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最終章 幸せな日々
番外編 第33話 最強と最弱
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「……という事だ、エイミー。」
「だからこの子、私を見て倒れちゃったのね。」
「ああ。」
仕事から戻って来た私はお客さんがいると使用人から聞いて、挨拶に向かった。
すると………
「あ、初めまして。私エイミー=ナガツキ。よろしく………」
「びやああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
え?
あ、可愛い女の子だ。と思って挨拶を始めた瞬間女の子はとんでもない悲鳴をあげ、白目を向いてその場に倒れた。
泡を吹きながら。
カニの仲間なのかしら?
「やはりこうなったか。」
「レイベルト、どういう事?」
「この子はメメちゃんの彼女らしいんだが、ナガツキ家の人間に会う度いちいち怯えていたんだ。」
メメちゃんの彼女? という事は、この子がドゥエナリルなのね。
女の子から感じる魔力は弱いながらも、あちらの住人が持つ特有の魔力を放っている。
メメちゃんとは上手くいったようだし、サクラに任せて正解だったわ。
「こんなナリでも一応向こうの神らしくてな。魔力を感じ取る力はそこそこあるようだ。だから君を見た瞬間倒れたという事だ。」
「それでこの子、私を見て倒れちゃったのね。」
「ああ。」
強い神ランキング元一位と言われるシューメルちゃん。普段はそのシューメルちゃんと同等の魔力に抑えて魔力量を偽装している私。
周囲の人は私の魔力に慣れてしまっているか、魔力を感じ取る力が弱くてそもそも気付かないかでしかなかったわけだけど、この子にとっては泡を吹いて倒れてしまう程の衝撃だったのね。
「悪い事しちゃったわ。」
「気にする必要はないだろ。ナガツキ家に滞在する以上、いずれはこうなる運命だったろうからな。」
「流石はお母さん。いくら弱いとは言っても異界の神を見ただけで倒すなんて、人類初なんじゃないの?」
「サクラ、その褒め方は嬉しくないわ。」
私だって女なんだから、あまり強いとか言われたくない。
「エイミーはもう少し魔力を抑えてみたら? 凄く敏感な人からするとヤバイ奴だと思われるって。」
「私も本当はそう出来れば良いんだけど……。」
けどなぁ……。
魔力を必要以上に抑え過ぎると、魔力密度が上がり過ぎていざ解放した時に爆発するのよね。
「何か理由があったりする?」
あれ?
「碧ちゃんに理由言ってなかったっけ?」
「聞いてないよ。」
「俺もだ。」
いつの間にか理由を話したと思い込んでいたみたい。
「私は知ってるよ? お母さんは魔力が多すぎて抑えるのも危険なのよね?」
「そうなのよ。あまり魔力を抑え過ぎると魔力密度が上がり過ぎて、解放した時に周囲一帯を巻き込んで大爆発するの。多分半年くらい抑えて生活したら、解放した時ナガツキ領が吹き飛ぶわ。」
「うん。エイミーは普段から一切抑えず魔力垂れ流しで良いよ?」
碧ちゃんの顔が引き攣っている。
「半分くらいなら抑えても平気よ?」
「絶対危ないって。」
「危なくないのよ? 半分程度なら解放した時にせいぜい突風が起こるくらいが関の山よ。」
「ならいっか。」
ナガツキ家には突風くらいで吹き飛ぶ人間は使用人含めていない。
レイベルトの訓練は決して無駄ではなかったのね。
「色々と納得する部分はあったな。シューメルが魔力を抑えようとしないのもそれが原因か?」
「多分そうだと思うわ。」
シューメルちゃんくらいの魔力量だと、私同様解放した時に爆発すると思うし。
「うわぁ。魔力抑えろとか言わなくて良かった。普通の人は意図的に魔力に意思を込めないと気付かないから……って放置してただけだったのが功を奏したね。」
その後、ドゥエナリルが目を覚まして私を再度認識し、また白目を向いて倒れるという事を三度繰り返した。
何度も倒れれば流石に慣れくるようで、今は私を見ても青い顔でガタガタと震える程度で済んでいる。
