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ラムリム市編

戦闘

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 市長に従う者たちは、大門の近くに集まっていた。

 天教徒に改宗せずにこっそり住み着いていたよそ者や、街の有力者──財産を全て奪われるのを恐れた者たちだった。

 しかし多くは、この城塞都市を作り上げた天教徒の僧たちと同じように、決意をこわばった顔に浮かべ、寺院のある丘の上に向かう。

 ゲルクは迷った。しかし、テレーザのことを思うと、天教徒たちを捨てて出ていくことが出来なかった。

 誘導していたムソウが彼に気づき、怖い顔で近づいてくる。

「小僧。おまえが真に天教徒であるとは、もとより信じていない。信心深い親を持つ無垢な子供たちを連れて、市長のもとへ行くんだ」
「え?」

 ゲルクは思わず聞き返した。

「親の信仰を、子が受け継ぐ必要などない。そこに意志など無く、ただの洗脳になる。……ここには、真に天へ殉じたい者──玉砕の覚悟があるものしか残さない」

 ゲルクは、顔見知りの僧兵の顔をマジマジと見つめる。

「あんたがそんなこと言っていいの? 教祖は全員引きとめようとしているよ」
「無理強いの殉教に、何の意味がある?」

 ムソウは優しく笑った。むさ苦しい僧侶のくせに、死を覚悟したもの特有の、清らかさがある。

「子供は全員外に出そう。彼らがいつか自分の考えで信仰を持てるまで……。多くを見聞し、それから自らの意思で、決めれば良い。天の教えは永遠に死なぬ」

 ムソウはちらりと、丘の上の教祖たちの集まりを見て、小声でそう言った。

 ──中には、狂信的な親もいるのだ。


 ゲルクは渋々ながら、不安で泣き叫ぶ天教徒の幼児たちを荷馬車に詰め込み、市長たちの元へ急いだ。

 門兵が陸側の大門の小窓を開け、外の軍人と何事か話している。

 降伏する市民たちを外に出す時、攻め込まれないように、軍をいったん後退させるように依頼しているのだ。

 そこへ、海側の警備を任されていた、ラムリム市の砦員の馬がきた。

 市長の前まで来ると、何事か叫んでいる。ゲルクはよく聞こうと近くに行った。

「帝国軍旗艦からの使者がありました。脱出する市民は艦に乗せて、安全な場所まで送るとまで言っています。海側の大門を開け、全員を港に連れてこいとのことです」

 人々は感銘を受けた。

 戦火に巻き込まれないように、配慮してくれるのだ。選択は誤っていなかった。

「待て、荒野に居る帝国軍の使者は違うことを言っているぞ。降伏市民は全て内陸の門扉から出すようにって」

 門兵が困惑して市民たちに告げる。情報が錯綜しているようだ。

「どちらが指揮してるんだ?」

 誰かの声に、違う誰かが答える。

「皇子が来てるらしいじゃないか。確か艦に乗っているはずだ」

 その言葉で、全員移動を始めた。

 門扉でまだ揉めているようだったが、焦っている人々はもう聞いていなかった。

 あとわずかな時間で、総攻撃が始まる。

「おい、そこの銀髪の子供っ」

 内陸側の門扉でやりとりしていた、軍の使者とやらが叫ぶ。

 同じように市内に入っていこうとしたゲルクを、必死で呼び止めたのだ。

 門兵を見ると肩をすくめている。

 彼もこの街から逃げたくて、うずうずしているのだ。

 見ると、のぞき窓から髭面の男が喚いている。門兵はずっと彼に捕まっていたらしい。

「使い走りにしてはずいぶん年食ってるけど」
「ほっとけ!」

 男は叫ぶと、荷馬車で泣いている子供たちを指差して言う。

「艦隊からの伝令は──嘘だ。騙されるな!! すぐにこの門を開いて、その子供たちをこっちに連れて出てこい」

 ゲルクはうさんくさげに男を見る。

「軍の中でも序列争いとかあるわけ?」
「そんなんじゃねえ。旗艦に近づけたくないだけだっ」

 必死な顔からは、もう軍人の威厳すら無い。

「だって、アリビア皇帝の息子が来てるんだろ? そいつが指揮官じゃないの?」
「そうだ。でもそいつはクソだ、お前ら騙されるなっ」

 ゲルクは彼の言葉に心を動かされた。しかしすぐに大人たちに呼ばれ我に返る。

「俺だけ勝手な行動は取れないよ」
「よせっ、戻ってこい!」



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 多くの荷車がまた町を抜け、残った人達の非難の視線を避けるように、反対側の砦までいそぐ。

 どの脱出組にも、見慣れた市内の景色がよそよそしく映った。

 この全てが、これから焼け落ちてしまうのだ。

 狂信的な教祖の判断によって。


 旧市街を抜け、海側の砦の前まで来ると、上を見上げた。

 ドージェと顔見知りの若者たちが、煙草をふかしながら脱出組を見下ろしている。

 警察長官のエメル・ラジスラフに、海側の砲兵の補充を頼みに行ったが、結局ダメだったらしい。

 ゲルクは唇を噛み締めた。

 ドージェの家族はこの市を捨てる。なのに、あの男は残る。

 嫌な奴だが、この市に対する愛着はあるようだ。

「子供たちを届けたら、戻るよ」

 ゲルクが叫ぶと、ドージェが唾を落としてきた。

「うわっ、きったね」
「てめーみたいな使いパシリ、モノホンの戦争には不要だ。とっとと出て行きな」

 ゲルクはドージェの家族を探した。チュルク家はとっくに家財を纏めて、門の方に殺到していた。息子のことを探してはいなかった。

 ゲルクは複雑な気持ちになった。リンファオが居たら、がっかりしただろうな、と思う。血が繋がっている家族なのに何故、とゲルクでさえ思ってしまう。

 家族にも色々あるんだ。

 籠城戦では空腹のあまり、親が子を殺して食べたりするらしいし。けっきょく自分も、死ぬと分かっていて捨てられたわけだし、親と子の絆に憧れはしないけど……。

 ゲルクは孤児でも幸せだったんだと、しみじみ思う。だって養母との繋がりは、本物だったのだから。


(リンファオは、無事に逃げられただろうか)

 別れ際を思い出す。

 最後にゲルクは、赤子にちゃんとした名前をつけてやった。シャオリー。

 東方風の可愛らしい名前だ。また会いたい。生きていたらだけど……。


──大門が開かれた。



※ ※ ※ ※ ※ ※



 帝国の艦隊が、港に停泊していた。

 市長はほっとして、笑顔を浮かべながら先頭に出た。その後ろを、降伏する市民たちがゾロゾロ付いていく。

 彼らのその顔は、途中で怪訝そうに曇り、その後凍りついた。

 あれ? 何で砲口が全部こちららを向いているのだろう?

 一瞬後、耳をつんざくような爆音が一斉に巻き起こった。

 顔面にめり込んだ鉄球には、もちろん事切れた市長自身は気づかずに終わった。



 馬車がひっくり返り、ゲルクは激しく石畳に叩きつけられる。

 何が起こったか分からなかった。

 息もつけないほどの痛みに耐えながら体を起こすと、周囲は煙に包まれている。

 砲撃だ。

 しかも着弾と同時に爆発した。火薬が詰まっている砲弾だったらしい。

 帝国軍が実体弾だけではなく、中に信管を埋め込んだ試作品の砲弾を試していることなど、この田舎暮らしの人々に知るすべはない。

 再び爆音と衝撃が襲い、少年の頭を揺さぶる。

 手元に何か飛んできた。ゲルクはそれを拾い上げて息を呑む。小さな子供の靴。

 背後を振り返ると、荷馬車は跡形もなくなっていた。

 一面硝煙で見えないが、煙臭いその中に、血の臭いや髪の毛の燃える臭いが混じっているのに気づく。

(うそだ)

 ゲルクは、叫び声すら上げられなかった。

 絶望に浸る間もなく、パンパンという安っぽい乾いた音が鳴り響いた。

「銃隊だっ!」

 誰かが叫ぶ。

 煙が徐々に晴れ、帝国の兵士たちが接岸した渡し板を駆け下りて上陸してくるのが見えた。

 彼らは黒く光る筒を構えて、集団で進んでくる。

 よく訓練されている。座って撃った前列が下がり、装填した次の一列が前に出るところは、話に聞いたことがある軍隊そのものだ。

 まさか自分たち相手にそれをされるとは、思わなかったが。

 ところがゲルクは、その動きや飛び道具をもう見ていなかった。

 彼らの背後で指揮している、派手な格好の若者に、釘づけになっていた。

 笑いながら、

「撃てっ」

 と指揮刀を振っている。再びパンパンと破裂音がして、周囲で悲鳴があがった。

「待て! 城門を閉めるな!」

 誰かが叫ぶ。生き残った者たちが、全員砦に向かって走っていくのが見えた。

 門兵は敵の脅威が迫ってきていることを感じつつも、仲間を締め出すわけにはいかず戸惑っている。

 砦の砲門は、敵味方が入り乱れた港に砲弾を打ち込めずにいる。

「門を閉じさせるなっ! 撃てっ! 虫けらどもを蹴散らせっ」

 指揮をしている若者は、顔を輝かせながら朗らかに吠える。

 赤毛に琥珀の目。これほどの若さで全軍を指揮しているとなれば、若者の正体は明らかだった。

 白い顔にはりついた表情は、無邪気なほど残忍で──。

 なんで──なんで、笑ってんだよ。ゲルクの頭が真っ白になった。

「うわぁああああああああああ!!」

 気がつくと、彼は怒声をあげながら銃隊に突っ込んでいた。

 反応の遅れた兵士の一人を殴り倒し、銃剣を奪い取る。

 扱いの分からないそれを振り回し、目指すのは指揮官──皇子とかいう、若者の顔面だった。

 いきなり目前から躍りかかってきた子供の姿を認め、若者の笑顔が驚愕と恐怖に歪んだ。

 しかし、次の瞬間、キィンと鉄のぶつかる音がした。

 突然、ゲルクと若者の間に現れたのは、黒装束の男二人。

「殿下、おさがりください」

 低い声がそう言うと、ゲルクの持っていた銃剣を真っ二つに斬った。

 咄嗟に後ずさって切っ先を避けるが、白刃から逃れることは出来なかった。

 ゲルクの動体視力は優れている。確実に迫る切っ先を見ていた。それが喉を切り裂こうとする瞬間まで、見えていたのだ。

 だが、身体が反応しなかった。そんなに速く反応できるわけがない。

 あ、死んだな、そう思った。

 その身体が意思に反して、後方に引っ張られる。

 凶刃は、ゲルクの首の薄皮を切っただけだった。

「逃げろ、おまえじゃ話にならない」
「リンファオ!?」

 外套を頭からすっぽり被ってはいるが、声であの少女だと分かる。

 リンファオは何か言おうとしたゲルクを引っ張り、一目散に銃隊から離れる。その後ろから、

「早く撃ち殺せっ! この僕を殺そうとしたんだぞっ」

 と、上擦った傲慢な声。さらに追いかけるように、マスケット銃の音が響く。

 二人はすぐそばの、倒れた馬車の裏に身を潜めた。

 一斉掃射が始まった。

 貫通した弾の一発が、ゲルクの肩をかすめる。噂に聞くより、狙いが正確だ。

「ダメだ、こんなところに居たら」
「分かってる」

 リンファオも頷く。しかし二人とも、身動きが取れなかった。その時、砦からやっと応戦の砲の音が響いた。

「門がまだ閉まってない。走るぞ」

 破壊音と硝煙、そして破片が塵のごとく降り注ぐ中、二人は門に向かって走った。

「早く閉めなきゃ」

 ゲルクがそう言った瞬間、艦から門に向かって砲弾が飛んできた。まさに砦の中に飛び込もうとした、二人の小さな体がふっとんだ。

「てて」

 ゲルクは打ち付けた頭を抑えながら、リンファオを探した。逆にその手を掴まれ、また引っ張られる。

「大砲が装填中の今だ、走って」

 リンファオは背後も振り返らずに、ゲルクを連れて門の中に入り込んだ。

 生き残った者たちは、二人が最後だったようだ。

 門番は恐れをなして逃げていた。それどころか──

「ダメだ、扉もやられてる。あの頑丈な鉄の門扉が……」
「もう、市内に逃げるしかないわ」

 門扉を捨てるしかない。閉じることができないのだから。つまり、籠城じゃない。兵隊がなだれこんでくるということだ。

 砦を見上げると、ドージェたちが死に物狂いで、砲の狙いをつけているのがわかる。

「俺も手伝わなきゃ──」

 言った瞬間、つんざくような音とともに、上から瓦礫が降ってきた。別のモノも。

 自警団の仲間たちの、バラバラになった身体の一部。見覚えのある、ドージェの派手な黄色のベストの切れ端。

「なんなの、あの旗艦の砲は。こっちのと飛距離がぜんぜん違うじゃない」

 リンファオは吐き捨てる。脳裏にぼんやりと、エドワードが作っていた新式の大砲を思い浮かべた。

 胸に痛みが走った。

 彼が作っていたものは、こういうものなんだ。

 リンファオは一瞬固く閉じた瞼をすぐに開くと、黄色い布の切れ端を掴んで呆然となっているゲルクの首根っこを引っ張り、旧市街の細い路地を駆け上がった。


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