上 下
90 / 228

第80話 神明かし。

しおりを挟む
第80話 神明かし。


 ゼロside

 さて、なんで俺が龍星に模擬戦をしようと言ったのかを教えよう。

 それは、、、



 なんとなくだ。

 いや、ごめんて。こんなに引張いといて、ただなんとなくってのは。
 でもさ、なんかああいう天狗状態になってるやつのこころをこう、ポキッ、って折ってみたくない?

 まぁ、天狗状態にしたの俺なんだけどさ。でも、そんなの関係ねぇ。

 ま、適当にトラウマにならない程度に折ってみるわ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

10分後。

 おっ、龍星が来た。ってか、来るの少し遅くね?
 いつもなら先に行くか遅くても3分くらいで来るのに。

「えと、準備、出来ました。」

「うむ。それでは、早速模擬戦をっと、その前にひとつ言うておくことがある。
 今回の模擬戦は魔法あり、武器あり、罠ありとする。手加減は無用じゃ。本気モードでくるのじゃ。わかったかの。」

「は、はい!わかりました!(絶対に手を抜かないようにしよう。)」

「うむ。それでよい。では、行くぞ!」

「は、はい!」

 っと、龍星が返事をした瞬間、龍星がすかさず全ての属性の弾を放った。

 おれはそれを避けることもなくそれより下位種類の球系で相殺する。

 龍星はそのことに驚くこともなく、そのままこちらに走っきて、剣で斬りつけようとこちらに振り下ろす。しかし、俺は普通に剣で受け流す。
 ※剣は二人とも亜空間から出した。


 剣で何回か打ち合って、魔法と罠も加えて戦い続けた。
 それを何回か繰り返していると、途中で、龍星が剣に魔法を纏わせたり、魔法鎧(魔法で作った鎧)を纏って攻撃をしてきたりした。

 他にも、聖霊化(聖霊の力を得る)、鬼化(鬼の力を得る)、龍化(龍の力を得る)を重ね掛けしたり、限界突破(ステータスが何倍かになる)したり、覇王化(一時的に覇王状態になる)ってのを使ったりと色々してた。


 ………まぁ、それでも俺にはかなってねぇけど。そろそろ飽きてきたし終わりにしよ。

 実は、俺はずっと縛りプレイとして、守りしかやっていない。魔法戦でも、相殺しただけで、こちらからは攻撃をしていない。

 なんでこんなことをしたかと言うと、いつもの通り、なんとなくだ。

 でも、正直いうと、そろそろ飽きてきたし、少しだけ本気出すか。まぁ、本来は龍星の鼻をへし折ることが目的だったしな。

「さて、そろそろ妾もちぃと本気を出そうかのぅ。」

「……本気をっ、ですかっ?」

 ちなみに、戦いながら話している。

「うむ。それでは早速。“零式非剣技『横』”」

◇◆◇
 零式非剣技『横(おう)』
 横に剣を振るだけ。なんの技術もない。ただの力技。
 だが、侮るなかれ。神の主を超えた者の力技である。その一振は概念をも切捨てる。
◇◆◇

 つまり、二つの意味で非剣技(剣技じゃない&普通じゃない)だね☆

スっ……。

「へ?っ!?っ!っっ。」

「あっ。」

 あ、気絶した。ただすこーしだけ力を入れて・・・・・・・・・・・横に振っただけなのに。


 ……にしても、龍星、かなり強くなったなぁ。俺にはまだまだ敵わねぇけど、さすが、ハクとライムを超えただけはある。
 この調子で行けば次の次の次の進化くらいで俺と張り合えるくらいにはなるかな?

 っと、それよりも。龍星を回復しないとな。そのあとは適当に起きるまで待とっ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 まぁ、ずっと外にいるわけにも行かねぇし、部屋の中に戻ってきた。

 そして、少し経つと。

「ううん。」
 龍星が起きた。

「む?龍星よ、起きたか。」

「へぁ?ゼロさん?あれ?なんでこ…こ……に。
 ああ!!そうだ!ゼロさんと模擬戦をして、それで、あ!ゼロさん!す、すいません、運んでもらっちゃって!!
 あ、あと、さすがです!やはり、お強いですね!」

