも名前ついていいから、私もレオみたいにとんでもない美人に生まれて、皇太子殿下を誑かした、とか言われてみたい!」
最後はやっぱりなんだか叫んでいる。コーデットと二人で思わず吹き出してしまった。
・・・・・・
アビエルは忙しい時間の隙を縫って、騎士団の訓練に頻繁に顔を出していた。
「執務室にこもっていると体がなまって仕方がない。体を動かさないと頭も鈍る 」
そう言って、レオノーラを含む顔なじみの騎士たちと剣を交える。相変わらず隙のない剣捌きで、見ていると惚れ惚れしてしまう。
レオノーラが帝都に帰ってきて一ヶ月。いまだに二人きりで会う時間を持つことはできていない。こうして訓練場で会うことはできても、皇太子が騎士の寮に来ることはできないし、レオノーラが皇太子に会いに行くこともできない。
何度か休戦協定の件で皇宮の会議に呼ばれ、細かい資料の説明を求められたが、ろくに会話もできず、アビエルを目の端で追いながらすぐに持ち場へ戻った。皇宮で仕事をしていると、否応なく立場の違いを意識させられ、寂しさを感じる。唯一、訓練場でだけは、気軽に話をすることができた。互いに目が合うと、その想いの行き場に困ってしまう。
こんなに近くにいるのに、手も触れ合えないと思うと、心もそして体も切なくて仕方がなかった。
・・・・・・
帰ってきてすぐにイスカの眠る場所へ行った。アビエルが手紙に書いていたように、木立の下に小さな墓標があり、「美しい風がここに吹く」と刻んであった。帝国の古語で『イスカ』とは「風」を意味する。もうあの背に乗って風を切ることがないと思うと、目頭が熱くなった。可愛い私のイスカ。あまり苦しまなかったと聞いたので、それだけが救いだった。
世話をしてくれていたジョセリンからは、何度も申し訳なかったと詫びられた。
「馬の24歳は高齢よ。もともと寒さに弱くて冬に熱発することもよくあった。大事にしてくれてありがとう。申し訳ないなんて思わないで 」
涙ながらに詫びるジョセリンの肩に手を置き、慰めと感謝を伝えた。
・・・・・・
学院を卒業して以来、久しぶりにアルフレッドにも会った。
「アル……なんで、髭?」
久しぶりに会ったアルフレッドは、鼻の下に髭を蓄えていた。
「威厳があっていいだろう?副騎士団長としての風格を出さなきゃいけないからさ 」
へへん、と得意げに髭を擦る。
「まぁ、そうね。それなりに似合ってると思うよ 」
微妙な笑顔で曖昧に答える。アルフレッドはデイジーと無事に婚約に漕ぎ着けたと聞いていた。
「あ、婚約おめでとう!式は次の春なんですってね。住む場所はどうするの?」
アルフレッドは、パッと満面の笑みを浮かべて饒舌になった。
「いや~、婚約したのは去年だけどさ、ゆっくり式の準備をしたくて。だって、可愛いデイジーが最高だと思う式にしたいだろう?とはいえ、離れてるなんて無理だから、結婚まで待つなんて無理無理。この春にデイジーは帝都のクイン商会の支社長を任されてこっちに来たんだよ。で、今年の春から支社の近くのタウンハウスに一緒に住んでるんだ。良かったら遊びに来いよ。デイジーも喜ぶからさ 」
帝都の中心部を守る帝都騎士団に所属し、副騎士団長となったアルフレッドは、黙っていればその逞しい体躯で威風堂々とした雰囲気なのだが、話をするとどうしても三枚目感が滲み出てしまう。相変わらずだな、と思わず笑みが溢れた。
祖父の家があった側とは反対側の城郭内にある騎士団の寮で生活することになった。家庭を持っていたり、自分の部屋をタウンハウスに持っている人も多いので、寮に住んでいる人は少なく、寮に住む女性騎士は三人だけなので、すぐに仲良くなれた。
若い頃はホールセンで騎士をしていたというコーデットは、結婚を機に王都へ来たが、離婚して再び皇宮で騎士をしている。彼女の叔母が皇后の侍女をしているらしい。
「とにかく、頭の悪い男だったのよ。男爵家の次男で、初めて会ったときは優しくていい人だと思ったけど、まあ、働かないし、遊んでばかりだし。手をあげられることはなかったけど、向こうの家族全員からずいぶん冷たくあしらわれたわ。思い出すと気分が悪くなっちゃう 」
来年で四十になるというコーデットは、年齢よりも若く見える顔を不愉快そうに歪めた。
「もう、結婚する気はないの?」
もう一人の同僚であるメリッサは、昨年、王宮学院を卒業してここに入ったばかりだ。
「結婚はもういいかな。子どもがいないのは残念だけど、素敵な恋人もいるし、今はこれで十分。どうやら私は男の世話をして生きるのは向いてないみたい 」
コーデットはあっけらかんと言い放つ。恋人は、現在の皇宮騎士団団長であるドノバンだ。数年前に妻を亡くし、独り身になっている。
「ドノバンさんは結婚しようとは言わないの?」
レオノーラがそう聞くと、コーデットは「うーん」と考え込んだ。
「いずれタウンハウスを借りて一緒に住めたらと思っているけど、それは息子さんが家督を継いだ後かな。今、結婚したら向こうの親戚と揉めそうだし、それもちょっと嫌じゃない?」
ドノバンは、コーデットがしたいようにと言ってくれているらしい。
「必ずしも結婚じゃなくても幸せになれると思うのよね。特に結婚で辛酸を舐めた者としてはそう思う 」
幸せの形はいろいろある。レオノーラもコーデットの考えには共感するところがあった。
「え~私は、結婚して子どもも欲しい。でも、その後も働きたい!この仕事が好きだし。だから、そういうことに理解のある人がいいな 」
メリッサが叫ぶように言う。
「そして今は、とりあえず彼氏が欲しい!」
メリッサのその叫びに、レオノーラもコーデットも思わず笑ってしまう。
「レオはどうなの?言い寄られることがたくさんありそうじゃない。訓練場にしょっちゅう来られる皇太子殿下もレオのことをお気に入りだし、殿下といろいろあるんじゃないかって噂にもなってたよね 」
コーデットが意味深な言い方で聞いてくる。
「残念ながら、そんな事実はないの。小さい頃からご一緒させていただいて、気安くしてくださってるだけ。でも、その噂のおかげで、まったく他からそういう話もないね。ふふふ、殿下のことは心から尊敬しているし、ずっとお仕えしたいと思ってるから、一生このままでもいいかな 」
苦笑いで応える。
「それって皇太子殿下のことを好きってこと? 叶わぬ恋とか?」
メリッサが「どうなの、どうなの?」と興味津々の顔で聞く。
「好き・・・・ねぇ。あんなに自分を顧みずに国民のために働ける人はいないでしょう?本当にすごい人だと思ってるよ 」
メリッサが信じられないという顔をする。
「あんなにかっこよくて、強くて優しくて、しかも帝国史上最も有能な皇帝になられるだろうと噂の方よ?あんなに近くにいて恋に落ちないの?レオみたいに親しかったら、私だったらすぐに身も心も捧げちゃうわ 」
メリッサが手を胸元で組んで宙を仰ぐ。はい、そうです。とっくに身も心も捧げてしまいました、と心の中で笑いを返す。
「レオはその綺麗な顔で皇太子殿下を誑かしたって噂になって、なんだっけ…傾国の美女?あ、傾国の魔女だ。そんな変な二つ名つけられて大変だよ。美人もほどほどがいいのかもね 」
コーデットが笑いながら言う。メリッサが不満げな顔をして、その言葉に反論する。
「そんなの、二つでも三つでも名前ついていいから、私もレオみたいにとんでもない美人に生まれて、皇太子殿下を誑かした、とか言われてみたい!」
最後はやっぱりなんだか叫んでいる。コーデットと二人で思わず吹き出してしまった。
・・・・・・
アビエルは忙しい時間の隙を縫って、騎士団の訓練に頻繁に顔を出していた。
「執務室にこもっていると体がなまって仕方がない。体を動かさないと頭も鈍る 」
そう言って、レオノーラを含む顔なじみの騎士たちと剣を交える。相変わらず隙のない剣捌きで、見ていると惚れ惚れしてしまう。
レオノーラが帝都に帰ってきて一ヶ月。いまだに二人きりで会う時間を持つことはできていない。こうして訓練場で会うことはできても、皇太子が騎士の寮に来ることはできないし、レオノーラが皇太子に会いに行くこともできない。
何度か休戦協定の件で皇宮の会議に呼ばれ、細かい資料の説明を求められたが、ろくに会話もできず、アビエルを目の端で追いながらすぐに持ち場へ戻った。皇宮で仕事をしていると、否応なく立場の違いを意識させられ、寂しさを感じる。唯一、訓練場でだけは、気軽に話をすることができた。互いに目が合うと、その想いの行き場に困ってしまう。
こんなに近くにいるのに、手も触れ合えないと思うと、心もそして体も切なくて仕方がなかった。
・・・・・・
帰ってきてすぐにイスカの眠る場所へ行った。アビエルが手紙に書いていたように、木立の下に小さな墓標があり、「美しい風がここに吹く」と刻んであった。帝国の古語で『イスカ』とは「風」を意味する。もうあの背に乗って風を切ることがないと思うと、目頭が熱くなった。可愛い私のイスカ。あまり苦しまなかったと聞いたので、それだけが救いだった。
世話をしてくれていたジョセリンからは、何度も申し訳なかったと詫びられた。
「馬の24歳は高齢よ。もともと寒さに弱くて冬に熱発することもよくあった。大事にしてくれてありがとう。申し訳ないなんて思わないで 」
涙ながらに詫びるジョセリンの肩に手を置き、慰めと感謝を伝えた。
・・・・・・
学院を卒業して以来、久しぶりにアルフレッドにも会った。
「アル……なんで、髭?」
久しぶりに会ったアルフレッドは、鼻の下に髭を蓄えていた。
「威厳があっていいだろう?副騎士団長としての風格を出さなきゃいけないからさ 」
へへん、と得意げに髭を擦る。
「まぁ、そうね。それなりに似合ってると思うよ 」
微妙な笑顔で曖昧に答える。アルフレッドはデイジーと無事に婚約に漕ぎ着けたと聞いていた。
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アルフレッドは、パッと満面の笑みを浮かべて饒舌になった。
「いや~、婚約したのは去年だけどさ、ゆっくり式の準備をしたくて。だって、可愛いデイジーが最高だと思う式にしたいだろう?とはいえ、離れてるなんて無理だから、結婚まで待つなんて無理無理。この春にデイジーは帝都のクイン商会の支社長を任されてこっちに来たんだよ。で、今年の春から支社の近くのタウンハウスに一緒に住んでるんだ。良かったら遊びに来いよ。デイジーも喜ぶからさ 」
帝都の中心部を守る帝都騎士団に所属し、副騎士団長となったアルフレッドは、黙っていればその逞しい体躯で威風堂々とした雰囲気なのだが、話をするとどうしても三枚目感が滲み出てしまう。相変わらずだな、と思わず笑みが溢れた。
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