異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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806 会議

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「それでは第1回種族代表会議を開催させていただきます!」


 だだっ広い本会議場に、ゴブトゴさんのよく通る声が響き渡る。

 いや、流石にエルフの人がゴブトゴさんの声を風に乗せて拡張しているんだけどね。


 ガルシア陛下の懺悔にも似た宣戦布告を受けた後、ようやく遅れていたスペルディア家の面々が到着し、ゴブトゴさんの仕切りで種族代表会議が幕を開けた。

 しかし両陛下が既に現地入りしているのに、王よりも重役出勤してくる王族ってマジで馬鹿なんだろうな。


「マギーはまだ年若い女性で、ガルシア様は外様ですからね。上の兄たちは未だにマギーたちを見下して、自分が即位する道を諦めていないんです」


 ゴブトゴさんの挨拶、ガルシア、マーガレット両陛下の挨拶と進行していく中、俺の疑問にシャロが答えてくれる。

 見下しはしているものの能力は低く、両陛下を脅かすような存在は王家にはいないようだ。


 勿論、どっかの馬鹿を除いて、という話になっちゃうけどね。


「先ほどのガルシア様、とても苦しそうにしておられましたね……。全くあの馬鹿は、どこまでも人に迷惑をかけるんですから……!」

「……どれだけ苦しもうとも、王が民を見放しちゃ終わりだよ。旧開拓村で助けてくれた命の恩人のあんな姿、見たくなかったなぁ……」


 俺と敵対したって構わない。

 なんなら王の権力を使って国外追放でも何でもしてくれればよかったんだ。


 なのにバルバロイの口車に乗って守るべき民の犠牲に目を瞑る男など、俺は王としては認められないなぁ。


「ガルシア陛下、マーガレット陛下のご厚意によって本会議が帝国の地で開催された事を心から喜ばしく思う! これを機に我が帝国とスペルド王国も連携を密にして、互いの発展の為に協力していくことを約束しよう!」


 壇上のカレンが高らかに宣言している通り、この種族代表会議の場はバラバラだった種族がまた手を取り合って生きていくためのきっかけになると思っていたのにね……。

 バルバロイのことだから、そんな俺の思いまで理解した上でこの場を決戦の地に選んだのかもしれないなぁ。


 流石にここまで虚仮にされちゃぁ黙ってられないよ。

 あの馬鹿が何を企んでいるのかは知らないけど、全てを真正面から叩き潰した上で、あの馬鹿の安い命で贖ってもらうとしよう。


「会議の開催は最長で8月いっぱいを予定しております! 毎日の送迎等は帝国、王国側のどちらでも行ないますので、希望者は会議の運営スタッフまでお申し付けください!」


 8月の15日から開催される本会議は、話し合われる内容や種族たちの主張が読めなかったこともあり、2週間程度の開催期間を見積もっている。

 司会進行役は日替わりでスペルド王国宰相のゴブトゴさんと、ヴェルモート帝国大臣のローファさんという高齢の男性が担うようだ。


「流石にバルバロイは出席してないみたいだね? カルナスもいないみたいだし、ここで仕掛けてくる気は無いのかな?」


 俺の背後に座っているリーチェが、俺の耳元で慎重に問いかけてくる。

 精霊魔法の使えるリーチェなら近付かなくても内緒話は出来る筈なので、これは俺におっぱいを押し付ける為にあえて近寄ってきてくれたのだろう。


「カルナスとバルバロイ、そしてガルシアさんの目的は俺を排することだけど、その結果としてカルナスはカレンに見初められ、ガルシアさんは王と認められ、バルバロイはそんな2人を通して王国、帝国両方を支配するつもりだからね。都合の悪い姿を衆目の目には晒さないと思うよ?」

