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35.憎みきれないろくでなし
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「ああ。いいよ。どうかもう、そんなに落ち込まないで。・・・昼間、三妃のところに行ったって?」
通例通り、総家令は継室に挨拶に行ったのだ。
三妃は、|議会派が推した妃で、後宮に入って六年程。
「はい。珊瑚宮は華やかですね」
妃に近い年の者が多く控えていた。
三妃の宮に出入りする女官長以下五役の高位の女官と数人の年嵩の以外は、実際は官位がない特任女官の女達らしい。
三妃が実家からお連れになった特任女官の面々、と事前に金糸雀に聞かされていた。
彼女が輿入れするに当たり彼女の実家から出された条件のひとつである。
驚いた事に、梟がその条件を飲んだというのだから、当時の梟の苦労も忍ばれるし、あの兄弟子の事、その何かイレギュラーな人事にやはりイレギュラーな理由があろうなあとも察せられた。
金糸雀からしてみれば、そもそも試験もパスしていないモグリの女官だ、まるで白タクだ、闇営業だと認可出来ない存在らしい。
「彼女は家令があまり好きではなくてね。困ったものだろうけれど、悪く思わないでやって」
翡翠はそう言った。
通常それぞれの宮には家令が配属されるのだが、三妃は拒否して、ある日から特別勤務の女性職員が配属されたのだ。
とにかく、家令を身近に置きたくない一心というのが、そのいわゆるゴリ押の理由。
「・・・実際、緋連雀お姉様みたいなのが毎日いたら戦争でしょうしねぇ」
あの美貌の女家令は、子供の頃から女官と嫌味の応酬どころか、こてんぱんにやっつけては騒ぎを起こしてばかり。その度に、女官長や梟が叱りつけても、ちっとも反省しない。
母親である猩々朱鷺は、さっさと匙を投げて我関せずだった。
昼間も三妃の女官に孔雀が前夜に翡翠のお召しにあった事をあてつけられて、同行した緋連雀が火を吹いたとは翡翠も聞いていた。
孔雀が驚いて取りなして収まったらしい。
「男家令が、一人二人、宮に入れば違うとは思うのだけどね」
「でも、白鴎お兄様も雉鳩お兄様も・・・。今度は女官方と結婚詐欺あたりで裁判沙汰にでもなったら大変です。それに大嘴お兄様は既婚者の年上の方にばかり・・・」
本来の宮廷女官ならばそれほどの心配もない。
家令の何たるかを心得ているし、家令と結婚した女官や官吏、軍人も居なくはない。
特に女官もなかなかのもので、恋愛関係になった家令の方がやり込められる事も少なくなかった。宮廷、というのはそういう華やかな、いわゆる浮ついた場所でもあるが、愁嘆場というのは好まれないのだ。
そういう点では、宮廷女官というのは非常に捌けている。
しかし、私設女官となるとどうだろう、と孔雀としては疑問だ。
三妃付きの女官の振る舞いを見ても短時間ではあるが、よく教育された秘書とか世話係とか使用人という印象を受けた。
職員、スタッフとでも表現に値するような。
本来、女官とその宮の女主人である妃の関係というのはもう少し家庭的、家族的なものなのだ。
それがだらしないとか、プライバシーに欠ける、と思うかどうかは人ぞれぞれだろうが。
まあとにかく、三妃宮職員たる彼女達に、家令である自分達はどう見えているのだろう。
宮廷人にありがちな色恋沙汰をすんなり躱して意趣返しする誰も傷つかない、角が立たないようなそんな技術や感覚はないだろうし、下手したら裁判とかも持ち込まれて、どう考えても不利なのは家令側。
翡翠は孔雀のげんなりした様子によほど兄弟子の素行の悪さに振り回されて来たのだろうと慮った。
例えばどんなと問われて、孔雀は具体的にいくつか思い出話を披露したが、自分で嫌になって首を振った。
「・・・家令の素行不良等、お耳汚しでございました。・・・あの、でも、あの人たち、悪い人じゃないんですよ。どうぞお厭いくださいませんように。あの、ただ、なんていうか、憎み切れないろくでなしで・・・」
孔雀と目が合うと、翡翠は吹き出した。
こんなに笑ったのは久しぶりだった。
孔雀はお茶のおかわりを注いだ。
「・・・夜はここにいてもいいよ」
翡翠は、雛鳥というか室内犬並に気にならないというか、この若い女家令の存在がある空間が案外気に入っていた。
孔雀は微笑んだ。
「いえ、ご正室様にご挨拶に伺えるのは楽しみなんです」
しかし翡翠は乗り気ではないようだ。
「私達に家令の所作でありますとか、心得の手ほどきを教えてくださったのは青鷺お姉様ですから。青鷺お姉様がお仕えしていたご正室様にお目通り出来ますのは嬉しいです」
今夜は正室の元に訪問する事になっていた。
青鷺は宮廷一の典雅で知られた女家令。
物腰の美しさや柔らかさ、教養の高さを若い頃から皇后に愛されたらしい。
家令達は所作をその姉弟子に叩き込まれていたが、結構な厳しさで、お上品に締め上げられ、緋連雀は嫌味を言い、金糸雀は怒り出し、孔雀はもちろん泣いていた。
「・・・翡翠《ひすい》様にお許し頂いて、この度、姉弟子達がお城に上がりご挨拶出来ました。改めまして感謝申し上げます」
城での勤務は許されなかったが、式典への出席は許された。
二妃が後宮で死んだ事で白鷹と梟は激怒し、当時城に使えていた家令を全員追放した。
総家令を拝命するにあたって、翡翠に何か望むものはと言われ、孔雀は城を追われた家令達を呼び戻しては貰えないか願ったのだ。
それを皇帝にねだったと人々に言われたのは、心外でもなんでもなく、事実だ。
「・・・白鷹も、あの時はああする他無かったんだよ。元老院は、家令を全員裁判無しで投獄するつもりでいたからね」
孔雀は頷いた。
白鷹と梟は妹弟子と弟弟子を守ったのだ。
「家令など、投獄されたら死刑ですからね。でも、この度の陛下の恩赦を面白くない方もいらしたと思います」
心残りは三人の家令を城に戻す事は出来なかった。
当時、総家令代理だった川蝉。
正室付きだった青鷺。
そして別件で許されなかった鸚鵡。
「川蝉お兄様は現在外部団体で、青鷺お姉様は極北の前線の海兵隊基地、鸚鵡お兄様は同じく北の難民キャンプの野戦病院で勤務しております。翡翠様にお祝い申し上げるように言いつかっております」
「・・・あの時、梟は気の毒したね。自分の妻を離婚の上、更迭させたんだから」
青鷺は梟の元妻なのだ。
梟が総家令を勤めた瑪瑙帝とその妻である皇后はその事をとても気にかけていたのだ。
「家令の婚姻は人事です。何より、陛下の奥方様方を守れなかったのは確かに我々の落ち度です」
孔雀は淀みなく言った。
奥方様方、と言うからには、事の真相も知って居て、家令は本来どちらの命も身の安全も名誉も守らねばならなかったという意味だ。
こんななりでも、やはり家令なのだ、と翡翠は思った。
あの時、同じ事を瑪瑙帝と皇后にも、梟と青鷺は言ったのだから。
終身名誉職の典医でもある黄鶲以外は、城以外での重要な仕事に就いているのを名目にそれでも実際に城での勤務はまだ許されて居ない。
元老院からも議会からもギルドからも強固な反対意思があったからだ。
当たり前の反応だし、そもそもこちらの落ち度でもある。
孔雀は、それは仕方がないと思う、今は。
「鸚鵡以外は、もう私に何らかの遺恨はないのだから。機会があった時は、本人にその気がある時は城に戻しなさい」
そうだといい。
本当に、そうだとどれほど救われるか。
孔雀は複雑な顔をしてから頷いた。
通例通り、総家令は継室に挨拶に行ったのだ。
三妃は、|議会派が推した妃で、後宮に入って六年程。
「はい。珊瑚宮は華やかですね」
妃に近い年の者が多く控えていた。
三妃の宮に出入りする女官長以下五役の高位の女官と数人の年嵩の以外は、実際は官位がない特任女官の女達らしい。
三妃が実家からお連れになった特任女官の面々、と事前に金糸雀に聞かされていた。
彼女が輿入れするに当たり彼女の実家から出された条件のひとつである。
驚いた事に、梟がその条件を飲んだというのだから、当時の梟の苦労も忍ばれるし、あの兄弟子の事、その何かイレギュラーな人事にやはりイレギュラーな理由があろうなあとも察せられた。
金糸雀からしてみれば、そもそも試験もパスしていないモグリの女官だ、まるで白タクだ、闇営業だと認可出来ない存在らしい。
「彼女は家令があまり好きではなくてね。困ったものだろうけれど、悪く思わないでやって」
翡翠はそう言った。
通常それぞれの宮には家令が配属されるのだが、三妃は拒否して、ある日から特別勤務の女性職員が配属されたのだ。
とにかく、家令を身近に置きたくない一心というのが、そのいわゆるゴリ押の理由。
「・・・実際、緋連雀お姉様みたいなのが毎日いたら戦争でしょうしねぇ」
あの美貌の女家令は、子供の頃から女官と嫌味の応酬どころか、こてんぱんにやっつけては騒ぎを起こしてばかり。その度に、女官長や梟が叱りつけても、ちっとも反省しない。
母親である猩々朱鷺は、さっさと匙を投げて我関せずだった。
昼間も三妃の女官に孔雀が前夜に翡翠のお召しにあった事をあてつけられて、同行した緋連雀が火を吹いたとは翡翠も聞いていた。
孔雀が驚いて取りなして収まったらしい。
「男家令が、一人二人、宮に入れば違うとは思うのだけどね」
「でも、白鴎お兄様も雉鳩お兄様も・・・。今度は女官方と結婚詐欺あたりで裁判沙汰にでもなったら大変です。それに大嘴お兄様は既婚者の年上の方にばかり・・・」
本来の宮廷女官ならばそれほどの心配もない。
家令の何たるかを心得ているし、家令と結婚した女官や官吏、軍人も居なくはない。
特に女官もなかなかのもので、恋愛関係になった家令の方がやり込められる事も少なくなかった。宮廷、というのはそういう華やかな、いわゆる浮ついた場所でもあるが、愁嘆場というのは好まれないのだ。
そういう点では、宮廷女官というのは非常に捌けている。
しかし、私設女官となるとどうだろう、と孔雀としては疑問だ。
三妃付きの女官の振る舞いを見ても短時間ではあるが、よく教育された秘書とか世話係とか使用人という印象を受けた。
職員、スタッフとでも表現に値するような。
本来、女官とその宮の女主人である妃の関係というのはもう少し家庭的、家族的なものなのだ。
それがだらしないとか、プライバシーに欠ける、と思うかどうかは人ぞれぞれだろうが。
まあとにかく、三妃宮職員たる彼女達に、家令である自分達はどう見えているのだろう。
宮廷人にありがちな色恋沙汰をすんなり躱して意趣返しする誰も傷つかない、角が立たないようなそんな技術や感覚はないだろうし、下手したら裁判とかも持ち込まれて、どう考えても不利なのは家令側。
翡翠は孔雀のげんなりした様子によほど兄弟子の素行の悪さに振り回されて来たのだろうと慮った。
例えばどんなと問われて、孔雀は具体的にいくつか思い出話を披露したが、自分で嫌になって首を振った。
「・・・家令の素行不良等、お耳汚しでございました。・・・あの、でも、あの人たち、悪い人じゃないんですよ。どうぞお厭いくださいませんように。あの、ただ、なんていうか、憎み切れないろくでなしで・・・」
孔雀と目が合うと、翡翠は吹き出した。
こんなに笑ったのは久しぶりだった。
孔雀はお茶のおかわりを注いだ。
「・・・夜はここにいてもいいよ」
翡翠は、雛鳥というか室内犬並に気にならないというか、この若い女家令の存在がある空間が案外気に入っていた。
孔雀は微笑んだ。
「いえ、ご正室様にご挨拶に伺えるのは楽しみなんです」
しかし翡翠は乗り気ではないようだ。
「私達に家令の所作でありますとか、心得の手ほどきを教えてくださったのは青鷺お姉様ですから。青鷺お姉様がお仕えしていたご正室様にお目通り出来ますのは嬉しいです」
今夜は正室の元に訪問する事になっていた。
青鷺は宮廷一の典雅で知られた女家令。
物腰の美しさや柔らかさ、教養の高さを若い頃から皇后に愛されたらしい。
家令達は所作をその姉弟子に叩き込まれていたが、結構な厳しさで、お上品に締め上げられ、緋連雀は嫌味を言い、金糸雀は怒り出し、孔雀はもちろん泣いていた。
「・・・翡翠《ひすい》様にお許し頂いて、この度、姉弟子達がお城に上がりご挨拶出来ました。改めまして感謝申し上げます」
城での勤務は許されなかったが、式典への出席は許された。
二妃が後宮で死んだ事で白鷹と梟は激怒し、当時城に使えていた家令を全員追放した。
総家令を拝命するにあたって、翡翠に何か望むものはと言われ、孔雀は城を追われた家令達を呼び戻しては貰えないか願ったのだ。
それを皇帝にねだったと人々に言われたのは、心外でもなんでもなく、事実だ。
「・・・白鷹も、あの時はああする他無かったんだよ。元老院は、家令を全員裁判無しで投獄するつもりでいたからね」
孔雀は頷いた。
白鷹と梟は妹弟子と弟弟子を守ったのだ。
「家令など、投獄されたら死刑ですからね。でも、この度の陛下の恩赦を面白くない方もいらしたと思います」
心残りは三人の家令を城に戻す事は出来なかった。
当時、総家令代理だった川蝉。
正室付きだった青鷺。
そして別件で許されなかった鸚鵡。
「川蝉お兄様は現在外部団体で、青鷺お姉様は極北の前線の海兵隊基地、鸚鵡お兄様は同じく北の難民キャンプの野戦病院で勤務しております。翡翠様にお祝い申し上げるように言いつかっております」
「・・・あの時、梟は気の毒したね。自分の妻を離婚の上、更迭させたんだから」
青鷺は梟の元妻なのだ。
梟が総家令を勤めた瑪瑙帝とその妻である皇后はその事をとても気にかけていたのだ。
「家令の婚姻は人事です。何より、陛下の奥方様方を守れなかったのは確かに我々の落ち度です」
孔雀は淀みなく言った。
奥方様方、と言うからには、事の真相も知って居て、家令は本来どちらの命も身の安全も名誉も守らねばならなかったという意味だ。
こんななりでも、やはり家令なのだ、と翡翠は思った。
あの時、同じ事を瑪瑙帝と皇后にも、梟と青鷺は言ったのだから。
終身名誉職の典医でもある黄鶲以外は、城以外での重要な仕事に就いているのを名目にそれでも実際に城での勤務はまだ許されて居ない。
元老院からも議会からもギルドからも強固な反対意思があったからだ。
当たり前の反応だし、そもそもこちらの落ち度でもある。
孔雀は、それは仕方がないと思う、今は。
「鸚鵡以外は、もう私に何らかの遺恨はないのだから。機会があった時は、本人にその気がある時は城に戻しなさい」
そうだといい。
本当に、そうだとどれほど救われるか。
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