異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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6章 広がる世界と新たな疑問1 蜜月の日々

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「バルバロイ殿下とシャーロット殿下ですか……。ゴブトゴ様も色々と抱えていそうですねぇ……」


 今日の出来事をみんなに報告をすると、両殿下と面識があるらしいラトリアが、ゴブトゴさんに心底同情してしまった。


 現在は寝室でエマに膝枕されながら授乳プレイを楽しみ、俺の槍はヴァルゴが一心不乱に手入れしてくれている。


 ……済みません。槍は流石に言い過ぎでした。

 でもヴァルゴが楽しそうに手入れしてくれるので、大変気持ちいいのです。


「人の物を平気で奪える人なのに、誰かと本気で愛し合えるなんて……ちょっと信じられないわねぇ……?」

「色狂いという評判に狂い無しとも言えるけど……。確かに少し驚くよねー」


 ティムルとリーチェが互いの言葉に同意するように、顔を見合わせてうんうんと頷き合っている。

 身勝手に振舞いながらも好色家を得ていた両殿下の話に、我が家のみんなは色々と思うところがあるようだ。


「好色家を得られるほどに誰かを愛せるのに、それ以外の人には興味も無いってこと……? だけど複数人の異性を愛していたのよねぇ……。そんなこと有り得るのかしらぁ……?」


 特に、不特定多数の男に弄ばれながらも俺以外には心を許さなかったティムルにとって、好色家の存在はかなり特別な意味を持つようだ。

 だから好色家を得ている両殿下が国民をなんとも思っていないことが、どうしてもティムルには信じられないみたいだった。


 でも、俺だってみんな以外のことはどうでもいいって思ってるから、両殿下にはあまり口を出せないかもしれないんだよ?


「ま、男女の関係なんて千差万別、十人十色ってことだろうね。我が家だって普通の関係かと聞かれたら自信無いしさ」

「あっ……」


 ショックを受けているティムルお姉さんの頭とかそれ以外の部分とかを、優しくしつこくよしよしなでなでしてあげる。

 ほらお姉さん。好色家なんてたたのスケベが獲得できたって不思議じゃないんだよ?


「……んー、その2人に思うところはないんだけど、リムーバーを避妊に使ったのはちょっと感心したの。我が家では今のところ必要ないけど、これからは分からないもんねっ」


 ……うん。分からないもんねっ、じゃないんだよニーナ。


 確かに俺もリムーバーの使い方には感心したけどさぁ。これ以上お嫁さんを増やさなくてもいいんだよ?

 なんでニーナは俺のお嫁さんを、そんなに積極的に増やそうとするかねぇ?


「ん~。私としては、思ったより王様の子供って少ないんだなーって思っちゃいました。女好きで有名な王様だったら、もう好きなだけ子作りに励んでいたのかと思いましたよ?」


 流石エロシスタームーリ。着眼点が大体エロい。


 この人見た目も最高にエロいのに、それ以上に中身がエロいから困るんだよなぁ。

 最高にエロい存在の癖に、誰よりも敬虔なトライラム教会のシスターって、もう字面だけで相当エロイんだよ?


「……ん。あまり故人のことを悪く言うのは憚られるけど……」


 ムーリの疑問に、少し言い辛そうにリーチェが口を開く。


「女好きなシモンは、性欲は人並み外れて強かったみたいだけど、精力はそれほどでもなかったらしいんだよね。女を求めるわりには満足に相手をすることも出来ない、なんて話は、王国貴族の間では有名だったらしいよ」

「「「う、うわぁ~……」」」


 リーチェの解説に、部屋中にドン引きしたような声が重なる

 ボンクラ王シモン。あんたそっち関係もダメだったのかぁ……。


 謁見の時に5人全員娶ってやるとか言っていたけど、娶っても殆ど相手出来なかったんじゃないの?

 それでも魔物に落ちてまでリーチェを求めたシモン陛下って……。


「ふむ。どうやらヴァルゴはもう入らないらしいの。では今度は妾の番なのじゃっ」


 お腹の中がいっぱいになったヴァルゴに変わって、フラッタが可愛くよいしょと言いながら俺の上に跨ってくれる。

 敏感なフラッタは、受け身でいるよりも自分のペースで動ける方が楽しそうだ。


「しかしのぅ……。かように身勝手な者たちが好色家を得てしまっているのは少々不安なのじゃ。好色家の浸透した者の愛を好色家無しで受け止めるのは、体の負担が大きいからのぅ……」


 真面目で優しいフラッタは、俺に跨って自由に動きながらも、両殿下の相手をする誰かの心配をしているようだ。


 我が家って、好色家や艶福家の検証が充分すぎるからな。

 好色家が浸透した俺を受け止めてくれたみんなとか、好色家無しでみんなの相手をした俺とか、様々なケースに対応した検証がなされている気がするよ。


「あ、そう言えば気になってたんだけど、この世界って妊娠を知る方法ってあったりするのかな? 鑑定で妊婦を見分けたり出来ると思う?」

「んんっ……。しゃ、喋る度に乳首を舐め回さないでくださいよぉ……」


 意識してエマの乳首に舌を這わせながら、この世界の妊娠の調べ方について聞いてみる。

 すると出産経験者であるターニアが回答してくれた。


「流石に鑑定を検証したケースは無いと思うけど、多分お腹が大きくなるまでは分からないんじゃないかなぁ? 妊娠を調べたりするマジックアイテムなんて聞いたことが無いのっ」

「そっかー。妊娠検査薬みたいなものは無いんだね」

「んぁっ……! 歯、立てちゃダメェ……!」


 確かこの世界の赤ちゃんって、母親だけがステータスプレートを取りだせるって話だったっけ。

 つまり赤ちゃんと母親の魔力は、それだけ色濃く混ざり合った状態なんじゃないかなと思う。


 だから例えばティムルの熱視なんかで妊婦さんを見れば、通常とは異なる魔力をしているのかもしれないなんて思ったけど。


「その辺どうなのかなお姉さん。ティムルの熱視でも妊娠は見分けられたりしない?」

「……ダンー? 人の乳首をコネコネしながら変なこと言うのやめてくれるかしらぁ?」

「え、でも口はエマの乳首で塞がってるから……。先っぽツンツンしてあげるねー」

「んっ……。もう、本当におっぱいが好きなんだからぁ……。でもダンには悪いけど、熱視を試すのも遠慮させてねー? 妊娠を見分けるなんてトラブルの種になりそうなこと、絶対検証したくないからっ」


 すっかり硬くなったティムルお姉さんの黒い乳首を玩具にしていると、ティムルは凄く嫌そうに検証しないと言い放った。


 ……検証しないってことは、もしかしたらティムルには妊娠を見分ける自信があるってことなのかもしれない。

 その上で検証したくないというのなら、これ以上藪はつつくまい。


 つつくのはお姉さんの硬くなったおっぱいの先っぽだけで充分だ。つんつんぷにぷに。楽しい。


「……私も初めてダンさんに抱いてもらった時は、本気で死を覚悟しましたからねぇ」


 先ほどから定期的におっぱいを交換して、両方の乳首を満遍なく俺に吸わせてくれるエマが、好色家を得る前に肌を重ねた記憶を、どこか遠い目をしながら呟いた。


「エマを初めて抱いたときは、ラトリアの前でっていうシチュエーションが最高すぎて興奮しちゃったんだよね……。今更だけど、あの時は無理させてごめん」

「ふふっ。私に無理をさせたと言いながらも、それでもダンさんは私のことを気遣ってくれていましたけどね?」


 謝る俺を見て嬉しそうに微笑んだエマは、自身の乳首を音を立ててしゃぶり続ける俺の頭を優しく撫でながら、静かに不安を口にする。


「……ですが、その気遣いが無い方が好色家を得てしまったら……。その方の相手をするのは、私でも不安に思えてしまいますよ」

「ん~……。正直、あの2人にはもう関わりたくないところだけど……」


 けれど、もしも好色家のせいでパートナーが壊れでもしたら、何をしでかすか分からないところはあるよなぁ。

 好色家を得た人間の持久力は、一応ゴブトゴさんの耳にも入れておくべき懸念事項かもしれないね。ちゅぱちゅぱ。


「……我が家では幸い円満な関係を続けられたけど。片方だけが好色家を得ている状態って、結構危険だったりするのかな?」

「んー……。私とティムルの2人で、何とか受け止めることは出来てたと思うけど……」

「でもあの時って、ダンもまだ殆ど好色家の浸透を進めていなかったのよねぇ? そう考えると好色家の効果って絶大なんじゃないかしらぁ……」


 確かにニーナとティムルの2人しかいなかった時は、好色家のレベルはまだ3とか4くらいだったんじゃなかったっけ?

 リボルバーで限界を超えた時だって何十回したか分からないのに、その時でさえ確かレベル20にも到達してなかったような……。


 好色家の職業スキルの精力増進と、全職業中ぶっちぎりの持久力補正が強力過ぎて、好色家が浸透していないほうの負担が大き過ぎる気はするな。


 それに万が一、肌を重ねた相手が好色家を得られなかったら大問題に発展しそうだし……。

 好色家先生の存在を世に知らしめるのって、思った以上にデリケートな問題なのかもしれない。


「それじゃ今夜は、みんなに好色家先生の危険性を思いっきり実感してもらっちゃおうかなぁ~?」

「う、あ……ぁ、ぁ……。まだ、まだ出てぇ……」


 上に跨るフラッタの細い腰をしっかりと両手で掴み、可愛いフラッタの体を固定しつつ1番奥に注ぎ込み続ける。

 好色家先生の恩恵を素直に享受することが出来ている幸福に感謝しながら、家族のみんなを満たし続けて夜を明かした。




「……このお茶を飲むと、1日の始まりって感じがするなぁ~」


 翌朝、チャールとシーズも合流して、家族みんなで準備した朝食と、フラッタが淹れてくれたお茶をいただく。

 フラッタの淹れてくれるお茶は、すっかり我が家の朝の定番になってくれたなぁ。


 お茶を淹れてくれたフラッタを膝の上に抱っこして、チャールとシーズに軽く職業の話を振ってみる。

 しかし詳しい話を始める前に、2人は村人の説明の時点で引っかかってしまったようだった。


「う~ん……。皆さんの話を疑う気は全く無いけど……。村人に職業スキルがあったなんて、とても信じられないよ……?」

「つうか、勝手に浸透が進むけど、浸透が終わるまでに数年かかるスキルなんて役立たず過ぎだろ……。あ~俺も早く転職してぇなーっ」


 村人の説明を聞いたチャールは怪訝な態度になり、一方シーズは村人のスキル効果の小ささに興味を失ってしまったようだ。


 職業の基礎知識、浸透という概念については教会の子供達が教えてくれたようだ。

 しかし鑑定が使えなければ確認できない村人の職業スキル『経験値自動取得-』の存在に、2人はとても懐疑的だ。


 効果は小さいけれど、生涯単位で考えると無視は出来ない。

 そんな微妙なスキルを、いったいどうやって広めていったらいいのかなぁ?


「逆だよダン。俺達に確認できないスキルなんか、無理に周知する必要なんて無くねぇか?」

「えっ?」


 確認の難しいスキルの周知に悩む俺に、シーズが事も無げにアイディアを出してくれる。


「例えばさ。村人の浸透具合が半分程度でも転職できるなんて言われても、浸透具合なんてアンタらにしか確認できないだろ? だからそんなもの教えられたって、普通の人はなんの役にも立たないんじゃねーかなって思うわけさ」

「……あ~そうかぁ。そういう考え方も確かにアリなんだなぁ……」


 職業浸透が完了しているのかも確認できないけど、そもそも浸透具合そのものを確認する方法が乏しいのだから、自分が転職可能な状態かどうかも普通の人には分からない。

 確認しようも無いのだから、村人を浸透させる重要性を説く必要だって無い、のかな……?


