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トラブルプランツ スタンピード篇
おでんかポトフか
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食後、仮眠を取ったレオPTは元気に復活して参戦する。
「いまのところ美味しい魔物に出会えてないないなぁ」
「げ!アンタまたそれなの!?スタンピード舐めんな!」
「俺が狩りに出向くのに他に理由あるか?」
「……あっそ」
「レオらしいよねぇ、美味しく狩るはキミのルールだもん」
フラがケラケラ笑って揶揄う。
「巫山戯てると怪我しますわよ」
ティルが真顔でみんなを窘めると一同の顔が引き締まった。
美女が怒ると怖いんです。
バリケードを通り、片手剣から大包丁に武器を変えたレオがどこを狩ろうかと目星をつけた時だ。
悲鳴とともに走ってきた冒険者が「ぎゃあああ!助げでぐでぇぇ!」と泣き叫びバリケードを抜けて行った。
その後ドドドドッという地を揺らす轟音が少し遠くから聞こえる。
「あんにゃろ!魔物を挑発しただけで逃げたな!」
バリラが魔物を押し付けられて怒った。
「ん、あれは大根?」
暴走してこちらに来るのはどう見ても青首大根だった。しかし、途轍もなくデカイ。
「今夜のオカズが決まったぜ、おでんだ!」
「お、おでん?なんですの?」
背から素早く大包丁を抜くと同時に鑑定をするレオ。
【ジャポネラ】
通称:白い根っこ又は大根と呼ばれる
主な生息地:東の島国
刺激すると太く強靭な体躯で暴れる厄介もの
長く延びた葉で威嚇してくる
執念深いので注意が必要
普段は土壌深くに潜り眠っている
食用:瑞々しく蛋白な味がする、生でも美味しい
弱点:氷、火
「やっぱり大根だ!おでんの具!蕪の次は大根……根菜ばっかだが仕方ない!美味しく狩ってやるぜ」
ひとりハイテンションなレオに、他4名は引いていた。なぜあんな白い根っこに喜んでいるのかさっぱりわからないのだ。
足止めをするべくフラが大根の足元?を凍らせた。
ドオォォォンと凄い音を立てて、大根が転がった、足と胴体が断たれたせいだ。
「さすが水が多い野菜だから、凍ると脆いな」
「ご主人様、アイツの事は野菜扱いなんだ?」
そばで観察していたジェイラが呆れている。
「美味いんだってコイツ!出汁でコトコト煮ると柔らかくて染みウマなんだよ」
「はいはい」
倒された大根はギィーギィーと喚いて暴れている。
長い葉をブンブン回し、抵抗をやめないのだ。
連携で倒そうと近づいた時、運悪く葉に当たったフラが数メートル弾き飛ばされた。
「フラッ!?」
心配で駆け寄ろうとするレオだったが、ティルがこちらに介抱を任せて斬り伏せるように叱咤する。
「ごめん!……バリラ葉っぱを斬り落としたい、生え際を狙うから援護頼む!」
「はいよ!」
先端部分を微塵に斬りつけながら徐々に短くしていった。
バリラが挑発している間に、レオは大きく跳ね上がって生え際を斬り落とした。
バキバキとまるで大木を切るような音がした、葉元はかなり硬かった。
「ぐっ!すっげぇ硬い!手がジンジンする」
「レオ、止めは私とジェイラに任せて下がれ、フラ達を護衛してやって」
「ご主人様、私の風魔法で切り裂いてやりますよ!」
「わ、わかった気を付けてくれ!」
レオは痺れた両手で包丁をなんとか仕舞い、片手剣に替えてティルの方へ向かう。
「ティル、具合は?」
「気絶してるだけですわ、でもしばらくは動かせません頭を打ったようなので」
「!?」
痺れを治癒して貰ったレオは、ティルとフラを護ることのに専念した。
やがてブロック状に大根を切り伏せたバリラとジェイラが勝鬨をあげた。
