異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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4章 マグエルの外へ2 新たな始まり、新たな出会い

246 応急処置 (改)

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 みんなを気絶するまで愛した後、ティムルと夜通し愛し合って朝を迎えてしまった。

 そのままおはようのキスに移行して、みんなが寂しくないように俺の中身を明け渡していく。


「ダン。今晩はヴァルハールでラトリアと合流して、スペルディアに行かなきゃいけないからね。忘れちゃダメだよ?」

「あ、そうだった……」


 みんなのことでいっぱいだった俺の心と思考は、ニーナの指摘で急激に現実に引き戻されてしまった。


 うわぁ……。バタバタしてて忘れてたけど、間もなく登城しなきゃダメなのかぁ。
 
 って、魔人族の転職の面倒も見なきゃいけないのに、何気に忙しすぎない……?


「ダン。貴方私達と婚姻を結んでからラトリアさんを抱いてないわよね? 装備品を買いに行く前に1度満たしてあげないと可哀想よ?」


 あー、ティムルに指摘されるまで気にしてなかったけど、確かに婚姻を結んだみんなばっかりに注ぎこんでた気がする。

 ラトリアとは婚姻を結んでなかったからな。ここ数日は肌を重ねてなかったなぁ。


「私は貴方が大好きなの。だからこそダンに抱いてもらえない辛さも良く分かるつもりよ」

「ティムル……」

「お姉さんはね、貴方を愛した女には1人だって不幸になって欲しくないの。だからしっかり愛してきてあげてね?」

「……まったく。そんなことを言われちゃったら、ラトリアに会いにいかないわけにはいかないね……」


 ニーナといいティムルといい、俺のことを好きだからこそ、他の女を抱いてこいって言ってくるんだよなぁ。


「あはーっ。ダンが普通の男なら独占したくもなっちゃうのかもしれないけどぉ? 貴方の愛を女1人で受け止めるなんて出来る訳ないじゃないっ。ニーナちゃんでさえそう思ってるわよぉ?」

