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53話

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「本当にすみませんでした」

僕の家のリビングにて。
集まった【白夜】のみんなの前で、僕は土下座していた。

「いや、謝る必要なくない?」

「そうです……よね。というか、何に対する謝罪になるんです?」

ユイとナツの言葉がある。

何に対する謝罪かって?
それはもちろん。

「配信切り忘れた事、堂々とミオに告白したこと、それに対する炎上で現在迷惑を掛けていることです……」

「マジで落ち着けやシオン」

肩をポンポン叩くタケル。

「気にすることないんじゃないの?」

レオナのその言葉に、3人もうんうん頷いている。

「てか、やっとシオンにも彼女が出来たんだし、むしろ祝う必要あるよね?」

「「「それな」」」

ナツの言葉に、3人が口を揃える。

たしかに、ナツとユイ、タケルとレオナは付き合っている。

それはよく分かってるし、何となく疎外感みたいなものがあった。

4人とも顔が整っていて、見た目だけでも寄ってくる男女は多いのに、高校生最強探索者ということもあって、常に周りには男女で溢れていた。

それは僕には無い。

すごいよね。

対して僕は友達は多くないし、ミオが初めての彼女だ。

あれっ、リーダーの疎外感って結構悲しくないか?

「正直炎上とか、俺たちにとっては日常茶飯事だぜ。誹謗中傷とかシオンに言ってないだけで、めちゃくちゃ来てるしな」

「そうなの!?」

「おう、めんどくさいから内容は省くけど、マジで多いぞ。特に今はシオンと歌姫のことで、更に多く来てるな」

「申し訳ございません!!!」

「シオンが萎縮するからやめなさい!」

「いて!頭を叩くな!」

「でも実際は?」

「痛気持ちいい……ってなるか!!」

「ってことで、昨日のことは全く気にしないで良いよ。むしろさっきも言った通り、シオンの初彼女ってことを祝う必要があるよ。マジでおめでとう!」

イェーイ!

と、いつの間にか持ってたクラッカーをパーンッ!

いつも思うけど、どっから取り出してるんだろう……。

「でも、誹謗中傷と戦うって、ミオに宣言した手前、みんなに頼るのは嫌だよ」

「いいえ。これは私たちの戦いでもあります!私たちはパーティーですよ。そういう時に1人になるのはいけません!」

「そうよ。私たちにも誹謗中傷とかは来てるってことは、私たちにも喧嘩を売ってるの。徹底的に戦うしかないわね」

「みんな…ありがとう」

「まずはお父様に相談してみましょう。ミオさんもご一緒して、弁護士さんを探してもらいましょう」

そうだった。
ユイの父親は有名な企業の社長だ。

弁護士の知り合いもいると思う。

そしてユイを溺愛しているが、しっかり自分の意思を伝えないと、行動してくれない人だ。

善は急げ。

早速行動に移そう。
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