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サイザス防衛戦
48 成長 (改)
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初めての夜間防衛が終了してから3日が経った。
今のところ1人の犠牲者を出すことも無く、安定して防衛に成功している。
俺が到着した時こそボロボロの限界状態だった若い冒険者たちは、充分な休息と俺とレオナによる指導によって見違えるほどに力をつけて、最早俺がいる必要性が無いほどの成長を遂げてくれた。
おかげさまで、俺もまともに寝ることが出来るようになって万々歳だ。
若い冒険者達が力をつけてきてくれたので、防衛のローテーションも少し変更する事になった。
今までは40人規模のグループ3つで回したいたところを、20人規模のグループ6つに分割して回す事にしたのだ。
人数が減った事によって1回の防衛の負担は増えるけれど、腕を上げたコイツらにとっては何の問題も無い。
むしろ交替によって丸2日くらい休めるタイミングが出てきたことで、訓練にも休憩にも充分な時間を割り当てられる様になった。
「イルミネイトを使える奴らは、暇を見て仲間にも教えてやってくれ。人に教えるのも勉強になるからな」
「お、俺も魔法を教えてもらえるの……!? でもソイル、俺に魔法が使えるとは思えないよぉ……?」
「仮に習得できなかったとしても、魔力操作の練習が無駄になる事はないからな。現に俺は魔法なんて1つも使えないのにBクラスになったわけだし」
もし習得できない奴がいても、魔法が使えなくてもBクラスになった実例が目の前にいれば安心できるだろ。
そんな風に思っていたんだけれど、今のところ習得に梃子摺る者はいても、イルミネイトを習得できない者は出ていない。
……本当に初歩的な魔法なんだなぁ、イルミネイトって。
「ほら、動きが大きすぎるぞ。相手の剣をちゃんと見て最小限の動きを心がけるんだ」
勿論魔法だけではなく、剣術の指導も順調だ。
魔法ではからっきしだが、剣のほうなら俺だって教えられることはある。
グリッジとパメラの指導のおかげで、めちゃくちゃだった俺の剣も見直すことが出来たしな。
「大きく動くと反撃も出来ないし、隙も出来やすくなっちまうからな。常に自分の動きを意識するんだよ」
「くっそ……! ソイルってイルミネイトも覚えれないくせにっ……! ほんとに魔法の練習に意味なんてあんのかよぉ……!?」
魔法が使えないほどに魔力が微弱な俺に剣で敵わないことで、誰よりも才能溢れるウィル少年は魔力操作の訓練に懐疑的になってしまっているようだ。
これは良くない傾向だな。今のうちに修正してやらねぇと。
「ウィル。魔法の訓練も剣の訓練もどっちも大事なんだよ。どっちも大切で、どっちにも意味があるんだ」
ここで多くの新人たちに剣と魔力操作を指導していて気付いたのだが、大きい魔力をその身に宿している者ほど、魔力操作を苦手としている傾向にあるようだ。
大きいからこそ制御が難しいって感じか。
膨大な魔力を有するウィルは、剣を振りながらの精密な魔力操作にかなり苦戦してしまっている様子だ。
しかしウィルがこの調子なら、同じ量の魔力を有するミシェルが大魔法使いになるまでに、いったいどれほどの努力を積み重ねたんだろうなって話になるぜ。
まったく、甘ったれてたな俺は。
「剣で成り上がりたいのは自由だけどよ。その為に魔法を蔑ろにする奴は、剣でも大成なんかできっこねぇぞ?」
「分かってるっ! ソイルの言ってることは分かってんだけどっ……! くっそおおおっ!」
思ったよりも魔力制御が上手くいかない苛立ちを覚えながらも、腐ることなく真面目に訓練を続けているウィル。
そんな少年の激情くらい笑って流してやるのが大人ってもんだ。
ウィル本人は自覚していないみたいだけど、この3日間でウィルも見違える様に腕を上げている。
この負けん気があればまだまだ強くなってくれるだろう。
「ファイアストーム!」
レオナの翳した杖の先から、炎の嵐が吹き荒れる。
その炎は襲ってきた魔物の群れを瞬く間に飲み込み、骨も残さず焼き尽くした。
……すげぇな。1回の襲撃を1発の魔法で乗り切っちまった。
「乱戦では使えませんしモンスターの素材も燃やしちゃうから、本来は使い難い魔法なんですよファイアストームって。でも今回は素材を惜しむ必要も無いですし、乱戦になる前に敵の接近を察知出来ますからね」
ずっとイルミネイト役として夜間に固定されて動けなかったレオナが、まるで今までの鬱憤を晴らすかのような勢いで範囲攻撃魔法をばら撒いていく。
おかげでレオナと同じタイミングで防衛に入った冒険者たちは、それぞれ訓練に明け暮れているようだ。
「それにしてもさぁ……」
「はい? なんですかソイルさん」