 えぇ、おーいおいおいおい、なんで起きた途端に急にご機嫌取りに来たんだよ。……まぁ、多分、心の中で俺のことを下に見た事に罪悪感的なものでもあったんだろう。
 ってか、心がポッキリ行ってなくない?なんかそれよりも俺に信仰心が向いてない?
 まぁ、一応、適当に返答しておくが。

「くく、まだまだ若いもんには負けんよ。」※同年代です。

「……あ、そういえば、ゼロさんってなんさ……っ!?」

 龍星が俺に年齢を聞こうとしてきたので、女性に年齢を聞いた時に出るあの殺気をプレゼントしてみた。
 いや、だって今、俺女だし、そもそもそういうことは聞いちゃいけないのがお約束じゃん?まぁ、聞くのもお約束だけど。

「な、なななんでもないです……。

 …いや、でも、これだけは聞かせてください。ゼロさんって何者ですか?」

 えー、俺?神。あ、いや、神以上……神の主の上位種?まぁ、普通ではないのは確か。
 その俺に何者って聞いちゃうかー。ってか、今までがおかしかったんだよねぇ。普通、最初に聞くことだろうし。

 そもそもあんな以上な自分のステータスと張り合うどころかそれ以上の力を持ってたら何者かも気になるってもんだよねぇ。

 うーん。そろそろ教えてやろぅかなぁ?いや、でもなぁ。タイミングがなぁ。
 ………まぁいいや、零神ってことだけ明かそうか。

「……そうじゃのぅ。何者か、か。そろそろいいかのぅ。
 龍星よ、よく聞くが良い。」

「は、はい。」

「妾は……」

「・・・。」

「妾は零神じゃ。」

 と、言って後ろからよくアニメや漫画、イラストで見る神様の後ろにあるあのなんか光輪?だっけ?あれをだす。

「っっっ!?………」パクッパクッ

 あ、なんか鯉みたいに口パクパクしてる(笑)

「……っ、ゼロさんが、零神…さん……様?だったんですね。
 ……なるほど。それでゼロさんが強いのが納得がいきました。なんであんなに強いのか……。
 はっ!?よく考えたら名前にヒントがありましたね!ああっ!なんでこんなかんたんなことにきづかなかったんだろっ!」

 いや、それは俺がそうしてたから。

「ゼロさん…いいえ、零神様!ギフトの慈悲と祝福、本当にありがとうございました!僕は、このギフトがなければここまで成長しませんでした!本当に感謝しています!ありがとうございます!」

「くくく、別にそれくらいどうということはない。
 それと、妾の呼び方はゼロのままで良いぞ。」

「わかりました!
 ……………できれば、これからも是非、ゼロさんの元で修行をさせてください!お願いします!」

「よいぞ。元々そのつもりじゃったしのぅ。」

 ってか、なんでこのまま弟子を辞めさせると思ったの?なに?神ってこと明かしたら弟子終了になるのが普通なの?
 こんなの解き放ったらやべぇよ。世界的な意味で。育てるんなら最後まで面倒みないと。
 ……めんど。

「……っ!ありがとうございます!」

 ……まぁ、いいや。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

固有スキルが【空欄】の不遇ソーサラー、死後に発覚した最強スキル【転生】で生まれ変わった分だけ強くなる

名無し
ファンタジー
相方を補佐するためにソーサラーになったクアゼル。 冒険者なら誰にでも一つだけあるはずの強力な固有スキルが唯一《空欄》の男だった。 味方に裏切られて死ぬも復活し、最強の固有スキル【転生】を持っていたことを知る。 死ぬたびにダンジョンで亡くなった者として転生し、一つしか持てないはずの固有スキルをどんどん追加しながら、ソーサラーのクアゼルは最強になり、自分を裏切った者達に復讐していく。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

魔力即時回復スキルでダンジョン攻略無双 〜規格外のスキルで爆速レベルアップ→超一流探索者も引くほど最強に〜

Josse.T
ファンタジー
悲運な貯金の溶かし方をした主人公・古谷浩二が100万円を溶かした代わりに手に入れたのは、ダンジョン内で魔力が無制限に即時回復するスキルだった。 せっかくなので、浩二はそれまで敬遠していたダンジョン探索で一攫千金を狙うことに。 その過程で浩二は、規格外のスキルで、世界トップレベルと言われていた探索者たちの度肝を抜くほど強くなっていく。

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...