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第2話 グループ
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海月学園の最寄りの駅は、海月学園前とそのまんまの駅の名前だ。
駅を出ると川が1つ流れその上に1本の橋が架かっている。その橋を渡ると色んなお店やら家やらが並んでいる一本道に出る。そうして、ずっと一本道を歩き続けると海月学園につく。
海月学園に私と同じように入学する新入生の人達は目をキラキラと輝かせ期待を胸に抱いく姿が見られる。その大勢の中を私は堂々と歩く。
その私の姿を見た人達は口々にこういう。
「綺麗…」「誰あれ?」「モデルか何かかな?」と…
はぁ…どうして。容姿だけでこんなにも人の評価は変わるのだろう。
これだから、つまらない。
私は自分のクラスを確認して教室に向った。
自分の席が黒板に書かれているので、確認する。
窓側の1番後ろの席か…うん。落ち着けていい席だ。教室の中ではもう、席の隣や上下同士で仲が良くなっている、私もぼっちにならない程度には誰かと仲良くしてる振りをしなければ、つまらない虐めやらが起きる。
実際こないだまで、中学生だった私は。人と関わる事をしなかったからか、靴を隠されたりめんどくさい役割に推薦されたりとくだらない事をされたからね。
ひとまずはこのクラスの中心核になりそうなメンバーが集まっている端っこにでもなれたら。
とりあえずは、予想でそういう人達がいる所に声を掛けて見よう…
「あの…私同じ中学校の人居なくて…そのこれから宜しくお願いします」
私は男3人、女2人がいるグループに、目を逸らしながら恥ずかしそうな振りをして声を掛けてみた。割れながらなんて無様な事を…
「おう!これから宜しくな!」
「よろしくー」
その、5人が宜しくと気さくに返す。
それからその5人が自己紹介をしてくれた。
「小宮りりかだよー!りーって呼んでね!」
一番最初にしてくれたのは、ショートカットで小柄の可愛らしい子。
「俺は濱屋拓也。好きな事はサッカー!よろしくなぁー」
彼は身長が高めで体格のよい、運動系の男子だ。
「鈴木澄恋よ。楽しい事がすき。部活は吹奏楽に入ろうかなって思ってるよ」
彼女は目元がキリッとした気が強そうな女子。
「僕は河内蓮。よろしくっーす!可愛い子大好きっす」
ただ単に女好きそうだ。それだけ。ルックスもチャラそう。
そして、最後。
「藤田翔夜でーす!よろしくな!」
ニコニコスマイルの彼。
この中で最もスタイル、ルックスに優れみんなから好かれそうな人だ。この人とは絶対に気が合わなそう。
「私は櫻井那菜ですっ!」
「那菜ちゃんかぁー!彼氏いるの?」
いきなりこんな失礼な事を聞いてきたのはチャラそうな河内蓮。
「そ、そんな居ないよー」
彼氏どころか、友達もいた事すらないんですけどね。そもそも彼氏なんていたところでめんどくさい。それに代わりはないでしょう。
「またまたぁー那菜ちゃんみたいに可愛かったら居るでしょ」
連がニヤニヤしながら答える
「可愛くなんて無いですよ」
と俯く。
「ほら、那菜ちゃんが困ってるでしょ」
と、元気な感じのりりかがツッコミを入れる。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムと同時に先生がやってきた。
「よーし、座れー。今日から担任の笠井だ。点呼取るぞー」
そうして、点呼が始まる。
隣の席にいるのは藤田翔夜。
さっきの明るい気さくな感じと違い、どこか冷たそうな雰囲気をかもし出している。
あいつでも、あんな顔するんだな…
点呼が呼び終わると、入学式までの30分間自由時間だと言われた。
さっきのあのグループの人達は自由時間が始まると一緒に教室へみんな出ていってしまった。いったい何処へ行ったのだろうか?
まぁあいい。
私はスマホをとりだして、唯一、本音を話せるネカマ(ネット友達)にメールをした。
その友達の名前はしらない。性別は男で、歳は私と同じ。という事しか知らない人だ。
私は彼を『イブ』と呼んでいる。
そして、彼は私を『リーフ』と呼ぶ。
海月学園の最寄りの駅は、海月学園前とそのまんまの駅の名前だ。
駅を出ると川が1つ流れその上に1本の橋が架かっている。その橋を渡ると色んなお店やら家やらが並んでいる一本道に出る。そうして、ずっと一本道を歩き続けると海月学園につく。
海月学園に私と同じように入学する新入生の人達は目をキラキラと輝かせ期待を胸に抱いく姿が見られる。その大勢の中を私は堂々と歩く。
その私の姿を見た人達は口々にこういう。
「綺麗…」「誰あれ?」「モデルか何かかな?」と…
はぁ…どうして。容姿だけでこんなにも人の評価は変わるのだろう。
これだから、つまらない。
私は自分のクラスを確認して教室に向った。
自分の席が黒板に書かれているので、確認する。
窓側の1番後ろの席か…うん。落ち着けていい席だ。教室の中ではもう、席の隣や上下同士で仲が良くなっている、私もぼっちにならない程度には誰かと仲良くしてる振りをしなければ、つまらない虐めやらが起きる。
実際こないだまで、中学生だった私は。人と関わる事をしなかったからか、靴を隠されたりめんどくさい役割に推薦されたりとくだらない事をされたからね。
ひとまずはこのクラスの中心核になりそうなメンバーが集まっている端っこにでもなれたら。
とりあえずは、予想でそういう人達がいる所に声を掛けて見よう…
「あの…私同じ中学校の人居なくて…そのこれから宜しくお願いします」
私は男3人、女2人がいるグループに、目を逸らしながら恥ずかしそうな振りをして声を掛けてみた。割れながらなんて無様な事を…
「おう!これから宜しくな!」
「よろしくー」
その、5人が宜しくと気さくに返す。
それからその5人が自己紹介をしてくれた。
「小宮りりかだよー!りーって呼んでね!」
一番最初にしてくれたのは、ショートカットで小柄の可愛らしい子。
「俺は濱屋拓也。好きな事はサッカー!よろしくなぁー」
彼は身長が高めで体格のよい、運動系の男子だ。
「鈴木澄恋よ。楽しい事がすき。部活は吹奏楽に入ろうかなって思ってるよ」
彼女は目元がキリッとした気が強そうな女子。
「僕は河内蓮。よろしくっーす!可愛い子大好きっす」
ただ単に女好きそうだ。それだけ。ルックスもチャラそう。
そして、最後。
「藤田翔夜でーす!よろしくな!」
ニコニコスマイルの彼。
この中で最もスタイル、ルックスに優れみんなから好かれそうな人だ。この人とは絶対に気が合わなそう。
「私は櫻井那菜ですっ!」
「那菜ちゃんかぁー!彼氏いるの?」
いきなりこんな失礼な事を聞いてきたのはチャラそうな河内蓮。
「そ、そんな居ないよー」
彼氏どころか、友達もいた事すらないんですけどね。そもそも彼氏なんていたところでめんどくさい。それに代わりはないでしょう。
「またまたぁー那菜ちゃんみたいに可愛かったら居るでしょ」
連がニヤニヤしながら答える
「可愛くなんて無いですよ」
と俯く。
「ほら、那菜ちゃんが困ってるでしょ」
と、元気な感じのりりかがツッコミを入れる。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムと同時に先生がやってきた。
「よーし、座れー。今日から担任の笠井だ。点呼取るぞー」
そうして、点呼が始まる。
隣の席にいるのは藤田翔夜。
さっきの明るい気さくな感じと違い、どこか冷たそうな雰囲気をかもし出している。
あいつでも、あんな顔するんだな…
点呼が呼び終わると、入学式までの30分間自由時間だと言われた。
さっきのあのグループの人達は自由時間が始まると一緒に教室へみんな出ていってしまった。いったい何処へ行ったのだろうか?
まぁあいい。
私はスマホをとりだして、唯一、本音を話せるネカマ(ネット友達)にメールをした。
その友達の名前はしらない。性別は男で、歳は私と同じ。という事しか知らない人だ。
私は彼を『イブ』と呼んでいる。
そして、彼は私を『リーフ』と呼ぶ。
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