レオナ1人でモンスターの撃退に成功してしまうから、俺もやることがなくて暇だ。
なので、ちょっと気になっていたことを尋ねてみる事にした。
「思った以上にイルミネイトの習得は順調みたいだけど、最初レオナって、誰に教えればいいか分からないとか言ってなかったっけ? なんか誰に教えても習得できてるっぽいんだが?」
「ああっ! それは私も疑問に思っていたんですよね。魔法使いとしての下地がある者ならまだしも、前衛としての活動しかしていなかった人まで、1日もかからずにイルミネイトを習得するなんて……」
あら? レオナの反応的に、イルミネイトの習得が順調な方が普通じゃないのか。
詳しく聞いてみると、魔力操作、魔法発動の訓練をした経験がある者なら、1日で魔法を習得しても不思議ではないそうだ。
だがまったく魔法的な訓練を受けた事のない者まで即日イルミネイトを習得している現状は、ちょっと通常では考えられないほどの異常事態なのだそうだ。
「偶然100人以上も才能に溢れた若者が集められた、なんて可能性は無いと思います」
「だろうな。そりゃ流石に出来すぎてる」
「となるとこの事態は、今回の防衛に参加しているという状況が関わっていると思うんですよ」
連日連夜、モンスターと戦い続ける極限状態。
そんな中で示された、強くなる道筋。若い連中がやる気に満ち溢れるのは無理もないってか。
極限の状況下で限界を超えて戦い続けていた若い冒険者たちは、自分達でも気付かないうちに普段よりも集中力と感覚が研ぎ澄まされていて、そこに正しい指導が行われた事によって一気に花開いたというわけか?
「詳しいことは分かりませんけどね。それでも嬉しい誤算でした。私もようやく魔法使いらしい仕事が出来て嬉しい限りですよっ」
ありがとうございますっ、と言いながら抱きついてくるレオナ。
なんかこの拠点の奴らって、何の気なしに抱きついてくる奴が多いんだよなぁ。
「離れてくれって。防衛中に女にひっ付かれてるとか、他の連中に示しがつかねぇよ」
「大丈夫ですってぇ。私とソイルさんの仲が良くって困る人は居ませんからぁ」
モンスターの撃退に成功するたびに、全力で俺にしがみ付いてくるレオナ。
エマやトリーはまだ幼いけど、レオナは恐らくミシェルと同じか年上だろうに。もうちょっと慎みを持ってくれよ。俺だって男なんだから。
細かい悩みや懸念はあるものの、到着した直後とは比べ物にならないくらいに安定し始めた拠点防衛。
この調子なら討伐隊が梃子摺って防衛期間が長期化しても、犠牲者も出さずに無理なく持ち堪えることが出来そうだぜ。
今のところ1人の犠牲者を出すことも無く、安定して防衛に成功している。
俺が到着した時こそボロボロの限界状態だった若い冒険者たちは、充分な休息と俺とレオナによる指導によって見違えるほどに力をつけて、最早俺がいる必要性が無いほどの成長を遂げてくれた。
おかげさまで、俺もまともに寝ることが出来るようになって万々歳だ。
若い冒険者達が力をつけてきてくれたので、防衛のローテーションも少し変更する事になった。
今までは40人規模のグループ3つで回したいたところを、20人規模のグループ6つに分割して回す事にしたのだ。
人数が減った事によって1回の防衛の負担は増えるけれど、腕を上げたコイツらにとっては何の問題も無い。
むしろ交替によって丸2日くらい休めるタイミングが出てきたことで、訓練にも休憩にも充分な時間を割り当てられる様になった。
「イルミネイトを使える奴らは、暇を見て仲間にも教えてやってくれ。人に教えるのも勉強になるからな」
「お、俺も魔法を教えてもらえるの……!? でもソイル、俺に魔法が使えるとは思えないよぉ……?」
「仮に習得できなかったとしても、魔力操作の練習が無駄になる事はないからな。現に俺は魔法なんて1つも使えないのにBクラスになったわけだし」
もし習得できない奴がいても、魔法が使えなくてもBクラスになった実例が目の前にいれば安心できるだろ。
そんな風に思っていたんだけれど、今のところ習得に梃子摺る者はいても、イルミネイトを習得できない者は出ていない。
……本当に初歩的な魔法なんだなぁ、イルミネイトって。
「ほら、動きが大きすぎるぞ。相手の剣をちゃんと見て最小限の動きを心がけるんだ」
勿論魔法だけではなく、剣術の指導も順調だ。
魔法ではからっきしだが、剣のほうなら俺だって教えられることはある。
グリッジとパメラの指導のおかげで、めちゃくちゃだった俺の剣も見直すことが出来たしな。
「大きく動くと反撃も出来ないし、隙も出来やすくなっちまうからな。常に自分の動きを意識するんだよ」
「くっそ……! ソイルってイルミネイトも覚えれないくせにっ……! ほんとに魔法の練習に意味なんてあんのかよぉ……!?」
