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第128話 入学魔法試験

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第128話 入学魔法試験


~訓練場~

 歩くこと数分。俺ら御一行は訓練場へと到着した。

 訓練場には休みということもあってか、生徒は一人もいなかった。・・・が、かわりに真ん中辺りに某筋肉馬鹿と某魔法馬鹿がいた。

 ・・・デジャビュー☆。

「おっ来たか! って、ゼロもいるのか!! ちょうど良かった! 暇だったから喧嘩でもしようぜ!」

「あら、ゼロ。…あ、そうだ。この前の魔法講義で気になるところがあったから後で付き合いなさい。」

 ・・・こいつらいつも似たようなことばっかだな。特に脳筋は一昨日あんなことがあったのに変わらずかよ。

「……はァ。お主ら後にせい。今日はゼロの妹たちの試験が先じゃぞ。」

「お、今日の試験相手はゼロの妹だったのか!っつーことはまた本気出していいってことだよな!よっしゃ手加減なs」
「待たんか! この脳筋馬鹿めが! お主ゼロの講師試験の時それをやって5日間全く授業できなかったろう! その間誰がかわりをやったと思っておるんじゃ! 今回は本気抜きにせい!」

 あ、やっぱりあの後授業出来なかったんだ。ってか、言い方的に変わり校長がやってたのね。

「……っち。……わあったよ。今回は本気を出さん……。(……多分な)」

 ・・・あ、こいつ手加減する気ないな。最後小声で多分って言ったし。

「・・・はァ。もう良い。……こやつと居るといつもこうなる。」

 ・・・校長、苦労してんだなぁ。

「っと、愚痴っとる場合じゃないの。時間は有限じゃ。試験を進めるぞ。まずは魔法試験じゃ。」

 いや、校長切り替え早ぇーな。でもそのあっさりとした性格、嫌いじゃないぜ☆

「あら、なら私が進めさせてもらうわね。
 試験内容は簡単よ。あそこの的に向かってなんでもいいから魔法を放ってちょうだい。」

 と、いいながら魔法で3つの的を作りだした。恐らく、3人同時に行うのだろう。

 ・・・ってかレミア、俺の時のやつから学んでねぇのか? なんでもいいからって言うとやべぇことになるぞ?

「待つんじゃ、レミアよ。
 ……のぅ、ゼロよ。お主の妹達が打つ前に答えておくれ。お主の妹達の魔法の威力は普通かの?それとも異常かの?」

 ふむ。校長はちゃんと学んでいるようだな。

「うーん。俺と比べてめっちゃ威力が下がるし、精度もそんなにないかな。」

 ・・・そう。と比べて。

「・・・なにか怪しいが、まぁいいじゃろう。後始末はお主に任せるのでな。レミアよ、止めてすまんかったの続けておくれ。」

 ・・・あ、そうだったわ。そのために呼ばれたんだっけ。
 あー、だったらわざわざ隠して言う必要なかったわ。……あーあ、ハク達にすっごい魔法放たせて後始末に慌てる校長たちを見ようと思ってたのになー。

 ・・・まぁ別にいいやー。どうせ後始末するなら被害が大きくても小さくても俺にとっては大して変わらん。このまま進めさせよう。

 一一俺がそうこう考えていると、ハク達は魔法を放った。

 ハクは虹色の波○拳みたいな息吹の魔法で、ライムは全属性を合成した竜巻の魔法、凛は色々な色の動物の形を模した魔法だ。

 ふむ。どうやら、みんな見栄え重視できたようだ。
 んー、だとすると一番綺麗なのはハクだな。
 でも出し方が某野菜人のあれだし、見た目は某格闘家のあれだ。・・・多分、狙ってやってる。
 でもさっき言った通り綺麗さはかなり高い。あと魔法の制御力と威力もかなりいい。点数をつけるとしたら95点。

 あとライムも綺麗っちゃあ綺麗だが、色を濃くしすぎて逆に汚く見える。
 魔法の威力制御はかなりいい方だと思える。点数は78点。

 凛はさすが元俺と言ったところか。魔法の制御も綺麗に見せる術もすごい。けど色が多すぎて目が異様に疲れる。
 魔法の見せ方、威力の調整もいい方だからすごく惜しい。89点。

 あー、でもみんな的以外の所も削ったり壊れたりボロボロにしてるから全体的に見るとみんな減点だな。


 一一と、ゼロが評論家まがいのことをしていると、突然横から肩を叩かれた。

「・・・とりあえずゼロよ。色々と言いたいことがあるが、まずは後始末をしておくれ。」

 へーい。面倒いけどやるとしますかね……。まぁ権能使うだけなんだけど。

 あ、でも一応、俺がやったってわかるようになにかアクションを起こして……指パッチンでいいや。

「『元に戻れ』」
 パチンッ。

 一一すると、みるみるうちにハク達の魔法が削った地面や残骸などが元に戻る。

「これでいーですか?」

「・・・いつも思うが、お主。どんどんと強く、異常になってないかの?」

 HAHAHA。気の所為だ。

「あ、んでレミア先生。ハク達はどうですか? 魔法実技の点数というかランク的なアレ。」

「はァ。どうもこうも無いわよ。実技は文句無しのS以上よ。……この調子だと、他の項目もあなたと一緒かもしれないわね。やる必要あるのかしら?」

 俺と同じランク……あー、確かにありそう。っていうか、絶対そうだわ。
 でもやらないってのは先生としてダメでしょ。

「まぁまぁ。やってみなければ分かりませんよ? と、言うことで進めましょうか。」

「・・・はァ、そうね。……やる前から同じって決めつけるのもおかしいわよね。よし、じゃあ早速一一」


 全員俺と同じく限界突破してた。
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