異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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8章 新たな王と新たな時代2 亡霊と王

596 好き者 (改)

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「ダン。今回は私も一緒に行くわ」


 朝一番で届けられたたクラメトーラからの呼び出し要請を聞いて、今まであまりクラメトーラには同行したがらなかったティムルが同行を申し出てきた。

 クラメトーラに赴くことは辛いんじゃないかと気を遣う俺を、全然大丈夫よーっと笑い飛ばしてくれるティムル。


「これ以上ドワーフ族のことでダンの手を煩わせたくないのよねー。だから私も同行してさっさと話をつけちゃいましょっ」


 などと最高に男前な発言をしたティムルの提案に乗っかって、一緒に行きたがったシャロも加えた3人で朝食後に早速クラクラットに転移する。

 アポ無しで直接訪問するのはちょっと礼儀を欠く行為かもしれないけれど、早急に連絡しろって言われてる相手に到着の早さで文句を言われる筋合いは無いっ。


「私も何度か足を運んだ事はありますが……。相変わらず寂れた場所のようですね」


 俺の左腕に抱き付いて、真っ白な美乳をむにゅむにゅ押し付けているシャロがポツリと呟く。

 流石は王族だけあって、王国全土に1度は足を運んでいるらしい。


 現在左腕にシャロ、右腕にティムルが両腕でピッタリと抱き付いて来ていて、同じくらいのサイズの白黒おっぱいに左右からむにゅむにゅ挟まれている状態だ。

 家族が増えたせいもあって、最近は色々なパターンのおっぱいサンドを体験している気がするよ。


「2人が一緒だと心強いよ。一応俺がメインで話をするつもりだけど、気になる事があったら遠慮せず指摘してね」


 返事代わりに両頬に伝わる、2人の唇の感触。

 もうアウター管理局前に直接転移することも可能だけれど、デートっぽい気分も味わいたいので徒歩で移動する事にした。



 元々はティムルと2人で来る予定だったクラメトーラ訪問だけど、ここにシャロが同行しているのには勿論理由がある。


 今回の話がどの程度時間を取られるのか読めなかったので、家族のみんなはそれぞれの用事を済ませる事になった。

 最深部エリアに到達した奈落探索組は、職業設定してそのまま探索を続行。

 キュールはチャールたちと共にノーリッテからパクった研究所の資料整理。

 ニーナ、リーチェ、ヴァルゴにフラッタを加えた別荘所持組は、リジェクトヴェールを携えて各別荘のお手入れ、もしくは建設に向かった。


 そんなみんなを見送って俺とティムルもクラクラットに転移しようとした時に、その場にシャロが残っていたのに気付いたのだ。


「城をご主人様の別荘扱いすることは流石に無理でしょう。ご主人様に嫁いだ以上私の私室は間もなく撤去されてしまうと思います。キュールさんたちについていける教養と情熱もありませんし……」


 みんながそれぞれ自分の用事をこなしに散らばる中で、申し訳無さそうにこなすべき用事が無いと語るシャロ。


 シャロが管理をしていたスレッドドレッドたちも手がかからないし、シャロが手掛けていた寝具、衣装を扱う商売の方も、奴隷を全員引き取ることが出来たので問題が無い状態だ。

 究明の道標に参加できるほどの探究心は持ち合わせておらず、戦えるようになろうとも思っていないシャロを奈落探索組に合流させるのはお互いの負担になるだけ。


 けれど家で独り待っているのは絶対に嫌だということで、最終的にクラクラットに同行させることになったのだった。




「なんだか最近シャロばっかり可愛がっちゃってる気がするなぁ~……」

「済みません、我が侭ばかり言ってしまって……。ですが、あの広い家に独り残されるのはちょっと……」

「いや、勿論シャロと一緒にいるのは凄く嬉しいんだよ? だけどこう、他のみんなに甘えすぎちゃってる気がして申し訳ないんだよねぇ」


 みんなへの接し方には優劣をつけたくないし、つけていないつもりなんだけど、最近は自分でも自覚してしまうくらいシャロを可愛がりすぎている気がする。

 そんな俺に文句1つ言う事も無く、むしろ笑顔で背中を押してくれるみんなの気持ちに甘えてるんだよなぁ……。


 やっぱりオスの本能的に、種付け行為を優先してしまっているのかなぁ?


