未来の悪役令嬢

えりんこ

文字の大きさ
上 下
11 / 70
第1章 プロローグですわ

どうでもいい事に限って中々忘れない

しおりを挟む
如何お過ごしでしょうか?  アンジェリーナです

悪夢の婚約話騒動から少し日が経ちましたが まだ、立ち直れておりません。
それでも毎日やるべき事は山程ございまして 私を寝込ませてくれませんわ。 こんな傷心の乙女なのに
大人に混じっての会議や 会合 独楽鼠の様に働きっぱなしですわよ。これが世に言う
ブラック企業なんでございますね この世界は労働条件?なにそれ?美味しいの?ですからねえ・・・・

もう少ししたら《働き方改革》も必要ですわ 私が死ぬーーーーーーー
そんな事を朦朧とした意識の中で書類に目を通す 七歳児がやる事じゃないわよね? 絶対
宿題にしては多すぎるし こんな難しい案件持ってくるな!

OH!隠し切れない前世の自分が溢れ出ていますわ・・・段々、お嬢様じゃ無くなっているみたい。
これじゃあ只の社蓄だよ。マリーと遊びたいよ~~~~グスン。

そんな中、天は我を見捨ててはいなかった  マリーからお誘いがありましたわ。
重要ではない用件は全部ポイ!して 次回に回す 明日、明日 楽しみだわ~~
手土産何にしましょ?前回持って行って評判だったフルーツ・タルトでも作ろうかしら?
それともチーズ・ケーキかしら?この世界は材料があるくせに余りレシピが少なくてついつい、作りましたのよ
中身がヘッポコなくせにアンジェリーナったら凄いチート持ちだから作れましたの

その影には協力してくれる公爵家の使用人みんながいるからですわね。感謝ですわ
あっ、私レストランも経営しておりますのよ ケーキ類は王宮にも卸しておりますの
一度、サミュエル様に持っていったケーキやクッキーを姉姫様方や王妃様に気に入られましたの。
七歳児が考案したものを王族が食べている事実って如何なのかしら?
止めよう、深く考えると負けの様な気がする。

こうやって言うと凄い七歳児みたいですが全て現世のアンジェリーナの力ですわ
だって中身が私ですわよ? 他の誰かが転生者だったらこの世界はもっと発展したでしょうね~
産業革命とか起こしちゃったりして・・・残念ながらそんな頭脳はございません


ダンスのレッスンが終わりましたら 気分転換にケーキを作りましょう そうしましょう
一杯作って弟達のおやつにして 屋敷の皆にも食べて貰いましょう
喜んで食べてくれる人が沢山いるって幸せなんですわね。嫌な事忘れてしまいますわ。
前世むかしもこうやって愛する人に喜んで貰いたくって作った記憶が心の隅に残っている
引きずっても仕方の無い事なのに ふとした瞬間つい、思い出す。

こよ世に生を受けて7年・・・その前の自分は幾つまで生きていられたのだろう?
私が今、ここにいる その意味は一体、何なんだろう? 本当に神様や女神様に転生させられたのかしら?
考えても仕方の無い事だわ・・・とケーキ作りに没頭する事にした


*********************

「うわ~~~、姉さま いつもにましてこのケーキ凄く美味しいです」
興奮した声で話し掛けているのは
二番目の弟ジュリアン 三歳の可愛い盛りですの銀色でサラサラな髪の毛が可愛い美幼児
そしてもう一人は黙って一心不乱にケーキを頬張る 上の弟で癖の有る黒い髪の毛が可愛い美少年のテオドール

しかしエトワール家うちの姉弟は見目形をバラバラにした容姿していますわね
私は父親譲りの癖の無いサラサラの黒髪でエメラルドの瞳
テオドールは髪の毛の色は同じだけどお母様に似て癖の強いウエーブがかかっている
瞳はサファイヤブルー とても綺麗なの お母様と一緒なの
ジュリアンはお母様譲りの銀髪で触るととても気持ち良い 瞳は私とお父様と同じエメラルド
雰囲気は流石、エトワール て感じなのに見た目は何故かしら?違うのね・・・

「お姉様、僕はこのケーキも好きだけどチョコレートのケーキが一番好きです」
口の端にケーキをくっけたテオが言う・・・何だろう?  何だっけ?
ああ、そうだ、以前モントローズ家に手土産で持っていった時の事だ

「アンジェ、このケーキも君の手作りかい? 甘くなくて僕でも食べられる 月並みの言葉で済まないが凄く美味しいよ。 ありがとう」 
少年らしい表情をしていた

(あの時は珍しくストレートに褒めて下さいましたわね)
何時でもな少年は 美しい顔してを吐く
オブラートに何十も包まれているから直ぐには気が付かないから余計にたちが悪い 蝕まれる

只、あの素顔がもう一度見たいな~なんて考えてしまって
(時間もまだまだ有ることだしガトーショコラも作ろうかしら?マリー好きだったわよね?
別にアル様だけに持っていくわけじゃないんですわ)
どうでも良い日常の一コマを思い出すのは何故だろう?

(お姉様、何だろう?一人で赤くなったり青くなったりしている)
ジュリアンは不思議そうだったが
姉の心弟知らず 今は目の前のご馳走ケーキに没頭した



しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

【完結】美しい人。

❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」 「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」 「ねえ、返事は。」 「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」 彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する

cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。 しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は 「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」 夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。 自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。 お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。 本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。 ※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります ※作者都合のご都合主義です。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

さこの
恋愛
恋がしたい。 ウィルフレッド殿下が言った… それではどうぞ、美しい恋をしてください。 婚約者候補から外れるようにと同じく婚約者候補のマドレーヌ様が話をつけてくださりました! 話の視点が回毎に変わることがあります。 緩い設定です。二十話程です。 本編+番外編の別視点

婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです

青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。 しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。 婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。 さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。 失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。 目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。 二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。 一方、義妹は仕事でミスばかり。 闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。 挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。 ※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます! ※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。

旦那様は魔王様!

狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
十七歳の誕生日―― 誰からも愛されずに生きてきた沙良の目の前に、シヴァと名乗る男があらわれる。 お前は生贄だと告げられ、異界に連れてこられた沙良は、シヴァの正体が魔王だと教えられて……。 じれったい二人と、二人を引っ掻き回す周囲との、どたばたラブコメディ! 【作品一覧】 1、イケニエになりました!? 2、ミリアムのドキドキ大作戦☆ 3、放蕩王弟帰城する! 4、離宮の夜は大混乱!? 5、旦那様は魔王様 外伝【魔界でいちばん大嫌い~絶対に好きになんて、ならないんだから!~】※こちらの作品内ではなく別掲載です。

会うたびに、貴方が嫌いになる

黒猫子猫(猫子猫)
恋愛
長身の王女レオーネは、侯爵家令息のアリエスに会うたびに惹かれた。だが、守り役に徹している彼が応えてくれたことはない。彼女が聖獣の力を持つために発情期を迎えた時も、身体を差し出して鎮めてくれこそしたが、その後も変わらず塩対応だ。悩むレオーネは、彼が自分とは正反対の可愛らしい令嬢と親しくしているのを目撃してしまう。優しく笑いかけ、「小さい方が良い」と褒めているのも聞いた。失恋という現実を受け入れるしかなかったレオーネは、二人の妨げになるまいと決意した。 アリエスは嫌そうに自分を遠ざけ始めたレオーネに、動揺を隠せなくなった。彼女が演技などではなく、本気でそう思っていると分かったからだ。

処理中です...