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ぷっ
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人が何故セックスを追い求めるのか……時にはお金を払い、時には罪を犯してまで性に拘るのかわからなかった。
多少の快感があるのは認めるが、総じて不気味で、不衛生で、欲望丸出しでみっともない。
ギラギラと猛り、息を荒げる程興奮する姿には知性の欠片も無いのだ。そしてそんな行為に反応してしまう自分自身も浅ましく思えて惨めな気持ちしか残らない。
女を連れ込む父も、男と逃げたらしい見知らぬ母もセックスに溺れる大人の1人だ。
それは健二だって同じ……だとは思う。
健二の事が好きかと聞かれたら好きとしか答えられないが好きの種類を聞かれても困るのだ。
好きには大中小とかあるのか?
あるなら定義を教えて欲しい、そしたら答える。
好きは好きだ。
それ以上も無ければそれ以下も無い。
H.M.Kの事務所で暮らすのは楽しいから好き。
椎名も銀二も、ついでに桃地も何を考えてるかわからないけど好きは好き。
ガメラは好きも嫌いもない。
そして楓ちゃんはどちらかに分ければ……実は好きじゃない。
セックスは気持ち悪いから嫌い。
こうなるってわかってて健二を陥れたのはわざとだ。何と言っても健二は単純で馬鹿だからね。
1人だけ汚泥の中にいるのはつらいのだ。
だから同じ場所まで落ちて来て欲しかった。
健二がいれば発光するが如く清々しい馬鹿さで暗く薄汚い汚泥の中を明るく照らしてくれる。
どこにも出口は無いのに掘り起こしてでも、壁を破壊してでも見つけてくれる。
少し見上げる背中はムカつくけど安心する。
ヒラヒラしているシャツの裾を離したく無い。
狡いと言いたければ言え。
嫌いでも何でも嬲《なぶ》れるのは慣れてんだよ。
セックスなんて行為自体は何でもないけど……暫く我慢すればいいだけなのだが、ほぼ肉の無い筋と「筋肉」をそんな風に舐めて旨いのか聞きたい……
乳首を舐められるのはモゾ痒くて腹の底にモヤモヤが溜まるからやめて欲しい。
散々舐めた後、直接的に下に向かうかと思った唇がヌリヌリヌラヌラ這い上がって来て、耳を包まれると変な声が出た。
「ひぇぇ……」
「気持ちいい?」
だから!
どいつもこいつも何故それを聞く。
良いわけない!
髪を掴み、頭を枕に押し付けられ、窒息する心配をしながら突っ込まれて「気持ちいいか?」。
組体操の手足車かって体勢で腰と足を持ち上げられ中途半端にしか付けない腕だけで体重を支える。その上で手加減無く腰を打ち付けて「気持ちいいか?」
馬鹿じゃないの?
「あ……噛むなよ」
耳朶に歯が立ってピリっと頭に響く刺激。
「痛くないって言っただろ?」って……
言ったけど、痛くないけどモヤモヤが溜まって腹の底が怠い。
耳の中に入ってる舌がグチュグチュと音を立てて脳味噌を舐めてんのか?って聞きたいけど口がきけない。
もう早く終わらせて欲しいのに目瞼に、頬に、唇に泣きたくなるような優しいキスが落ちてくる。
そして嫌な事を言う。
「葵……勃ってる…」
カァーッと頭に血が昇る。
知らぬ間にエレクトするのは浅ましさを暴露するようで恥ずかしいのだ。
健二の手が細いパンツのボタンをプツンと弾くと押し込められていたそれが図々しくも前に飛び出す。
健二はちょっと笑ってから体を起こして服を脱いだ。
見られたく無い。
健二が見下ろしている俺はどれほど醜悪な姿をしているのだろうと思うと堪らない。
「葵…そんな顔をしなくていい、恥ずかしい事じゃないんだよ?」
「お………俺だって男だから…」
「………気持ちいいからだろ?」
「だからそれを……」
聞くな。
そして質問しといて口を塞ぐな。
熱くて、肉厚で、見た目からは想像も出来ないくらい繊細に動く健二の舌で口の中が満杯になる。
どこまで入って来る気なのか喉をコソコソ擦られて唸り声が出る。
苦しいけど、深いキスは嫌いだけど……ツルリと出て行ってしまうと物寂しくて窒息寸前の魚みたいにパクパク空気を食んでしまう。
「もっと?……」
「散々です」
苦しいから嫌だけど、健二がやりたいならやればいい。パクッと口を開けるとグウッと体重が掛かってきた。
健二の体温が肌を通して伝わってくる。
密着した腕から、胸から、腹から、口から、熱を生む鼓動が伝わってくる、熱を分けてくる。
前々から思ってたけど健二は普通の人より体温が高いと思う。平熱42度、血の量1.5倍、手足を切り取っても2週間で生えてくる。
絶対。
健二が作る不滅の熱が欲しい。
多分俺の平熱は18度くらいなのだと思う。
血が凍っているように冷たいからいつも寒いような気がするのだ。
手と足を巻き付けるのは寒いからだ。
口が暖かい、体が暖かい、このまま眠れたら幸せなのに、チュッと舌を引かれて逃げていく質量がやっぱり寂しい。
お腹が空いてるんだなぁ…なんて思う。
「暑い?…」
「ううん…寒いから……」
「何?」
「……何でもない」
寒いはいいけど、思わず離すなって言いそうになって慌てて口を閉じた。
健二には何をしてもいいけど何を言ってもいいって訳じゃない、曲解されてまた変な事を言い出すに決まってる。
ほら、今だって絶対何か都合のいい勘違いをしてる。フッと嬉しそうに笑って鼻と鼻を合わせて額を拭う。
え?ペシャって……汗なんかかいてないよ?
寒いから抱きついてるだけだからね。
うん、でも頬は熱い。
それは腹の底のモヤモヤが肥大しているせいだと思う。ピッタリと密着した下腹でお互いがコリコリとせめぎ合って息が詰まるのだ。
健二は逸《はや》ってない。
知っている金持ち共は自分の下半身にしか興味が無かったのだ。
それなのに勃ってないと文句を言う、無理矢理勃たせて無理矢理吐精される恥辱は忘れる事が出来ない。
ホカホカと生暖かい今がずっと続けばいいなんて願ってしまう前に早く終わって欲しい。
さっさと突っ込んで、腰振って、一人で終わればいいのに、その方が楽なのに、優しく包まれて熱が溜まって溢れそうだ。
寝かし付ける気なのかって柔らかさで脇腹を這う手。少しずつ下がって行くのはいいけどもどかしくて体が揺れる。変な声が出そうになって唇を噛む。すると「もっと声を出していいから」って……
うっかりすると健二に全部持っていかれる。
ずっと閉じていたい腐りかけの蓋をこじ開けて来るのだ。
じゃあ馬鹿って言ってもいいかな?
本当は……
本当はもうmen'sアナハイムには行きたくないって言ってもいい?
言わないけどね。
ごちゃごちゃと文句を考えているとズボンが脱がされて行く。
「ボウボウ」だったのにすっかりツルツルに毛を剃られてしまった足は物が触れた時の感触が変なのだ。何せ「ボウボウ」だったからね。
片手の親指がクリクリと胸を捏ねる。
ツーッと胸をひっかく爪が腹の窪みを通り下着からはみ出したそれに触れる。
何だか息苦しいのは呼吸が浅く早いからだ。
クネクネと動く健二の手に嬲られてもう我慢出来ないのに、鼻先にある健二に顔を見られてる。
「健二さん……見ないで」
「俺も同じだから、勃つのも、イクのも、気持ちいいのも同じだからもっと委ねて、大丈夫だから……ほら、いつもみたいに悪態つけよ」
「悪態なんて……ついた事ない」
道具扱いの方が楽なのに、仕事だって言われた方が整理が付くのに、馬鹿な事ばっかりしたり言ったり椎名にバレたりしたからどう受け取っていいか分からなくなってる。
「大丈夫」って何が?
言っても伝わらないしもう間に合わないから抱きついて、引き寄せてチューをすると、健二の手に翻弄されていたそこが弾けてビクビクと体が震えた。
「ふが……あ………あ…ぅ」
「………葵………どうせならもっと色っぽい声を出せよ」
「ふが!」
殺意が湧く。
抱き付いたせいで健二の耳元で声が出たのだ。
恥ずかしくて、健二を亡き者にしたくて踵を振り上げるとハシッとつかまれて、顔の横まで片足が持ち上がった。
「ちょっ…ちょっと、健二さん…この……格好やだ」
「やだってもやだ、葵の顔が見たいから今日は前からする」
「顔は関係ないだろ、勝手にやりたい事をすりゃいい」
「勝手に……はない、葵が少しでも嫌な顔をすればやめる」
嫌とか嫌じゃないとか何も無いけど嫌な顔ってどんな顔だ。
こんな顔でいいのか?
眉を寄せて頬を膨らませてみる。
すると健二の指に頬を突かれて「ぷっ」と恥ずかしい音が出た。
「っっ!!……健二さんの……馬鹿っ!!」
破裂したように笑い出した健二に、思いっきり足を振り下ろしてやったがあっさり避けられてまだ笑ってる。
男二人、二人とも素っ裸で何をやってるのかと思うけど、続きは無かった。
「嫌」とは言ってないのに、いいのに、健二はあっさりと途中でやめたのだ。
どうしても、これから先も、相手が誰でも「隠」なイメージが付き纏うセックスは健二とやると何故こうもあっけらかんと明るくなるのか不思議で不思議で………お腹が空いた。
もう深夜だったけど服を着て、コートを着てマフラーでグルグル巻きになって外に出た。
「焼き芋屋……いないかな」
「ああ、いたら3キロ先でも走って買って来てやるけどな、いないみたいだな」
「3キロ先にならいるかもしれませんよ」
「取り敢えずはラーメンにしないか?」
「餃子付き」
「よっしゃ」って笑う健二はmen'sアナハイムの「葵」じゃ無くてもこうして笑ってくれる。
コートは新しく買った物じゃ無くて健二のお古を選んで着て来た。
だって外は寒いし大きい方が暖かいからね。
多少の快感があるのは認めるが、総じて不気味で、不衛生で、欲望丸出しでみっともない。
ギラギラと猛り、息を荒げる程興奮する姿には知性の欠片も無いのだ。そしてそんな行為に反応してしまう自分自身も浅ましく思えて惨めな気持ちしか残らない。
女を連れ込む父も、男と逃げたらしい見知らぬ母もセックスに溺れる大人の1人だ。
それは健二だって同じ……だとは思う。
健二の事が好きかと聞かれたら好きとしか答えられないが好きの種類を聞かれても困るのだ。
好きには大中小とかあるのか?
あるなら定義を教えて欲しい、そしたら答える。
好きは好きだ。
それ以上も無ければそれ以下も無い。
H.M.Kの事務所で暮らすのは楽しいから好き。
椎名も銀二も、ついでに桃地も何を考えてるかわからないけど好きは好き。
ガメラは好きも嫌いもない。
そして楓ちゃんはどちらかに分ければ……実は好きじゃない。
セックスは気持ち悪いから嫌い。
こうなるってわかってて健二を陥れたのはわざとだ。何と言っても健二は単純で馬鹿だからね。
1人だけ汚泥の中にいるのはつらいのだ。
だから同じ場所まで落ちて来て欲しかった。
健二がいれば発光するが如く清々しい馬鹿さで暗く薄汚い汚泥の中を明るく照らしてくれる。
どこにも出口は無いのに掘り起こしてでも、壁を破壊してでも見つけてくれる。
少し見上げる背中はムカつくけど安心する。
ヒラヒラしているシャツの裾を離したく無い。
狡いと言いたければ言え。
嫌いでも何でも嬲《なぶ》れるのは慣れてんだよ。
セックスなんて行為自体は何でもないけど……暫く我慢すればいいだけなのだが、ほぼ肉の無い筋と「筋肉」をそんな風に舐めて旨いのか聞きたい……
乳首を舐められるのはモゾ痒くて腹の底にモヤモヤが溜まるからやめて欲しい。
散々舐めた後、直接的に下に向かうかと思った唇がヌリヌリヌラヌラ這い上がって来て、耳を包まれると変な声が出た。
「ひぇぇ……」
「気持ちいい?」
だから!
どいつもこいつも何故それを聞く。
良いわけない!
髪を掴み、頭を枕に押し付けられ、窒息する心配をしながら突っ込まれて「気持ちいいか?」。
組体操の手足車かって体勢で腰と足を持ち上げられ中途半端にしか付けない腕だけで体重を支える。その上で手加減無く腰を打ち付けて「気持ちいいか?」
馬鹿じゃないの?
「あ……噛むなよ」
耳朶に歯が立ってピリっと頭に響く刺激。
「痛くないって言っただろ?」って……
言ったけど、痛くないけどモヤモヤが溜まって腹の底が怠い。
耳の中に入ってる舌がグチュグチュと音を立てて脳味噌を舐めてんのか?って聞きたいけど口がきけない。
もう早く終わらせて欲しいのに目瞼に、頬に、唇に泣きたくなるような優しいキスが落ちてくる。
そして嫌な事を言う。
「葵……勃ってる…」
カァーッと頭に血が昇る。
知らぬ間にエレクトするのは浅ましさを暴露するようで恥ずかしいのだ。
健二の手が細いパンツのボタンをプツンと弾くと押し込められていたそれが図々しくも前に飛び出す。
健二はちょっと笑ってから体を起こして服を脱いだ。
見られたく無い。
健二が見下ろしている俺はどれほど醜悪な姿をしているのだろうと思うと堪らない。
「葵…そんな顔をしなくていい、恥ずかしい事じゃないんだよ?」
「お………俺だって男だから…」
「………気持ちいいからだろ?」
「だからそれを……」
聞くな。
そして質問しといて口を塞ぐな。
熱くて、肉厚で、見た目からは想像も出来ないくらい繊細に動く健二の舌で口の中が満杯になる。
どこまで入って来る気なのか喉をコソコソ擦られて唸り声が出る。
苦しいけど、深いキスは嫌いだけど……ツルリと出て行ってしまうと物寂しくて窒息寸前の魚みたいにパクパク空気を食んでしまう。
「もっと?……」
「散々です」
苦しいから嫌だけど、健二がやりたいならやればいい。パクッと口を開けるとグウッと体重が掛かってきた。
健二の体温が肌を通して伝わってくる。
密着した腕から、胸から、腹から、口から、熱を生む鼓動が伝わってくる、熱を分けてくる。
前々から思ってたけど健二は普通の人より体温が高いと思う。平熱42度、血の量1.5倍、手足を切り取っても2週間で生えてくる。
絶対。
健二が作る不滅の熱が欲しい。
多分俺の平熱は18度くらいなのだと思う。
血が凍っているように冷たいからいつも寒いような気がするのだ。
手と足を巻き付けるのは寒いからだ。
口が暖かい、体が暖かい、このまま眠れたら幸せなのに、チュッと舌を引かれて逃げていく質量がやっぱり寂しい。
お腹が空いてるんだなぁ…なんて思う。
「暑い?…」
「ううん…寒いから……」
「何?」
「……何でもない」
寒いはいいけど、思わず離すなって言いそうになって慌てて口を閉じた。
健二には何をしてもいいけど何を言ってもいいって訳じゃない、曲解されてまた変な事を言い出すに決まってる。
ほら、今だって絶対何か都合のいい勘違いをしてる。フッと嬉しそうに笑って鼻と鼻を合わせて額を拭う。
え?ペシャって……汗なんかかいてないよ?
