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悪役令嬢は悪徳商人に拐われる
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この街の紅甘苺は大粒で甘く、いままで食べたどれよりも美味しかった。
「おいしい…!」
「それはよかった」
ヴィンセントは微笑む。
「王宮の晩餐会ではじめて食べて、あまりに美味しくってお父様にお話ししたら、それからよく取り寄せてくれるようになったのよ」
「そうか」
「辛くて泣いてしまったときとか、何日も家に帰してもらえないときとか、御褒美に出してくれたわ。お父様も慰めてくれていたのね…」
ヴィンセントは微笑みを深くする。
「苗ごと取り寄せたから、レアード領で根付かせていちご狩りをしよう。きっと楽しい」
「まあ!」
メイヴィスは喜びに目を輝かせた。
この領地との取引停止の件は、地区担当者とラニーから他の従業員たちへ説明がされた。準備が整い次第すぐに出発するとも。
この地に商会の支店は置かれていない。ヴィンセントらは市場にも通達を出したが、反応は芳しくなかった。
「これまでがこれまでだったからな。市場の人間も、なにがどう変わるか理解していないんだろう」
話を聞いてメイヴィスは驚いた。
街に着いたその日に露見した事件にも、それからの対処の早さにも。
―――わたくしのことでヴィンスを煩わせなくてよかったわ…。
メイヴィスはしみじみ思った。
「とにかくまたすぐに出発するが、メルは車内で寝ていなさい。寝不足で無理をすると体調を崩す」
「え……っ」
馬車の座面をはじめから寝台仕様に変えられてしまう。マヤがせっせとクッションや毛布を運んでいた。
「横になっているだけでいいから」
メイヴィスは俯いた。
ヴィンセントはいつだってメイヴィスを気遣ってくれる。
「…ありがとう」
拠点としている高級宿で各自出発の準備を進めていると、がらがらと一頭立ての馬車が勢いよく走ってきた。
「レアード商会の代表はどこにいる!」
飛び出してきたのは領主代行である若い青年だった。この地の領主は宮中貴族として王都で暮らしている。
「私ですが、どうされましたか」
「おい!取引停止とはどういうことだ!?」
「おや、お聞きいただけましたか?昨日御伺いした際はお会いできませんでしたものね、御伝言だけお願いしたのです」
青年に詰め寄られてもヴィンセントは涼しい顔だ。「まあまあ」とさりげなくその場から離れるように動く。
「事情はお話しした通りです。我が商会の荷車が賊に狙われていたとは、他領にも影響が出る話です。貴領との取引はしばらく控えさせていただきます」
「しばらくとはどれくらいだ!?うちの領の影響は考えないのか!」
「さあ、どれほどでしょう?まずは賊を討伐していただかないことにはなんとも。話はそれからですね」
青年はぎりぎりと歯噛みして、「レアードなんて田舎の辺境伯のくせに…!」と唸った。
ヴィンセントは薄く笑う。
「国内で流通を行っているのはレアード商会だけではないですよ。そうだ。王宮にご相談されてはいかがですか?」
「…王宮…」
青年は顔を上げて「わかった!」と叫んだ。
「王宮に相談して、急ぎ代わりの商会を斡旋してもらおう。お前らなんかに二度と頼まないからな!」
捨て台詞を吐いて、挨拶もないまま、また馬車に駆け戻っていく。ヴィンセントはその背中を黒い笑顔で見送った。
「ご理解いただけて光栄です」
―――まったく、どこかの王子とそっくりだ。
「ヴィンス、大丈夫?」
メイヴィスは窺うように馬車から顔を出した。
ヴィンセントも笑顔で「大丈夫だ」と返し、手を伸ばして滑らかな頬を親指で撫でた。メイヴィスがわずかに肩を揺らす。
「ああでも、騒がせてしまって申し訳ないな」
そう言って、ヴィンセントは多めに宿に路銀を支払った。
それでなくても一団まとめての宿泊費はかなりの金額になる。宿泊宿の主人は大喜びだった。
ついでとばかりに、商会の一団は多くの物資を街から買い上げていった。メイヴィスの好物の紅甘苺は特にたくさん。
***
街の市場の人間はレアード商会との取引停止を聞いても、特段なにも思うことはなかった。それどころか、例の商会は商品をいっぱい買ってくれた。儲かった。と喜んだ。