「ふふ。私1人でダンの相手を出来ていた頃が懐かしいのっ」


 ねーっ、と笑顔で首を傾げあうニーナとティムル。

 俺の弾数が無制限で、種族の違うみんなが妊娠することもないからか、みんなは俺のことを独占しようっていう気が全く無いんだよなぁ。

 むしろ積極的に嫁を増やさせようとしてる気がして仕方ない。


 俺はみんなのことをもっともっと愛してあげたいんだけどなぁ……。



「おはようございますダン様。本日もよろしくお願いします」

「おはよーダンさんっ!」

「2人ともおはよう。良く眠れたようで良かった」


 寝室を出て、ターニアさんとヴァルゴの2人とも挨拶を交す。

 一応客人扱いの2人には、それぞれ客室を1室ずつ使って休んでもらったのだ。客室があって良かったよ。


 朝食を取って、俺が各地で装備品を購入してくる間に、ヴァルゴにはみんなへの戦闘指導をお願いしておく。
 
 ヴァルゴの実力を知りたいみんなはノリノリだし、ヴァルゴも森の外の戦闘水準が知りたいとノリノリだ。


「こ、これほどまでとは思わなかったのじゃっ! これは腕が鳴るのう!」


 1度俺とヴァルゴが軽く手合わせをして、ヴァルゴの技術をみんなに見せ付けてからヴァルハールに転移した。

 フラッタが滅茶苦茶ソワソワしていたけど、2人の実力なら怪我の心配は無いだろう。キュアライトの使い手も増えたしね。




「ダンさん。ちょっと宜しいでしょうか?」

「へ?」


 ヴァルハールでも装備を購入し、さぁラトリアの中をいっぱいにするぞーっ! と意気込んでいたら、なぜか嫁が1人増えてしまった。

 エマーソン・ソクトヴェルナ。ラトリアの専属侍女だった女性だ。


 43歳のエマは竜人族にはもう貰い手が見つからないらしいので、俺が有り難く頂いておくとしよう。

 ゴルディアさんの側室候補だけあって器量も悪くないし、戦闘能力も家事能力も高くてありがたい存在だ。


「これから宜しくエマ。今度は家族みんなで愛し合おうね」

「よ、よろしくお願いしますぅ~……」


 メロメロのヘロヘロになってしまったエマにちゅっとキスをして、次回の予定もバッチリ決めてからルーナ邸を後にした。


 ラトリアと一緒に抱いたおかげでエマもしっかり好色家を得ていたので、登城が済んだらエマにも好色家を浸透させてあげよう。

 それと旅人も浸透させて、脳筋ルーナ家の金庫番でもしてもらうのもいいかもしれないなぁ。


 俺と正式に婚姻を結んだエマだけど、彼女は結婚後もラトリアの侍女を続けることを希望したので半別居状態だ。

 さっさとシルヴァを見つけて、ラトリア共々お迎えしないといけないね。



「おお、予想はしてたけど凄いなぁ」

「あ……。ダン様……。おかえり、なさいませぇ……」


 エマと婚姻を結んだ後に、各地を回って装備品を爆買いしてマグエルに戻る。

 すると庭で息を切らして1人立っているヴァルゴと、汗1つかかずに地面に這い蹲っている他のみんなの姿が目に入った。


 技術が頭7つくらい飛び抜けてるヴァルゴに勝てる者はいなかったけど、持久力補正の無いヴァルゴに連戦はきつかったかぁ。


「みんな知ってるらしいけど、エマを嫁に迎えてきたからねー」

「良かったのじゃー。エマは妾にとっては伯母のようなものじゃからの。これでひと安心なのじゃっ」


 喜んでいるフラッタをよしよしなでなで。

 でもさフラッタ。既にお前達母娘を美味しくいただいているのに、更に伯母さんまでいただくとか、新たな属性を盛り込んでくるのやめてくれないかな?


「あとティムル。俺は紙きれにだって嫉妬出来る男だから、出発前にちゅーさせてもらうよ」

「あはーっ。紙の感触を忘れるくらいして欲しいわぁ」


 既に教会に行ったムーリの分は後で利子をつけて取り立てる事にして、俺以外にキスをした悪い嫁たちの唇をチュウチュウ吸って上書きしてから、ポータルでヴァルゴと一緒に転移した。