 そう言えば村人って最大LV10で、かなり簡単に浸透してくれるんだっけ。

 自分の経験から考えて、村人から転職する前に魔玉を1つでも光らせれば間違いなく浸透が終わっているはず。なら確かに、こんなものを無理に知らしめる意味は無いのかもしれないな。


 ……余剰な経験値が勿体無いなんて、それこそ鑑定を使えなければ抱かない感想だったねぇ。


「職業スキルの効果で、誰しもが15歳になれば村人は浸透しておるはずじゃ。であれば、15歳未満の者には転職前に魔玉の発光を推奨すれば良いというわけじゃな。実に合理的なのじゃっ」


 俺の膝に座っているフラッタが、シーズの発想に感心した様に声をあげる。

 更にその声を拾って、ニーナが続きを引き継いだ。


「ダンが村人から戦士になった時のことを考えると、魔玉発光は過剰なくらいなんだけどね。実際ワンダ達幸福の先端のみんなだって、ひと月もかからず浸透を終えちゃったから」


 確かにニーナの言う通り、LV1スタートだった俺ですら、ステイルークにいる間に村人の浸透を終えることが出来たからな。

 村人の浸透の基準を魔玉の発光にするのは、かなり過剰な条件ではある。


 だけど、まさにこの発想こそが鑑定と職業設定を使える我が家ならではも考え方であって、そのどちらも使えない人達にとっては、転職タイミングの大雑把な目安を設定するだけでも充分なのか~。


「……うん。いいね。それで行こうか」


 確認のしようがない経験値自動取得スキルのことは割り切って、確実に村人の浸透が終わる目安だけを一般に知らしめる。

 この方針でみんなも異論無さそうだ。


「それじゃ2人とも。今聞いた村人の性能を、2人で話し合って文字に書き起こしてもらえるかな? 提出期限は特に設けないから、2人で吟味して内容を決めてくれる?」

「分かったっ。任せてちょうだいっ! せっかくの機会だから、私たち2人も魔玉の発光を転職の基準にしてみるねーっ」


 元気いっぱいに返事してくれるチャール。頼もしいねぇ。

 チャールもシーズも戦闘訓練でかなり忙しいはずだから期限は設けなかったけれど、2人の情熱ならすぐにでも文章に起こしてくれそうだな。

 職業知識を世に浸透させる為の、偉大なる第1歩って奴かな?


「行ってきますっ! ほらチャール、急げって!」

「まま、待ってよシーズっ! あ、いってきまーす! って、待ってってばーっ!」


 やる気に満ちた2人は朝食を急いで詰め込んで、元気良く家を飛び出していった。

 訓練を始める前に、既に職業の浸透を始めている他の子供達にも相談したいのだそうだ。


「あははっ。2人とも元気いっぱいですねっ」

「ええ。彼女達を見ていると元気を分けてもらえるようですよ。私たちもまだまだ負けていられませんねっ」


 走っていった2人の背を嬉しそうに見送るムーリと、自分も負けていられないと気合を入れているヴァルゴ。


 チャールたちに続いて朝食を終えた俺達は、今日もそれぞれの場所に出かける家族をキスで送り出していく。

 ニーナの家作りはもう直ぐ終了するそうなので楽しみだ。


 せっかくのタイミングだし、ニーナの家作りが終了した時点で休暇終了でいいかもしれないな。

 ま、今日は俺と一緒にお出かけの予定だけどーっ。


「それじゃラトリア。悪いけどお願いね」

「お安い御用ですよ。どうかお気になさらずに」


 ラトリアにはゴブトゴさんへの伝言役をお願いする。

 色狂いの両殿下は喜々として好色家に転職しただろうけれど、相手の負担を考えてストッパーをかけられる存在が必要なのだ。


「好色家の浸透した者の相手が如何に過酷であるかは、我が身を持って思い知っていますからね……! 手遅れになる前に、確実に報告しておきましょう」


 おつかいを頼まれたラトリアは、深刻な顔をして頷いている。

 確かに初めてラトリアを抱いた時は、かなり無茶させちゃったかもしれないなぁ。


 でも、あれはラトリアの自業自得でもあるんだよ? いきなり舌を突っ込んでくるなんてさぁ。

 お仕置きしないわけにもいかないじゃないの。最高に気持ち良かったけど?


「ダンさん……だめぇっ……! これからお城に行かなきゃいけないのに、あっあっあああ……!」」

「美人のラトリアに城で悪い虫がつかないように、俺のでいっぱいになってから行こうねー?」


 おつかいの駄賃にと他のみんなよりも積極的に舌を絡めたせいで興奮してしまい、ドレスのラトリアと立ったまま繋がって、彼女のお腹がいっぱいになるまで注ぎこんでしまった。

 図らずも、好色家の相手をするとはこういうことだと、俺自身が改めて証明してしまったねっ。


「ラ、ラトリア様……。ダンさんにお腹を膨らまされた状態で普通に城に行っちゃったの……」


 俺の愛で満たされたラトリアを城に送り出してやって、残ったメンバーは俺を除いて4名。

 リーチェとヴァルゴのいつもの2名に加えて、本日はニーナとターニアが俺と同行する。


 というよりは、今回は俺達がニーナたちに同行するって言った方が正しいかもしれない。


「それじゃ出よう、って言いたいところだけどぉ……。まさかラトリア様に注いでおきながら私たちとはしないなんて、そぉんな言わないよねぇダンさぁん?」

「このあと向かう場所を分かってて言ってるのかなぁ? そんなこと言われたらもう止まれないからねーっ」


 ターニアからの魅力的な提案にホイホイ乗っかって、4人と立ったまま抱きあってその中を執拗に満たしてあげた。

 キスしながらみんなに愛を捧げるの、本当に気持ちいいし幸せだよぉ。


 ……でもいいのかなぁ。これからみんなでステイルークに行くっていうのに。

 そのせいで興奮したのは否めないけど?


「あはっ。獣人族だからって鼻が利く訳じゃないから平気なのっ。こんなに注ぎ込まれたら獣人族じゃなくても気付かれちゃうかもしれないけどっ」

「私達はもうダンさんの女だからこれでいいのっ。ダンさんに満たされてグラフィム家に顔を出すなんて、凱旋以外のなにものでもないんだからっ」


 嬉しくて堪らないといった様子で抱きついてくるニーナとターニア。

 この母娘、可愛いわエロいわで大変だわぁ。


 抱きついてきた2人の背中に腕を回して、気の赴くままに2人と何度もキスをする。

 うん、なかなか出発できないんだよ?


「娘と孫娘が同じ男を愛しているという状況を、先方にどのように捉えられるかですねぇ。2人の様子からは幸福しか伝わりませんし、悪感情は抱き難いとは思いますが」

「ターニアの解呪を喜んだっていう話だしね。悪い人ではなさそうなんだけど……。感情って理屈じゃないからねぇ……」


 ヴァルゴとリーチェがコソコソ話しているけど、全部聞こえてるからね?


 そう、今日はこれから獣爵家当主のレオデック・マニュータ・グラフィムさんに、ターニアの生存とニーナの誕生、そして2人との婚姻を報告しに行くのだ。

 婚姻を報告する前に、2人のお腹をぽっこり膨らませちゃったんだよ?


 ……俺がレオデックさんの立場だったら問答無用で殺意を抱くシチュエーションだけど、果たしてどうなることやら。

 家族想いって評判の領主様の判断が読めないよぉ。


 ま、今更2人を手放すわけにもいかない。腹括って、嫁実家への挨拶と参りますかぁっ。
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