寒いから抱きついてるだけだからね。
うん、でも頬は熱い。
それは腹の底のモヤモヤが肥大しているせいだと思う。ピッタリと密着した下腹でお互いがコリコリとせめぎ合って息が詰まるのだ。
健二は逸《はや》ってない。
知っている金持ち共は自分の下半身にしか興味が無かったのだ。
それなのに勃ってないと文句を言う、無理矢理勃たせて無理矢理吐精される恥辱は忘れる事が出来ない。
ホカホカと生暖かい今がずっと続けばいいなんて願ってしまう前に早く終わって欲しい。
さっさと突っ込んで、腰振って、一人で終わればいいのに、その方が楽なのに、優しく包まれて熱が溜まって溢れそうだ。
寝かし付ける気なのかって柔らかさで脇腹を這う手。少しずつ下がって行くのはいいけどもどかしくて体が揺れる。変な声が出そうになって唇を噛む。すると「もっと声を出していいから」って……
うっかりすると健二に全部持っていかれる。
ずっと閉じていたい腐りかけの蓋をこじ開けて来るのだ。
じゃあ馬鹿って言ってもいいかな?
本当は……
本当はもうmen'sアナハイムには行きたくないって言ってもいい?
言わないけどね。
ごちゃごちゃと文句を考えているとズボンが脱がされて行く。
「ボウボウ」だったのにすっかりツルツルに毛を剃られてしまった足は物が触れた時の感触が変なのだ。何せ「ボウボウ」だったからね。
片手の親指がクリクリと胸を捏ねる。
ツーッと胸をひっかく爪が腹の窪みを通り下着からはみ出したそれに触れる。
何だか息苦しいのは呼吸が浅く早いからだ。
クネクネと動く健二の手に嬲られてもう我慢出来ないのに、鼻先にある健二に顔を見られてる。
「健二さん……見ないで」
「俺も同じだから、勃つのも、イクのも、気持ちいいのも同じだからもっと委ねて、大丈夫だから……ほら、いつもみたいに悪態つけよ」
「悪態なんて……ついた事ない」
道具扱いの方が楽なのに、仕事だって言われた方が整理が付くのに、馬鹿な事ばっかりしたり言ったり椎名にバレたりしたからどう受け取っていいか分からなくなってる。
「大丈夫」って何が?
言っても伝わらないしもう間に合わないから抱きついて、引き寄せてチューをすると、健二の手に翻弄されていたそこが弾けてビクビクと体が震えた。
「ふが……あ………あ…ぅ」
「………葵………どうせならもっと色っぽい声を出せよ」
「ふが!」
殺意が湧く。
抱き付いたせいで健二の耳元で声が出たのだ。
恥ずかしくて、健二を亡き者にしたくて踵を振り上げるとハシッとつかまれて、顔の横まで片足が持ち上がった。
「ちょっ…ちょっと、健二さん…この……格好やだ」
「やだってもやだ、葵の顔が見たいから今日は前からする」
「顔は関係ないだろ、勝手にやりたい事をすりゃいい」
「勝手に……はない、葵が少しでも嫌な顔をすればやめる」
嫌とか嫌じゃないとか何も無いけど嫌な顔ってどんな顔だ。
こんな顔でいいのか?
眉を寄せて頬を膨らませてみる。
すると健二の指に頬を突かれて「ぷっ」と恥ずかしい音が出た。
「っっ!!……健二さんの……馬鹿っ!!」
破裂したように笑い出した健二に、思いっきり足を振り下ろしてやったがあっさり避けられてまだ笑ってる。
男二人、二人とも素っ裸で何をやってるのかと思うけど、続きは無かった。
「嫌」とは言ってないのに、いいのに、健二はあっさりと途中でやめたのだ。
どうしても、これから先も、相手が誰でも「隠」なイメージが付き纏うセックスは健二とやると何故こうもあっけらかんと明るくなるのか不思議で不思議で………お腹が空いた。
もう深夜だったけど服を着て、コートを着てマフラーでグルグル巻きになって外に出た。
「焼き芋屋……いないかな」
「ああ、いたら3キロ先でも走って買って来てやるけどな、いないみたいだな」
「3キロ先にならいるかもしれませんよ」
「取り敢えずはラーメンにしないか?」
「餃子付き」
「よっしゃ」って笑う健二はmen'sアナハイムの「葵」じゃ無くてもこうして笑ってくれる。
コートは新しく買った物じゃ無くて健二のお古を選んで着て来た。
だって外は寒いし大きい方が暖かいからね。
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