「あはーっ。ニーナちゃんがいつも言ってるでしょっ。ダンはウダウダと考えないで、もっと気軽に女達を愛してくれればいいのよーって。私たちはそんなことで貴方を嫌ったりすることは絶対に無いからっ」

「うん。それは分かってるんだけどね……。だからこそシャロと同じくらいみんなを可愛がってあげられないのが申し訳無いって言うか……」

「それは仕方ないんじゃない? ダンがそこまで愛してあげなきゃいけないほどにシャロは傷つき、ボロボロだったってことなんでしょうから」

「「えっ……?」」


 ティムルから告げられた意外な言葉に、俺とシャロの戸惑いの声が重なった。

 発言したティムルは俺達の様子を特に気にした風も無く、世間話をするような軽さで続きを語る。


「スレッドドレッドの巣穴で、シャロが自分でも驚くほどにダンに抱かれたがったって聞いてお姉さんにはピンと来たのよ。シャロはダンの体を求めているんじゃなくって、ダンに助けを求めていたんだなって」


 色狂いの仮面を被っていてなお、本音では救いを求めて必死に手を伸ばしていた。

 心からシャロを愛する男娼達が直ぐに身を引くほど、シャロの心は限界だった。


 だからそんなボロボロのシャロを抱きしめてあげたくて仕方ないんでしょう? と優しい表情を浮かべるティムル。


「別にダンにその自覚が無くったって構わないのよ? 貴方に抱かれた女がこの世界の誰よりも幸せになる事に変わりはないんだからねー」

「そ、それは流石に家族の色眼鏡全開の評価じゃないかなぁ……?」

「なーにが色眼鏡よ。貴方に初めて抱かれた夜に私の世界は色づいたのよ? 幸せで気持ちよくて、まるで夢の中にいるみたいな気持ちにしてくれちゃってさぁ」

「分かりますっ! 分かりますよティムルさんっ! お腹の内側から伝わってくるご主人様の感触……。今思い出しても濡れちゃいますっ」


 確かめてくださいませと、俺の左手を自分の股間にあてがうシャロ

 ええい、外ではやめんかっ! シャロが濡れてる事を疑う気なんて始めっから無いってのっ!


「ダンはただ私たちを受け入れてくれればそれでいいのよー。あとは貴方に愛された私たちが、勝手に幸せになるからねー?」


 言いながらティムルも、俺の右手を自身の股座に招いてくれた。

 シャロ1人ならギリギリ堪えれた理性は吹き飛んで、俺の両手さんは2人の招待に喜んで応じ、既に湿り気を帯びた2人の秘所に指を滑りこませた。


「「んっ……! あっあっ、んっ……!」」


 んもー2人とも。今はリーチェが同行してないんだから、声を出したら気配遮断スキルの効果が失われちゃうんだよ?

 このままずっとくちゅくちゅじゅぼじゅぼしてあげるから、アウター管理局に到着するまで声を抑えてねー?


