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反抗期篇
コウモリとキノコ
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1F岩壁迷路
最初の一歩をそろりと踏みしめた、すでに何十人と出入りしているはずなのに足跡がない。
数歩歩いて後ろを見れば己の足跡がない。
「え、まじかよ・・・どいう地面なんだ?」
フロアの地面はいたって普通で外とほぼ変わりはない。
それに思ったほど暗くない、というか薄ボンヤリと緑の蛍光色の光があった。
「お化け屋敷に似てるな」
迷路の法則通り壁を沿うように左側を常に意識して歩く。
臆病かもしれないが初心者だ、いきなり遭難は勘弁だ。
初日早々に棺桶すら入れず死ぬのは嫌だからな。
数匹のネズミ魔物と対峙したが相手も無用な戦闘は好まないのか2回に1回は逃げて行った。
亡骸は通路の隅に退けて進む、ギルドで学んだダンジョンのルールブックに倣い行動する。
何カ所か魔物の死骸が同じように処理されていた。
土に還るまで放置するが異臭はしない、ダンジョン出現の際に祓魔師たちが循環浄化魔法を施すのだという。
疫病の蔓延などを危惧しての処置だ、当然と言える。
「やっぱ浄化魔法すごいな」覚えられないのが悔しくてたまらない。
1階は冒険者に全く会わなかった、俺が慎重すぎて大きく遅れてるのだろう。
数十分後、地下への階段が見つかった、しかしそこの真上に魔物がぶら下がっていた。
「俺、飛行系苦手なんだよな」
蝙蝠の魔物のようだ、逆さのままバサリと羽を広げ威嚇してきた。
「コウモリの弱点。うん、良いのがあった」
バッグから緑色の棒を数本取り出して火をつけた、でっかい線香とでも思ってくれ。
「キキキキッ!」
ミントの煙に巻かれ苦しみだし豚鼻の顔を醜く歪めてボトリと落ちた、仰向けにキーキー喚いて煩い。
翼を切り落として壁際へ放置、ほっとけば死ぬだろう。
蝙蝠を食べる国もあるようだが流石に食いたくない。
漸く地下一階へ下りた、なんかこれからが本番って気がする。
階段は思ったより長くて、下りる途中でスライムがボタボタ落ちてきて鬱陶しかった。
「ちょっと湿気が増えたか?」
上階のような壁はなく鍾乳洞のようなフロアだった。
ジメっと空気が纏わりつく、すぐ目の前にキノコの魔物がいた。
顔はなく不気味な青色ベースにドット柄をしている「俺は毒持ってんぞー」って感じだ。
「でも毒って旨味でもあるんだよな、食ったらエライ事になるけど」
ヌメヌメぶよぶよと移動している、べつに襲っても来ないのでスルーした。
そしたら後ろから追いかけてきやがった。
「なんだよもー!めんどくせえ!」
ちょっと走り距離を置いて構えた、解体を使うことにした。
スパパッと大包丁を振るう、だが僅かに外す。キノコが素早く横へ除けたのだ。
ヌルヌルと蛇行して移動するキノコがムカツク。
肩の力を抜いて動きを見る、「なるほどお前って・・・」ニヤリと笑ってどう退治するか決めた。
最初の一歩をそろりと踏みしめた、すでに何十人と出入りしているはずなのに足跡がない。
数歩歩いて後ろを見れば己の足跡がない。
「え、まじかよ・・・どいう地面なんだ?」
フロアの地面はいたって普通で外とほぼ変わりはない。
それに思ったほど暗くない、というか薄ボンヤリと緑の蛍光色の光があった。
「お化け屋敷に似てるな」
迷路の法則通り壁を沿うように左側を常に意識して歩く。
臆病かもしれないが初心者だ、いきなり遭難は勘弁だ。
初日早々に棺桶すら入れず死ぬのは嫌だからな。
数匹のネズミ魔物と対峙したが相手も無用な戦闘は好まないのか2回に1回は逃げて行った。
亡骸は通路の隅に退けて進む、ギルドで学んだダンジョンのルールブックに倣い行動する。
何カ所か魔物の死骸が同じように処理されていた。
土に還るまで放置するが異臭はしない、ダンジョン出現の際に祓魔師たちが循環浄化魔法を施すのだという。
疫病の蔓延などを危惧しての処置だ、当然と言える。
「やっぱ浄化魔法すごいな」覚えられないのが悔しくてたまらない。
1階は冒険者に全く会わなかった、俺が慎重すぎて大きく遅れてるのだろう。
数十分後、地下への階段が見つかった、しかしそこの真上に魔物がぶら下がっていた。
「俺、飛行系苦手なんだよな」
蝙蝠の魔物のようだ、逆さのままバサリと羽を広げ威嚇してきた。
「コウモリの弱点。うん、良いのがあった」
バッグから緑色の棒を数本取り出して火をつけた、でっかい線香とでも思ってくれ。
「キキキキッ!」
ミントの煙に巻かれ苦しみだし豚鼻の顔を醜く歪めてボトリと落ちた、仰向けにキーキー喚いて煩い。
翼を切り落として壁際へ放置、ほっとけば死ぬだろう。
蝙蝠を食べる国もあるようだが流石に食いたくない。
漸く地下一階へ下りた、なんかこれからが本番って気がする。
階段は思ったより長くて、下りる途中でスライムがボタボタ落ちてきて鬱陶しかった。
「ちょっと湿気が増えたか?」
上階のような壁はなく鍾乳洞のようなフロアだった。
ジメっと空気が纏わりつく、すぐ目の前にキノコの魔物がいた。
顔はなく不気味な青色ベースにドット柄をしている「俺は毒持ってんぞー」って感じだ。
「でも毒って旨味でもあるんだよな、食ったらエライ事になるけど」
ヌメヌメぶよぶよと移動している、べつに襲っても来ないのでスルーした。
そしたら後ろから追いかけてきやがった。
「なんだよもー!めんどくせえ!」
ちょっと走り距離を置いて構えた、解体を使うことにした。
スパパッと大包丁を振るう、だが僅かに外す。キノコが素早く横へ除けたのだ。
ヌルヌルと蛇行して移動するキノコがムカツク。
肩の力を抜いて動きを見る、「なるほどお前って・・・」ニヤリと笑ってどう退治するか決めた。
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