「……虫酸が走るね。ダンが今までどんな想いで生きてきて、どんな死線を越えた先にこの場が実現したのかも知らないで……!」

「落ち着いてリーチェ。あの馬鹿に人並みの感情を期待しちゃダメだよ。アイツもまたノーリッテと同じで、他者を害する事に一片の興味も持ち合わせていないんだから」


 ノーリッテとバルバロイが同じ、かぁ……。自分で言ってて嫌になるねぇ。


 正直な話、バルバロイと初めて会った時はその優秀さを感じはしたけれど、ここまでの脅威になるとは夢にも思っていなかった。

 元々の素質はあったんだろうけれど、あの馬鹿をここまで増長させ、手がつけられなくしてしまったのは間違いなく俺が原因だよなぁ。


「バルバロイはノーリッテと同じなの? ノーリッテは何にも興味を抱けなくて、バルバロイはシャロに執着した結果ダンと敵対してるんだから正反対じゃないのー?」

「それが反対じゃないんだよニーナ。なんでも出来るバルバロイもまた、この世のあらゆる事に対して執着していなかったんだ。シャロへの強い執着心も、俺がいなければ自覚することは無かったんだよ」


 流石にあの馬鹿の行動について俺が悪いなんて欠片も思ってないけれど、この世界を儚んで斜に構えていたのに俺が登場したことで強い執着心を見せたのは、ノーリッテもバルバロイも一緒なんだよな。


 ……更に言えばバルバロイが執着しているのはシャロじゃなくて、シャロを俺から奪うこと、なんだよね。

 シャロを求めている以上に俺を貶めたいんだよ、あの馬鹿は。


「相変わらずダンは誰よりも優しいのに、誰よりも人の悪意を深く理解しておるのじゃ……。誰より優しいダンのどこにノーリッテやバルバロイの気持ちを理解できる要素があるのじゃ……?」

「ティムルお姉さんも言ってたろフラッタ? 俺は鏡なんだって。ノーリッテもバルバロイも、結局は自分自身の人生を誰より強く呪っていたんじゃないの? それを俺を通して自覚してしまったってだけでさ」

「あの2人ほど好き勝手生きてきた人間を妾は知らんがのう。自分を呪った結果が他者の破滅であると言うなら、許しがたいほどに腐った連中なのじゃ……!」


 そうそう。優しいフラッタは俺のことなんか気にしないで、敵に怒りを向けてくれればいいからね?


 ……実際問題、あの2人って心が腐ってたと言えるんじゃないだろうか?

 あの2人の心を腐らせたのは、何者にも執着できなかった人生が齎した、耐え難いほどの退屈で……。


 いや、俺こそあの2人のことなんか理解する必要は無いよな。

 向かってくるなら叩き潰す。今度は再起不能なくらい完璧に、確実に殺すだけだ。


「バルバロイとカルナスが接触して来た場合はどうするのぉ? 問答無用で拘束、殺害しちゃうのは不味いのよねぇ?」

「ティムルの言う通り最終的には躊躇わずに殺すつもりだけど、余裕があるうちは穏便に対処していこう」


 バルバロイのことだから、俺があいつを殺さずにはいられないほどに余裕を奪ってくることは無いだろう。

 ギリギリあいつを殺さなくてもいい余裕を残し、恐らくその間に俺の持つ神器を……。


「でも最優先は家族の身の安全だ。俺は自分の預かり知らないところで殺される誰かとみんなを天秤にかけるつもりは無いからね」

「つまりダンがそんなことをしなくてもいいように、バルバロイの企みを完全に打ち砕いてやればいいわけねぇ? ダンを守る為に、お姉さん張り切っちゃうわよーっ」

「……うん。頼りにしてるよお姉さん。一緒にあの馬鹿の企みを挫こう」


 ティムルが向けてくれた笑顔に、俺の体の奥が暖まるのを感じる。

 あの馬鹿がどんな手を仕掛けてこようとも、その全てを捻じ伏せて完全な勝利を目指そう。


 ……その先にはきっと、みんなと子供を作れる未来が待っているはずだから。


「ご覧の通り、まだ会場には空きがございます。もし護衛や補佐を増やしたい方は是非お申し出くださいませ。勿論上限は設定させていただいておりますので、常識の範囲内での申請をお願い致します」


