29 / 68
びっくりチキン
しおりを挟む
「何か特別なんですか?」
「この部屋はね、ピアノがあったんだ、だから防音なんだよ」
「……そうですか…でも……」
「蓮に必要だと思ったんじゃ無くてさ、叔父のマンションに住む事になった時にこの部屋を見て何か別の意思が働いたように思っちゃったんだよね」
「クリスさんって楽器をやるんですか?」
「そっちの才能はゼロ、ベースとギターをやろうとしたって言っただろ?でも全然無理だった」
「ここにあるの?」
「あるよ」
待っててと言っていそいそと別の部屋から運んできたのはギターとベース、それで終わりかと思ったら小さいキーボードと……カスタネット、マラカス、ニワトリのおもちゃ。
「何ですか?これ」
「知らない?びっくりチキンの動画見る?」
「びっくりチキン?」
ほら、とクリスが戯けたニワトリの腹を押すとキューと鳴いた。
何でもこれを使って音階を作り音楽を奏でる動画が流行ったのだと言ってノートパソコンの電源を入れた。
流れて来たのは誰でも知っている結婚行進曲だった。四つの音を重ねているとは言え、ワンアクションで奏でている割に歯切れも良く音楽として成り立っている。
「………凄いですね、後から加工してるのかな?」
「やってみる?」
「え?でも楽器は出来ません」
「これは楽器じゃ無いだろう、遊びだし腹の押し具合と耳だけが頼りなんだから蓮にはピッタリだと思うよ」
「はあ……」
50センチくらいはあるだろうか、酷く惚けた顔をした黄色いおもちゃを受け取って、そうっと腹を押してみた。
すると出て来たのは瀕死の溜息みたいな弱々しい鳴き声だ。しかも生きているみたいに声が揺れる。
もう一回強く押すと「アー」と高い声で鳴く。
なる程、腹を押す勢いや加減で音階を作れるらしい。ちょっと面白かった。
ブレスを考えなければ早い旋律が間延びする所は歌うのと似ていた。
色々試してから、何だか出来そうだったからちょっとした悪戯をしてみた。
「え?今の……もしかしてクリスって鳴いた?」
「わかった?!」
「わかる、わかる、もう一回、そうだ、クリスが好きって鳴らしてみて」
「…………また……そんな事を……」
どさくさに紛れようとするからニワトリを横にして思いっきり搾ってやった。くぐもったうめき声と甲高い悲鳴は面白いくらいリアルで、何だか得意な気持ちになった。
すると「貸して」と鶏を取ったクリスが、何やら複雑な音をキューキュー鳴らす。
わかった?!と期待を込めた目を向けられても……わかるか。
「言葉そのままで鳴らしてもわかるのはリズムくらいでしょう、ちょっと貸してください」
鶏を取り返して「バーカ」と鳴らしてみたが、低音は難しい。
何をムキになっているのかわからないが、単純な割に思っているよりも広い音域を醸し出すおもちゃは確かに楽器と言えた。
出来るとは思ってなかったけど、今聞いたばかりで頭に付いて離れない結婚行進曲をやってみた。
「そうか……戻りが間に合わない早い旋律は鳥がもう一つ無いと補えないのか」
じゃあ足りない所は声だ。
強く押すと高い声を出す、ゆっくり押すと低くなる、かなり調子っ外れだけど、冒頭だけは誰が聞いても何の曲かくらいはわかると思う。
何回かやってみて、今の時点では会心の出来だろうと「どうだ」と顔を上げると、クリスが何とも言えない優しい顔で微笑んでいた。
「あ……変でしたよね…」
「変じゃ無いよ、笑った顔が見れてひたすら嬉しいかな」
「笑って……ました?」
「うん、もっと笑って欲しい」
「笑うのは……苦手で……」
表情のない子だとよく言われた。
友達との付き合い方がわからなくて戸惑いしか無かった小学生の頃、週一だけでもと擁護学級へ通う事を勧められる中で、唯一母親だけがそんな事は無いと、蓮はそのままでいいと言ってくれた。
「蓮はそのままでいいんだよ」
「え?」
「思う事、考える事、悩む事があれば全部俺が引き受けるから大丈夫、言いたい事が言えないなら代わりに俺が伝えてあげる、嫌な事には盾になる、どうしても解決出来なくて困ったら一緒に考えて一緒に何とかしよう」
「クリス……」
そんな事は無理だってわかってる。
もっとも近くにいた母だって学校や集団生活に馴染めない厄介な子供に悩んでいた。
それでも、万能に思える麗人ならわかってくれるのかもしれないと思えて、何だか泣きそうになった。
「これでも……随分とマシになったんですよ」
「そうなんだろうね、溜めた想いを吐き出す口を見つけからね」
