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このメス豚め
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「セニエ伯爵令嬢ヴァネッサ、我が婚約者よ」
カルナック侯爵家の嫡男ディオンは、男爵令嬢ルシールの肩を引き寄せて、婚約者に人差し指を突きつける。
「婚約破棄を申し渡す! このメス豚め!」
侯爵領のマナーハウスで行われた、春の舞踏会である。多くの招待客が談笑も忘れ凍りついた。
「私は真実の愛に目覚めた。ルシールこそ私の最愛の人だ。よって、貴様のことは愛せぬ」
ヴァネッサは屈辱にわなわなと震える。
「なぜ、両家の話し合いの場を設けませんの? 衆目の中でわたくしを辱める理由をおっしゃってくださいまし」
もっともである。
燕尾服とイブニングドレスに身を包んだ貴族たちは、カルナック侯爵の方におそるおそる目をやる。
渋い顔で息子を見ているだけで、特に何も言わない。ヴァネッサの父、セニエ伯爵もだ。
今日の舞踏会は、春という季節を満喫するためだけのものではなく、もうすぐ結婚するディオンとヴァネッサの、婚前祝いも兼ねていたはず。
なぜこんなことになってしまったのか。
ディオンは不可思議な、なんとも言えない表情を浮かべたまま、黙ってヴァネッサを見守るだけだった。
男爵令嬢ルシールは、そんなディオンにひしっとしがみつき、ほくそ笑む。
まさか、侯爵家の嫡男がこんなにちょろいと思わなかった。ちょっとの色仕掛けで、許嫁との婚約を一方的に解消したディオンに、少なからず驚いていた。
まあ、私が魅力的すぎるのね、とルシールは思った。ルシールの豊満ボディは富の証。
父であるグライス男爵ポール・ヴィヤンドは、元は平民の投資家だ。
ある新興の製薬会社の研究に莫大な資金を注ぎ込み、成功し、爵位を買ったのである。
暖衣飽食の生活の中で、いつの間にかルシールは美しいと評判の伯爵令嬢より、ずっと美しくなっていた。たぶんそういう事だろう。
この侯爵家の嫡子を射止めるほどに。
ヴァネッサは唇を噛みながらもグッと顔を上げ、屈辱に耐えていた。泣きわめきでもすれば、少しは可愛げがあるものを、とルシールは思った。
やがて伯爵令嬢は蜂蜜色の艶々した巻き毛を肩の後ろに払い、毅然とした翡翠色の眼差しを婚約者に──元婚約者に向ける。
「承りましたわ。ディオン様の決めたことですもの。異論があるはずもございません」
そう吐き捨てると、ギャザーとプリーツをたくさん織り込んだ吊り鐘状のスカートを翻し、その場からツカツカ歩き去った。
ディオンは彼女が去るのを見届けると、招待客らに朗らかに告げた。
「すまなかった、今日はお開きにしよう。この埋め合わせは後日──」
「あら、私はかまわないわよ、ディオン様」
ディオンは例の名状し難い表情のまま、腕に手を置くルシールを見下ろし、首を傾げる。
「このまま、私とディオン様の婚約パーティにしちゃいましょう?」
父ポールの満足そうな顔が見えた。でっぷりした体で他の招待客を押しのけながら、こちらにやってきた。
「そういう事でしたら、あらためて婚約の取り交わしをいたしましょう」
手もみしながら侯爵を目で探し、ディオンにもへつらう。
お父様ったら、でかした! と思っているようね、とルシールはウィンクしてみせる。
その時、屋敷の執事が一礼してから、ディオンに耳打ちした。
ディオンは整った顔に浮かべていた不可思議な表情を、一気にスッと引っ込める。そして執事に頷いてみせた。
さらにはディオンの腕に添えていたルシールの手を、無表情のままパッと振り払う。
「放せ、豚が」
※ ※ ※ ※
ヴァネッサは、口を引き結んだまま庭先に出た。そこから奥は、侯爵家が誇る自慢の植物園になっている。
各国から仕入れた淡い春の花々が咲き乱れ、ガス灯のライトアップでオレンジ色に彩られていた。
ディオンとよく散策した雅やかな花園。しかし今は、それを愛でる余裕は彼女にはなかった。
足早に奥へ向かうと、誰もいない東屋に入る。
それから、泣き崩れるようにベンチに突っ伏した。
「うぅっぅううっ」
押し殺した声は、聞く者がいれば胸を裂かれていただろう。
しかし彼女の慟哭を見守る者は、庭園の花々だけたった。
「うぅうっうぐっ」
抑えきれない泣き声が、徐々に大きくなっていく。
「うっあぐっ……ぐっ……あ゛あ゛ぁぁっん……あんっ」
様子がおかしい。
ヴァネッサは顔を上げた。見ているものが居れば驚いたであろう。
紅潮させた表情は、淫らに歪んでいた。彼女は泣いていたわけではない。
蕩けた喘ぎ声を洩らしていたのだ。
「メスブタ……」
ディオンが言った言葉を思い出す。薔薇色の唇が緩み、舌が出そうになった。
衆目の中、辱められた。下腹部がキュンと締まり、じゅわっとドロワーズを濡らした。
ヴァネッサはベンチに片膝を上げ、脚を広げた。スカートの裾をたくし上げ、中に手を入れる。
クリノリンで空洞のため、簡単にドロワーズの裂け目まで手が届いた。
クチュ。
細く繊細な指で秘部をまさぐる。糸を引くほど粘ついていた。
「ぁ……ぁ……」
ヴァネッサは嘆息した。寂しい。ここが空っぽなのが虚しい。
クプッと自分の指を埋め込む。処女なのだから痛みを感じると思ったのに、むしろ物足りない。もっと太いものを埋め込みたい。
仕方なく指で掻き回した。
「くっ……はっ」
ベンチの背もたれに掴まって片手を忙しく動かしているうちに、指がクリトリスをこすった。
「あ゛ぐっ」
背を弓なりに反らし、ビクビクと痙攣する。
稲妻が走ったような不思議な、だが強烈な刺激の後、ヴァネッサは弛緩した。
少し落ち着いた。
男爵令嬢に渡されたカクテルを飲んでから、パーティ中ずっとおかしかった。
ディオンの姿を見ただけで、声を聞くだけで腰が砕けそうだったのだ。秘所は潤みっぱなしだった。
あ……だめ。
ディオンを思い出すと、また体が疼いてくる。毛穴という毛穴から、蜜が滲み出てきそう──。
もう、婚約者ではなくなったのに。もう、彼の隣にはいられないのに。
もともと、二人は上手くいってなかった。幼いころと違い、目に見えて会話ができなくなってきていた。
ディオン様がどんどんかっこよくなっていくからだわ、ヴァネッサは自嘲気味にほほ笑む。
彼の前に出ると緊張し、つい高慢な態度を取ってしまっていた。愛想をつかされても不思議ではなかった。
彼は話そうと努力してくれたのに、わたくしったらツンツンしちゃって……。
「人の屋敷の植物園で何をしている、ヴァネッサ?」
低く柔らかい声に、ドキッとなる。
おそるおそる振り返ると、東屋の階段を上がってくるディオンが目に入った。
いつもは穏やかな細面の顔に、蔑みの色を浮かべて。
「こんな場所で──貴婦人とは思えぬ淫蕩ぶり。そうやって、誰のことでも誘惑しようとするのか」
自慰を見られた!?