 ポータルの転移先はニーナの家だ。開拓村跡地には敵が待ち伏せしていそうで、ちょっと転移するのが怖い。

 ニーナの家の裏から森に入り、アウターに入った時点でディロームの集落に転移した。


「ダン殿ぉっ! よくぞ参られたぁ!」

「こんちわカランさん。随分ご機嫌だね?」

「いやいやぁ! 加護の力とは本当に素晴らしいものですなぁ!」


 上機嫌のカランさんを鑑定すると、戦士LV6になっている。

 ……カランさん。装備品も無いのに張り切りすぎだってば。


「それじゃ早速装備品を配布するよー。流石に村人全員分は用意できなかったけど」


 今回用意できた装備品は、剣、槍、ダガー、メイスを合わせて武器が150人分ちょっと。防具は全身装備で30人分程度だ。

 3つの村に配るには心許無さ過ぎるけど仕方ない。

 まずは集落の守護を任されている人たちの分だけでも装備品を配らないと。


「ダン殿。ガローブとグローグの者たちにも、一刻も早く加護を授けてやってくれ」

「分かってる。加護を失った状態は危険すぎるからね。すぐ行ってくるよ」


 装備品の3分の1をカランさんとルドルさんに渡して、俺はヴァルゴの案内で次の集落に向かう事にする。

 できれば今日中に転職だけでも済ましてあげたいからな。


「ヴァルゴ悪い。時間が無いからちょっとだけ我慢してくれるか?」

「何をです……、きゃっ!?」


 ヴァルゴを強制お姫様抱っこの刑に処す。

 敏捷性補正と持久力補正の無いヴァルゴのペースに付き合ってる余裕は無い。


「お、降ろしてくださいっ! ご、護衛の私がダン様に抱かれるなどーっ!?」

「悪いなヴァルゴ。俺にも魔人族にも時間的な余裕が無いんだ」


 魔人族は本当に危機的な状況に瀕しているし、俺も今日を逃せばスペルディアで足止めされる可能性も無くはないからな。

 職業の加護を得られていない状況だと、この1日2日の違いは大きすぎる。


「出来れば今日中に転職と、最低限の装備の配布を済ませたい。案内頼むよ」

「そ、そうですね……。取り乱してしまって済みません。案内させていただきます。ただ、振り落とされてしまうわけにはいかないので……。し、失礼しますねっ」


 俺の首に腕を回して、ぎゅーっと抱きついてくるヴァルゴ。

 こいつ、ティムルを超える身長で、世界最強レベルの槍の使い手の癖に、中身が完全に乙女だ。


「それじゃ落ちないようにしっかり捕まっててくれよ。案内も忘れずにな」

「はいっ。おまかせくださいっ」


 ヴァルゴクラスの美女に抱き付かれて困ることも無いので、好きにさせておく。

 うん。コイツのおっぱいは、フラッタ以上ティムル未満かな?


「すぅぅはぁぁすぅぅはぁぁ。くんくん。」

「ダ、ダン様ぁ……。お、お戯れをぉ……」


 装備品も身に着けてないし、森の中で隔絶された生活をしていたディローム族の衣服は、肌触りこそ良くないけれど結構薄くて素晴らしいね。




「むにゅむにゅ。……ん?」


 ヴァルゴに案内してもらいながら、薄布1枚隔てたヴァルゴのおっぱいに顔を埋めて感触を楽しんでいると、生体察知と魔物察知に大量の反応があった。


「ヴァルゴ。どうやら交戦中みたいだぞ。この先にいるのはガローブだっけ?」

「そうですっ! ガローブの者が魔物相手に後れを取るとは思いませんが……。数によっては犠牲者が出てもおかしくありません!」

「ヴァルゴ。おっぱいに顔を埋めさせてくれた礼に俺の槍を貸してやる。職業と装備品の力、ヴァルゴも体感してみてくれ」


 俺が一方的におっぱいに顔を埋めていたんですけどね。お礼はしなきゃいけません。

 インベントリから災厄のデーモンスピアを取り出し、ヴァルゴに手渡す。


「ダ、ダン様の槍をお借りするなど恐れ多すぎますよぉっ! それに槍を私に渡してしまったら、ダン様の武器が無くなってしまうではないですかっ!」

「心配しなくていい、俺の得意武器は剣だからね。俺の剣も見せてやるから、ヴァルゴの本気の槍も見せてくれよな」

「わ、私の本気は全てお見せしましたってばぁ……!」

「見えたぞヴァルゴ。魔物の近くで降ろすから、一気に殲滅していいからね」


 ワタワタとしていたヴァルゴだけど、魔物の姿を目にした途端に表情を引き締めて、素直に槍を受け取ってくれた。

 魔人族と魔物が激突していたので、魔人族側に救援のヴァルゴを置いて、俺はそのまま魔物の群れに突っ込む。


「赤き妖炎。紅蓮の侵食。焦熱の火焔。滲み出たる煉獄の聖火。炎天より招きし猛火で、眼界総てに緋を灯せ。フレイムフィールド」


 魔物にしか効果の無いフレイムフィールドを戦線に放ち、ガローブの民の負担を減らす。

 昨日ちょっと使うのを躊躇ったフレイムフィールドをこの機会に試したかった、なんて気持ちは少ししかないよ?


