30 / 67
悪役令嬢は悪徳商人に拐われる
12
しおりを挟む
ヴィンセントはその日、遅くなるまで宿に戻ってこなかった。
夕食の席ではヴィンセントもラニーも、この街担当の従業員も顔を見せず、「なにかあったのでは」と他の者たちが噂していた。
メイヴィスはそれから与えられた部屋でレースを編んだ。場所のとらない趣味でよかった、とマヤと笑い合う。
マヤに促される形で寝台に上がると、すぐに眠気が訪れた。旅の間メイヴィスは寝付きがよかった。『疲れていないと思っても馬車の振動が堪えているんですよ』と前にラニーが言っていた。
下腹に孕んだ熱などすっかり忘れていた。
ふと目が覚めたのは、ぎし、と広いベッドを沈ませて、背中側に大きなものが潜り込んできたからだ。
「んぅ…ヴィンス……?」
「起こしてしまったか?すまない」
「ん、平気……」
くるりと寝返りを打って、ヴィンセントの胸に顔を伏せる。湿った石鹸の匂いと高い体温が伝わってくる。湯を使ってきたらしい。
首筋にかかった黒い髪が揺れて、ほんの僅かに火薬と土の匂いがした。
すり、と夜着のあわせから男の滑らかな肌に鼻先を寄せる。ヴィンセントが小さく笑って「ほら寝なさい」と頭頂部にキスを落とした。
つくん、と忘れていた熱が腹の底を震わせる。
「ヴィンス」
メイヴィスはすっかり目が冴えてしまった。
暗闇の中、ヴィンセントの頬を辿って、引き寄せた唇をあむあむと甘噛みする。
「どうした。寝ぼけているのかな」
ヴィンセントは好きにさせてくれるが、決して自分から口づけを返してはこない。メイヴィスは焦れて、舌を伸ばしてヴィンセントの口の中のそれを舐めた。
ぴく、とヴィンセントの手が反応する。
メイヴィスは気を良くして、ちろちろと舌先を動かした。ヴィンセントは少し笑って褒めてくれる――と思っていた。
「…メル、駄目だ」
硬い声で引き離される。
メイヴィスはさっと頭が冷えて、それでも堪らなくて「やだ」とヴィンセントに縋りついた。
そんなことを言って、いつも情熱をぶつけてくるくせに――。
すり寄ったメイヴィスの細い腿がヴィンセントの雄に偶然触れて、それはくたりと柔らかいままだった。
気付いた瞬間、メイヴィスは動けなくなる。
「駄目だよ、いたずらしてないで寝なさい」
ヴィンセントは気にした風もなく、メイヴィスを布団に閉じ込めて、ぽんぽんと背中を叩いてくる。
メイヴィスは自分でも理解が追いつかないまま打ち震えた。恥ずかしかったのか、悔しかったのか、悲しかったのか。よくわからない。
そのうちにヴィンセントも寝入ってしまった。こんな遅い時間まで働いていたのだから、疲れているに決まっている。メイヴィスは自分のことばかりの己を恥じ入った。
その夜はもう眠気が訪れることはなかった。
***
「おい、姫様どうした?」
「わからない。昨夜はあまり寝ていないようだ」
ラニーに囁かれて、ヴィンセントも小声で答える。
二人の視線の先ではメイヴィスがぼんやりと椅子に座っていた。
マヤが傍らで世話を焼いているが、あまり反応がない。メイヴィスは表情がないと途端に精巧な人形のように見える。すっと背筋を伸ばして姿勢よく座っているから、余計に。
加えて今朝のメイヴィスは物憂げに瞳が烟っていた。気だるげな雰囲気で、小さな唇から微かに溜息を零したりして、目に毒なくらい色っぽい。
「昨日、何かあったか…?」
「いや…?そういえばぺろぺろ舐めていたな」
「え、姫様、あんなちっちゃい口で咥えられんの!?」
「ばか、違う。そうじゃない」
「とにかくあれはちょっとやばいぞ」
ラニーの言葉にヴィンセントは頷いた。
周囲の視線が痛いほどメイヴィスに集まっていた。そわそわ気にする者はまだいい方だ。瞳に欲を乗せる者を脳内でリストアップしておく。
「メル」
声をかけると、メイヴィスが顔を上げた。
眠れていなかったせいか顔色が悪い。ヴィンセントは眉を寄せて白い頬に指を滑らせる。
「昨日は眠れなかったのか?」
「いいえ、ヴィンスが戻ってくるまでは寝ていたの。目が冴えちゃっただけよ、大丈夫」
「そうか、オレが起こしてしまったんだな。部屋を分けるべきか…?」
「だめ!!」
メイヴィスは腕に飛びついて首を横に振る。その必死な様子にヴィンセントは笑みを敷いた。
「そうか、だめか」
それからメイヴィスの前で膝をついた。
「食欲はあるか?紅甘苺は食べられる?」
「…食べたい」
メイヴィスに頷いてマヤを振り返る。マヤも承知して、苺の用意に走った。
「メル、何かあったか?思うことがあったらきちんと言ってほしい。あまりマヤに心配をかけてはいけないよ」
「ヴィンスは……?」
メイヴィスがヴィンセントを見る。透き通る青い瞳は氷菓子のよう。甘く溶け出している。
「ヴィンスも、心配…?」
「当然だろ」
ヴィンセントは微笑んでメイヴィスの髪を撫でた。
ラニーはレアード夫妻のやり取りを離れたところから見て、思わずぶるりと震えた。
―――絵面の背徳感がやばい…!!