「ちがいますっ──くぅ」
ごまかそうとしたが、しかしディオンの声はあまりに魅力的で、再び襲ってきた欲望に足腰が立たなくなってしまう。
ふらついたヴァネッサを、ディオンは支えた。ウエストに回された手が、やけに熱く感じる。
潤んだ目でディオンを見上げると、彼はしばしヴァネッサを凝視し、掠れた声で言った。
「なん……だ、その欲に溺れた顔は……この雌豚め」
キュンと子宮が締まった。悲しい、でも、もっと罵って欲しい。
「甘い雌の匂いがしてきた。いや、雌豚の匂いか」
ディオンの声は、さらにざらついてきた。
声も素敵なんて、神様はなんと完璧な人を創造したのかしら。
「も……っと……もっと辱めて……ください」
ああ、言ってしまった。
変態と罵られる。それも素敵だけど、嫌われるのは悲しい。でもどうせ、わたくしはもう嫌われているのだわ。
蔑んだ目すら心地よく感じてしまう。
ディオンはうっとり自分を見つめるヴァネッサの顔を見返し、生唾を呑み込んだ。
「──元婚約者のよしみだ。楽にしてやろう」
そう言うと、座面の広いベンチに深く腰掛け、腿を叩いた。
「ここに座りたまえ」
ヴァネッサは驚愕のあまり、翡翠の瞳を見開いた。
「わたくしにお情けを?」
「そうだ。貴様のような淫乱なメス豚は、外で服を着たまま犯されるのがお似合いだからな」
あぁぁあっ!
ヴァネッサが両肩を抱きしめてフルフル震えた。
もっと辱めて欲しい。お願い、もっと。
太ももを伝う蜜の感触に赤面する。そんな風に思ってしまう己を恥じ、卑下するも、それすら快楽に変わってしまうのだ。
「ドレスの裾を持ち上げ、邪魔なクリノリンとドロワーズを外してしまいなさい」
ヴァネッサは命じられるままに、嵩張る下着の腰ひもをほどき、下に落とした。
ドロワーズにいたっては、ずっしり重みを増していた。愛液で濡れそぼっていたのだ。
「この上に跨るんだ」
いつの間にか、ディオンが前を寛げていた。理性の飛んでいるヴァネッサすら怯むほど、それは太く長かった。
「で、でも」
「早くしなさい、メス豚め」
ヴァネッサはハイと従順に返事をし、膨らみを失ったスカートをたくし上げ、彼の上に跨る。
ディオンはヴァネッサの腰に手を回し、さらに引き寄せ密着させた。
生温かな肉棒の感触が内腿に当たり、ヴァネッサは長いまつ毛に縁どられた瞼を伏せる。
「温かい」
抱き寄せたディオンが、耳元でクスッと笑うのを聞いた。
顔を上げると、ディオンのヘイゼルの瞳と合う。
「ディ……オン……さま?」
唇を奪われ、ヴァネッサは大きく目を開いた。
このメス豚に口づけしてくれるというの?
ディオンの少し厚めの舌がヴァネッサの唇を割り、入ってくる。ヴァネッサの舌を捉えると、自分のそれを絡めてすすり上げた。
粘膜と粘膜がこすれ合い、ヴァネッサが恍惚としたその時、ディオンがヴァネッサを持ち上げた。
唇を離し、ヴァネッサは首を傾げてディオンを見つめる。
「ディ……」
ズプッと熱いモノが埋め込まれたと思った瞬間、腰から手を放される。体重がかかり、ヴァネッサは一気に貫かれていた。
「あっあぐぁあああああああああ!?」
眼球の裏に閃光が生まれ、狂気のように脳天を貫く。
ヴァネッサは一突きで昇天していた。
背筋を反らして絶叫するヴァネッサを抱きしめ、ディオンは目を閉じる。
「狭いな、メス豚のくせに」
そして一度腰を引くと、また突き上げた。
罵られ、再び体内を抉られたヴァネッサの口から涎がすべり落ちた。
「あぅううううぁあああ」
言葉を失い、思考力を失い、不安定だった理性は跡形もなくすべて飛んだ。
その時ヴァネッサは、本当に一匹のメス豚だった。
ディオンの肩にしがみつくと、ベンチに両ひざを突き、ズルッと引っこ抜く。その擦れる感触でまた達した。
さらに自ら腰を落とし、また達した。
そうやって腰をゆっくり上下させながら、屠殺されようとしている家畜のようなか細い声を上げ続ける。
その声は庭園に咲き乱れる花すらも恥じらわせるほど、艶っぽく、淫らで、ディオンの股間を直撃するものだった。
「……まいったな」
ディオンは、蕩けきってどこも見ていないヴァネッサの翡翠の瞳を覗き込んだ。
「動くよ」
そう言うと、彼女の許可を得ず、腰をしっかり支えて腰を振り出した。
ズチュズチュズチュといういやらしい水音と、ヴァネッサの嬌声が混じり合い、東屋を抜けて春の庭園を通り抜けていく。
「君はメス豚だから、こうやって犯すんだよ」
そう囁くと、ヴァネッサは涙を流しながら嬉しそうに何度も頷いた。
「めちゃくちゃにしてくださいっ! わたくしはディオン様のメス豚です」
そう言った途端、また興奮したようだった。きゅううと膣に絞られ、ディオンも達していた。
ところが、ヴァネッサは足りないようだった。
東屋に設置されていた鋳物のテーブルに、前向きに上半身をもたせ掛けた。そしてスカートを尻までまくり上げ、ディオンを振り返る。
「う、後ろからも、動物のように犯して」
ディオンは眉を顰める。
まだ、だめなのか。
しかしすぐに、淫乱な元婚約者に当てられ、ディオンのイチモツも復活する。
その細い腰にしがみつくと、尻の割れ目に肉棒を擦り付けた。何度も。
尻はつるりと丸く、真っ白だった。屋外はまだ少し肌寒いので、鳥肌が立っている。
とろりと垂れてくる蜜を竿にすりつけ、すぐに挿入した。
この体勢だとヴァネッサのいい場所に当たるようで、子犬のようにキャンキャン鳴きながら感じまくっている。
「ヴァネッサ、一緒にイこう?」
パンッパンッと肉のぶつかり合う音。赤くなってくる尻を見ていると、ディオンは先に達しそうになってしまい焦った。
「ディオンさ……ま……ののしって」
「……。このメス豚め、いやらしくもだらしない股を、もっと開くのだ」
ヴァネッサは大きく脚を開き、さらにディオンが深く抉れるようにした。ガツガツ貫かれ、あまりの気持ち良さに何も考えられなくなる。
「あ゛あぁぁあ゛っイグッ! イグッウウウウウウ!」
ついにはビクビクと背を反らせ、ヴァネッサはガクッとテーブルにうつ伏せに倒れた。結合した尻丸出しのまま。
ディオンはその情けない姿を見て、再び達していた。
力を失ったモノをズルリと抜こうとしたその時だ。
「ど、どういうことですの、ディオン様!」
東の国から仕入れた見事な桜の植栽の影から、ルシールが姿を現した。
「その女とは、婚約を破棄したではございませんか! どうして……」
ディオンは汗で濡れた前髪をかき揚げ、冷めた目でルシールを眺めた。
「なんだ、豚か。貴様、覗いていたのか。高貴な我らの房事を」
「ブヒッ!?」
ルシールは妙な叫び声をあげていた。
「ひどいっ、わたしと真実の愛を追求するって言っていたじゃない」
ディオンは、うつ伏せのままくったりしたヴァネッサを、背後から抱き上げる。
「ああ。あれは嘘だ」
「ブヒッ!?」
屋敷の方から従僕たちが駆けつけてきた。一人がディオンに報告する。
「帝国の薬物法に違反した男爵は、憲兵により連れていかれました。その女も伯爵令嬢に薬を盛った疑いで投獄されるそうです。証人はお二人の父君、侯爵と伯爵です」
ルシールは、カッと肉に埋もれもったりした瞼を見開く。
「ば、バカなっ、ぶひっ、そんなバカなっ」
「バカは貴様だ、豚よ」
豚じゃない、ルシールよ! 叫ぶ男爵令嬢を従僕たちが取り押さえる。ディオンは冷めた口調で淡々と告げた。
「私の父は元々、我が侯爵領の山間部で栽培されている医療用麻薬の不足について調べていた。領民を金で釣り、貴様の父親が優先的に仕入れていたのだよ」
ルシールは青ざめる。
「グライス男爵は、飲んだ女性をメス豚に変えるマッドドMアポー、別名MDMAを自分の製薬会社で精製させ、海外に密輸していた」
取引先は娼館や奴隷商だ。
「充分儲けたろう。皇帝には報告済みさ。勝手に領内の生産物であり、医療施設へ納めるものをグライス男爵に流した領民の罰則は強制労働、さて、男爵への罰はどうだろうな」
「わ、私は関係ないわよね? 知らなかったのよ! ただ気持ちよくなる薬としか聞いてなかったし──」
「それを私の婚約者に盛った罪は、四肢を切断しても足りぬ」
ブヒッ! ルシールが震えあがった。
ディオンは冷酷な顔のまま、憎々しげに呟く。
「貴様が薬を盛ったカクテルをわずかに飲んでしまったが故に、私の婚約者はあやうく、何度イっても満足できぬ雌豚になるところだった」
ヴァネッサが「雌豚?」と呟きながらムクッと起き上がる。
しかし、ルシールと従僕たちがいるのに気づき、小さく悲鳴をあげた。
「どうしましょう、こんなところを見られてしまうなんて」
ディオンとバックスタイルで繋がったままだ。
ルシールはヤケクソになって、ブヒブヒブヒッと笑う。
「色んな男に股を開く雌豚になればよかったのよ! ツンケンしたいけ好かない高慢伯爵令嬢を淫乱にして、婚約なんてぶち壊してやるつもりだったのに!」
しかし、ヴァネッサは聞いていない。
「ああああ、どうしましょう。こんな姿を見られたら──」
ふわっと、性の匂いが濃くなった。ヴァネッサが蕩けそうな顔でモジモジ腰を揺すりだした。
ディオンは眉を顰める。
「一口でこれとは、なんと恐ろしき麻薬だ。いつ抜けるのだ……」
呟くと、ヴァネッサの色気に当てられ赤くなっている従僕らにチラッと目をやり、深く息をついた。
「仕方ないか」
ディオンは、まだ背後から挿入したままのヴァネッサの腰を抱くと、ベンチに座り後ろ向きに抱きしめた。
「見られたいのだろうな。私は嫌だが」
そうして、フリル飾りのたくさんついた胸衣を引き下ろす。
ただでさえコルセットで持ち上げられていた胸元だ。すぐに可愛らしい乳首がコンニチワした。
たちまち中で固くなるディオンの竿。いいぞ、ディオンは思った。
「あっああああ! いや、止めて!」
乳房を人前に出され、動揺するヴァネッサ。しかし言葉とは裏腹に、声は爛れきっている。
ディオンは彼女の耳たぶを唇で食みながら顎を支え、ルシールや従僕たちの方に、快楽に惚けた顔を向けさせた。
「やめてほしいの? 本当に?」
答えは、引き絞る膣の強さだ。食いちぎられそうだった。
「君は、嘘つきだね」
むき出しになった乳房を掴みあげ、揉みしだく。小石のように尖りきった乳首を、人差し指の腹で優しく転がした。
「はあっあぁああああ!」
腰が浮きあがる。蜂蜜色の髪の一束が半開きの口に入ったが、払う余裕もないようだ。
「乳首だけでもイけそうではないか、私の雌豚ちゃん?」
返事の代わりに、きゅうううと引き絞られた。達しそうになって、ディオンは堪える。とにかく辱め、イかせなければ彼女は元に戻らない。公衆の面前でもっと辱めなければ。
ガバッとスカートの前裾をたくし上げた。
ベトベトになった下肢を、目の前の従僕たちに見せつける。若い者など慌てて目をそらすが、ディオンは鋭い声で命じた。
「今日だけ許す、見ていろ」
それから、脚を広げて咥えこんでいる結合部をさらに見せつけるために、肉襞を指で分け広げた。
「みっちり、咥えこんでいるのをよく見よ」
わざとヴァネッサの耳元で、従僕たちに言った。
「豚よ、えと、なんだっけ? ああ、ルシールよ、お前もこうしてほしかったのか?」
ルシールが怒りに身をふるわせる。
「そんな淫乱になんてなりたくないわ! 人前でなんてはしたないっ! あの気位の高い高慢ちきな伯爵令嬢も落ちたものね!」
いいぞ、肉豚女。もっと言え。ディオンはニヤッと笑った。ぎゅうううっ、とさらに膣が引き絞られたからだ。
ちょっ……これ、大丈夫か、私のデカマラ。ヒョウタンみたいに括れないか? と、ディオンは少し心配になった。
「突いて、ディオンさまぁぁああんっ」
暴言を吐かれ、よけい興奮したヴァネッサは、結合部からしとどに流す愛液でディオンの下穿きを濡らす。
ベンチに膝立ちで腰を浮かせ、背後を──ディオンの方を振り返る。
「はっ……はやく」