「私達はディロームの護り手です! ガローブの民よ、助太刀致します!」


 後ろではヴァルゴが俺達の素性を説明しながら槍を振るっている。


 流石はアウターレア装備のデーモンスピア。職業補正のほとんどかかってないヴァルゴでも1撃で魔物を葬れるようだ。

 50体程度の魔物の群れなど、瞬く間に殲滅しきってしまった。


「ダン様。槍をお貸しいただき、誠にありがとうございました」

「気にすんな。元々使い手がいなかった武器だからな」

「これほどの槍を持っているのに、その性能に頼らずあそこまで技術を極めているとは……。本当に恐れ入りますよ」


 別にこのままヴァルゴに持っててもらっても良いんだけど……。インベントリが使えないヴァルゴは武器の携帯が少しめんどくさいか。

 ヴァルゴからデーモンスピアを受け取ると、ガローブの人だど思われる魔人族が俺達を囲んで跪いてきた。


「ディロームのカラン殿より話は伺っている。ガローブの民は、お2人を心より歓迎させていただこう」

「おお? そうだったんだ?」

「誇り高き護り手ヴァルゴ殿。そして魔人族の救世主ダン殿。救援感謝する。ようこそガローブの集落へ」


 どうやら昨日俺が帰った後にガローブとグローグの集落に使いを出して、俺達のことを伝えておいてくれたようだ。

 おかげで話はサクサク進み、転職と装備品の配布をすぐに済ませることが出来た。


 カランさんって脳筋に見えてなかなか有能じゃないっすか。俺の肩書きについては無視を決め込むけど。

 でも魔人族さんさぁ。俺が職業設定使うたびに修道士の職を得るの、マジでやめてくれないかなぁ? カランさんが勝手につけた俺の肩書きに信憑性が生まれちゃうじゃん?


「ダン様。この度は本当にありがとう。この礼はいずれ必ず返しましょうぞ!」

「油断せずに魔物を狩ってね。職業の加護は磨かないと成長してくれないからさ」


 職業設定と装備品を配布しても、まだまだ危機的状況だとは思うけどね。

 何事もコツコツ地道に変えていかなきゃいけないのだ。


「それでは早くグローグの者たちにも加護を授けてやって欲しい。危機的状況にあるのはグローグの民も変わらないはずだからな」


 グローグの集落でも俺の到着を心待ちにしているということで、特に引き止められるようなこともなく、転職が終わったら直ぐにガローブの集落を出発した。
 
 再度ヴァルゴを抱っこして、彼女のおっぱいに顔を密着させながら、グローグの集落に案内してもらう。


 薄布の向こうの硬い感触に口を密着させて会話していると、服の向こう側がどんどん硬くなってきたようだ。

 ヴァルゴー? この突起はいったい何かなー? はむはむ。


「ダン様……。いけませんっ、歯をお立てになっては困りまっ、あぁんっ!」


 硬くなったヴァルゴの乳首を、服越しに根元から歯でシコシコ扱いてやると、歯を立ててはいけないと言われてしまった。

 仕方ないので隣りの突起を口に含み、服越しにちゅうちゅうと吸ってやる。


「はぁっ! ダン様、お戯れをぉっ! 今は、今はこのようなことをしている場合では……!」


 それはつまり、今じゃなければいいってことなのかなぁ?

 口ではやめろやめろと言いながらも、俺の顔をおっぱいに押し付けるヴァルゴの期待に応えて、服越しにヴァルゴの乳首を念入りに噛んだり吸ったりしてあげた。


 幸いにもグローグの集落は魔物に襲撃されていなかったので、ヴァルゴが戦闘不能でも何も問題なかったぜっ。


「御使い様がお見えになったぞ! 1列に並んで大人しく順番を待つように!」


 グローグの集落も俺の到着を今か今かと待ちわびていたそうで、人が集まるのも装備品の配布も非常にスムーズに遂行することが出来た。

 話が通ってるって楽でいいなぁ。御使い様ってのは止めて欲しいけど。


「他の人たちにも言ったけど、今までゼロだったのが1になっただけで、魔物との戦闘が劇的に楽になるわけじゃないからね。決して油断しちゃダメだよ」

「分かっておりまする。加護を得ただけで慢心するような者は、守人とは呼べぬ未熟者です。そのような者が1人もいないことを、結果を持って証明して見せましょうぞ」


 魔人族の皆さんがノリノリすぎるよぉ。

 まぁ無理もないのかぁ。転職縛りが解放されたら、誰だってテンション上がっちゃうよねぇ。


 だけど魔人族の人はスペルド王国の民ってわけじゃなさそうだから、俺がいなくなった後はどうすればいいのかなぁ?