「は、初めましてぇ……。」
「初めまして。」
「ひぃぃぃぃっ!」
ちょっと話しかけただけなのに、ドゥエナリルはコロンと仰向けになり、腹を出して犬が服従するかのようなポーズを取り出した。
「メメちゃんの彼女はペット扱いで良いそうだぞ。」
「成る程ね。」
腹見せする姿はまさに犬。ペットらしいと言えばペットらしい。見た目が少女である事を除けば何も問題はない。
「でも、見た目がこれだとね……。」
どんな事より、見た目少女である事が一番の問題だった。
「お客さんが来た時だけ人間扱いすれば良いという話で落ち着いた。エイミーも今後はそれで頼む。後、時々は撫でて欲しいそうだ。」
「撫でる?」
「あぁ。ペットだから撫でて欲しいんだろ。」
「そう……。」
まぁ、確かにペットなら撫でるわよね。私もメメちゃんを良く撫でてるし。
「よーしよし。」
ドゥエナリルの腹を撫でてあげると、うるんだ目でこちらを見つめてくる。
見た目も性格もメメちゃんとは似ても似つかないはずなのに、メメちゃんのように可愛いじゃない。
「エイミー様。私は神ランキング最下位のドゥエナリルと申します。今後もペットのように可愛がっていただきたいと思います。」
腹を撫でられながら、改めて自己紹介をするドゥエナリル。
仰向けで腹を出しながら自己紹介する様はなんというか……違和感が凄い。
「ところで、メメちゃんは本当に彼女がこんな扱いで大丈夫なの?」
腹を出して地面に寝転ぶ女にチラリと視線向けて話す。
『心配はいらないぞエイミー殿。我自身がペットなのだから、その彼女がペット扱いになる事は何も可笑しい話ではない。』
メメちゃんの彼女に対しての扱いをメメちゃんが不満に思わないなら、こちらとしても文句はない。
本人も望んでいたし、これからもペットとして可愛がる事にしよう。
「だからこの子、私を見て倒れちゃったのね。」
「ああ。」
仕事から戻って来た私はお客さんがいると使用人から聞いて、挨拶に向かった。
すると………
「あ、初めまして。私エイミー=ナガツキ。よろしく………」
「びやああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
え?
あ、可愛い女の子だ。と思って挨拶を始めた瞬間女の子はとんでもない悲鳴をあげ、白目を向いてその場に倒れた。
泡を吹きながら。
カニの仲間なのかしら?
「やはりこうなったか。」
「レイベルト、どういう事?」
「この子はメメちゃんの彼女らしいんだが、ナガツキ家の人間に会う度いちいち怯えていたんだ。」
メメちゃんの彼女? という事は、この子がドゥエナリルなのね。
女の子から感じる魔力は弱いながらも、あちらの住人が持つ特有の魔力を放っている。
メメちゃんとは上手くいったようだし、サクラに任せて正解だったわ。
「こんなナリでも一応向こうの神らしくてな。魔力を感じ取る力はそこそこあるようだ。だから君を見た瞬間倒れたという事だ。」
「それでこの子、私を見て倒れちゃったのね。」
「ああ。」
強い神ランキング元一位と言われるシューメルちゃん。普段はそのシューメルちゃんと同等の魔力に抑えて魔力量を偽装している私。
周囲の人は私の魔力に慣れてしまっているか、魔力を感じ取る力が弱くてそもそも気付かないかでしかなかったわけだけど、この子にとっては泡を吹いて倒れてしまう程の衝撃だったのね。
「悪い事しちゃったわ。」
「気にする必要はないだろ。ナガツキ家に滞在する以上、いずれはこうなる運命だったろうからな。」
「流石はお母さん。いくら弱いとは言っても異界の神を見ただけで倒すなんて、人類初なんじゃないの?」
「サクラ、その褒め方は嬉しくないわ。」
私だって女なんだから、あまり強いとか言われたくない。
「エイミーはもう少し魔力を抑えてみたら? 凄く敏感な人からするとヤバイ奴だと思われるって。」
「私も本当はそう出来れば良いんだけど……。」
けどなぁ……。
魔力を必要以上に抑え過ぎると、魔力密度が上がり過ぎていざ解放した時に爆発するのよね。
「何か理由があったりする?」
あれ?