 アウター管理局前に到着した時には、シャロの下着は大洪水に見舞われていた。

 流石に指だけでティムルの身体操作性補正は突破できなかったらしく、ティムルの秘所の濡れ具合は必要最低限といったところでちょっと寂しい。


「ちょっ!? ご主人様なにを……!?」


 戸惑うシャロをアウター管理局の壁に押し付け、ロングスカートの中に体ごと潜り込む。

 スカートの中に充満する女性の色香に、俺の興奮は最高潮だっ。


「こんなぐっしょり塗れた下着のままじゃ可哀想だからね。声、我慢してね?」

「まさかこんなところでっ!?」


 蜜が滴るシャロの太股を舐め回しながら下着を必要最小限だけズラし、シャロの源泉にあむっと食いつく。

 お漏らしした分はお掃除してから中に入ろうねー。


「す、吸っちゃダメェ……! あっ、そんなに深く舌を入れちゃ……あっ、あんっ……!  こんなの声出ちゃ……あぐぅ……!?」

「乱暴な真似をしてごめんねー? だけどこれ以上騒いじゃうと、流石に誰かに見つかっちゃうからねー」


 甘い声を漏らしながら暴れ始めたシャロの両手を万歳の形で拘束し、声が漏れ出ないようにシャロの口を手のひらで覆うティムル。

 無事に全ての抵抗を禁じられたシャロの中を舌で掻き回し、シャロの蜜とくぐもった嬌声を暫し堪能したのだった。


 野外でスカートの中に潜り込むってシチュエーション、なんか物凄く興奮しちゃったなぁっ!




「さ、流石の私もぉ……。こんなに明るいうちから、こんな街中で、こんなにえっちな事をされた事はないですよぉ……?」

「息が整うまでゆっくり休んで。その間はお姉さんと楽しんでるからね」


 へたり込むシャロの隣りでティムルを壁に押し付け、気配遮断してるから遠慮は要らぬとシャツをまくりあげ、ティムルの真っ黒乳首にパクッと食いつく。

 ちゅうううっと強く吸い上げながら乳首の根元を噛んでやるたびに、ビクンッと体を跳ねさせるティムルの反応が堪らない。


「お姉さんのおっぱいおいしい? お姉さんのおっぱいはダンのものだから、好きなだけ吸っていいんだからねー?」


 体を跳ねさせながらも、乳首に吸い付く俺の頭を愛おしそうに抱きしめるティムル。


 身体操作性補正を駆使して快感を押さえ込む彼女の体は、どれだけ気持ちよくなっても蜜を溢れさせることは無かった。

 ならば遠慮は要らぬと、はむはむちゅぱちゅぱと思う存分ティムルのおっぱいをしゃぶり倒す。


 シャロの蜜とティムルのおっぱいのおかげで、クラメトーラに赴く前の微妙に憂鬱だった気分は跡形もなく払拭されたのだった。





「……確かに連絡はしたが、まさか即日会いにこられるとは思わなかったぞ……」

「早急にって言ってきたのはそっちでしょ。文句言われる筋合いは無いから」


 暫くして息の整った2人と共にアウター管理局に踏み込むと、俺に気付いたレイブンさんが直ぐに応対してくれた。

 差出人は職人連合って事になってた気がするけど、レイブンさんにも話は伝わっていたらしい。


「それで? いったい何の用なのさ? 予想はつくけどさぁ……」

「それが少し複雑でな。我らアウター管理局に用件は伝えられておらんのだ。職人連合の連中からダンに連絡を取れと言われただけなのだよ」

「うわっ、この期に及んでまだ名匠の存在を独占する気なのかな?」

「名匠? 独占? いったい何の話だ?」


 おっと、レイブンさんは名匠のことを知らないんだね。

 俺の口から暴露してやっても構わないけど、ドワーフの問題はドワーフで勝手に解決して欲しいんだよなぁ。


「ごめんレイブンさん。ぽろっと言っちゃったけど、それらは一応職人連合の居ない場所で説明するわけにはいかないんだ」

「む、なるほどな。ならばこの場で訪ねるのはやめておこう」


 職人絡みと言っただけで納得してくれるレイブンさん。

 相変わらずドワーフ族の職人至上主義にはちょっと驚いてしまう。


 でも各種族、種族専用職の扱いは結構慎重だからなぁ。

 特に名匠は今は失われた装備品を生み出せる職業だから、下手に情報を広めてどっかの馬鹿殿下あたりに目をつけられるわけにはいかない。


 名匠の話題を打ち切って、俺がどう行動すべきかを問い合わせる。


「アウター管理局から呼び出されたんだけど……。俺は職人の工房に行けばいいのかな? それともここで待ってるべき?」

「我らを通しての連絡だった以上、職人連合に好き勝手させるわけにはいかん。部屋を用意するからそこで待っていて欲しい。その後については職人たちと連絡を取らんと答えようがないな」

