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最終章 幸せな日々
番外編 第37話 海の向こう
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現在ナガツキ家に存在する勇者級戦力は俺、アオイ、エイミー、サクラ、エイミー親衛隊隊長のザック、ナガツキ大公軍の将軍ジェイとザイン。
そしてかつての戦争中に俺が指揮した部隊——通称レイベルト隊の約半数。
ナガツキ大公軍には碌な強者がいなかったので、ジェイとザインはレイベルト隊からナガツキ大公軍に移籍してもらった形だ。
ナガツキ家には三つの軍が存在する。
ナガツキ領の領軍としての軍であるナガツキ大公軍、戦争中に俺が指揮したレイベルト隊が前身である屋敷を守護するナガツキ警備部隊、エイミーや子供たちを守る為の各親衛隊。
「戦争もなく平和な日々は素晴らしいな。」
「しみじみと何言っちゃってんの?」
「アオイ。戦争は何も生まない。」
「はいはい。ドゥエナリルと会話してからすっかり平和主義者になっちゃってまぁ。」
あんな話を聞かされたらそうなりもするだろう。
ナガツキ家はこの世界どころか、全ての異界の中でも頂点に位置する戦力を保有しているのだから。
「俺達は力の使い方を決して間違えてはいけないんだ。」
「その点に関しては同意するけどね。」
まぁそれはそうと、俺は訓練が足りていないらしいのでもっと自分を追い込まなければ。
「パパ―。」
「おお。どうしたんだアーリィ?」
「海の向こう側を見て来たんですけど、向こうにはドイヒー王国という国があって、ドイヒー王国の人達はナガツキ家を知らないみたいでしたよ。あっちでなら普通のお友達が出来るかもしれません。」
「へぇ。面白そうじゃん。」
「ああ。こっちだと皆俺達を知っているせいで碌に友達も出来ないからな。」
そう。俺達ナガツキ家は周囲から恐れられており、友達が殆ど出来ないのだ。
友達になってくれるのは相当な変わり者か、身分の高い一部の人間だけ。それに不満があるという程ではないが、たまには普通の人とだって友達になりたい。
「向こうには大体片道二時間も飛べば着きます。でも、向こう側の王様は結構横暴な感じでした。嫁にならなければ酷い目に遭わせると言ってきたので、アッカンベーして逃げて来ました。」
「良し戦争だ。」
「ちょっと。平和主義はどこにいったのさ。」
アーリィを酷い目に遭わせるなど決して許しておけん。
「平和主義だからこそ邪魔な奴はぶっ飛ばすんだぞ? 邪魔な奴がいなくなれば平和になる。」
「海の向こう側の国なんてこっちまで来られないんだから、放っておけばいいじゃん。」
「ママの事も言ってましたよ?」
「何て?」
「お前の母親もさぞ美人なのだろう。探してきてひっ捕らえてやる、とか。」
「やはり戦争しかない。そいつは生かしておけん。」
「はぁ。力の使い方を考えるんじゃなかったの?」
おいおい。呆れた顔するのはやめてくれよ。
俺は正しい事をしようとしてるんだぞ?
「使い方を考えた結果だ。きっとそのような王であればさぞ酷い政治を行っているのだろう。民が可哀想じゃないか。」
民は貴族王族には逆らえないからな。さぞ辛い思いをしていることだろう。
「内政干渉って言葉、知ってる?」
「知らん。知らんが……他国の政治に干渉するのは良くないと言いたいのは伝わってきたぞ。」
「分かるんならやめときなさい………ってあぁ。」
「どうしたアオイ?」
何だその残念そうな顔は。
「今ね、アーリィ親衛隊が走って行くのが見えたんだ。」
「どうせ訓練だろう。」
「違うんじゃない? どうも嫌な予感がするよ。」
「ははは。気のせいだろ。」
「アンタその調子でジャイン王とも会話してるんじゃないでしょうね?」
ジトッと俺を見るアオイ。
俺だってしっかり王を立てて会話してるに決まってるだろうが。
「その調子で国を守ってくれとよくお褒めの言葉を頂いている。」
「そう? ならいいけどさ。」
アオイはどうも心配性だ。
昔はもっと大胆だったんだがな。
「ドイヒー王国の王にはエイミーが最近考えた刑罰を与えるというのはどうだ?」
「え? うーん……。結構むごいと思う。」
「更生にはもってこいだろう?」
「そうかなぁ?」
エイミーがつい先日、罪人をただ処分するだけではなく、しっかりと更生する方法も考えようという事で考案した方法——新・百叩きの計。
先ず罪人にはある程度普通に生活してもらう。だが、当然それで終わるはずがない。ナガツキ家の誰かが突然そいつを殴りに行くのだ。
その行為を一度として計算し、突然罪人を襲撃して殴るという行為を計百度繰り返す。すると罪人は更生した真人間になるという寸法らしい。
計算を間違えて殴り過ぎる事もあるだろうが、その辺はご愛嬌だとエイミーが笑っていた。
「いつ、どこで、ナガツキ家が、襲撃に現れるんじゃないかって恐怖で頭がおかしくなるからやめた方が良いって話だったじゃん。」
「常に襲撃の危険にさらされるからこそ、そいつは犯罪どころじゃなくなって更生するんじゃないか。」
「その理論はおかしい。」
そうだろうか?