「黒江のおかげもあるよね」と苦笑いを浮かべながら「嫌いだけど」と付け足した。
黒江は友達では無いが親以外では唯一好きな事を言える相手ではあるのだ。
嫌と言える、面倒くさいと言える、大っ嫌いだと喚いた事さえあった。
「……蓮、もしかして今黒江の事を考えてる?」
「………え?……まあ…そうだけど」
黒江の名前を出したのはクリスなのだ、そうだからそうと答えたら睨んでいるようでもあり、泣きそうでもあり、侮蔑に歪んでいるとも言える複雑な顔をした。
「………何ですか、何か言いたげですね」
「それ……これからは譲らないからね」
譲るも何も立場が違うだけだと思うけど、何かまずい事を言ったらしい。
ポンポンと頭を撫でた手が頬に滑り落ちてムニッとお肉を引っ張った。
表情を無くしたクリスって本当に何を考えているのかわからない。
唇を割って入った指が口を横に引っ張るから、「やめて」と言ったつもりがビックリチキンの溜息みたいになった。
「ムラムラする」
「…………はい?」
その不穏なクリスの発言は聞き取れないくらい小さかったけどちゃんと理解できた。クリスにはなり振り構わない強引さがあるのだ。
逃げやすいように少し身を引いてから精一杯の眼力を込めて睨んでみた。
「うわあ、その顔好き」
「は?何を言ってるんですか、何もしないって約束しましたよね」
「え~」と不満顔をされても「いいよ」とは言えないだろう。
「約束です」
「じゃあキスならいい?」
「どうしてそうなるんですか」
「キスだよ?もうしたじゃん、一回したら2回も3回も同じだろう、ケチ」
「ケチ?!」
物やお金が絡んでいるなら意に沿わない申し出を断った末にケチと言われても放っておくが、少しばかり唇を貸すくらいでは何も減らない上に痛くも痒くもないのは事実だ。
「俺は……ケチ……なのかな……」
「蓮の全部が欲しいって言ってるでしょう、キスが締める割合なんて小さいよ」
「全部…」
「蓮が楽しいと思う事、悲しいと思う事、寂しい、痛い、怖い、もう全部、その中のキスをひとつ欲しいと言ってるだけなのにくれないなんてケチだろ」
そうなのだろうか。
世の中に沢山ある友人関係や恋人同士、夫婦も親子も沢山の譲歩を経て付き合っているのはわかっているが今の今まで苦手を理由にサボって来たのだ。その結果人との距離感がわからない。
「じゃあ……キスだけ、また「そこ」が変な事にならないって約束してくれるなら」
目を閉じて少しだけ顔を前にした。
しかし、それでは駄目なようだ、ツンっと何かで唇を押されて目を開けるとそれは鶏の頭だった。
「何ですか」
「蓮がして」
「え?」
悠然と微笑み、散らかった床に座ったクリスは形のいい唇に鳥の頭でここだと指す。
「でも…」
「押し倒してもいいなら僕がするけど?」
「やった事ないし…」
「やった事ないなら今やればいいでしょう、どんな事でも初めては一回きりだよ」
こんな時、普通の人なら素直に従うものなのか、そもそもどちらかがキスをするという2択しか無いのか、考えてもわかる訳はないのだ。
何だか悩む事が面倒になった。たった1秒の話だ、腰を折って指定された唇をさっと撫でた。
「これでいいですか?え?あれ?」
やはり何かを間違えたらしい。
今までを考えたらてっきり喜ぶものだと思い込んでいたら全くの無表情だ。そして、皮肉を含んだような顔で「するんだ」と言って口の端を上げた。
「え?駄目だったんですか?」
「駄目じゃない、嬉しいよ」
嬉しいと言いつつも全く嬉しそうではない。
呆れたような小さな溜息の意味は明白だった。
やはり好きの意味を取り違えていたらしい。
恥ずかしくて、同じ事を繰り返す自分が嫌で、このまま帰ろうと玄関の方に足を向けかけると「ねえ」と見上げられて冷や汗が湧き出た。
「呪いって効くのかな?」
「……は?……一体どこに話が飛んだのかわかりません」
「ほら、藁人形とかさ、まあいいか、ケーキを買ってあるんだ食べる?」
「いえ……俺はもう帰ります」
異様な程胸の中の心臓が跳ねていた。
会話の途中で相手の思惑がわからなくなる事が最も苦手なのだ。和やかだった筈なのに突然変わる空気が苦手だ。
どだい無理なのだ、いつもいつも逃げて来たのに、今更誰かと親密な関係を結ぶなんてやってはいけないのだろう。
また逃げるのかと言われそうだが一刻も早く帰りたいのに、クリスはまるで何もなかったように「いちじくと苺のどっちがいい?」と笑った。
「この部屋はね、ピアノがあったんだ、だから防音なんだよ」
「……そうですか…でも……」