魔法が使えないほどに魔力が微弱な俺に剣で敵わないことで、誰よりも才能溢れるウィル少年は魔力操作の訓練に懐疑的になってしまっているようだ。
これは良くない傾向だな。今のうちに修正してやらねぇと。
「ウィル。魔法の訓練も剣の訓練もどっちも大事なんだよ。どっちも大切で、どっちにも意味があるんだ」
ここで多くの新人たちに剣と魔力操作を指導していて気付いたのだが、大きい魔力をその身に宿している者ほど、魔力操作を苦手としている傾向にあるようだ。
大きいからこそ制御が難しいって感じか。
膨大な魔力を有するウィルは、剣を振りながらの精密な魔力操作にかなり苦戦してしまっている様子だ。
しかしウィルがこの調子なら、同じ量の魔力を有するミシェルが大魔法使いになるまでに、いったいどれほどの努力を積み重ねたんだろうなって話になるぜ。
まったく、甘ったれてたな俺は。
「剣で成り上がりたいのは自由だけどよ。その為に魔法を蔑ろにする奴は、剣でも大成なんかできっこねぇぞ?」
「分かってるっ! ソイルの言ってることは分かってんだけどっ……! くっそおおおっ!」
思ったよりも魔力制御が上手くいかない苛立ちを覚えながらも、腐ることなく真面目に訓練を続けているウィル。
そんな少年の激情くらい笑って流してやるのが大人ってもんだ。
ウィル本人は自覚していないみたいだけど、この3日間でウィルも見違える様に腕を上げている。
この負けん気があればまだまだ強くなってくれるだろう。
「ファイアストーム!」
レオナの翳した杖の先から、炎の嵐が吹き荒れる。
その炎は襲ってきた魔物の群れを瞬く間に飲み込み、骨も残さず焼き尽くした。
……すげぇな。1回の襲撃を1発の魔法で乗り切っちまった。
「乱戦では使えませんしモンスターの素材も燃やしちゃうから、本来は使い難い魔法なんですよファイアストームって。でも今回は素材を惜しむ必要も無いですし、乱戦になる前に敵の接近を察知出来ますからね」
ずっとイルミネイト役として夜間に固定されて動けなかったレオナが、まるで今までの鬱憤を晴らすかのような勢いで範囲攻撃魔法をばら撒いていく。
おかげでレオナと同じタイミングで防衛に入った冒険者たちは、それぞれ訓練に明け暮れているようだ。
「それにしてもさぁ……」
「はい? なんですかソイルさん」
レオナ1人でモンスターの撃退に成功してしまうから、俺もやることがなくて暇だ。
なので、ちょっと気になっていたことを尋ねてみる事にした。
「思った以上にイルミネイトの習得は順調みたいだけど、最初レオナって、誰に教えればいいか分からないとか言ってなかったっけ? なんか誰に教えても習得できてるっぽいんだが?」
「ああっ! それは私も疑問に思っていたんですよね。魔法使いとしての下地がある者ならまだしも、前衛としての活動しかしていなかった人まで、1日もかからずにイルミネイトを習得するなんて……」
あら? レオナの反応的に、イルミネイトの習得が順調な方が普通じゃないのか。
詳しく聞いてみると、魔力操作、魔法発動の訓練をした経験がある者なら、1日で魔法を習得しても不思議ではないそうだ。
だがまったく魔法的な訓練を受けた事のない者まで即日イルミネイトを習得している現状は、ちょっと通常では考えられないほどの異常事態なのだそうだ。
「偶然100人以上も才能に溢れた若者が集められた、なんて可能性は無いと思います」
「だろうな。そりゃ流石に出来すぎてる」
「となるとこの事態は、今回の防衛に参加しているという状況が関わっていると思うんですよ」
連日連夜、モンスターと戦い続ける極限状態。
そんな中で示された、強くなる道筋。若い連中がやる気に満ち溢れるのは無理もないってか。
極限の状況下で限界を超えて戦い続けていた若い冒険者たちは、自分達でも気付かないうちに普段よりも集中力と感覚が研ぎ澄まされていて、そこに正しい指導が行われた事によって一気に花開いたというわけか?
「詳しいことは分かりませんけどね。それでも嬉しい誤算でした。私もようやく魔法使いらしい仕事が出来て嬉しい限りですよっ」
ありがとうございますっ、と言いながら抱きついてくるレオナ。
なんかこの拠点の奴らって、何の気なしに抱きついてくる奴が多いんだよなぁ。
「離れてくれって。防衛中に女にひっ付かれてるとか、他の連中に示しがつかねぇよ」
「大丈夫ですってぇ。私とソイルさんの仲が良くって困る人は居ませんからぁ」
モンスターの撃退に成功するたびに、全力で俺にしがみ付いてくるレオナ。
エマやトリーはまだ幼いけど、レオナは恐らくミシェルと同じか年上だろうに。もうちょっと慎みを持ってくれよ。俺だって男なんだから。
細かい悩みや懸念はあるものの、到着した直後とは比べ物にならないくらいに安定し始めた拠点防衛。
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