 1000規模を想定して作られた本会議場には現在200名弱しか人がおらず、かなりスカスカの状態だ。

 なので希望者は会議の運営スタッフに事前に申し合わせた上で、新たな人員を会議に参加させても良い事になったようだ。


 上限云々はどっかの馬鹿な王族たちが見栄を張って無駄な人員を招聘するのに対する牽制らしい。


「それでは早速始めされていただきます。最初の議題は、クラメトーラのドワーフ族、エルフェリア精霊国のエルフ族、侵食の森で暮らしていた守人と呼ばれる魔人族たちの扱いについてです」


 会議が進んでいく中、俺は黙って会議の行く末を見守る事にする。

 俺がお膳立てすべきことはもう全て完了したと思うし、ゴブトゴさんやカレンが各種族を食い物にするような扱いをするとは思えないからな。


 それにイザベルさんやサルワさんも真剣に議論されている内容を精査しているようだし、ここで俺がすべき事はもう無いはずだ。


「クラメトーラのドワーフたちは王国に属する事を選んだのですね。一方で我々守人は独立したコミュニティとして聖域の樹海で暮らしていくと。ただし王国に人頭税は納めるのですねぇ?」

「家賃というか土地代みたいな感覚じゃない? アウターの中心を占有されていても、お金を払えば権利を認めてくれるって感じかな」

「そういうものですか……。師匠も族長もずっと聖域で暮らしていたわりに、よくもまぁそのような判断が出来るものですよ」


 ルドルさんたちが自分の主張をしっかりと伝えて、それをちゃんと通している事に驚くヴァルゴ。

 苛酷な環境化で一族を導いてきた守人の族長たちは、ヴァルゴも与り知らない様々な選択と決断を強いられてきたんだろうな。


 守人たちは人頭税を支払い、更には聖域の樹海で取れるドロップアイテムを年間で1億リーフ分納めることで聖域の樹海の居住権を確保した。


 逆にドワーフたちは今のままスペルド王国に属する事を望みつつも、ヴァルハールやステイルークのような種族の拠点としてクラメトーラの自治を望んだ。

 カイメンは冒険者ギルド等の誘致や他種族の受け入れを積極的に行なうと宣言しつつ、ドワーフにしか実現出来ていない金属加工技術を武器に王国と交易していきたい考えのようだ。


 エルフ族も今後はエルフェリアの地に他種族の者が足を踏み入れることを歓迎しつつも、世界樹の周りだけは聖域として整備していきたいと主張している。

 世界樹の喪失もアウターの消滅も知っている人は既に知っている事実だけど、ライオネルさんはあえてこの場では言及しなかったみたいだ。


「本日最後の議題は、仕合わせの暴君ダンが新たに発見した種族、湖人族の皆さんの扱いについてです」


 ちょっ!? ゴブトゴさん、何を思いっきり俺の名前を出してるわけーっ!?

 確かにゴブトゴさんの言った情報には何1つ誤りは無いけど、せめて俺に事前にひと言断ってよーっ!?