状況が変わったことを知ったのは翌日から。
たくさん買われて寂しくなった店先に品出しをしようとして、並べる商品がないことに気付いた。
昨日レアード商会は商品を売らなかった。いつも商品を卸しにくる領主の配下もいない。
あれ、困ったな、と農家に直接商品を仕入れに行って、街の者に売り、商品を仕入れて、売って――ほどなく売れるものがなくなった。
商売が成り立たなくなり、領内は荒れた。
食品を扱う店や農家はまだよかったが、それ以外の者は見る間に落ちぶれていった。高級宿の主人も、金はあるのに食べ物が買えない。
―――街の人間は領主に助けを求めた。
領主代行の若い青年は青くなっていた。
黒い商人の言う通り、王宮に紹介を依頼をすれば、いくつかの候補をもらった。それに気を良くしたけれど、どこも小さな商会の上、主な取扱は各地の名工品ばかり。
いま領内で必要なのは、食料や日用品など日々の生活に密着したものだ。工芸品ではない。
どうにか小麦や乾物など日持ちのする食料を扱う商人に辿り着いたが、彼は『レアード商会の行商ルートを借りている』と言った。商会と取引停止している側としては絶望的だった。
『レアード商会と取引停止?一体何をしたらそうなるんだ、自殺行為だろ』
その商人はこうも言った。
『あそこは商売敵は徹底的に消すからな。同業はほとんど潰されるか、吸収されたはずだぜ』
―――領主と街の人間たちは、最後の頼みとばかりに近隣の領へ紅甘苺を直接出荷することを考えた。
苺農家に赴けば、領の特産品として名を馳せた固有品種はほとんど残っていなかった。
よくよく話を聞くと、あれほど大粒で赤く甘い苺は黒い商人が持ち込んだ品種だったらしい。元々この地にあったのは至極普通の苺だったとか。
恥を忍んで隣接する領に打診をしたら、幾分かの援助と共に『はやく商会に謝罪をしたらどうだ』と助言された。
日数ばかりが無駄に過ぎていく。
領主代行はレアード商会を敵に回したことを後悔した。かの商会の荷を奪うなど愚の骨頂だった。
レアード商会との取引を再開させるためには、自領の賊を討伐しないといけない。しかし。
「そもそも、オレたちに商会の荷を狙えって指示したのは、領主様じゃないですか――」
「おいしい…!」
「それはよかった」
ヴィンセントは微笑む。
「王宮の晩餐会ではじめて食べて、あまりに美味しくってお父様にお話ししたら、それからよく取り寄せてくれるようになったのよ」
「そうか」
「辛くて泣いてしまったときとか、何日も家に帰してもらえないときとか、御褒美に出してくれたわ。お父様も慰めてくれていたのね…」
ヴィンセントは微笑みを深くする。
「苗ごと取り寄せたから、レアード領で根付かせていちご狩りをしよう。きっと楽しい」
「まあ!」
メイヴィスは喜びに目を輝かせた。
この領地との取引停止の件は、地区担当者とラニーから他の従業員たちへ説明がされた。準備が整い次第すぐに出発するとも。
この地に商会の支店は置かれていない。ヴィンセントらは市場にも通達を出したが、反応は芳しくなかった。
「これまでがこれまでだったからな。市場の人間も、なにがどう変わるか理解していないんだろう」
話を聞いてメイヴィスは驚いた。
街に着いたその日に露見した事件にも、それからの対処の早さにも。
―――わたくしのことでヴィンスを煩わせなくてよかったわ…。
メイヴィスはしみじみ思った。
「とにかくまたすぐに出発するが、メルは車内で寝ていなさい。寝不足で無理をすると体調を崩す」
「え……っ」
馬車の座面をはじめから寝台仕様に変えられてしまう。マヤがせっせとクッションや毛布を運んでいた。
「横になっているだけでいいから」
メイヴィスは俯いた。
ヴィンセントはいつだってメイヴィスを気遣ってくれる。
「…ありがとう」
拠点としている高級宿で各自出発の準備を進めていると、がらがらと一頭立ての馬車が勢いよく走ってきた。
「レアード商会の代表はどこにいる!」
飛び出してきたのは領主代行である若い青年だった。この地の領主は宮中貴族として王都で暮らしている。
「私ですが、どうされましたか」
「おい!取引停止とはどういうことだ!?」
「おや、お聞きいただけましたか?昨日御伺いした際はお会いできませんでしたものね、御伝言だけお願いしたのです」
