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第13話 一家団欒

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 という事で、俺は幸子のおっぱいを心ゆくまで堪能した。

(今日はまんまんまんぞくだったな……。)

「どうしたの? お兄ちゃん。」

 不思議そうに俺の顔を覗き込む怜。

(幸子の事を確認しとかないと。)

「さっき、俺の友達がさ……」

 屋上での出来事を怜に話す。勿論ちょっとエッチい事をしたのは内緒だ。

「記憶を取り戻す魔法が変な方向に作用しちゃったみたいだね。」

「その事なんだが、事情を説明しちゃダメか? 知らない記憶がある事で混乱しちゃってるみたいなんだよ。」

「じゃあ、その幸子さん? 一回家に連れてきて。」

「わかった。」

「それで……」

 言葉を切り、俺をジト目で見る怜。いったいどうしたというのか。

(何だってんだ?)

「変な事してないよね?」

 ギクッ

「変な事? するわけないじゃん。はははっ。」

 じーっと俺を見つめてくる怜の瞳は、怪しい…そう言っているようだった。

「なーんか引っかかるんだよねぇ。」

 怜は結構勘が鋭い。どこまで誤魔化せるか。

(最悪バレても許してくれそうだけどな。)

「ほら。それより、魔法を何て説明するのか考えないと!」

「そこは普通に魔法って説明するつもりだけど。」

「世間にバレたらマズいんじゃないか?」

「大丈夫。口止めはするから。」

 口止め? そう簡単に出来るとも思えないが……。

「心配してる? 本当に大丈夫だよ。魔法の事をバラしたら、足の裏が永久に痒くなる呪いをかけるから。」

 地味! 地味だけど、めっちゃ嫌な呪いだなそれ。

「意外と陰湿だな……。」

「でも、それなら絶対喋らないように気を付けるでしょ?」

「まぁ……。」

 俺だったら絶対にごめんだ。

 幸子はあれで口が堅いから大丈夫だとは思うが……。


「ご飯出来たわよー!」


 リビングから母さんの声が聞こえて来る。

「恵奈ママが呼んでる。早くご飯食べよっ!」

「そうだな。」


 俺達はリビングへ行くと、既に母さんと慧ママが食卓についている。

「今日はみんな大好きエビフライよ。」

「やったー!」

 最近は怜の何気ない仕草に女性らしさを感じ、ドキッとさせられる事が多々ある。

 しかし、こういう所はまだまだ子供で、少しだけ安心する。

「あれ? 父さんは?」

「今日は遅くなるから先に食べて良いって。」

 父さんも大変そうだ。

「せっかくの揚げたてエビフライなのにね。」

「仕事じゃ仕方ないね。」

「「「「いただきます。」」」」

 それにしても美味い。エビフライ一本だけでご飯三杯はイケる。

「そう言えば楠ってさ……。」

「どうしたの? 慧ママ。」

「前世の記憶思い出したんでしょ?」

 ……。

 何故知ってるんだ?

「何で? って顔してるけど…私、魔法使い歴も長いし見ればなんとなく分かるのよ。」

(考えてみれば、怜のあれは魔法だったもんな。慧ママが魔法を使えてもおかしくないのか……。)

「楠? 慧は怜よりも魔法が上手いから、何かあったら相談するのよ?」

「それなら……。」

 さっき怜にも説明した事を慧ママに相談した。

 うんうんと相槌を入れながら聞いてくれ、最終的には慧ママがいる時に幸子を家に連れて来る事となった。

 記憶関連の魔法は大変危険で、無闇矢鱈に使うものではないそうだ。

 怜はゲンコツされ、おっぱいを揉みしだかれていた。

(いいぞもっとやれ。)

 慧ママのお説教はちょっとエッチだった。

「やーね。やらしい目しちゃって。」

 うっ……

「な、なんだよ母さん。そんな目してないし。」

「慧の見た目が若いからって襲っちゃダメよ? 怜は別に襲っても良いけどね。」

「そんな事しないってば……。」

 ん?

「怜は良いの?」

「良いに決まってるわよ。前世の恋人なんでしょ? 慧から聞いてる。」

「でも……一応妹だし。」

「えぇぇ? 今更そんな事気にしてたの? 昔っからあんなにイチャイチャしておいて?」

 そう言われる程、イチャイチャしていただろうか。

「そんなにしてないと思うけど……。」

「してたでしょ。別に口出しするつもりはないけど、後悔してからじゃ遅いわよ?」

 後悔……。前世も前前世も前前前世も、全て後悔が残る記憶だった。

(後悔か。確かに怜と付き合わずに終われば、未練になるかもな……。)

「わかった。悔いのないような選択をするよ。」

「そうしなさい。」

(流石は母さん。見た目が若いだけで、伊達に年は食ってない。)

「何か……。余計な事考えてるでしょ?」

 鋭い。

「な、なんでもない。」

(流石は母さん。怒らすと怖いから、いらん事考えないようにしよう。)

 慧ママと怜は、キャットファイトに突入している。

 お互いの乳を弄り合い、服も脱げていた。

(健全な親子の喧嘩じゃないな……。良いぞ、もっとやれ。)

「ニヤニヤしちゃって……ほんと誰に似たのやら。」

 男なら仕方ないのだ。母さんも親なら理解を示して欲しい。

「ほらほら、ご飯食べ終わってからにしなさい。埃が立つでしょ。」

(止めないのかよ……。俺としてはありがたいけど。)



 そうして食事を終え、慧ママと怜はキャットファイトを再開した。

「良い眺めだな……。」

 いつの間にか父さんが帰ってきていた。俺と一緒にニヤニヤしながら観戦している。

「そうだな。この試合、お金取れるよなぁ。」

「ああ。売れるだろうな。」

 うんうんと頷き合い、分かり合う父と子。

 この試合は家族限定公開なので、チケットを売る気はないがな。
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