 ……事前に言われてたら間違いなく断ったとは思うけどさぁ。


「私らの住む場所はいつでも開放してる。興味があるならダンみたいに訪ねてくるんだねっ。一族総出で大歓迎してやるからさっ!」


 湖人族の扱いは、当面はエルフ族の協力者としてエルフェリア精霊国の客人という形で落ち着いたようだ。


 湖流の里の場所は公開しない代わりに、誰が里を訪ねてきても歓迎すると約束するルッツさん。

 絶対に誰も来ないと高を括ってるんだろうなー。


 思ったよりスムーズに、種族代表会議の1日目が幕を閉じた。

 俺が持ち込む議題は4日目以降に話し合われることになっており、ぞの前の3日間である程度主要な話し合いは済ませてしまいたいようだ。


 俺の持ち込む議題について確保している時間が長すぎるんだよ? と抗議したいところだけれど、後半の日程は前半で話し合われた事の見直しや修正に充てる予定らしい。

 流石に世界首脳会議サミットと呼んでも差し支えないような会議日程の8割が俺の持ち込む議題について話し合われるとか、そんなことはなかったようだ。





「お~お~。なかなか賑ってるねぇ」


 宿泊施設の窓から、日が落ちても賑わいが衰えないスクリームヴァレーの街並みを見下ろす。


 種族代表会議の開催期間中は、会議の出席者は可能な限りスウィートスクリームに併設された宿泊施設での滞在をお願いされている。

 これはあくまで要請でなんの拘束力も強制力も無い決まりごとではあるけれど、会議出席者の安全を確保するために必要なお願いだ。


 ポータルを使えば何処にでも行けてしまうので強制力は無いに等しいけど、スクリームヴァレーの外で何があっても帝国も王国も一切責任は取りませんと明言しているわけだね。


「新王の即位式前を思い出すね。会議の開催期間中はずっとお祭り騒ぎなんだって?」

「その通りだ。この機会に帝国の良さを知ってもらいたいという狙いもあり、景気の良い王国からの貨幣の流入も狙っている」

「商魂逞しいカレンには感心するけど、この状況じゃ防犯も何もあったもんじゃないねぇ……」


 日が落ちても灯りが消えず、街からは賑やかな喧騒が聞こえてくる。

 帝国の人たちだけではなく、王国からも沢山の人がスクリームヴァレーを訪れて、このお祭り騒ぎを楽しんでいるようだ。


 会議の出席者すらどんどん増やしてオッケーってスタンスだからなぁ。

 不審者もなにもあったもんじゃないよねぇ……。


「貴様の言う通り、防犯に関してはあまり考慮されていないのだ。なぜなら会議の出席者たちは種族の最強格である場合が多いからな」

「あー……。確かにカルナスやバルバロイが乗り込んできたとしても、シルヴァとレオデックさんだけでも充分制圧できそうだなぁ」

「何より会議には貴様が参加しているからなぁ。私も宰相殿も警備の必要性をあまり感じなくてなぁ。勿論非戦闘員の参加者の為に必要充分な警備体制は敷いたつもりではあるが」


 俺が参加しているから警備は必要ない、かぁ。随分と信頼されちゃったもんだよ。

 たった1年前まではニーナと2人っきりで、スポットの入り口付近でも必死になって戦ってたっていうのにね。


 眠そうなアウラとフラッタとドギーを抱き締めて、窓の外の無数の灯りをぼんやりと眺める。

 この灯りの下では沢山の人が楽しげに盛り上がっていて、ここが決戦の地になるなんて欠片も想像していないんだろうなぁ。


「ねぇダン。えっちしなくてだいじょうぶなのー?」

「……開口一番なんて事を聞いてくるんだよニーナってばぁ。勿論大丈夫じゃないけど今日まで散々えっちしてきたからね。会議の開催期間中くらいは我慢できると思うよ」


 一応宿泊施設でにゃんにゃん楽しむ事は想定されているようだけど、警備の関係上人払いは出来ないと名言されている施設でみんなを可愛がるのはちょっと抵抗がある。

 俺が魔力を補充してあげなきゃいけないアウラとは気配遮断と精霊魔法のコンボでえっちオーケーな空間作りだすとして、他のみんなとは2週間程度お預けかなー。


「ふっふーん。えっちなダンがえっちする気分じゃないって事は、ここに居るみんなはもう誰も不幸じゃないってことだねーっ」

「……その判断基準、俺自身は懐疑的なんですけどねー司令官殿ー?」

「きっともう少しで貴方が助けるべき人は居なくなるの。そうなったら色んなところに行って、色んな物を食べて、沢山えっちして過ごそうねっ」


 弾むような気軽な言葉とは裏腹に、決意の篭った唇を重ねてくるニーナ。


 ……どうやらニーナも予感しているみたいだ。

 今回の決戦が終われば、この世界には俺が戦うべき相手が居なくなるということを。


 俺の異世界冒険譚も間もなく終わりを迎えようとしているのかもしれない。

 その最後の相手があの馬鹿殿下ってのは微妙に締まらない気がするけど、敵なんて選べるものじゃないしな。


 俺、今回の決戦が終わったら、みんなとひたすらえっちする生活を続けるんだ……!

 なんて言うとフラグにしか聞こえないけど、フラグもどっかの馬鹿も真正面から叩き潰して、えっちで爛れた大団円に辿り着いてみせるからなぁっ!?
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