ディオンのディオンが膨れ上がる。三回も連続で出るとか、私は大丈夫なのか。絶倫だったのか。
そんなちょっとした恐怖もすぐに忘れるくらい、ヴァネッサをめちゃくちゃに突き倒したかった。
肉襞から指を放し、乳首と同じように勃起したクリトリスを指で摘んだ。
「あ゛っひゃあう゛あああぁぁぁっ!!!!」
ブシュと結合部から溢れる愛液。カリコリと乳首とクリトリスを両方爪で引っ掻き、達したところで腰を突き上げて子宮を抉っていた。
仰け反ったその顎を掴むと、涙をいっぱい溜めながら、ひどい、イったばかりと咽び泣くヴァネッサ。
なんと可愛いのだ、とディオンは生唾を飲み込む。
「黙れ、雌豚」
優しく囁くと、ディオンは嬲るように深いキスをしながら、ガツガツと穿ち続けた。
彼女が気絶するまで。
※ ※ ※ ※
下半身が重い。股の間に、何かが挟まっているような、変な感じだ。体が二つに裂けるようにズキズキ痛む。
おそらく侯爵家の客室のベッドだ。そこで目を覚ますも、横になったまま昨夜のことを思い出し、ヴァネッサは顔を覆った。
「わたくし、死にたい」
きっと嫌われてしまっただろう。
いつも完璧な淑女を演じていたのに。あれでは婚約破棄されて当然だ。
しかも婚約破棄宣言で達しそうになるとか頭おかしいし、屋外で我慢できず自慰とか、しかもディオンに見つかってみんなの前で犯されて。
じゅぷっと股間が潤んだ。
「えぇぇ?」
なんで濡れちゃうの? 情けなさから涙が零れ落ちる。
「まだ、薬が切れていないのかな?」
低い声にビクッとなるヴァネッサ。
完璧な貴公子ディオンが客室に入ってきた。それだけで痛いはずの股間が疼く。
「大丈夫、君が飲んだのは、わずかな量だから。国外では死人が出ているほど、強力な薬だそうだ。原料だけなら、ただの麻酔薬なのにね」
悲しげに言うと、ベッドのわきに椅子を持ってきて座る。
「君は被害者だよ」
「で、でも、わたくしはあんな姿を見られて、生きていけません」
ディオンは困ったように俯いた。
「君は、気高いものね」
どこか寂しそうに微笑む。それから、真顔になって話しだした。
「大丈夫。従僕たちは信用できる者ばかりだし、あの肉豚はデブ専の娼館に自ら行ったよ。ちょっと私たちのキメセクに興味をもったみたいでね。薬が欲しいというから、一つあげた。今頃くびれのない腰を振っていることだろうね」
本当に彼女が望んだのだろうか。淡々と語ったディオンの無慈悲な表情を見て、ヴァネッサはぞっとなった。
「招待客には帰るときに余興であったと説明したよ。全部、春の舞踏会を盛り上げるための嘘だとね」
「え?」
「え? なに?」
「あの……婚約は解消では?」
ディオンは深い息をついた。
「そんなことするわけないだろう? 私は幼少時から君に惚れているんだぞ」
「なっ……わたくしのこと、嫌いではなかったのですか?」
「は?」
ディオンは呆れたように、半身を起こしたヴァネッサを凝視した。それからやれやれと首をふる。
「逆だろう? 君は私といる時はいつもツンツンしていて、楽しくなさそうだった。私に嫁いで君が幸せになれるのか、ずっと悩んでいた」
ヴァネッサが青ざめる。
「まさか! わたくしがディオン様を嫌いなんてありえませんっ。素敵な貴公子ですのよ!? 幼い頃から憧れていたのは、わたくしの方でございます。婚約だってわたくしが父に一生懸命お願いして──あっ」
両手で口をふさいだ。
「そうなの? 私の父からは何も聞いていないが、そうか、君からだったのか」
ヴァネッサは真っ赤になっている。
「わたくし、小さいころは身の程知らずでしたの。でも大きくなって、ディオン様がどんどん素敵になっていくから、相応しい貴婦人にならなくてはと緊張しすぎて──」
恥じ入るようにそう告げた。
「つい高慢ちきな態度になってしまいました。どうしていいか分からず……」
ディオンは目を丸くした。美しく清らかで、高潔すぎる彼女が眩しかった。
もしディオンという許嫁がいなかったら、年頃の貴公子は皆、彼女を狙っていただろう。
まさか、こんな仕事一辺倒で、堅物で退屈な自分を、素敵だと思ってくれていたなんて。
その告白を聞いた時、ではこの「媚薬盛られ雌豚化事件」は良かったのだと思った。
彼女は一度地べたにつき落とされた。自分と同じ場所に降りてきてくれた。そう思っている。
それくらいで、ちょうどよかったのだ。
「あの……」
ヴァネッサはもじもじして言った。
「ん?」
しばらく無体はできないが、結婚したらすぐ子作りだ、と内心舌なめずりしながら、ディオンは穏やかな貴公子の仮面で聞き返した。
「ルシールさんのこと肉豚って、呼ばないでください」
そんなこと言ったっけ? ディオンは考え込む。
だって彼女は豊満ボディなどと自分では言っているが、ただのデブではないか。ヴァネッサは優しいな。
豚でももったいないくらいなのに。もうハムでいいと思うのだが……とディオンは思ったが、ヴァネッサに酷い奴だと思われたくなくて黙っていた。
「ディオン様が豚と言っていいのは、わたくしにだけです。わたくし、メス豚と呼ばれたいのです」
口を尖らせて言ったその告白により、彼女が真正のドMだと知った、春。
鞭とか荒縄とか買ってきた方がいいのだろうか、しかし自分にヴァネッサが叩けるだろうか、とディオンは真剣に悩むのだった。
完
ご愛読ありがとうございました。
カルナック侯爵家の嫡男ディオンは、男爵令嬢ルシールの肩を引き寄せて、婚約者に人差し指を突きつける。
「婚約破棄を申し渡す! このメス豚め!」
侯爵領のマナーハウスで行われた、春の舞踏会である。多くの招待客が談笑も忘れ凍りついた。
「私は真実の愛に目覚めた。ルシールこそ私の最愛の人だ。よって、貴様のことは愛せぬ」
ヴァネッサは屈辱にわなわなと震える。
「なぜ、両家の話し合いの場を設けませんの? 衆目の中でわたくしを辱める理由をおっしゃってくださいまし」
もっともである。
燕尾服とイブニングドレスに身を包んだ貴族たちは、カルナック侯爵の方におそるおそる目をやる。
渋い顔で息子を見ているだけで、特に何も言わない。ヴァネッサの父、セニエ伯爵もだ。
今日の舞踏会は、春という季節を満喫するためだけのものではなく、もうすぐ結婚するディオンとヴァネッサの、婚前祝いも兼ねていたはず。
なぜこんなことになってしまったのか。
ディオンは不可思議な、なんとも言えない表情を浮かべたまま、黙ってヴァネッサを見守るだけだった。
男爵令嬢ルシールは、そんなディオンにひしっとしがみつき、ほくそ笑む。
まさか、侯爵家の嫡男がこんなにちょろいと思わなかった。ちょっとの色仕掛けで、許嫁との婚約を一方的に解消したディオンに、少なからず驚いていた。
まあ、私が魅力的すぎるのね、とルシールは思った。ルシールの豊満ボディは富の証。
父であるグライス男爵ポール・ヴィヤンドは、元は平民の投資家だ。
ある新興の製薬会社の研究に莫大な資金を注ぎ込み、成功し、爵位を買ったのである。
暖衣飽食の生活の中で、いつの間にかルシールは美しいと評判の伯爵令嬢より、ずっと美しくなっていた。たぶんそういう事だろう。
この侯爵家の嫡子を射止めるほどに。
ヴァネッサは唇を噛みながらもグッと顔を上げ、屈辱に耐えていた。泣きわめきでもすれば、少しは可愛げがあるものを、とルシールは思った。
やがて伯爵令嬢は蜂蜜色の艶々した巻き毛を肩の後ろに払い、毅然とした翡翠色の眼差しを婚約者に──元婚約者に向ける。
「承りましたわ。ディオン様の決めたことですもの。異論があるはずもございません」
そう吐き捨てると、ギャザーとプリーツをたくさん織り込んだ吊り鐘状のスカートを翻し、その場からツカツカ歩き去った。
ディオンは彼女が去るのを見届けると、招待客らに朗らかに告げた。
「すまなかった、今日はお開きにしよう。この埋め合わせは後日──」
「あら、私はかまわないわよ、ディオン様」
ディオンは例の名状し難い表情のまま、腕に手を置くルシールを見下ろし、首を傾げる。
「このまま、私とディオン様の婚約パーティにしちゃいましょう?」
父ポールの満足そうな顔が見えた。でっぷりした体で他の招待客を押しのけながら、こちらにやってきた。
「そういう事でしたら、あらためて婚約の取り交わしをいたしましょう」
手もみしながら侯爵を目で探し、ディオンにもへつらう。
お父様ったら、でかした! と思っているようね、とルシールはウィンクしてみせる。
その時、屋敷の執事が一礼してから、ディオンに耳打ちした。
ディオンは整った顔に浮かべていた不可思議な表情を、一気にスッと引っ込める。そして執事に頷いてみせた。
さらにはディオンの腕に添えていたルシールの手を、無表情のままパッと振り払う。
「放せ、豚が」
※ ※ ※ ※
ヴァネッサは、口を引き結んだまま庭先に出た。そこから奥は、侯爵家が誇る自慢の植物園になっている。
各国から仕入れた淡い春の花々が咲き乱れ、ガス灯のライトアップでオレンジ色に彩られていた。
ディオンとよく散策した雅やかな花園。しかし今は、それを愛でる余裕は彼女にはなかった。
足早に奥へ向かうと、誰もいない東屋に入る。
それから、泣き崩れるようにベンチに突っ伏した。
「うぅっぅううっ」
押し殺した声は、聞く者がいれば胸を裂かれていただろう。
しかし彼女の慟哭を見守る者は、庭園の花々だけたった。
「うぅうっうぐっ」
抑えきれない泣き声が、徐々に大きくなっていく。
「うっあぐっ……ぐっ……あ゛あ゛ぁぁっん……あんっ」
様子がおかしい。
ヴァネッサは顔を上げた。見ているものが居れば驚いたであろう。
紅潮させた表情は、淫らに歪んでいた。彼女は泣いていたわけではない。
蕩けた喘ぎ声を洩らしていたのだ。
「メスブタ……」
ディオンが言った言葉を思い出す。薔薇色の唇が緩み、舌が出そうになった。
衆目の中、辱められた。下腹部がキュンと締まり、じゅわっとドロワーズを濡らした。
ヴァネッサはベンチに片膝を上げ、脚を広げた。スカートの裾をたくし上げ、中に手を入れる。
クリノリンで空洞のため、簡単にドロワーズの裂け目まで手が届いた。
クチュ。
細く繊細な指で秘部をまさぐる。糸を引くほど粘ついていた。
「ぁ……ぁ……」
ヴァネッサは嘆息した。寂しい。ここが空っぽなのが虚しい。
クプッと自分の指を埋め込む。処女なのだから痛みを感じると思ったのに、むしろ物足りない。もっと太いものを埋め込みたい。
仕方なく指で掻き回した。
「くっ……はっ」
ベンチの背もたれに掴まって片手を忙しく動かしているうちに、指がクリトリスをこすった。
「あ゛ぐっ」
背を弓なりに反らし、ビクビクと痙攣する。
稲妻が走ったような不思議な、だが強烈な刺激の後、ヴァネッサは弛緩した。
少し落ち着いた。
男爵令嬢に渡されたカクテルを飲んでから、パーティ中ずっとおかしかった。
ディオンの姿を見ただけで、声を聞くだけで腰が砕けそうだったのだ。秘所は潤みっぱなしだった。
あ……だめ。
ディオンを思い出すと、また体が疼いてくる。毛穴という毛穴から、蜜が滲み出てきそう──。
もう、婚約者ではなくなったのに。もう、彼の隣にはいられないのに。
もともと、二人は上手くいってなかった。幼いころと違い、目に見えて会話ができなくなってきていた。
ディオン様がどんどんかっこよくなっていくからだわ、ヴァネッサは自嘲気味にほほ笑む。
彼の前に出ると緊張し、つい高慢な態度を取ってしまっていた。愛想をつかされても不思議ではなかった。
彼は話そうと努力してくれたのに、わたくしったらツンツンしちゃって……。
「人の屋敷の植物園で何をしている、ヴァネッサ?」
低く柔らかい声に、ドキッとなる。
おそるおそる振り返ると、東屋の階段を上がってくるディオンが目に入った。
いつもは穏やかな細面の顔に、蔑みの色を浮かべて。
「こんな場所で──貴婦人とは思えぬ淫蕩ぶり。そうやって、誰のことでも誘惑しようとするのか」
自慰を見られた!?
「ちがいますっ──くぅ」
ごまかそうとしたが、しかしディオンの声はあまりに魅力的で、再び襲ってきた欲望に足腰が立たなくなってしまう。
ふらついたヴァネッサを、ディオンは支えた。ウエストに回された手が、やけに熱く感じる。
潤んだ目でディオンを見上げると、彼はしばしヴァネッサを凝視し、掠れた声で言った。
「なん……だ、その欲に溺れた顔は……この雌豚め」
キュンと子宮が締まった。悲しい、でも、もっと罵って欲しい。
「甘い雌の匂いがしてきた。いや、雌豚の匂いか」
ディオンの声は、さらにざらついてきた。
声も素敵なんて、神様はなんと完璧な人を創造したのかしら。
「も……っと……もっと辱めて……ください」
ああ、言ってしまった。
変態と罵られる。それも素敵だけど、嫌われるのは悲しい。でもどうせ、わたくしはもう嫌われているのだわ。
蔑んだ目すら心地よく感じてしまう。
ディオンはうっとり自分を見つめるヴァネッサの顔を見返し、生唾を呑み込んだ。
「──元婚約者のよしみだ。楽にしてやろう」
そう言うと、座面の広いベンチに深く腰掛け、腿を叩いた。
「ここに座りたまえ」
ヴァネッサは驚愕のあまり、翡翠の瞳を見開いた。
「わたくしにお情けを?」
「そうだ。貴様のような淫乱なメス豚は、外で服を着たまま犯されるのがお似合いだからな」
あぁぁあっ!
ヴァネッサが両肩を抱きしめてフルフル震えた。
もっと辱めて欲しい。お願い、もっと。
太ももを伝う蜜の感触に赤面する。そんな風に思ってしまう己を恥じ、卑下するも、それすら快楽に変わってしまうのだ。
「ドレスの裾を持ち上げ、邪魔なクリノリンとドロワーズを外してしまいなさい」
ヴァネッサは命じられるままに、嵩張る下着の腰ひもをほどき、下に落とした。
ドロワーズにいたっては、ずっしり重みを増していた。愛液で濡れそぼっていたのだ。
「この上に跨るんだ」
いつの間にか、ディオンが前を寛げていた。理性の飛んでいるヴァネッサすら怯むほど、それは太く長かった。
「で、でも」
「早くしなさい、メス豚め」
ヴァネッサはハイと従順に返事をし、膨らみを失ったスカートをたくし上げ、彼の上に跨る。
ディオンはヴァネッサの腰に手を回し、さらに引き寄せ密着させた。
生温かな肉棒の感触が内腿に当たり、ヴァネッサは長いまつ毛に縁どられた瞼を伏せる。
「温かい」
抱き寄せたディオンが、耳元でクスッと笑うのを聞いた。
顔を上げると、ディオンのヘイゼルの瞳と合う。
「ディ……オン……さま?」
唇を奪われ、ヴァネッサは大きく目を開いた。
このメス豚に口づけしてくれるというの?
ディオンの少し厚めの舌がヴァネッサの唇を割り、入ってくる。ヴァネッサの舌を捉えると、自分のそれを絡めてすすり上げた。
粘膜と粘膜がこすれ合い、ヴァネッサが恍惚としたその時、ディオンがヴァネッサを持ち上げた。
唇を離し、ヴァネッサは首を傾げてディオンを見つめる。
「ディ……」
ズプッと熱いモノが埋め込まれたと思った瞬間、腰から手を放される。体重がかかり、ヴァネッサは一気に貫かれていた。
「あっあぐぁあああああああああ!?」
眼球の裏に閃光が生まれ、狂気のように脳天を貫く。
ヴァネッサは一突きで昇天していた。
背筋を反らして絶叫するヴァネッサを抱きしめ、ディオンは目を閉じる。
「狭いな、メス豚のくせに」
そして一度腰を引くと、また突き上げた。
罵られ、再び体内を抉られたヴァネッサの口から涎がすべり落ちた。
「あぅううううぁあああ」
言葉を失い、思考力を失い、不安定だった理性は跡形もなくすべて飛んだ。
その時ヴァネッサは、本当に一匹のメス豚だった。
ディオンの肩にしがみつくと、ベンチに両ひざを突き、ズルッと引っこ抜く。その擦れる感触でまた達した。
さらに自ら腰を落とし、また達した。
そうやって腰をゆっくり上下させながら、屠殺されようとしている家畜のようなか細い声を上げ続ける。
その声は庭園に咲き乱れる花すらも恥じらわせるほど、艶っぽく、淫らで、ディオンの股間を直撃するものだった。
「……まいったな」
ディオンは、蕩けきってどこも見ていないヴァネッサの翡翠の瞳を覗き込んだ。
「動くよ」
そう言うと、彼女の許可を得ず、腰をしっかり支えて腰を振り出した。
ズチュズチュズチュといういやらしい水音と、ヴァネッサの嬌声が混じり合い、東屋を抜けて春の庭園を通り抜けていく。
「君はメス豚だから、こうやって犯すんだよ」
そう囁くと、ヴァネッサは涙を流しながら嬉しそうに何度も頷いた。
「めちゃくちゃにしてくださいっ! わたくしはディオン様のメス豚です」
そう言った途端、また興奮したようだった。きゅううと膣に絞られ、ディオンも達していた。
ところが、ヴァネッサは足りないようだった。
東屋に設置されていた鋳物のテーブルに、前向きに上半身をもたせ掛けた。そしてスカートを尻までまくり上げ、ディオンを振り返る。
「う、後ろからも、動物のように犯して」
ディオンは眉を顰める。
まだ、だめなのか。
しかしすぐに、淫乱な元婚約者に当てられ、ディオンのイチモツも復活する。
その細い腰にしがみつくと、尻の割れ目に肉棒を擦り付けた。何度も。
尻はつるりと丸く、真っ白だった。屋外はまだ少し肌寒いので、鳥肌が立っている。
とろりと垂れてくる蜜を竿にすりつけ、すぐに挿入した。
この体勢だとヴァネッサのいい場所に当たるようで、子犬のようにキャンキャン鳴きながら感じまくっている。
「ヴァネッサ、一緒にイこう?」
パンッパンッと肉のぶつかり合う音。赤くなってくる尻を見ていると、ディオンは先に達しそうになってしまい焦った。
「ディオンさ……ま……ののしって」
「……。このメス豚め、いやらしくもだらしない股を、もっと開くのだ」
ヴァネッサは大きく脚を開き、さらにディオンが深く抉れるようにした。ガツガツ貫かれ、あまりの気持ち良さに何も考えられなくなる。
「あ゛あぁぁあ゛っイグッ! イグッウウウウウウ!」
ついにはビクビクと背を反らせ、ヴァネッサはガクッとテーブルにうつ伏せに倒れた。結合した尻丸出しのまま。
ディオンはその情けない姿を見て、再び達していた。
力を失ったモノをズルリと抜こうとしたその時だ。
「ど、どういうことですの、ディオン様!」
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「その女とは、婚約を破棄したではございませんか! どうして……」
ディオンは汗で濡れた前髪をかき揚げ、冷めた目でルシールを眺めた。
「なんだ、豚か。貴様、覗いていたのか。高貴な我らの房事を」
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ルシールは妙な叫び声をあげていた。
「ひどいっ、わたしと真実の愛を追求するって言っていたじゃない」
ディオンは、うつ伏せのままくったりしたヴァネッサを、背後から抱き上げる。
「ああ。あれは嘘だ」
「ブヒッ!?」
屋敷の方から従僕たちが駆けつけてきた。一人がディオンに報告する。
「帝国の薬物法に違反した男爵は、憲兵により連れていかれました。その女も伯爵令嬢に薬を盛った疑いで投獄されるそうです。証人はお二人の父君、侯爵と伯爵です」
ルシールは、カッと肉に埋もれもったりした瞼を見開く。
「ば、バカなっ、ぶひっ、そんなバカなっ」
「バカは貴様だ、豚よ」
豚じゃない、ルシールよ! 叫ぶ男爵令嬢を従僕たちが取り押さえる。ディオンは冷めた口調で淡々と告げた。
「私の父は元々、我が侯爵領の山間部で栽培されている医療用麻薬の不足について調べていた。領民を金で釣り、貴様の父親が優先的に仕入れていたのだよ」
ルシールは青ざめる。
「グライス男爵は、飲んだ女性をメス豚に変えるマッドドMアポー、別名MDMAを自分の製薬会社で精製させ、海外に密輸していた」
取引先は娼館や奴隷商だ。
「充分儲けたろう。皇帝には報告済みさ。勝手に領内の生産物であり、医療施設へ納めるものをグライス男爵に流した領民の罰則は強制労働、さて、男爵への罰はどうだろうな」
「わ、私は関係ないわよね? 知らなかったのよ! ただ気持ちよくなる薬としか聞いてなかったし──」
「それを私の婚約者に盛った罪は、四肢を切断しても足りぬ」
ブヒッ! ルシールが震えあがった。
ディオンは冷酷な顔のまま、憎々しげに呟く。
「貴様が薬を盛ったカクテルをわずかに飲んでしまったが故に、私の婚約者はあやうく、何度イっても満足できぬ雌豚になるところだった」
ヴァネッサが「雌豚?」と呟きながらムクッと起き上がる。
しかし、ルシールと従僕たちがいるのに気づき、小さく悲鳴をあげた。
「どうしましょう、こんなところを見られてしまうなんて」
ディオンとバックスタイルで繋がったままだ。
ルシールはヤケクソになって、ブヒブヒブヒッと笑う。
「色んな男に股を開く雌豚になればよかったのよ! ツンケンしたいけ好かない高慢伯爵令嬢を淫乱にして、婚約なんてぶち壊してやるつもりだったのに!」
しかし、ヴァネッサは聞いていない。
「ああああ、どうしましょう。こんな姿を見られたら──」
ふわっと、性の匂いが濃くなった。ヴァネッサが蕩けそうな顔でモジモジ腰を揺すりだした。
ディオンは眉を顰める。
「一口でこれとは、なんと恐ろしき麻薬だ。いつ抜けるのだ……」
呟くと、ヴァネッサの色気に当てられ赤くなっている従僕らにチラッと目をやり、深く息をついた。
「仕方ないか」
ディオンは、まだ背後から挿入したままのヴァネッサの腰を抱くと、ベンチに座り後ろ向きに抱きしめた。
「見られたいのだろうな。私は嫌だが」
そうして、フリル飾りのたくさんついた胸衣を引き下ろす。
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乳房を人前に出され、動揺するヴァネッサ。しかし言葉とは裏腹に、声は爛れきっている。
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答えは、引き絞る膣の強さだ。食いちぎられそうだった。
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むき出しになった乳房を掴みあげ、揉みしだく。小石のように尖りきった乳首を、人差し指の腹で優しく転がした。
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「今日だけ許す、見ていろ」
それから、脚を広げて咥えこんでいる結合部をさらに見せつけるために、肉襞を指で分け広げた。
「みっちり、咥えこんでいるのをよく見よ」
わざとヴァネッサの耳元で、従僕たちに言った。
「豚よ、えと、なんだっけ? ああ、ルシールよ、お前もこうしてほしかったのか?」
ルシールが怒りに身をふるわせる。
「そんな淫乱になんてなりたくないわ! 人前でなんてはしたないっ! あの気位の高い高慢ちきな伯爵令嬢も落ちたものね!」
いいぞ、肉豚女。もっと言え。ディオンはニヤッと笑った。ぎゅうううっ、とさらに膣が引き絞られたからだ。
ちょっ……これ、大丈夫か、私のデカマラ。ヒョウタンみたいに括れないか? と、ディオンは少し心配になった。
「突いて、ディオンさまぁぁああんっ」
暴言を吐かれ、よけい興奮したヴァネッサは、結合部からしとどに流す愛液でディオンの下穿きを濡らす。
ベンチに膝立ちで腰を浮かせ、背後を──ディオンの方を振り返る。
「はっ……はやく」
ディオンのディオンが膨れ上がる。三回も連続で出るとか、私は大丈夫なのか。絶倫だったのか。
そんなちょっとした恐怖もすぐに忘れるくらい、ヴァネッサをめちゃくちゃに突き倒したかった。
肉襞から指を放し、乳首と同じように勃起したクリトリスを指で摘んだ。
「あ゛っひゃあう゛あああぁぁぁっ!!!!」
ブシュと結合部から溢れる愛液。カリコリと乳首とクリトリスを両方爪で引っ掻き、達したところで腰を突き上げて子宮を抉っていた。
仰け反ったその顎を掴むと、涙をいっぱい溜めながら、ひどい、イったばかりと咽び泣くヴァネッサ。
なんと可愛いのだ、とディオンは生唾を飲み込む。
「黙れ、雌豚」
優しく囁くと、ディオンは嬲るように深いキスをしながら、ガツガツと穿ち続けた。
彼女が気絶するまで。
※ ※ ※ ※
下半身が重い。股の間に、何かが挟まっているような、変な感じだ。体が二つに裂けるようにズキズキ痛む。
おそらく侯爵家の客室のベッドだ。そこで目を覚ますも、横になったまま昨夜のことを思い出し、ヴァネッサは顔を覆った。
「わたくし、死にたい」
きっと嫌われてしまっただろう。
いつも完璧な淑女を演じていたのに。あれでは婚約破棄されて当然だ。
しかも婚約破棄宣言で達しそうになるとか頭おかしいし、屋外で我慢できず自慰とか、しかもディオンに見つかってみんなの前で犯されて。
じゅぷっと股間が潤んだ。
「えぇぇ?」
なんで濡れちゃうの? 情けなさから涙が零れ落ちる。
「まだ、薬が切れていないのかな?」
低い声にビクッとなるヴァネッサ。
完璧な貴公子ディオンが客室に入ってきた。それだけで痛いはずの股間が疼く。
「大丈夫、君が飲んだのは、わずかな量だから。国外では死人が出ているほど、強力な薬だそうだ。原料だけなら、ただの麻酔薬なのにね」
悲しげに言うと、ベッドのわきに椅子を持ってきて座る。
「君は被害者だよ」
「で、でも、わたくしはあんな姿を見られて、生きていけません」
ディオンは困ったように俯いた。
「君は、気高いものね」
どこか寂しそうに微笑む。それから、真顔になって話しだした。
「大丈夫。従僕たちは信用できる者ばかりだし、あの肉豚はデブ専の娼館に自ら行ったよ。ちょっと私たちのキメセクに興味をもったみたいでね。薬が欲しいというから、一つあげた。今頃くびれのない腰を振っていることだろうね」
本当に彼女が望んだのだろうか。淡々と語ったディオンの無慈悲な表情を見て、ヴァネッサはぞっとなった。
「招待客には帰るときに余興であったと説明したよ。全部、春の舞踏会を盛り上げるための嘘だとね」
「え?」
「え? なに?」
「あの……婚約は解消では?」
ディオンは深い息をついた。
「そんなことするわけないだろう? 私は幼少時から君に惚れているんだぞ」
「なっ……わたくしのこと、嫌いではなかったのですか?」
「は?」
ディオンは呆れたように、半身を起こしたヴァネッサを凝視した。それからやれやれと首をふる。
「逆だろう? 君は私といる時はいつもツンツンしていて、楽しくなさそうだった。私に嫁いで君が幸せになれるのか、ずっと悩んでいた」
ヴァネッサが青ざめる。
「まさか! わたくしがディオン様を嫌いなんてありえませんっ。素敵な貴公子ですのよ!? 幼い頃から憧れていたのは、わたくしの方でございます。婚約だってわたくしが父に一生懸命お願いして──あっ」
両手で口をふさいだ。
「そうなの? 私の父からは何も聞いていないが、そうか、君からだったのか」
ヴァネッサは真っ赤になっている。
「わたくし、小さいころは身の程知らずでしたの。でも大きくなって、ディオン様がどんどん素敵になっていくから、相応しい貴婦人にならなくてはと緊張しすぎて──」
恥じ入るようにそう告げた。
「つい高慢ちきな態度になってしまいました。どうしていいか分からず……」
ディオンは目を丸くした。美しく清らかで、高潔すぎる彼女が眩しかった。
もしディオンという許嫁がいなかったら、年頃の貴公子は皆、彼女を狙っていただろう。
まさか、こんな仕事一辺倒で、堅物で退屈な自分を、素敵だと思ってくれていたなんて。
その告白を聞いた時、ではこの「媚薬盛られ雌豚化事件」は良かったのだと思った。
彼女は一度地べたにつき落とされた。自分と同じ場所に降りてきてくれた。そう思っている。
それくらいで、ちょうどよかったのだ。
「あの……」
ヴァネッサはもじもじして言った。
「ん?」
しばらく無体はできないが、結婚したらすぐ子作りだ、と内心舌なめずりしながら、ディオンは穏やかな貴公子の仮面で聞き返した。
「ルシールさんのこと肉豚って、呼ばないでください」
そんなこと言ったっけ? ディオンは考え込む。
だって彼女は豊満ボディなどと自分では言っているが、ただのデブではないか。ヴァネッサは優しいな。
豚でももったいないくらいなのに。もうハムでいいと思うのだが……とディオンは思ったが、ヴァネッサに酷い奴だと思われたくなくて黙っていた。
「ディオン様が豚と言っていいのは、わたくしにだけです。わたくし、メス豚と呼ばれたいのです」
口を尖らせて言ったその告白により、彼女が真正のドMだと知った、春。
鞭とか荒縄とか買ってきた方がいいのだろうか、しかし自分にヴァネッサが叩けるだろうか、とディオンは真剣に悩むのだった。
完
ご愛読ありがとうございました。
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これからかーい!ズザザァァッ≡__(┐「ε:)__
あ、短編って一話に纏めるのかと思ってて、大変読みにくい仕様になっております。
ばらして投稿すれば良かったね(・・、)ごめんね
感想ありがとうございます!ε٩(๑>▽<)۶з
短編って一つにまとめなきゃならんのかと思ったらアルファさん違うんですね! ズラーッて感じで読みにくくありませんでしたか?
(・∀・;)ゴメン
そうなんです、ディオンはきっとムッツリ。
ヴァネッサにだけは貴公子と思われたいけど、他の人間に対しては性格悪そうなのがチラ見えしています❤
どうっすかね、ヴァネッサが望むなら鞭で叩くかも? たぶんかる~く。で、夜中に後悔して枕を濡らすのかも。
( ˊᵕˋ*)💕 良き🤤