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聖女暗殺編
第59話 夢咲叶多
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ボクは、高校生だった。
ちょっと、周りとは違ったけれど、それなりにちゃんとした生活を送っていたと思う。
何が違ったか。
性別が、少し特殊だった。
学業とか、運動とか、家庭事情とか、そういうことを語るのも良いけれど。
最初に語るべきは性別のことだと思った。
ボクは男として性を授かった。
だけど、中身は女らしかった。
完全な女というわけではない。
女よりの男というか、所謂男の娘と呼ばれるやつだ。
創作物において、男の娘というのはやけに好まれる存在。
理由はボクには分からないけれど、とにかく一部の人は男の娘が好きなようだった。
けれども、現実ではそうはならない。
人は、自分とは異なるものを排除したくなる。
男の娘という、自分には理解できない性別を認められないのだ。
男ならば男らしくあるべきだ。
これは少し古い考えかもしれないけど。
やはり、精神は肉体に引っ張られてしまうのだろう。
男なのに女っぽいだとか。
髪が長いだとか。
男が拘らないところに拘ってるだとか。
そういう、本来男では考えられない行動を、非難したくなる。
ボクは、その被害者の一人だった。
ある日のこと。
不良みたいな先輩たちに絡まれた。
ボクの存在は校内では有名だったらしく、先輩に目を付けられてしまったのだ。
先輩はボクを見るなりこう言った。
「お前、男なのに気持ち悪ぃんだよ」
と。
先輩たちは笑っていた。
多分、身内ノリの冗談のようなものなのだろう。
でも。
でも、その言葉はボクの心に深く突き刺さった。
棘のようだった。
チクリと刺さって、小さいくせにすごく痛んだ。
なにか言い返してやろうとは思わなかった。
実際、ボクには力がなかった。
欲しいとも思っていなかった。
だからボクも笑って、答えた。
なんて答えたかは覚えてないけど。
なんとか上手くやり過ごせた覚えがある。
先輩たちはそれ以上何かを言うことなく、ボクに帰ることを促した。
もしかしたら、つまらなかったのかもしれない。
ボクの、もっと違う反応を見たかったのかもしれない。
ボクには正解が分からなかった。
次の日、ボクは長かった髪をバッサリ切った。
また、ある日のこと。
同じ先輩に再度、絡まれた。
今回は前と違って。
先輩たちの目が、怖かった。
先輩は、ボクに言った。
「お前、なんで女っぽくしてるんだ?」
それに対して、ボクはこう答えた。
「趣味です」
今度は笑われなかった。
理由は分からないけど。
ずっと、ボクを怖い目で見てた。
少しの時間が流れて、先輩は再度口を開いた。
「お前、女になりたいのか?」
それにどんな意図があったのか、ボクには理解できなかった。
あるいは、ボクがもっと男としての自覚を持っていれば、理解できたのかもしれない。
それが無かったから、ボクは先輩の目を怖いものとして見ていたのかもしれない。
だけど、そんなことを知らないボクは、質問に対して答えた。
「男よりは、女でありたいかな」
先輩たちは怖いけど。
ボクを認めてくれたんだと思った。
そう、勘違いした。
「そうか。じゃあ、ちょっと付いてこい」
この意味が分からなかった。
でも、とりあえず付いていくことにした。
ボクは3人の先輩たちに連れられて、人の少ない体育館倉庫へと移動した。
その後のことは、よく覚えている。
「女になりたいんだろ?」と言われ、
「俺たちが教えてやるよ」と、下衆な顔で言われた。
その時はじめて、ボクは先輩たちの真意を知った。
逃げようと思ったけど、ボクが逃げれるなんてことはなかった。
ひ弱なボクに対して、屈強な先輩が3人がかりで。
ボクは必死に抵抗したけど、それも意味を為さず。
声をあげようとしても口を抑えられていて。
どうしようもないと思った。
その上、女になることは怖いとも思った。
やっぱり、男に生まれたのは幸いかもしれない、と。
ボクが望んでいたのは、女として自分を見てもらうことではなかった。
もちろん、単に強姦まがいなことをされるのが嫌なのもあった。
でも、というよりは、肉体は男として見られつつ、中身は男らしくないことを理解してほしかったんだと思う。
だから、肉体を女として求められることに嫌悪感を覚えたのだ。
その後すぐに、何人かの人が倉庫へと押し入ってきた。
先頭に居たのは女の人。
すごく強くて、先輩たちをほんの数秒で無力化してた。
女とは思えないほど強くて、堂々としていた。
まるで、強いことが誇らしいことかのように。
女であったとしても、強くあっていいんだと。
そんな、堂々たる自信を見せつけられた。
かっこいいと思った。
彼女は、ボクになくて、ボクに必要なものを持っていた。
先輩たちは彼女と一緒に来た何人かの先生に連行されてどこかへ行った。
そんな中、彼女はボクの元へ来て手を差し出した。
ボクにはその手が、神々しくて、羨ましいものに見えた。
「キミ、大丈夫?女としての尊厳を踏みにじられる前だったようで、安心したよ」
そんな先輩の優しい声がかけられて。
ボクは、悲しみのあまり、泣いた。
次の日、ボクは髪に青メッシュを入れた。
少しでも強く、そう思われたかった。
・ ・ ・
そうこうして、特に何もないまま時は過ぎた。
先輩たちは退学になったらしく、もうボクに絡んでくる輩は居なくなった。
それは、友好的な意味でも同じで。
ボクに友達ができることもなかった。
少し悲しかった。
気が楽でもあった。
思ったことは、ひとつ。
やっぱり、人は、自分と違うものは排除したがるということだった。
でも、決してそれは悪いことでは無いと思う。
いや、排除するのは悪いことだけど。
排除したがる分には良いということだ。
自分は自分の合う人と過ごせば良い。
無理に自分と違う人と関わらなくて良い。
そのために、自分を無理に曲げる必要はない。
これがボクの考えだった。
でも、その考えはすぐに覆ることになる。
それが覆ったのは──ボクが異世界に召喚された日だった。
異世界に召喚される。
物語みたいで、馬鹿みたいな話だけど。
事実は小説よりも奇なり、と言うわけだし。
受け入れるのに、さして時間はかからなかった。
自分でもよく分からないうちに、ストンと胸の中で納得してしまった。
それと同時に、あることに気付いた。
この世界では、前の世界のようにはいかない。
ということに。
その意味はともかく。
周りには8人の高校生が居た。
彼ら、彼女らもボクと同じく、異世界に召喚されたようだった。
知らない人しか居なかった。
そんな中、冷静な男の子──駿河屋光輝くんが場を仕切っていた。
流れに従い、ボクたちは自己紹介をする。
それは当然、ボクにも番は回ってきた。
「ボ────、俺の名前は夢咲叶多です」
そして、ボクは。
夢咲叶多《ユメサキカナタ》を捨てた。
そして、俺は。
夢咲叶多《ユメサキカナタ》となった。
ちょっと、周りとは違ったけれど、それなりにちゃんとした生活を送っていたと思う。
何が違ったか。
性別が、少し特殊だった。
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最初に語るべきは性別のことだと思った。
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けれども、現実ではそうはならない。
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男の娘という、自分には理解できない性別を認められないのだ。
男ならば男らしくあるべきだ。
これは少し古い考えかもしれないけど。
やはり、精神は肉体に引っ張られてしまうのだろう。
男なのに女っぽいだとか。
髪が長いだとか。
男が拘らないところに拘ってるだとか。
そういう、本来男では考えられない行動を、非難したくなる。
ボクは、その被害者の一人だった。
ある日のこと。
不良みたいな先輩たちに絡まれた。
ボクの存在は校内では有名だったらしく、先輩に目を付けられてしまったのだ。
先輩はボクを見るなりこう言った。
「お前、男なのに気持ち悪ぃんだよ」
と。
先輩たちは笑っていた。
多分、身内ノリの冗談のようなものなのだろう。
でも。
でも、その言葉はボクの心に深く突き刺さった。
棘のようだった。
チクリと刺さって、小さいくせにすごく痛んだ。
なにか言い返してやろうとは思わなかった。
実際、ボクには力がなかった。
欲しいとも思っていなかった。
だからボクも笑って、答えた。
なんて答えたかは覚えてないけど。
なんとか上手くやり過ごせた覚えがある。
先輩たちはそれ以上何かを言うことなく、ボクに帰ることを促した。
もしかしたら、つまらなかったのかもしれない。
ボクの、もっと違う反応を見たかったのかもしれない。
ボクには正解が分からなかった。
次の日、ボクは長かった髪をバッサリ切った。
また、ある日のこと。
同じ先輩に再度、絡まれた。
今回は前と違って。
先輩たちの目が、怖かった。
先輩は、ボクに言った。
「お前、なんで女っぽくしてるんだ?」
それに対して、ボクはこう答えた。
「趣味です」
今度は笑われなかった。
理由は分からないけど。
ずっと、ボクを怖い目で見てた。
少しの時間が流れて、先輩は再度口を開いた。
「お前、女になりたいのか?」
それにどんな意図があったのか、ボクには理解できなかった。
あるいは、ボクがもっと男としての自覚を持っていれば、理解できたのかもしれない。
それが無かったから、ボクは先輩の目を怖いものとして見ていたのかもしれない。
だけど、そんなことを知らないボクは、質問に対して答えた。
「男よりは、女でありたいかな」
先輩たちは怖いけど。
ボクを認めてくれたんだと思った。
そう、勘違いした。
「そうか。じゃあ、ちょっと付いてこい」
この意味が分からなかった。
でも、とりあえず付いていくことにした。
ボクは3人の先輩たちに連れられて、人の少ない体育館倉庫へと移動した。
その後のことは、よく覚えている。
「女になりたいんだろ?」と言われ、
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その時はじめて、ボクは先輩たちの真意を知った。
逃げようと思ったけど、ボクが逃げれるなんてことはなかった。
ひ弱なボクに対して、屈強な先輩が3人がかりで。
ボクは必死に抵抗したけど、それも意味を為さず。
声をあげようとしても口を抑えられていて。
どうしようもないと思った。
その上、女になることは怖いとも思った。
やっぱり、男に生まれたのは幸いかもしれない、と。
ボクが望んでいたのは、女として自分を見てもらうことではなかった。
もちろん、単に強姦まがいなことをされるのが嫌なのもあった。
でも、というよりは、肉体は男として見られつつ、中身は男らしくないことを理解してほしかったんだと思う。
だから、肉体を女として求められることに嫌悪感を覚えたのだ。
その後すぐに、何人かの人が倉庫へと押し入ってきた。
先頭に居たのは女の人。
すごく強くて、先輩たちをほんの数秒で無力化してた。
女とは思えないほど強くて、堂々としていた。
まるで、強いことが誇らしいことかのように。
女であったとしても、強くあっていいんだと。
そんな、堂々たる自信を見せつけられた。
かっこいいと思った。
彼女は、ボクになくて、ボクに必要なものを持っていた。
先輩たちは彼女と一緒に来た何人かの先生に連行されてどこかへ行った。
そんな中、彼女はボクの元へ来て手を差し出した。
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「キミ、大丈夫?女としての尊厳を踏みにじられる前だったようで、安心したよ」
そんな先輩の優しい声がかけられて。
ボクは、悲しみのあまり、泣いた。
次の日、ボクは髪に青メッシュを入れた。
少しでも強く、そう思われたかった。
・ ・ ・
そうこうして、特に何もないまま時は過ぎた。
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それは、友好的な意味でも同じで。
ボクに友達ができることもなかった。
少し悲しかった。
気が楽でもあった。
思ったことは、ひとつ。
やっぱり、人は、自分と違うものは排除したがるということだった。
でも、決してそれは悪いことでは無いと思う。
いや、排除するのは悪いことだけど。
排除したがる分には良いということだ。
自分は自分の合う人と過ごせば良い。
無理に自分と違う人と関わらなくて良い。
そのために、自分を無理に曲げる必要はない。
これがボクの考えだった。
でも、その考えはすぐに覆ることになる。
それが覆ったのは──ボクが異世界に召喚された日だった。
異世界に召喚される。
物語みたいで、馬鹿みたいな話だけど。
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受け入れるのに、さして時間はかからなかった。
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それは当然、ボクにも番は回ってきた。
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