天然の蜂蜜のようなメイヴィスと、甘ったるい猛毒のようなヴィンセント。二人とも麗しすぎて劇薬だ。視界の暴力だ。
おかげで彼女に向けられていた不埒な視線は幾分減ったけれど。
虚ろげなメイヴィスは危険なほど色香に溢れていた。
元々、類い稀なる美しさを持つ令嬢は、ただそこにいるだけで美しかった。それが無邪気に微笑むようになって愛らしさが増した。さらに今度は艶っぽさまで湛えるようになるとは。
「たしかにこれは目が離せないな…」
ラニーはヴィンセントが常日頃メイヴィスを気にかける理由がわかった気がした。
宝石箱の奥に閉じ込めてしまいたい、と宣ったときには盲愛が過ぎて頭がおかしくなったと思ったが、方法としてはあながち間違っていないのかもしれない。
「綺麗なものは綺麗な箱に仕舞いたくなるもんなあ」
ヴィンセントはメイヴィスを綺麗な箱庭に閉じ込めてしまいたいのだ。
夕食の席ではヴィンセントもラニーも、この街担当の従業員も顔を見せず、「なにかあったのでは」と他の者たちが噂していた。
メイヴィスはそれから与えられた部屋でレースを編んだ。場所のとらない趣味でよかった、とマヤと笑い合う。
マヤに促される形で寝台に上がると、すぐに眠気が訪れた。旅の間メイヴィスは寝付きがよかった。『疲れていないと思っても馬車の振動が堪えているんですよ』と前にラニーが言っていた。
下腹に孕んだ熱などすっかり忘れていた。
ふと目が覚めたのは、ぎし、と広いベッドを沈ませて、背中側に大きなものが潜り込んできたからだ。
「んぅ…ヴィンス……?」
「起こしてしまったか?すまない」
「ん、平気……」
くるりと寝返りを打って、ヴィンセントの胸に顔を伏せる。湿った石鹸の匂いと高い体温が伝わってくる。湯を使ってきたらしい。
首筋にかかった黒い髪が揺れて、ほんの僅かに火薬と土の匂いがした。
すり、と夜着のあわせから男の滑らかな肌に鼻先を寄せる。ヴィンセントが小さく笑って「ほら寝なさい」と頭頂部にキスを落とした。
つくん、と忘れていた熱が腹の底を震わせる。
「ヴィンス」
メイヴィスはすっかり目が冴えてしまった。
暗闇の中、ヴィンセントの頬を辿って、引き寄せた唇をあむあむと甘噛みする。
「どうした。寝ぼけているのかな」
ヴィンセントは好きにさせてくれるが、決して自分から口づけを返してはこない。メイヴィスは焦れて、舌を伸ばしてヴィンセントの口の中のそれを舐めた。
ぴく、とヴィンセントの手が反応する。
メイヴィスは気を良くして、ちろちろと舌先を動かした。ヴィンセントは少し笑って褒めてくれる――と思っていた。
「…メル、駄目だ」
硬い声で引き離される。
メイヴィスはさっと頭が冷えて、それでも堪らなくて「やだ」とヴィンセントに縋りついた。
そんなことを言って、いつも情熱をぶつけてくるくせに――。
すり寄ったメイヴィスの細い腿がヴィンセントの雄に偶然触れて、それはくたりと柔らかいままだった。
気付いた瞬間、メイヴィスは動けなくなる。
「駄目だよ、いたずらしてないで寝なさい」
ヴィンセントは気にした風もなく、メイヴィスを布団に閉じ込めて、ぽんぽんと背中を叩いてくる。
メイヴィスは自分でも理解が追いつかないまま打ち震えた。恥ずかしかったのか、悔しかったのか、悲しかったのか。よくわからない。
そのうちにヴィンセントも寝入ってしまった。こんな遅い時間まで働いていたのだから、疲れているに決まっている。メイヴィスは自分のことばかりの己を恥じ入った。
その夜はもう眠気が訪れることはなかった。
***
「おい、姫様どうした?」
「わからない。昨夜はあまり寝ていないようだ」
ラニーに囁かれて、ヴィンセントも小声で答える。
二人の視線の先ではメイヴィスがぼんやりと椅子に座っていた。
マヤが傍らで世話を焼いているが、あまり反応がない。メイヴィスは表情がないと途端に精巧な人形のように見える。すっと背筋を伸ばして姿勢よく座っているから、余計に。
加えて今朝のメイヴィスは物憂げに瞳が烟っていた。気だるげな雰囲気で、小さな唇から微かに溜息を零したりして、目に毒なくらい色っぽい。
「昨日、何かあったか…?」
「いや…?そういえばぺろぺろ舐めていたな」
「え、姫様、あんなちっちゃい口で咥えられんの!?」
「ばか、違う。そうじゃない」
「とにかくあれはちょっとやばいぞ」
ラニーの言葉にヴィンセントは頷いた。
周囲の視線が痛いほどメイヴィスに集まっていた。そわそわ気にする者はまだいい方だ。瞳に欲を乗せる者を脳内でリストアップしておく。
「メル」
声をかけると、メイヴィスが顔を上げた。
眠れていなかったせいか顔色が悪い。ヴィンセントは眉を寄せて白い頬に指を滑らせる。
「昨日は眠れなかったのか?」
「いいえ、ヴィンスが戻ってくるまでは寝ていたの。目が冴えちゃっただけよ、大丈夫」
「そうか、オレが起こしてしまったんだな。部屋を分けるべきか…?」
「だめ!!」
メイヴィスは腕に飛びついて首を横に振る。その必死な様子にヴィンセントは笑みを敷いた。
「そうか、だめか」
それからメイヴィスの前で膝をついた。
「食欲はあるか?紅甘苺は食べられる?」
「…食べたい」
メイヴィスに頷いてマヤを振り返る。マヤも承知して、苺の用意に走った。
「メル、何かあったか?思うことがあったらきちんと言ってほしい。あまりマヤに心配をかけてはいけないよ」
「ヴィンスは……?」
メイヴィスがヴィンセントを見る。透き通る青い瞳は氷菓子のよう。甘く溶け出している。
「ヴィンスも、心配…?」
「当然だろ」
ヴィンセントは微笑んでメイヴィスの髪を撫でた。
ラニーはレアード夫妻のやり取りを離れたところから見て、思わずぶるりと震えた。
―――絵面の背徳感がやばい…!!
天然の蜂蜜のようなメイヴィスと、甘ったるい猛毒のようなヴィンセント。二人とも麗しすぎて劇薬だ。視界の暴力だ。
おかげで彼女に向けられていた不埒な視線は幾分減ったけれど。
虚ろげなメイヴィスは危険なほど色香に溢れていた。
元々、類い稀なる美しさを持つ令嬢は、ただそこにいるだけで美しかった。それが無邪気に微笑むようになって愛らしさが増した。さらに今度は艶っぽさまで湛えるようになるとは。
「たしかにこれは目が離せないな…」
ラニーはヴィンセントが常日頃メイヴィスを気にかける理由がわかった気がした。
宝石箱の奥に閉じ込めてしまいたい、と宣ったときには盲愛が過ぎて頭がおかしくなったと思ったが、方法としてはあながち間違っていないのかもしれない。
「綺麗なものは綺麗な箱に仕舞いたくなるもんなあ」
ヴィンセントはメイヴィスを綺麗な箱庭に閉じ込めてしまいたいのだ。
10
お気に入りに追加
927
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。


番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる