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起きたんだけどね
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気が付いたら朝になっていた。
目の前には昨日の女の子が寝ている。
もしかしたら夢ではないか?と思っていたけど、やはり昨日会ったことは事実。
フィギュアから光が出て、そこから一人の女の子が出てくるなんて、なんてファンタジー!!って最初は思ってたんだけど、傷だらけの女の子を目の前にしたらそんな事なんか吹き飛んだもんな。
力尽きて俺も寝ちゃったけど、若い女の子の隣におっさんとは言え男がひとり。
一応声はかけたけど、緊張して寝れないって事がないといいなと思っていたから、今、目の前で優しい表情で寝ているのを見てちょっとほっとしたよ。
気が付けば毛布がかかっていて、ちょっと離れたリビングからテレビの音が流れているのが聞こえ、カミサンの優しさにほっこりしながら、時計を見ると7時。今日からしばらく休みだからゆっくりしようかな?なんて思ってたけど、まだ体が仕事モードに入ってるのかもしれないな。
女の子が起きないように部屋を抜け出しリビングへ。
思った通りカミサンがこたつでテレビを見ているのを見つけ、おはようと声をかけると、眠たそうな目をしながらお疲れ~と一言。
一応ね、と昨日の女の子が苦しそうにしてたんだけど、今は落ち着いていることを伝え、今日はどうしようか?なんてことを相談する。
あと少しで年末年始の大忙し。
俺も仕事が忙しくなるし、早く対応しないと行政も休みになって相談にものってもらえなくなるよなぁ・・・でも、本人が元気にならないと移動も難しいだろうから、まずは彼女が元気にならないといけないよな、なんてカミサンと二人で話をしていたら、上からコトンコトンと音がしてきたので、慌てて階段に向かい、息子を迎える。
「な、なになに? どうしたの?」
なんて、慌てて声をあげる息子に向かって、人差し指を指もとに立てて しー とやりながら、ちょっとと言いながら子供部屋に連れて行き、ちょっとだけ戸を開け中の様子を見てもらってからリビングに戻ると、
「な、なんかすごく綺麗なおねぇさんがいるんだけど!!!」
なんてキラキラした目をして言う息子に苦笑いをしながらも、本当の事を言ってもなかなか信じてもらえないだろうなと思って、倒れているところを助けて今休んでもらってる。落ち着いたら話を聞こうと思ってるから、もう少し部屋を貸してほしいと言うと、うんとうなずき手を出す。
ん?とうなずく俺に
「で、いかほどで?」
なんて言う息子。
誰が教えたかって?
俺だよ俺!悪いか!!!!
ただ、つかいどころが悪いなと思い、そこらへんを説明しながら、今度お姉さんの事で迷惑かけるかも知れないから、よろしく頼む!いろいろ助けてくれよ。それ次第ではごにょにょ・・・と男同士話していると、あきれたカミサンが台所に向かって行ったので、一緒に朝ご飯の準備をしはじめる。
「昨日バタバタしてたから、うどんくらいしかないよ。あとは適当にやるけどいい?」
そう言うカミサンに、作ってもらえるだけでありがたいよ!とうなずき、息子と一緒にテーブルを拭いたり食器を並べたりしていると、なんだか戸の近くに気配を感じて、ふと戸を開けてみると、
戸の前で土下座してるのよ!彼女!
な、なっ!なにしとるんよ!なんて思わず声が出てしまい、思わず彼女を抱え上げようとすると、頑なにその姿勢を崩さないのよ。あんなに疲れてていっぱい傷ついて、少しは気持ち良く寝れてるかな?って思ったら!あんたはこんな事しないで大人しく寝てればいいの!なんて言ったんだけど、どうしたもんかって思ったらさ。
「ご飯できたよー」
なんてカミサンの声が聞こえて、めんつゆの良いにおいがしてきたんだよね。
それと同時に、女の子の方向から聞こえてくる、可愛らしい音を聞いて、そうだ!ご飯だべよ!といい、さあさあ~と勢いで席に座らせて食器を並べてしまう。
暖かいうどんと、鮭とウインナーを焼いたものと盛ったものを真ん中に置いて、準備が出来たと同時にいただきますと一言言って、食べるように勧める。
「私などに気をつかってもらっては・・・」
なんてことを言いかけた彼女に、まぁまぁ~お腹は正直だからどんどん食べてよ!なんて言いながら、箸でご飯を食べてると、意を決したかのように目の前に用意したフォークでウインナーを刺して一口。
「お、おいしい・・・」
戸惑いながらも、手がどんどんウインナーを刺しているのを見て、今度はみんなでうどんをすすってみると、彼女も真似し始めて、ちょっと熱いけど、噛み応えのある麺に戸惑いながら、ほふほふ言いながら麺を食べている。
そんな姿を見てたら、どんどん食べさせてあげたくなって、つい席を離れてうどんを茹で始める俺と、それと入れ替えで適当な料理をしだすカミサン。息子を見ると、さりげなく取り皿を彼女に用意してる。
自分が思っていることが家族にもわかってもらえて、とても嬉しく思っちゃってさ、支度が終わってからご飯食べてたら、ふと彼女と目が合ってにっこり笑顔になったらさ、彼女固まっちゃったんよ。
うどんを頬張りながら固まるってどんだけ・・・
おーいって言っても駄目。
カミサンと息子に言って貰っても駄目。
う~ん・・・どないしよ?