「了解。レイブンさんの指示に従うよ。ティムルとシャロもそれでいいよね?」


 1歩下がって話の成り行きを見守っていた2人に確認するけど、ティムルもシャロも何も言わずに黙って首肯を返してくれた。

 2人とも、ドワーフ族にあまり興味なさそうだもんね。


 レイブンさんに会議室に案内された俺は、ティムルとシャロを抱きしめてゆっくりと職人たちの到着を待つ。

 するとドレスの上から乳首をほじられているシャロが、少し申し訳無さそうに聞いてきた。


「済みませんご主人様。もし差し支えなければシャロにも事情を説明していただいてもいいですか? これからご主人様とティムルさんは、ドワーフたちと何の話をされるのでしょう?」

「あーごめんごめん。シャロは知らないよね。もちろん説明させてもらうよー」


 種族代表会議について話し合ったこと、アルケミストの存在、そして名匠を求めながらもティムルが女性というだけで尻込みする職人連合。

 アウラを家族に迎えた時に起こったクラクラットでの騒動を、要所要所掻い摘んで説明した。


「っていうか馬鹿殿下辺りが俺の行動を嗅ぎ回ってる可能性も考えてたんだけど、俺達に監視とかついてないの?」

「監視しようとしても絶対気付いてたでしょう? それで心証を悪くされて敵対……なんて流れが最悪なパターンでしたから」

「あ、そうだった」


 シャロのことで食って掛かってきたからちょっと忘れてたけど、一応馬鹿殿下って俺と敵対したくないって常に言ってたっけ。

 俺が王国中でみんなに寄ってくる悪い虫を退治して回ってたのは簡単に調べがつくはずだから、監視はリスクが高すぎると見送られたのね。


「恐らく直接的な監視は無くって、ご主人様が去られた後に聞き込み等をしていたんじゃないでしょうか」

「なるほど。俺達が去った後に足跡を追ったのか。それなら俺達の心証を損ねる心配はあまり無いね」

「それにしても名匠、ですか。竜騎士のような種族限定の職業がドワーフ族にもあるなんて……」

「仕合わせの暴君メンバーはみんな各種族の専用職業についてるんだ。ついでに言うとシャロも、昨日の職業浸透で人間族の専用職業が浸透してるからね?」

「…………っはぁぁぁぁぁ~~~。またそのパターンですかぁ……」


 長い長い溜め息を吐いたシャロは力無く首を振った後、すぐに気を取り直して俺の顔を見詰めてくる。

 うぉぉ……! こ、困り顔も色っぽいなシャローっ!?


「ご主人様の行動を先読みするのは諦めましたから、せめて事後報告でも説明してくださいよぉ……。なんで自分が浸透している職業も把握できてないんですか私はぁ……」

「ってことは、好事家になっても本人には自覚が無いってことだね? 分析官の誕生が急がれるなぁ」

「好事家? それが私たち人間族の専用職業なのですね。モノ好きだなんてご主人様らしいっ」

「あはーっ。ダンとシャロらしいって言うなら、物好きよりも好き者って感じだけどねー?」


 くっ! 上手いなお姉さん! 座布団1枚!

 ティムルのひと言で、シャロも少しリラックスできたようだ。


「でも、自覚が無いとはどういう意味ですか? 好事家には何か特殊な職業スキルでもあるのでしょうか?」

「うん。好事家の職業スキルは『職業追加』ってスキルでね。ステータスプレートに表示された職業の他に、もう1つ別の職業に就くことが出来るんだ」

「しょ……しょしょしょ……」


 シャロが大きく目を見開いて、ワナワナと体を震わせている。

 これ絶対予兆だよな? このあと絶叫される奴だ。


「職業、追むぐぅ!?」


 予想通り叫びだそうとしたシャロの口をキスで塞ぎ、シャロの絶叫を吸い込み封じる。

 種族専用職業の話は慎重にって考えたばかりなのに、早速大声で喧伝しちゃダメだってばぁ。


 職人連合の連中が来るまで、このままシャロのお口を塞いでおきましょうねー。
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