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2章

第35話 制服で リンセSide

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──────リンセSide─────

学院長室に行った時…
チェリーがおかしかった。
なんであの黒髪黒目のスタイルのいい僕よりは大人っぽい…水衣とやらに興味を示した?!
あーゆのがチェリーのタイプなのか?
だったら僕は正反対じゃないか…

その後、鈴木先生に連れられて更衣室に行った。
部屋を別れた後…

「あの…リンセさん」

「なんでしょう」
水衣が話しかけてきたので、僕は素っ気なく返事をした

「あの…チェリーさんは…どこ出身ですか?」

「なんで、それを聞く?知ってどうする?」

ああ、なんでチェリーに興味を示すんだ…
なんかイライラする…

「あ…あの」

「なんだ」

「僕、別にチェリーさん狙ってる訳じゃないんでそんなに威嚇しないで頂けると…」

「っ…」
「べ、べつに?威嚇してないし…」

「いやいや…」
と水衣が苦笑する

なんだ、こいつ良い奴じゃん。
僕は別にね?威嚇してた訳じゃないし
水衣が変なやつじゃないか、判断してただけだしな。
それにこいつよく見たら、髪の毛思いっきり跳ねてるし意外と抜けてるやつかも知れない。

「両方着替え終わったし、出ようか?」
「そうだな」

と僕達は部屋を出た。
 
「お、お前ら早いな。女子達は盛り上がってるぞ」

何のことか分からなかったけど、しばらく待っているとその意味が分かった…
(聞いちゃだめだ…聞いちゃだめだー)
と心の中で暗唱したけど、結局聞いてしまった。
となりにいる水衣を見ると、僕と同じように下を向いて固まっている。
水衣はめちゃくちゃ、顔が真っ赤だ。

女子二人が出た後、鈴木先生がチェリーの眼帯を外せと言った。
僕は初めてあった時から眼帯をしていたからあんまり、気にならなかった。
たけど、今その眼帯の下の目をみて分かった。
何故、彼女が両親に奴隷として売られる事になっていたか…家族から突き放されていたかが。

チェリーはオッドアイだったのだ。
それも凄く綺麗
もちろん、眼帯で隠されていない桜色の瞳も見た事ないくらい美しい色をしている。
だけど、片方の目は金色に光り輝いていたのだ。

そこにいるみんなが、息を飲んだ。

鈴木先生が眼帯をまた付けさせて、僕達は入学式へと向かった。

学校生活が楽しみだ。





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