青年に詰め寄られてもヴィンセントは涼しい顔だ。「まあまあ」とさりげなくその場から離れるように動く。
「事情はお話しした通りです。我が商会の荷車が賊に狙われていたとは、他領にも影響が出る話です。貴領との取引はしばらく控えさせていただきます」
「しばらくとはどれくらいだ!?うちの領の影響は考えないのか!」
「さあ、どれほどでしょう?まずは賊を討伐していただかないことにはなんとも。話はそれからですね」
青年はぎりぎりと歯噛みして、「レアードなんて田舎の辺境伯のくせに…!」と唸った。
ヴィンセントは薄く笑う。
「国内で流通を行っているのはレアード商会だけではないですよ。そうだ。王宮にご相談されてはいかがですか?」
「…王宮…」
青年は顔を上げて「わかった!」と叫んだ。
「王宮に相談して、急ぎ代わりの商会を斡旋してもらおう。お前らなんかに二度と頼まないからな!」
捨て台詞を吐いて、挨拶もないまま、また馬車に駆け戻っていく。ヴィンセントはその背中を黒い笑顔で見送った。
「ご理解いただけて光栄です」
―――まったく、どこかの王子とそっくりだ。
「ヴィンス、大丈夫?」
メイヴィスは窺うように馬車から顔を出した。
ヴィンセントも笑顔で「大丈夫だ」と返し、手を伸ばして滑らかな頬を親指で撫でた。メイヴィスがわずかに肩を揺らす。
「ああでも、騒がせてしまって申し訳ないな」
そう言って、ヴィンセントは多めに宿に路銀を支払った。
それでなくても一団まとめての宿泊費はかなりの金額になる。宿泊宿の主人は大喜びだった。
ついでとばかりに、商会の一団は多くの物資を街から買い上げていった。メイヴィスの好物の紅甘苺は特にたくさん。
***
街の市場の人間はレアード商会との取引停止を聞いても、特段なにも思うことはなかった。それどころか、例の商会は商品をいっぱい買ってくれた。儲かった。と喜んだ。
状況が変わったことを知ったのは翌日から。
たくさん買われて寂しくなった店先に品出しをしようとして、並べる商品がないことに気付いた。
昨日レアード商会は商品を売らなかった。いつも商品を卸しにくる領主の配下もいない。
あれ、困ったな、と農家に直接商品を仕入れに行って、街の者に売り、商品を仕入れて、売って――ほどなく売れるものがなくなった。
商売が成り立たなくなり、領内は荒れた。
食品を扱う店や農家はまだよかったが、それ以外の者は見る間に落ちぶれていった。高級宿の主人も、金はあるのに食べ物が買えない。
―――街の人間は領主に助けを求めた。
領主代行の若い青年は青くなっていた。
黒い商人の言う通り、王宮に紹介を依頼をすれば、いくつかの候補をもらった。それに気を良くしたけれど、どこも小さな商会の上、主な取扱は各地の名工品ばかり。
いま領内で必要なのは、食料や日用品など日々の生活に密着したものだ。工芸品ではない。
どうにか小麦や乾物など日持ちのする食料を扱う商人に辿り着いたが、彼は『レアード商会の行商ルートを借りている』と言った。商会と取引停止している側としては絶望的だった。
『レアード商会と取引停止?一体何をしたらそうなるんだ、自殺行為だろ』
その商人はこうも言った。
『あそこは商売敵は徹底的に消すからな。同業はほとんど潰されるか、吸収されたはずだぜ』
―――領主と街の人間たちは、最後の頼みとばかりに近隣の領へ紅甘苺を直接出荷することを考えた。
苺農家に赴けば、領の特産品として名を馳せた固有品種はほとんど残っていなかった。
よくよく話を聞くと、あれほど大粒で赤く甘い苺は黒い商人が持ち込んだ品種だったらしい。元々この地にあったのは至極普通の苺だったとか。
恥を忍んで隣接する領に打診をしたら、幾分かの援助と共に『はやく商会に謝罪をしたらどうだ』と助言された。
日数ばかりが無駄に過ぎていく。
領主代行はレアード商会を敵に回したことを後悔した。かの商会の荷を奪うなど愚の骨頂だった。
レアード商会との取引を再開させるためには、自領の賊を討伐しないといけない。しかし。
「そもそも、オレたちに商会の荷を狙えって指示したのは、領主様じゃないですか――」
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