「蓮に必要だと思ったんじゃ無くてさ、叔父のマンションに住む事になった時にこの部屋を見て何か別の意思が働いたように思っちゃったんだよね」
「クリスさんって楽器をやるんですか?」
「そっちの才能はゼロ、ベースとギターをやろうとしたって言っただろ?でも全然無理だった」
「ここにあるの?」
「あるよ」
待っててと言っていそいそと別の部屋から運んできたのはギターとベース、それで終わりかと思ったら小さいキーボードと……カスタネット、マラカス、ニワトリのおもちゃ。
「何ですか?これ」
「知らない?びっくりチキンの動画見る?」
「びっくりチキン?」
ほら、とクリスが戯けたニワトリの腹を押すとキューと鳴いた。
何でもこれを使って音階を作り音楽を奏でる動画が流行ったのだと言ってノートパソコンの電源を入れた。
流れて来たのは誰でも知っている結婚行進曲だった。四つの音を重ねているとは言え、ワンアクションで奏でている割に歯切れも良く音楽として成り立っている。
「………凄いですね、後から加工してるのかな?」
「やってみる?」
「え?でも楽器は出来ません」
「これは楽器じゃ無いだろう、遊びだし腹の押し具合と耳だけが頼りなんだから蓮にはピッタリだと思うよ」
「はあ……」
50センチくらいはあるだろうか、酷く惚けた顔をした黄色いおもちゃを受け取って、そうっと腹を押してみた。
すると出て来たのは瀕死の溜息みたいな弱々しい鳴き声だ。しかも生きているみたいに声が揺れる。
もう一回強く押すと「アー」と高い声で鳴く。
なる程、腹を押す勢いや加減で音階を作れるらしい。ちょっと面白かった。
ブレスを考えなければ早い旋律が間延びする所は歌うのと似ていた。
色々試してから、何だか出来そうだったからちょっとした悪戯をしてみた。
「え?今の……もしかしてクリスって鳴いた?」
「わかった?!」
「わかる、わかる、もう一回、そうだ、クリスが好きって鳴らしてみて」
「…………また……そんな事を……」
どさくさに紛れようとするからニワトリを横にして思いっきり搾ってやった。くぐもったうめき声と甲高い悲鳴は面白いくらいリアルで、何だか得意な気持ちになった。
すると「貸して」と鶏を取ったクリスが、何やら複雑な音をキューキュー鳴らす。
わかった?!と期待を込めた目を向けられても……わかるか。
「言葉そのままで鳴らしてもわかるのはリズムくらいでしょう、ちょっと貸してください」
鶏を取り返して「バーカ」と鳴らしてみたが、低音は難しい。
何をムキになっているのかわからないが、単純な割に思っているよりも広い音域を醸し出すおもちゃは確かに楽器と言えた。
出来るとは思ってなかったけど、今聞いたばかりで頭に付いて離れない結婚行進曲をやってみた。
「そうか……戻りが間に合わない早い旋律は鳥がもう一つ無いと補えないのか」
じゃあ足りない所は声だ。
強く押すと高い声を出す、ゆっくり押すと低くなる、かなり調子っ外れだけど、冒頭だけは誰が聞いても何の曲かくらいはわかると思う。
何回かやってみて、今の時点では会心の出来だろうと「どうだ」と顔を上げると、クリスが何とも言えない優しい顔で微笑んでいた。
「あ……変でしたよね…」
「変じゃ無いよ、笑った顔が見れてひたすら嬉しいかな」
「笑って……ました?」
「うん、もっと笑って欲しい」
「笑うのは……苦手で……」
表情のない子だとよく言われた。
友達との付き合い方がわからなくて戸惑いしか無かった小学生の頃、週一だけでもと擁護学級へ通う事を勧められる中で、唯一母親だけがそんな事は無いと、蓮はそのままでいいと言ってくれた。
「蓮はそのままでいいんだよ」
「え?」
「思う事、考える事、悩む事があれば全部俺が引き受けるから大丈夫、言いたい事が言えないなら代わりに俺が伝えてあげる、嫌な事には盾になる、どうしても解決出来なくて困ったら一緒に考えて一緒に何とかしよう」
「クリス……」
そんな事は無理だってわかってる。
もっとも近くにいた母だって学校や集団生活に馴染めない厄介な子供に悩んでいた。
それでも、万能に思える麗人ならわかってくれるのかもしれないと思えて、何だか泣きそうになった。
「これでも……随分とマシになったんですよ」
「そうなんだろうね、溜めた想いを吐き出す口を見つけからね」
「黒江のおかげもあるよね」と苦笑いを浮かべながら「嫌いだけど」と付け足した。
黒江は友達では無いが親以外では唯一好きな事を言える相手ではあるのだ。