目の前には昨日の女の子が寝ている。
もしかしたら夢ではないか?と思っていたけど、やはり昨日会ったことは事実。
フィギュアから光が出て、そこから一人の女の子が出てくるなんて、なんてファンタジー!!って最初は思ってたんだけど、傷だらけの女の子を目の前にしたらそんな事なんか吹き飛んだもんな。
力尽きて俺も寝ちゃったけど、若い女の子の隣におっさんとは言え男がひとり。
一応声はかけたけど、緊張して寝れないって事がないといいなと思っていたから、今、目の前で優しい表情で寝ているのを見てちょっとほっとしたよ。
気が付けば毛布がかかっていて、ちょっと離れたリビングからテレビの音が流れているのが聞こえ、カミサンの優しさにほっこりしながら、時計を見ると7時。今日からしばらく休みだからゆっくりしようかな?なんて思ってたけど、まだ体が仕事モードに入ってるのかもしれないな。
女の子が起きないように部屋を抜け出しリビングへ。
思った通りカミサンがこたつでテレビを見ているのを見つけ、おはようと声をかけると、眠たそうな目をしながらお疲れ~と一言。
一応ね、と昨日の女の子が苦しそうにしてたんだけど、今は落ち着いていることを伝え、今日はどうしようか?なんてことを相談する。
あと少しで年末年始の大忙し。
俺も仕事が忙しくなるし、早く対応しないと行政も休みになって相談にものってもらえなくなるよなぁ・・・でも、本人が元気にならないと移動も難しいだろうから、まずは彼女が元気にならないといけないよな、なんてカミサンと二人で話をしていたら、上からコトンコトンと音がしてきたので、慌てて階段に向かい、息子を迎える。
「な、なになに? どうしたの?」
なんて、慌てて声をあげる息子に向かって、人差し指を指もとに立てて しー とやりながら、ちょっとと言いながら子供部屋に連れて行き、ちょっとだけ戸を開け中の様子を見てもらってからリビングに戻ると、
「な、なんかすごく綺麗なおねぇさんがいるんだけど!!!」
なんてキラキラした目をして言う息子に苦笑いをしながらも、本当の事を言ってもなかなか信じてもらえないだろうなと思って、倒れているところを助けて今休んでもらってる。落ち着いたら話を聞こうと思ってるから、もう少し部屋を貸してほしいと言うと、うんとうなずき手を出す。
ん?とうなずく俺に
「で、いかほどで?」
なんて言う息子。
誰が教えたかって?
俺だよ俺!悪いか!!!!
ただ、つかいどころが悪いなと思い、そこらへんを説明しながら、今度お姉さんの事で迷惑かけるかも知れないから、よろしく頼む!いろいろ助けてくれよ。それ次第ではごにょにょ・・・と男同士話していると、あきれたカミサンが台所に向かって行ったので、一緒に朝ご飯の準備をしはじめる。
「昨日バタバタしてたから、うどんくらいしかないよ。あとは適当にやるけどいい?」
そう言うカミサンに、作ってもらえるだけでありがたいよ!とうなずき、息子と一緒にテーブルを拭いたり食器を並べたりしていると、なんだか戸の近くに気配を感じて、ふと戸を開けてみると、
戸の前で土下座してるのよ!彼女!
な、なっ!なにしとるんよ!なんて思わず声が出てしまい、思わず彼女を抱え上げようとすると、頑なにその姿勢を崩さないのよ。あんなに疲れてていっぱい傷ついて、少しは気持ち良く寝れてるかな?って思ったら!あんたはこんな事しないで大人しく寝てればいいの!なんて言ったんだけど、どうしたもんかって思ったらさ。
「ご飯できたよー」
なんてカミサンの声が聞こえて、めんつゆの良いにおいがしてきたんだよね。
それと同時に、女の子の方向から聞こえてくる、可愛らしい音を聞いて、そうだ!ご飯だべよ!といい、さあさあ~と勢いで席に座らせて食器を並べてしまう。
暖かいうどんと、鮭とウインナーを焼いたものと盛ったものを真ん中に置いて、準備が出来たと同時にいただきますと一言言って、食べるように勧める。
「私などに気をつかってもらっては・・・」
なんてことを言いかけた彼女に、まぁまぁ~お腹は正直だからどんどん食べてよ!なんて言いながら、箸でご飯を食べてると、意を決したかのように目の前に用意したフォークでウインナーを刺して一口。
「お、おいしい・・・」
戸惑いながらも、手がどんどんウインナーを刺しているのを見て、今度はみんなでうどんをすすってみると、彼女も真似し始めて、ちょっと熱いけど、噛み応えのある麺に戸惑いながら、ほふほふ言いながら麺を食べている。
そんな姿を見てたら、どんどん食べさせてあげたくなって、つい席を離れてうどんを茹で始める俺と、それと入れ替えで適当な料理をしだすカミサン。息子を見ると、さりげなく取り皿を彼女に用意してる。
自分が思っていることが家族にもわかってもらえて、とても嬉しく思っちゃってさ、支度が終わってからご飯食べてたら、ふと彼女と目が合ってにっこり笑顔になったらさ、彼女固まっちゃったんよ。
うどんを頬張りながら固まるってどんだけ・・・
おーいって言っても駄目。
カミサンと息子に言って貰っても駄目。
う~ん・・・どないしよ?
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