異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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846 タラムの里

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「マギーの言う通りお前にしか頼めねぇことだ。お前が解決すべき話だと俺は思ってるぜ?」


 ようやく種族代表会議も終わったと思ったら、マギーとガルシアさんからなにやら相談があるらしい。

 しかしその内容がここでは話せないということなので、夕食を済ませた後に登城することになってしまった。


 ニーナやティムルまで話を聞くべきだと判断したようなので、今夜は城に向かうしかなさそうだ。


 流石にこの流れでキュールも我が侭は言えなかったらしく、スウィートスクリームを出た俺達は、そのままキュールのポータルでタラムの里に転移するのだった。





「おおっ……! 話に聞いていた通り良いところみたいだね……!」


 キュールに連れられて転移した先は、よく管理されていて綺麗に整備が行き届いているという印象を受ける森の中だった。


 周囲を見ると結構森が深そうな場所なのに日当たりは良く、人が歩くスペースの雑草は短く刈り揃えられていて足を取られる事もなさそうだ。

 午後の暑さを増した日差しの中でも森の中は涼しげで、森の中を優しく駆け抜けていく微風がなんとも気持ちよく感じられた。


「こんな一瞬を切り取って語るのもおこがましいけど、確かに暮らしやすそうな場所に思えるよ。もしも俺がこの里生まれだったら、とてもこの里から出ようなんて思わないかもなぁ」

「住みやすいところなのは認めるよ。冬場は少し寒さが厳しいけどね。でも私が欲しいものだけはこの里には無かったんだよね」

「住みやすい場所だからこそ、刺激的な生活は望めなかったってわけかぁ」


 キュールとヴァルゴの魔人族コンビと手を繋ぎ、キュールの案内に従って森の中を進んでいく。


 キュールのポータルなら直接集落の入り口に転移することも可能だったけれど、流石に初訪問の俺達がいきなり転移で森を抜けるのは気が引けたし、キュールの父であるカバラさんにも是非1度森の中を歩いて見て欲しいと言われていたので、こうしてお散歩デートを楽しんでいる。

 カバラさんには今日お伺いする事を伝えてあるので、徒歩で森を抜けた後はキュールのご両親と一緒に夕食を囲む予定なのだ。


「今頃キュールさんの家では大慌てだろうなぁ。婚姻の挨拶を先延ばしにするのも良くねぇけど、会議終了直後に大人数で押しかけるのも良くなかったんじゃねぇのかなぁ?」

「そこは安心していいよシーズ。長閑で刺激が少ないあの里の住人にとっては、里の誰かに招かれた相手をもてなすことは最高の娯楽なんだよ。今頃うちの両親を中心に、里中大張り切りで宴の準備をしてるはずだから」

「えー。それなら逆に泊まっていかなくていいのー? 夕食を囲んで話をしておきながら日帰りで帰るなんて、失礼にあたるんじゃ?」

「それも大丈夫だよチャール。今回は顔見せだけだって父さんには伝えてあるし、流石に20人以上も宿泊させる施設なんて無いからね。今回特に問題が無ければ、私たちが寝泊りできる施設を新しく建ててくれるんじゃないかな」


 20人以上も泊められないと聞いて、改めて自分の家族の多さにゲンナリとさせられてしまう。


 元シュパイン商会会長のエロジジイの話を初めて聞いたとき、奥さんが44人も居るとか正気かよって思った気がするんだけどなー……。

 カレンを迎えた時点で15人も奥さんがいたのに、そこから湖人族の3人と性奴隷の3人、そして本当のリーチェを加えた7人もの女性を新たに家族に迎えてしまったからな~。


 更にはミレーたちを除いた33人の湖人族とも婚姻を結んでいるわけだし、44人なんて余裕で飛び越えてしまったわ。

 しかもたった15ヶ月くらいで?


「とにかく、今回の訪問が迷惑だなんて心配する必要は無いんだ。これでも族長の娘である私の身元は確かだからね。フラッタさんとリュートさんが良く食べることも伝えてあるから抜かりは無いよ」

「ほうほう。そう言うことなら遠慮は要らぬのっ! 出された料理は1つ残らず平らげて見せるのじゃーっ」

「森の管理も行き届いているみたいだし、どんな料理が食べられるのか楽しみだねっ。あ~、ぼくもうお腹空いてきちゃったーっ」

「くっ……! リュートとフラッタさんに好きなだけ食べさせちゃうダンさんの気持ちが分かってしまうわ……!」


 我が家の食いしん坊コンビの可愛さに悶えているリーチェにキスをしたりしながら、家族みんなでゆっくりと森林浴を楽しんでいく。

 俺ってステイルークの南西の森から魔物狩りを始めたようなものなのに、こんなにゆっくり森の中を見て回った事ってなかったかもなぁ。





「ようこそ皆さん。本日はどうぞ遠慮なさらず、沢山召し上がっていってくださいね?」


 2時間程度歩いて到着したタラムの里では既に宴会の準備は整っていて、キュールが言った通り里中から暖かく迎え入れていただいた。

 そしてこれまたキュールの言った通り、大人数を迎える施設というのは里には無いそうなので、今回は天気もいい事から屋外に椅子やテーブルを持ち出した野外パーティスタイルで歓待してくださるようだ。


「湖人族の方は3名だけなのですね? 我々としては、36名様全員ご一緒してくださっても構わなかったのですが」

「それこそ気にしないで大丈夫。湖人族のみんなには彼女たちなりの考えがあって俺と別行動をしてるんだ」


 少し残念そうにしているカバラさんに、湖人族を全員同行させなかった理由を説明していく。


 婚姻こそ36名全員と結んだわけだけど、家族として迎え入れたのはクラーとミレーとドギーの3人だけで、他の33名は俺とは別居生活を送る事を希望した。

 これは我が家に大勢で押しかける事を遠慮したというのもあるそうだけど、何よりも湖流の里での生活も愛していた彼女たちは、全員が我が家に押しかけ湖流の里の外での暮らしに慣れることで、今までの自分たちの生活が失われていくのが怖くなったのだそうだ。


 移動魔法を習得すれば何処に生活の拠点を築いてもあまり代わりが無いように思えるけれど、彼女たちには彼女たちなりの拘りがあるようだ。

 クラーとミレー姉妹は散々俺におっぱいをしゃぶられてしまったせいか、結構深刻に俺のおっぱい責めに依存してしまったところがあるらしく、ドギーはアウラと一緒に過ごしたいと凄く自然に思ってくれたようだったので、3人だけは家族として一緒に過ごす事になったのだった。


「彼女たちのことだから、いつか自分の足でこの里を訪れるんじゃないかな。だからその時に歓迎してくれたら嬉しいよ」

「ええ。それはもちろん歓迎させていただきますよ」


 家族待遇は辞退した他の33名は、湖流の里での生活をしっかりと守りながら、少しずつ王国の暮らしに慣れていきたいと笑っていた。

 女としての幸せは俺に孕まされたことで満足だと、自分たちの分まで3人を愛して欲しいと言われている。


 肉体的には死ぬまで徹底的に愛して欲しいと言われているので、ほぼ毎日にように湖流の里に通わせていただいてるんですけどね?


「本当にこの子ったら昔から本の虫でして。未だに家事の1つもこなせないなんて、まったくもう……」

「いいんだってばーっ! ダンさんもみんなもそのままでいいって言ってくれてるんだから、母さんは口出ししないでよーっ」


 俺がカバルさんを中心とした男性陣と会話している一方で、キュールは母親であるスーランさんにずっと捕まっていたようだ。

 里を飛び出した娘を怒るわけでもなく、里の外で過ごしたキュールの日々を聞きながら穏やかに笑うスーランさんに、流石のキュールも申し訳無さそうな表情を浮かべていた。


 そしてそんなキュールの姿を肴に、カレンやチャールたちといったキュールと仲の良いメンバーがワイワイと話に花を咲かせている。


「この里はちょうどエルフェリアの反対側に位置しているのですよ。パールソバータを挟んで南にあるのがエルフェリア精霊国、北側にタラムの里といった位置関係です」

「なるほど。どっちも王国と帝国の国境を跨いでいる大森林の中にあるわけね。タラムの皆さんはアウターや各種ギルドが無くても不便してないの?」

「不便と言えば不便ですかね。今回会議の為にスクリームヴァレーに滞在しましたが、色々と勝手が違って驚きましたから。若者などは都会の生活を知れば憧れを持つかもしれません」


 知ってしまったら里を出る者も現れるかもしれないけれど、メディアがあるわけでもないこの世界では、里の外の情報を仕入れる手段に乏しいようだ。

 大半は森の恵みに感謝しながらゆっくりと穏やかに過ごす日々に満足しているわけね。


 なんとなく観光地として人気が出そうな場所だけど、外から人を呼びこむことで穏やかな生活を脅かすのも良くないからな。

 ここは余計な口を出すのはやめておこう。


「孫の顔を見れないのは残念です。ですがこの里に満足できずに飛び出していった娘が他種族の男性に心惹かれたのは必然だったのでしょう。ダンさん。どうか娘を誰よりも幸せにしてあげてください」

「……俺もキュールには子供を産んで欲しいから、今キュールには異種族間で子供を作る研究をしてもらってるんだ。カバルさんに孫の顔を見せられるように頑張るよ」

「ははっ。キュールらしい突拍子も無い話です。なら私も妻も長生きして待つとしましょう」


 俺の話を冗談だと思ったらしいカバルさんは、俺の言葉を受け止めて穏やかに笑みを浮かべてくれた。


 ……でもごめんねカバルさん。

 来年の初夏にはキュールは第一子を出産している予定なんだよ?


 キュールが妊娠した事を俺の口から報告するのは避けつつも、一応ワンクッションだけは置いておく事にする。

 これで一応キュールと俺の間に子供が出来る可能性を、カバルさんもちょっとは意識してくれるはずだ。


 現在28歳のキュールには少なくとも20人くらいは産ませてあげる予定だから、今からちょっとずつ根回ししておかないとね?



 3時間ちょっと宴を楽しみ、もう少しで21時を回ろうという時間帯に宴会はお開きとなった。

 照明用のマジックアイテムが全く無いこの里では、21時でも充分すぎるほどの夜更かしで、子供達はとっくに親の膝の上で寝息を立てていた。


「どうしても村外れにはなってしまいますが、ダンさんたち家族が寝泊りできる場所も用意しておきます。朝の里の雰囲気も最高なので、今後は気軽に遊びに来てくださいね」

「娘が良い夫、良い家族に恵まれたようで嬉しかったです。私や夫に似ず好奇心の塊のようなキュールをこんなにも愛してくださって、本当にありがとうございます。是非またいらっしゃってくださいね」


 里のみんなで少しずつ俺達用の住居を用意してくれるということなので、今後は月に1度程度は遊びに来ると約束をする。

 職業浸透の進んでいないタラム族の人たちは俺達の家を建てるのは時間がかかりそうなので、家が経つまでは当分日帰りしか出来ないけどね。


 タラム族の皆さんに歓迎していただいたお礼を告げて、マグエルの自宅に帰宅した。


「うう~……! なんで毎月行く約束なんてするのさぁ~っ!? あそこには何も無いってダンさんも分かったでしょ~っ!?」

「そうやって恥ずかしがるキュールが可愛すぎて、月に1度は見たくなっちゃったんだよ。ずーっと縮こまっちゃって、可愛すぎて困っちゃったよ」


 玄関を入って直ぐに影にキュールを押し付け、彼女のちっぱいをくりくりグリグリ弄くりながら唇を重ねる。

 ヤケクソのように激しいキスをお見舞いしてくるキュールに応じながら、これからマギーと話をしに行く覚悟をゆっくりと決めていく。


「城に向かうメンバーは、シャロとリュートとリーチェ、それにアウラを加えた4人。それと性奴隷の3人とカレン様にも同行してもらうわね」


 キュールの身体を弄っていると、ティムルがこのあとの予定を確認してくる。

 えっと、8人も連れて城に向かうことになるわけか。


「ラトリアとフラッタちゃんを同行させるかは結構迷ったんだけど、今回は人数的な制限もあるし除外させてもらったの。もうスペルディア王城には敵対勢力も居ないでしょうしね」

「性奴隷3人は当分俺に同行させなきゃいけないのは分かるとして、アウラとカレンは同行する必要があるの? 結構重い話になるんじゃないかと思ってるんだけど」

「アウラもカレン様もマギー陛下とはお友達なのよ。つまり今回はルチネたち以外はマギー様の友人や家族だけに同行してもらう形なの。そういう話をするんだって覚悟してねぇ?」

「……マギーの身内にしか聞かせられない話ね。了解」


 どんどん沈みそうになる気分を、壁に押し付けたキュールのちっぱいを全力で吸い上げることで何とか堪える。

 そのままキュールが失神するまで執拗におっぱいだけを責め立てて、気絶したキュールのおっぱいを責め立てながらムーリに飲み干してもらった俺は、なんとか気分を落ち着かせて城に足を運ぶことが出来た。


 夜ということもあり城内にはほぼ人も歩いていなかったので、カレンとシャロの服の中に手を突っ込んで2人の生乳の感触に意識を集中させる。

 我ながら嫌になるくらい不安になってるな。2人の乳首くらい硬くなってる自分に呆れるよ。


 俺に乳首を好き放題させてくれる2人の唇の感触を両頬に感じながら、シャロの案内でマギーの私室を訪問した。


「よく来てくれたわ。そのままカレン陛下とラズ姉様のおっぱいを弄ったままで構わないから、落ち着いて私の話を聞いて欲しいの」


 マギーにはおっぱいを触ったままでいいと許可をもらえたけど、ガルシアさんが同席している場所で2人を喘がせるわけにはいかない。

 なので2人が喘がない程度に乳首を引っ張りながらマギーの私室の更に奥、大きなベッドが置かれている寝室へと通される。


 話をする為に用意されたという大きなソファに腰かけて、マギーとガルシアさんの言葉を待つ。


「夜も遅いし、早速話を始めさせてもらうわね。正直、ガルとバルバロイに巻き込まれたダンさんにこんなことをお願いするのは気が引けるんだけど……」

「気が引けるんだが、全ての事情を知っている男ってのがお前しか居ねぇんだ。スペルド王国の存続にも関わってくる話を気軽に吹聴できねぇし、何より他の王族の方の耳にも入れたくねぇからな」

「……思った以上に深刻な話みたいだね。それで、具体的には俺に何を頼みたいの?」


 王国の存続に関わり、他の王族の耳にも入れたくないと言われれば、マギーとガルシアさんにとってかなり深刻な問題が発生しているということだろう。

 下手したらゴブトゴさんにさえも報告出来ないような悩みなのかもしれない。


 鑑定的には何のステータス異常も見られないんだけど、ならいったいどんな問題が起きているんだ?


 そんな風に警戒する俺に対して、バツが悪そうにもじもじしながらマギーが口にした言葉は、完全に俺の想定外の無いようだった。


「……ごめんダンさん。ダンさんの子種で私を孕ませては、もらえないかしら?」

「………………は?」

「お前の反応も無理はねぇけどよ。こっちにとっても余裕がねぇ話なんだ。なんとしても聞いてもらうぜ?」


 恥ずかしそうに気まずそうに孕ませてと懇願してくるマギーと、その隣りで絶対に妻を孕ませてもらうぜと吐き捨てるガルシアさん。


 は? 何この状況?

 なんで夫婦が揃っている場で、人妻を孕ませて欲しいなんて懇願されなきゃいけないわけぇ?


 話の内容に反してエロい雰囲気は微塵も無いし、いったい何が起こってるんだよぉ……?
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