「おおっ! 戻ったかダン殿! ちゃんとガローブとグローグの集落にも加護を齎してくれたかっ!?」


 ヴァルハールに帰る前に1度ディロームの集落にも寄って、ルドルさんとカランさんに、無事2つの集落でも転職と装備品の配布が済んだことを報告しておく。


「カランさんが話を通してくれていたおかげで助かっちゃったよ。これで俺は3つの集落どこにでもすぐに行けるようになったから、月に2回くらいは顔を出すようにするね」

「はっはっはっ! 大変ありがたい申し出だが、無理はしないように頼むぞぉ? ダン殿の命は魔人族全体の命と等価だからな。ヴァルゴもそのつもりでしっかりとお仕えするんだぞぉ?」

「はい。師匠に言われるまでもなく、私の身も心も、全てダン様に捧げましょう。ダン様のお傍で森の外を見て、魔人族の進むべき道を探そうと思います」

「魔人族の進むべき道なぁ……」


 守人はなくてはならない存在らしいけど、自由に転職できないのはかなり辛い。

 なんとかスペルド王国と交流して、気軽に転職出来るようになってもらわないとなぁ。


「ん? 王国との交流と言えば……」


 以前ティムルが、魔人族との交流も確認されてるって言ってたよな? でも守人の魔人族たちは王国とはなんの関わりも持ってない……?

 そこんとこどうなの? ルドルさん。


「ああ、我ら守人の魔人族は、お務めの為に聖域と共に暮らすことを選んだ者たちというだけで、我々以外にも魔人族はいるはずですなぁ」

「なるほど。聖域の樹海にいるのが魔人族の全人口ってわけじゃなかったんだ」

「ただ……、数百年前に袂を分かった者たちですからの。詳しいことは何も分かりませぬ」


 聖域の樹海の外にも魔人族は居るはずだけど、それについての詳しい情報は分からないと。

 守人の魔人族もガルクーザやスペルド王国のことは知ってたから、森に篭ったのはスペルド建国以降の話になるのかな?


 んー……。交流はあるはずだけど一般には知られていないってのは、ちょっとだけきな臭く感じるよ。敵方に魔人族なんて混ざって無いだろうなぁ?


「ダン殿っ! ヴァルゴを気に入ったならそのまま娶って貰っても構わぬからな!」

「ななななな何を言ってるのですかししょーっ!?」


 いやいやヴァルゴさんや。お前が俺にメロメロなの、流石にバレてるから。


 でも悪戯ならともかく、軽い気持ちで嫁に迎えるわけにはいかないんだよなぁ。

 おっぱい吸っておいて今更過ぎる話ではあるんだけど、最近ラトリアでちょっと騒動を起こしたばかりだし……。


「こいつは本当に男勝りで、槍にしか興味の無い奴でなぁ。26にもなって浮いた話の1つも無い奴なんだ。ダン様が気に入ったなら、遠慮なく貰ってやってくれいっ!」

「ししょーっ! もう黙って! 黙りなさいったらーっ!!」


 とか言ってエマも勢いで貰っちゃったし、ヴァルゴも貰っちゃってもいいのかな?

 おっぱいを吸った相手を他の男に渡したくはないしな。


 カランさんに食って掛かっているヴァルゴに、俺の正直な気持ちを伝える。


「ヴァルゴ。俺はお前を嫁に迎えてもいいとは思ってるよ。でもまだ出会って2日目だからな。もう少しゆっくり判断して……」

「ででででしたら是非とも貰ってください! 他に相手もおりませんし!」

「……即答かよぉ。もうちょっと悩んでもいいと思うんだけどなぁ」

「槍で正面から私を負かした男など、貴方しかいないんですっ! もうダン様しか考えられないんですぅぅ! どうかっ、どうか貰ってくださいませっ……!」


 詰め寄ってきたヴァルゴをぎゅーっと抱きしめて、よしよしなでなでしてあげる。

 もうヴァルゴのおっぱいを他の男に渡すのは我慢出来ないからね。ちゃんとみんなにも相談して、了承が得られたら我が家に迎えてしまおう。


「それじゃ行こうか。お前を正式に迎えるのは、みんなに報告してからだよ?」

「も、勿論ですっ! 奥様たちにご迷惑をかけるつもりはありませんからっ!」


 ヴァルゴをまたお姫様抱っこして、ヴァルハールの竜爵邸に転移した。


 屋敷の中に入る前にヴァルゴに軽く口付けをする。

 ヴァルゴ。お前最高に美人なんだからさぁ。貰ってくださいなんて言われたら、もう誰にも譲りたくなくなっちゃうじゃないかぁ。
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