「碧ちゃんに理由言ってなかったっけ?」
「聞いてないよ。」
「俺もだ。」
いつの間にか理由を話したと思い込んでいたみたい。
「私は知ってるよ? お母さんは魔力が多すぎて抑えるのも危険なのよね?」
「そうなのよ。あまり魔力を抑え過ぎると魔力密度が上がり過ぎて、解放した時に周囲一帯を巻き込んで大爆発するの。多分半年くらい抑えて生活したら、解放した時ナガツキ領が吹き飛ぶわ。」
「うん。エイミーは普段から一切抑えず魔力垂れ流しで良いよ?」
碧ちゃんの顔が引き攣っている。
「半分くらいなら抑えても平気よ?」
「絶対危ないって。」
「危なくないのよ? 半分程度なら解放した時にせいぜい突風が起こるくらいが関の山よ。」
「ならいっか。」
ナガツキ家には突風くらいで吹き飛ぶ人間は使用人含めていない。
レイベルトの訓練は決して無駄ではなかったのね。
「色々と納得する部分はあったな。シューメルが魔力を抑えようとしないのもそれが原因か?」
「多分そうだと思うわ。」
シューメルちゃんくらいの魔力量だと、私同様解放した時に爆発すると思うし。
「うわぁ。魔力抑えろとか言わなくて良かった。普通の人は意図的に魔力に意思を込めないと気付かないから……って放置してただけだったのが功を奏したね。」
その後、ドゥエナリルが目を覚まして私を再度認識し、また白目を向いて倒れるという事を三度繰り返した。
何度も倒れれば流石に慣れくるようで、今は私を見ても青い顔でガタガタと震える程度で済んでいる。
「は、初めましてぇ……。」
「初めまして。」
「ひぃぃぃぃっ!」
ちょっと話しかけただけなのに、ドゥエナリルはコロンと仰向けになり、腹を出して犬が服従するかのようなポーズを取り出した。
「メメちゃんの彼女はペット扱いで良いそうだぞ。」
「成る程ね。」
腹見せする姿はまさに犬。ペットらしいと言えばペットらしい。見た目が少女である事を除けば何も問題はない。
「でも、見た目がこれだとね……。」
どんな事より、見た目少女である事が一番の問題だった。
「お客さんが来た時だけ人間扱いすれば良いという話で落ち着いた。エイミーも今後はそれで頼む。後、時々は撫でて欲しいそうだ。」
「撫でる?」
「あぁ。ペットだから撫でて欲しいんだろ。」
「そう……。」
まぁ、確かにペットなら撫でるわよね。私もメメちゃんを良く撫でてるし。
「よーしよし。」
ドゥエナリルの腹を撫でてあげると、うるんだ目でこちらを見つめてくる。
見た目も性格もメメちゃんとは似ても似つかないはずなのに、メメちゃんのように可愛いじゃない。
「エイミー様。私は神ランキング最下位のドゥエナリルと申します。今後もペットのように可愛がっていただきたいと思います。」
腹を撫でられながら、改めて自己紹介をするドゥエナリル。
仰向けで腹を出しながら自己紹介する様はなんというか……違和感が凄い。
「ところで、メメちゃんは本当に彼女がこんな扱いで大丈夫なの?」
腹を出して地面に寝転ぶ女にチラリと視線向けて話す。
『心配はいらないぞエイミー殿。我自身がペットなのだから、その彼女がペット扱いになる事は何も可笑しい話ではない。』
メメちゃんの彼女に対しての扱いをメメちゃんが不満に思わないなら、こちらとしても文句はない。
本人も望んでいたし、これからもペットとして可愛がる事にしよう。
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