嫌と言える、面倒くさいと言える、大っ嫌いだと喚いた事さえあった。
「……蓮、もしかして今黒江の事を考えてる?」
「………え?……まあ…そうだけど」
黒江の名前を出したのはクリスなのだ、そうだからそうと答えたら睨んでいるようでもあり、泣きそうでもあり、侮蔑に歪んでいるとも言える複雑な顔をした。
「………何ですか、何か言いたげですね」
「それ……これからは譲らないからね」
譲るも何も立場が違うだけだと思うけど、何かまずい事を言ったらしい。
ポンポンと頭を撫でた手が頬に滑り落ちてムニッとお肉を引っ張った。
表情を無くしたクリスって本当に何を考えているのかわからない。
唇を割って入った指が口を横に引っ張るから、「やめて」と言ったつもりがビックリチキンの溜息みたいになった。
「ムラムラする」
「…………はい?」
その不穏なクリスの発言は聞き取れないくらい小さかったけどちゃんと理解できた。クリスにはなり振り構わない強引さがあるのだ。
逃げやすいように少し身を引いてから精一杯の眼力を込めて睨んでみた。
「うわあ、その顔好き」
「は?何を言ってるんですか、何もしないって約束しましたよね」
「え~」と不満顔をされても「いいよ」とは言えないだろう。
「約束です」
「じゃあキスならいい?」
「どうしてそうなるんですか」
「キスだよ?もうしたじゃん、一回したら2回も3回も同じだろう、ケチ」
「ケチ?!」
物やお金が絡んでいるなら意に沿わない申し出を断った末にケチと言われても放っておくが、少しばかり唇を貸すくらいでは何も減らない上に痛くも痒くもないのは事実だ。
「俺は……ケチ……なのかな……」
「蓮の全部が欲しいって言ってるでしょう、キスが締める割合なんて小さいよ」
「全部…」
「蓮が楽しいと思う事、悲しいと思う事、寂しい、痛い、怖い、もう全部、その中のキスをひとつ欲しいと言ってるだけなのにくれないなんてケチだろ」
そうなのだろうか。
世の中に沢山ある友人関係や恋人同士、夫婦も親子も沢山の譲歩を経て付き合っているのはわかっているが今の今まで苦手を理由にサボって来たのだ。その結果人との距離感がわからない。
「じゃあ……キスだけ、また「そこ」が変な事にならないって約束してくれるなら」
目を閉じて少しだけ顔を前にした。
しかし、それでは駄目なようだ、ツンっと何かで唇を押されて目を開けるとそれは鶏の頭だった。
「何ですか」
「蓮がして」
「え?」
悠然と微笑み、散らかった床に座ったクリスは形のいい唇に鳥の頭でここだと指す。
「でも…」
「押し倒してもいいなら僕がするけど?」
「やった事ないし…」
「やった事ないなら今やればいいでしょう、どんな事でも初めては一回きりだよ」
こんな時、普通の人なら素直に従うものなのか、そもそもどちらかがキスをするという2択しか無いのか、考えてもわかる訳はないのだ。
何だか悩む事が面倒になった。たった1秒の話だ、腰を折って指定された唇をさっと撫でた。
「これでいいですか?え?あれ?」
やはり何かを間違えたらしい。
今までを考えたらてっきり喜ぶものだと思い込んでいたら全くの無表情だ。そして、皮肉を含んだような顔で「するんだ」と言って口の端を上げた。
「え?駄目だったんですか?」
「駄目じゃない、嬉しいよ」
嬉しいと言いつつも全く嬉しそうではない。
呆れたような小さな溜息の意味は明白だった。
やはり好きの意味を取り違えていたらしい。
恥ずかしくて、同じ事を繰り返す自分が嫌で、このまま帰ろうと玄関の方に足を向けかけると「ねえ」と見上げられて冷や汗が湧き出た。
「呪いって効くのかな?」
「……は?……一体どこに話が飛んだのかわかりません」
「ほら、藁人形とかさ、まあいいか、ケーキを買ってあるんだ食べる?」
「いえ……俺はもう帰ります」
異様な程胸の中の心臓が跳ねていた。
会話の途中で相手の思惑がわからなくなる事が最も苦手なのだ。和やかだった筈なのに突然変わる空気が苦手だ。
どだい無理なのだ、いつもいつも逃げて来たのに、今更誰かと親密な関係を結ぶなんてやってはいけないのだろう。
また逃げるのかと言われそうだが一刻も早く帰りたいのに、クリスはまるで何もなかったように「いちじくと苺のどっちがいい?」と笑った。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
完結・虐げられオメガ妃なので敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる