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束の間の勝利
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「く・・・くそうっ!」
逃げ道をふさがれた【カミの使い】は、一瞬の隙をつき、触手をうねらせた。
その先には、ブチではなくミコがいた。
ミコの身体が、中空に跳ね上がった!
「なっ・・・!?」
「こうなったら、この娘を喰ろうてやる!この娘を喰って、力をつければ、お前なんぞ・・・!」
「きゃあああああ!」
落ちて来るミコを狙って、大口を開ける【カミの使い】。
しかしブチは、冷静に、【カミの使い】に向かって拳を放った。
「怨・・・!」
黒い火の玉がブチの拳から放たれ、【カミの使い】を焼き尽くす!
「ぐあああああ・・・まさか・・・そんな・・・この私が・・・こんな小僧に・・・!?」
ブチは、黒焦げになっていく【カミの使い】を尻目に、落ちて来たミコを優しく抱き止めた。
すると、最期の力を振り絞った【カミの使い】が、声を上げた。
「いい気になるなよ、小僧!私など、【シュ】の先兵に過ぎぬ・・・これから先、駿河の国には・・・お前の村には」
「わしに戦を止める力はない。国中を巻き込んだ大いくさが始まるのなら、それはこの国の持つ運命なんじゃろう。じゃが、わしは、どんなことがあろうと、わしの村だけは守護ってみせる・・・!」
「馬鹿め・・・【祟り神】の力は、使えば使うほど・・・ふふ・・・ふはははは!」
言い残すと、【カミの使い】は燃え尽きて灰になった。
逃げ道をふさがれた【カミの使い】は、一瞬の隙をつき、触手をうねらせた。
その先には、ブチではなくミコがいた。
ミコの身体が、中空に跳ね上がった!
「なっ・・・!?」
「こうなったら、この娘を喰ろうてやる!この娘を喰って、力をつければ、お前なんぞ・・・!」
「きゃあああああ!」
落ちて来るミコを狙って、大口を開ける【カミの使い】。
しかしブチは、冷静に、【カミの使い】に向かって拳を放った。
「怨・・・!」
黒い火の玉がブチの拳から放たれ、【カミの使い】を焼き尽くす!
「ぐあああああ・・・まさか・・・そんな・・・この私が・・・こんな小僧に・・・!?」
ブチは、黒焦げになっていく【カミの使い】を尻目に、落ちて来たミコを優しく抱き止めた。
すると、最期の力を振り絞った【カミの使い】が、声を上げた。
「いい気になるなよ、小僧!私など、【シュ】の先兵に過ぎぬ・・・これから先、駿河の国には・・・お前の村には」
「わしに戦を止める力はない。国中を巻き込んだ大いくさが始まるのなら、それはこの国の持つ運命なんじゃろう。じゃが、わしは、どんなことがあろうと、わしの村だけは守護ってみせる・・・!」
「馬鹿め・・・【祟り神】の力は、使えば使うほど・・・ふふ・・・ふはははは!」
言い残すと、【カミの使い】は燃え尽きて灰になった。
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