フラが気絶したので再び撤退することにしたレオたち。
戦利品より仲間である。
なかなか進まない討伐戦だ。
「いまのところ美味しい魔物に出会えてないないなぁ」
「げ!アンタまたそれなの!?スタンピード舐めんな!」
「俺が狩りに出向くのに他に理由あるか?」
「……あっそ」
「レオらしいよねぇ、美味しく狩るはキミのルールだもん」
フラがケラケラ笑って揶揄う。
「巫山戯てると怪我しますわよ」
ティルが真顔でみんなを窘めると一同の顔が引き締まった。
美女が怒ると怖いんです。
バリケードを通り、片手剣から大包丁に武器を変えたレオがどこを狩ろうかと目星をつけた時だ。
悲鳴とともに走ってきた冒険者が「ぎゃあああ!助げでぐでぇぇ!」と泣き叫びバリケードを抜けて行った。
その後ドドドドッという地を揺らす轟音が少し遠くから聞こえる。
「あんにゃろ!魔物を挑発しただけで逃げたな!」
バリラが魔物を押し付けられて怒った。
「ん、あれは大根?」
暴走してこちらに来るのはどう見ても青首大根だった。しかし、途轍もなくデカイ。
「今夜のオカズが決まったぜ、おでんだ!」
「お、おでん?なんですの?」
背から素早く大包丁を抜くと同時に鑑定をするレオ。
【ジャポネラ】
通称:白い根っこ又は大根と呼ばれる
主な生息地:東の島国
刺激すると太く強靭な体躯で暴れる厄介もの
長く延びた葉で威嚇してくる
執念深いので注意が必要
普段は土壌深くに潜り眠っている
食用:瑞々しく蛋白な味がする、生でも美味しい
弱点:氷、火
「やっぱり大根だ!おでんの具!蕪の次は大根……根菜ばっかだが仕方ない!美味しく狩ってやるぜ」
ひとりハイテンションなレオに、他4名は引いていた。なぜあんな白い根っこに喜んでいるのかさっぱりわからないのだ。
足止めをするべくフラが大根の足元?を凍らせた。
ドオォォォンと凄い音を立てて、大根が転がった、足と胴体が断たれたせいだ。
「さすが水が多い野菜だから、凍ると脆いな」
「ご主人様、アイツの事は野菜扱いなんだ?」
そばで観察していたジェイラが呆れている。
「美味いんだってコイツ!出汁でコトコト煮ると柔らかくて染みウマなんだよ」
「はいはい」
倒された大根はギィーギィーと喚いて暴れている。
長い葉をブンブン回し、抵抗をやめないのだ。
連携で倒そうと近づいた時、運悪く葉に当たったフラが数メートル弾き飛ばされた。
「フラッ!?」
心配で駆け寄ろうとするレオだったが、ティルがこちらに介抱を任せて斬り伏せるように叱咤する。
「ごめん!……バリラ葉っぱを斬り落としたい、生え際を狙うから援護頼む!」
「はいよ!」
先端部分を微塵に斬りつけながら徐々に短くしていった。
バリラが挑発している間に、レオは大きく跳ね上がって生え際を斬り落とした。
バキバキとまるで大木を切るような音がした、葉元はかなり硬かった。
「ぐっ!すっげぇ硬い!手がジンジンする」
「レオ、止めは私とジェイラに任せて下がれ、フラ達を護衛してやって」
「ご主人様、私の風魔法で切り裂いてやりますよ!」
「わ、わかった気を付けてくれ!」
レオは痺れた両手で包丁をなんとか仕舞い、片手剣に替えてティルの方へ向かう。
「ティル、具合は?」
「気絶してるだけですわ、でもしばらくは動かせません頭を打ったようなので」
「!?」
痺れを治癒して貰ったレオは、ティルとフラを護ることのに専念した。
やがてブロック状に大根を切り伏せたバリラとジェイラが勝鬨をあげた。
フラが気絶したので再び撤退することにしたレオたち。
戦利品より仲間である。
なかなか進まない討伐戦だ。
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