数日後。
「なぁ。最近アーリィ親衛隊の姿が見えんが……どこに行ったのか知ってる奴はいるか?」
「はっ。ナガツキ警備部隊隊長のダーインがお答えいたします。」
「おう。頼むぞ。」
ナガツキ警備部隊は戦時中に俺が指揮した部隊をそっくりそのまま雇用しているので大変心強い部隊だ。
98名中半数が勇者級、勇者級に届かない者もレイア以上の強さを誇る強者ばかりの特機戦力である。
2名はナガツキ大公軍に移籍してもらったので、本来であれば100名の部隊なのだ。
「はっ。アーリィ親衛隊は隊長セイブン含め三十名がドイヒー王国に突撃していきました。代わりにアーリィ様の護衛を警備部隊の十名が穴埋めとして引き継ぎを行いました事をご報告申し上げます。」
あいつら突撃していったのか。なら仕方ないか。だが………
「前から言いたかったんだが……何故毎回事後報告なんだ?」
「取るに足りない事と思い報告を怠っていました。以後はより一層の訓練で以て挽回致します。」
「それなら良いが。」
しかし、相変わらず命令もなしに突撃する奴らだ。雇い主が俺じゃなかったらとっくにクビだぞ。
部下たちは全員一緒に汗を流した仲間だから、元々クビにする気など微塵もないがな。
そしてかつての戦争中に俺が指揮した部隊——通称レイベルト隊の約半数。
ナガツキ大公軍には碌な強者がいなかったので、ジェイとザインはレイベルト隊からナガツキ大公軍に移籍してもらった形だ。
ナガツキ家には三つの軍が存在する。
ナガツキ領の領軍としての軍であるナガツキ大公軍、戦争中に俺が指揮したレイベルト隊が前身である屋敷を守護するナガツキ警備部隊、エイミーや子供たちを守る為の各親衛隊。
「戦争もなく平和な日々は素晴らしいな。」
「しみじみと何言っちゃってんの?」
「アオイ。戦争は何も生まない。」
「はいはい。ドゥエナリルと会話してからすっかり平和主義者になっちゃってまぁ。」
あんな話を聞かされたらそうなりもするだろう。
ナガツキ家はこの世界どころか、全ての異界の中でも頂点に位置する戦力を保有しているのだから。
「俺達は力の使い方を決して間違えてはいけないんだ。」
「その点に関しては同意するけどね。」
まぁそれはそうと、俺は訓練が足りていないらしいのでもっと自分を追い込まなければ。
「パパ―。」
「おお。どうしたんだアーリィ?」
「海の向こう側を見て来たんですけど、向こうにはドイヒー王国という国があって、ドイヒー王国の人達はナガツキ家を知らないみたいでしたよ。あっちでなら普通のお友達が出来るかもしれません。」
「へぇ。面白そうじゃん。」
「ああ。こっちだと皆俺達を知っているせいで碌に友達も出来ないからな。」
そう。俺達ナガツキ家は周囲から恐れられており、友達が殆ど出来ないのだ。
友達になってくれるのは相当な変わり者か、身分の高い一部の人間だけ。それに不満があるという程ではないが、たまには普通の人とだって友達になりたい。
「向こうには大体片道二時間も飛べば着きます。でも、向こう側の王様は結構横暴な感じでした。嫁にならなければ酷い目に遭わせると言ってきたので、アッカンベーして逃げて来ました。」
「良し戦争だ。」
「ちょっと。平和主義はどこにいったのさ。」
アーリィを酷い目に遭わせるなど決して許しておけん。
「平和主義だからこそ邪魔な奴はぶっ飛ばすんだぞ? 邪魔な奴がいなくなれば平和になる。」
「海の向こう側の国なんてこっちまで来られないんだから、放っておけばいいじゃん。」
「ママの事も言ってましたよ?」
「何て?」
「お前の母親もさぞ美人なのだろう。探してきてひっ捕らえてやる、とか。」
「やはり戦争しかない。そいつは生かしておけん。」
「はぁ。力の使い方を考えるんじゃなかったの?」
おいおい。呆れた顔するのはやめてくれよ。
俺は正しい事をしようとしてるんだぞ?
「使い方を考えた結果だ。きっとそのような王であればさぞ酷い政治を行っているのだろう。民が可哀想じゃないか。」
民は貴族王族には逆らえないからな。さぞ辛い思いをしていることだろう。
「内政干渉って言葉、知ってる?」
「知らん。知らんが……他国の政治に干渉するのは良くないと言いたいのは伝わってきたぞ。」
「分かるんならやめときなさい………ってあぁ。」
「どうしたアオイ?」
何だその残念そうな顔は。
「今ね、アーリィ親衛隊が走って行くのが見えたんだ。」
「どうせ訓練だろう。」
「違うんじゃない? どうも嫌な予感がするよ。」
「ははは。気のせいだろ。」
「アンタその調子でジャイン王とも会話してるんじゃないでしょうね?」
ジトッと俺を見るアオイ。
俺だってしっかり王を立てて会話してるに決まってるだろうが。
「その調子で国を守ってくれとよくお褒めの言葉を頂いている。」
「そう? ならいいけどさ。」
アオイはどうも心配性だ。
昔はもっと大胆だったんだがな。
「ドイヒー王国の王にはエイミーが最近考えた刑罰を与えるというのはどうだ?」
「え? うーん……。結構むごいと思う。」
「更生にはもってこいだろう?」
「そうかなぁ?」
エイミーがつい先日、罪人をただ処分するだけではなく、しっかりと更生する方法も考えようという事で考案した方法——新・百叩きの計。
先ず罪人にはある程度普通に生活してもらう。だが、当然それで終わるはずがない。ナガツキ家の誰かが突然そいつを殴りに行くのだ。
その行為を一度として計算し、突然罪人を襲撃して殴るという行為を計百度繰り返す。すると罪人は更生した真人間になるという寸法らしい。
計算を間違えて殴り過ぎる事もあるだろうが、その辺はご愛嬌だとエイミーが笑っていた。
「いつ、どこで、ナガツキ家が、襲撃に現れるんじゃないかって恐怖で頭がおかしくなるからやめた方が良いって話だったじゃん。」
「常に襲撃の危険にさらされるからこそ、そいつは犯罪どころじゃなくなって更生するんじゃないか。」
「その理論はおかしい。」
そうだろうか?
数日後。
「なぁ。最近アーリィ親衛隊の姿が見えんが……どこに行ったのか知ってる奴はいるか?」
「はっ。ナガツキ警備部隊隊長のダーインがお答えいたします。」
「おう。頼むぞ。」
ナガツキ警備部隊は戦時中に俺が指揮した部隊をそっくりそのまま雇用しているので大変心強い部隊だ。
98名中半数が勇者級、勇者級に届かない者もレイア以上の強さを誇る強者ばかりの特機戦力である。
2名はナガツキ大公軍に移籍してもらったので、本来であれば100名の部隊なのだ。
「はっ。アーリィ親衛隊は隊長セイブン含め三十名がドイヒー王国に突撃していきました。代わりにアーリィ様の護衛を警備部隊の十名が穴埋めとして引き継ぎを行いました事をご報告申し上げます。」
あいつら突撃していったのか。なら仕方ないか。だが………
「前から言いたかったんだが……何故毎回事後報告なんだ?」
「取るに足りない事と思い報告を怠っていました。以後はより一層の訓練で以て挽回致します。」
「それなら良いが。」
しかし、相変わらず命令もなしに突撃する奴らだ。雇い主が俺じゃなかったらとっくにクビだぞ。
部下たちは全員一緒に汗を流した仲間だから、元々クビにする気など微塵もないがな。
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